3つの角が90°、30°、60°の直角三角形の辺のうち、一番長い辺(斜辺(しゃへん))と一番短い辺とは常に長さが2:1になります。
図1








なぜ、2:1になるのか?

(1)分割して見つける方法
図2修正角BACを30°と60°に分ける線をひき、辺BCと交わる点をMとします。
三角形AMCで、角の和は180°ですから、角AMCも60°となり、三角形AMCは正三角形になります。
だから、辺ACの長さを1とすると、辺AMの長さも辺MCの長さも1です。

また、三角形ABMは角ABM=角BAM=30°となり、2つの角の大きさが等しいので二等辺三角形です。
だから、AM=BMとなり、AM=1ですからBM=1です。

以上より、BC:AC=1+1:1=2:1だといえます。

(2)円を使って見つける方法
図3中心が点Oである円の直径の両端を点B、点C、とし、円周上の一点を点Aとします。
このとき、角BOCは180°であり、どんなときでも角BACはその半分の90°になります。
その性質を利用して、底辺が直径のBCで、角ABC=30°、角ACB=60°の、円に接する直角三角形ABCをかきます。

半径の長さは等しいので、OC=OAです。
三角形AOCでOC=OAだから、二等辺三角形の性質より角OACも60°になります。さらに、三角形AOCの角の和は180°だから、角AOCも60°となり、三角形AOCは正三角形です。
だから、辺ACの長さを1とすると、OAの長さも、OCの長さも1です。

次に、半径の長さは等しいのでOA=BOとなり、BOの長さも1です。

以上より、BC:AC=1+1:1=2:1だといえます。


90°・30°・60°の直角三角形の辺の比が2:1であることを使う問題

例題:かげをつけた部分の面積を求めなさい。
図4










(解き方と解答)
曲線部分があるとき、小学生は、「おうぎ形」の面積を求める以外に面積を求める方法はありません。
そこから出発します。

そうすると、中心角が150°のおうぎ形から三角形の面積をひいたら求められることがわかってきます。
図5





まず、半径が10cmで、中心角が150°のおうぎ形の面積を求めます。
10×10×3.14×150/360
=314×5/12
=785/6・・・(1)

次に、三角形ABOの面積を求めます。
図6底辺BOの長さは10cmです。
高さは、頂点AからBCに垂直にひいたAHの長さです。

ところが、三角形AOHは、90°、30°、60°の直角三角形ですから、AO:AH=2:1になります。

AO=BO=10cmだから、AH=5cmです。

以上より、三角形ABOの面積は、10×5÷2=25・・・(2)

(1)(2)より、かげをつけた部分の面積は、
785/6-25
=785/6-150/6
=635/6



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