刺激にたいする反応には、大脳が判断して大脳が命令を出す反応と、大脳が関係しない反応があります。


大脳が関係する反応
外界からの刺激に対する人のほとんどの反応は、大脳の判断と大脳から出される命令によって起こります。

例えば、暑いので上着を脱ぐ行動を考えると、感覚器官である皮膚が暑いという刺激を受け取り、その情報(信号)が感覚神経を通してせき髄を経て大脳に伝わり、大脳で暑いので上着を脱げという命令が出て、その命令(信号)が運動神経によってせき髄を経て手の筋肉に伝わり、上着を脱ぐ行動となります。
反応
通常の反応の経路

感覚器官

感覚神経

せき髄

大脳

せき髄

運動神経

運動器官


目で見て反応するときの経路

中学生は、通常の反応を上記のように習いますが、首から上にある感覚器官、例えばで受け取った刺激によって反応するときは、から大脳へ信号を伝達する感覚神経せき髄を経由しません。

感覚器官)→感覚神経視神経)→大脳せき髄運動神経運動器官(筋肉)の経路となります。


反射

通常の反応の経路である、感覚器官感覚神経せき髄大脳せき髄運動神経運動器官と信号がたどっていたのでは時間がかかりすぎて危険なときのために、生まれつき体に備わっている反応の仕組みを反射といいます。

例えば、熱いものに手がふれたとき、大脳が熱いと判断して手を動かす命令を出していたのでは、その間にやけどがひどくなってしまいます。
大脳が判断する前に、無意識に手をひっこめるように筋肉を動かして体を守る仕組みが、生まれつき備わっています。

この、大脳が関係しないで無意識に起こる反応が反射です。

このときの反応の経路は次のようになります。
反射
感覚器官

感覚神経

せき髄

運動神経

運動器官

せき髄のはたらきで起こる反応なのでせき髄反射と呼ばれます。

せき髄→大脳→せき髄という経路が省略される分、反応時間が短くなって身を守ることができます。

また、反射のときの経路を反射弓(はんしゃきゅう:経路が弓の形だから)反射弓といいます。












反射の例としては、
1、熱いものに手がふれたとき、無意識に手をひっこめる
2、目に向かって虫が飛んできたとき、無意識に目を閉じる
3、食べ物を口に入れるとだ液が出始める。
4、明るいところから暗いところに入るとひとみが大きくなる(逆に暗いところから明るいところに出るとひとみが小さくなる)。
5、体温が一定の温度に保たれる。
6、ひざの下にあるしつがいけん(膝蓋腱)をたたくと、ひざから下の足が跳ね上がる。

上の、1、2は身体を危険から守る反射の例、3、4、5、6は体のはたらきを調節する反射の例です。

また、1、6はせき髄が関係する反射ですが、3は延髄(えんずい)、脳2、4は中脳、5は間脳が反射に関係します。










反射(無条件反射)と条件反射

反射は、生まれつき備わっている大脳の関係しない反応ですが、反射と似ているが反射と区別しないといけない反応に条件反射といわれるものがあります。

うめぼしやレモンを見ただけで口にだ液がわいてくるという経験をしたことがあるはずです。

意識的に大脳が命令して起こる反応ではないという意味では反射に似ていますが、何度かうめぼしやレモンを食べるという経験をして大脳がすっぱいと記憶したので、その記憶からだ液が出るようになったわけで、「生まれつき備わった反応ではない(経験を通してはじめて生じる反応である)」、「大脳が関係している」点で、反射とは違います。

この種類の反応を、ある条件を経験してはじめて起こる反応なので条件反射といいます(これに対して、いわゆる反射のことを、条件なしに生まれつき備わった反応なので無条件反射ということがあります)。

パブロフの犬・・・条件反射を発見したのはロシアの科学者パブロフです。イヌにベルの音を聞かせた後で食物を与えることを何度も繰り返すと、イヌは食物を与えなくてもベルの音を聞かせるだけでだ液を出すようになることを実験で確かめました。




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