中学1年生で、方程式の最初に『等式の性質』を習います。

等式の性質

(1)等式の両辺に同じ数を加えても等式は成り立つ。
A=BならばA+C=B+C

(2)等式の両辺から同じ数をひいても等式は成り立つ。
A=BならばA-C=B-C

(3)等式の両辺に同じ数をかけても等式は成り立つ。
A=BならばAC=BC

(4)等式の両辺を同じ数でわっても等式は成り立つ。
A=BならばA/C=B/C(C≠0)


≠0の意味

A=BならばA/C=B/C(C≠0)は、A=Bなら、両辺を同じ数Cでわっても等しいままである、という意味ですが、そのあとに書いてある(C≠0)にも注目してほしい。

記号≠は、『等号否定』とよばれる記号で、「等しくない」と読みます。だから、C≠0とは、「Cは0ではない」「Cは0であってはいけない」という意味です。


0の性質

0は、たすことも、ひくことも、かけることもできます。
2+0=2
2-0=2
2×0=0

ところが、数を、0わることはできません
2÷0は計算できません。

注:0でわることはできませんが、0わることはできます。
0÷2=0


なぜ、数を0でわることはできないのでしょうか?


素朴な説明

私は、授業中、中学生には次のような説明をします。

(1)逆算を使った説明

a÷b=cのとき、bc=aです。

2÷0=□だとすると、0×□=2になるはずですが、0×□=0であり、2にはなりません。
だから、数を0でわることはできません。

(2)極限を使った説明

わる数をどんどん0に近づけてみます。

2÷0.1=20
2÷0.01=200
2÷0.001=2000


2÷0.00・・(0が100個)・・001=200・・(0が100個)・・00
というふうに、わる数をどんどん0に近づけると、答えはどんどん大きな数になっていきます。
わる数を0に近づけると、答えはいくらでも大きな数になっていって、きりがありません。
だから、数を0でわることはできません。


納得できる説明

ところが、私の説明は、厳密には正しい説明ではないようです。
中学生に説明するには上のような説明しか思いつきませんが、理論的にはそう簡単ではないというのが正しい。

私が調べた中で、これはすばらしいと思ったのは、次のような論証です。

(1)わり算とは、逆数をかける計算である。
例:2÷3=2×1/3

(2)逆数とは、積が1になる2つの数をいう。
例:3の逆数は、3×1/3=1である1/3

(3)ところが、0に、積が1になる数は存在しない(0は、何をかけても0になって1になることはないから)。

(4)わり算とは逆数をかける計算であり、逆数とは積が1になる2つの数であるのに、0には逆数が存在しないから、数を0でわることはできない。


この論証については、こちらのサイトで勉強しました。
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