鳥の中で頭が悪いのはニワトリだと聞きました。3秒たったら何もかも忘れるそうな。
賢いのはカラスです。数も数えられるし物覚えもよくて人間なんか馬鹿にしているらしく、恨みをかったら狙われてずっと襲われ続けるという話も聞きます。
ところが、そのカラスの天敵がフクロウだそうです。今日、テレビで知りました。

箕面のカラス屋敷の話
箕面に、敷地面積500坪を超えるあるお屋敷があって、屋敷の持ち主は猫が大好きで、野良猫も含めて大勢の猫のためにえさを庭中に置いておられる。その猫のえさを横取りしにカラスがやってくる。大木が茂った林のような庭ですから、いつの間にかカラスが庭を住みかにしてしまった。住宅街で天敵のフクロウがいないので、何百羽も繁殖しているのだそうです。

カラスで近所は困り切っている
カラスの数が多すぎて、糞で汚れた屋根を何度も補修しなければならないし、カラスが何羽もとまってアンテナは壊されるし、キャットフードの缶を空から落とされるし、朝早くから鳴き声がうるさくて眠れないしで、街の人は困り切っている。屋敷の主人に何度掛け合っても取り合ってくれない。市役所に申出て、市も特別に対策を考える課まで発足させ、予算を使ってあれこれ策を講じているが効果がないということでした。

所有権絶対の原則
ここまでの話だとカラスの生態でいわば理科の範疇ですが、私は市役所の担当者の話を聞いて首をかしげてしまいました。市役所の人いわく、「自分の所有する土地の中で何をしようが所有者の自由である。野良猫を含めて何十匹の猫にえさを与えようが止めることはできない。その結果として、カラスが棲みついても、それをやめさせる法律がない。どうしようもないのです。」近所の住民がいくら迷惑をこうむろうが、その対策に自治体の予算・税金がどれほど使われようが、この屋敷の所有者の行動に掣肘をくわえる方法は何もないのだというのが市の担当者の見解です。

アメリカや中国だと
アメリカでは、庭に雑草を生やしておくと近所の人に通報されて逮捕されると聞いたことがあります。「自由の国」アメリカでも、所有権は簡単に制限される。近所迷惑にならないように雑草すら生やせないということです。
中国だと、所有権なんか、あってないようなものかもしれない。ちょうど比較できる面白いニュースがあって、黒竜江省の黒河市当局は「犬のない町」を突然宣言、飼い犬を含めて犬を見つけ次第『撲殺する隊』を作って市内のパトロールを開始した、飼い犬を農村の親戚に避難させるなど、市民は大混乱だそうです。
法律上、所有者は何をしようが誰からも制限されることはないなどという意見が真顔で語られるのは、実は世界でも日本だけなのかもしれません。

法律の解釈のほうがまちがっている
しかし私は、法律がないから所有者は何をしても制限できないという役所の杓子定規な解釈のほうがまちがっていると思います。迷惑を受けている近くの住民が被った損害の賠償を裁判所に求めたら、十中八九認められるはずです。屋敷の持ち主が市の要請を拒んだら、猫のえさ場を撤去するなり、カラスの巣を取り除くなりの仮処分も認められる可能性のほうが大きいのではないか。

ただ、この屋敷の人のような、今までは法律で想定する必要などありえなかった生き方、考え方をする人が出現する変な時代に私たちは生きているということだけは確かなようです。


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