(この記事は中学生対象です。小学生の方は『横にした円すいが転がる問題(小学生)』をご覧ください。)

例題:
底面の直径が9
転がる円錐1cmの円錐を、平面上をすべらないように転がしたところ、円錐が4回転したところでもとの位置にもどってきた。これについて、次の問いに答えよ。
(1)点線の円の周の長さを求めよ。
(2)転がした円錐の表面積を求めよ。




(ポイント)

転がる円錐2数学ですから、「等しいものを見つけて、等式をつくって、その方程式を解く」が王道です。
この問題だと、方程式を立てる必要まではありませんが、「等しいものを見つける」が出発点であることにかわりはありません。

この問題のように横に倒した円錐が転がったとき、左の図の赤線の部分、つまり、円錐の底面の円周が4回転したものと、青色の点線の部分(円周)が等しいわけです。

(1)点線の円の周の長さを求めよ。

「点線の円の周の長さ」=「円錐の底面の円周×4」ですから、
円周=直径×πより、
点線の円の周の長さ=9×π×4
=36π

答えは36πcmです。


次に、(1)で求めた点線の円周の長さから、点線の円の直径、そして半径を求めて、次の問題を解きます。

(2)転がした円錐の表面積を求めよ。

点線の円の円周が36πだったので、円周=直径×πより、
36π=直径×π

ゆえに、点線の円の直径は36cmです。
ということは、点線の円の半径は36÷2=18cm。

この18cmが、横に倒した円錐の母線の長さと一致します。円錐3

この、「点線の円の半径=円錐の母線の長さ」が、次のポイントになります。











円錐4表面積を求める問題なので、展開図をかいて考えます。

表面積=底面積+側面積です。

底面積=半径×半径×πであり、半径は9÷2だから9/2cm(4.5cm)です。
底面積=9/2×9/2×π
=81/4×π

次に側面積ですが、公式、円錐の側面積=母線×半径×πを使えば簡単です(円錐の側面積を求める公式、側面積=母線×半径×πについては、こちらを参照)。

側面積=18×9/2×π
=162/2×π

以上より、
表面積=底面積+側面積
=81/4×π+162/2×π
=81/4×π+324/4×π
=405/4×π

答えは(405/4)πです。



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