中学・高校で学ぶ数学が準拠しているユークリッド幾何学(きかがく)の、平面図形に関する第1公理は次のものです。
相異なる2点を通る直線は1つあり, しかもただ1つに限る

簡単に言うと「2点を通る直線1つ」です。

関数のグラフも、「2点を通る直線1つ」が基本であり、その基本から考えると理解できます。


比例のグラフをかく方法は3つ

3つのうち、比例のグラフのかき方として中1の参考書などに書いてある方法は2つです。

(方法1)x,yの表をつくり、それをもとにかく

例えば、y=3xのグラフをかくとき、まず、y=3xを成り立たせるx,yの表をつくります。
比例の表次に、グラフ上に、表のx,yの組、(-3,-9),(-2,-6),(-1,-3),(0,0),(1,3),(2,6),(3,9)を座標とする点をとり、その点を結びます。


比例のグラフの1
この方法は、xが-3のときy=-9、xが-2のときy=-6、xが-1のときy=-3、xが0のときy=0、xが1のときy=3、xが2のときy=6、xが3のときy=9の関数を、式に表わしたものy=3xであり、それをグラフ上の座標にしたもの(-3,-9),(-2,-6),(-1,-3),(0,0),(1,3),(2,6),(3,9)であること、そしてその座標を結んだ直線がy=3xのグラフであることを確認させる方法です。

グラフの意味を理解させるよい方法ですが、グラフをかく方法としては面倒くさいという欠点があります。











(方法2)2点を見つけて、その2点を通る直線をひく


基本定理「2点を通る直線1つ」を使う方法です。

式がy=3xであれば、この式を成り立たせるx,yの組を2つだけ見つけます。
比例のグラフの2
数学では、「もっとも簡単な数を使う」のが最善の方法ですから、まず、x=0のときを考えます。
y=3xに代入すると、x=0のとき、y=0です。

次に簡単な数はx=1のときです。y=3xにx=1を代入するとy=3です。

こうして見つけた(x,y)の組、(0,0)、(1,3)の2つの点をグラフ上にかき込みます。

この方法では、2つの点のうちの1つは必ずx=0のときy=0であることを使い、1つ目の点(0,0)をかき込みます。

2つ目の点は、0の次に簡単な数のx=1を使い、2つ目の点(1,3)をかき込みます。

2点さえわかれば、「2点を通る直線1つ」ですから、2点を通る直線を引くことでy=3xのグラフをかくことができます。


比例y=axの式で、比例定数が整数のときは、上の方法でよいのですが、y=-1/3xのように比例定数が分数のときは少しだけ修正が必要です。
比例のグラフの3
y=-1/3xのグラフをかくとき、見つける2点のうち、1つ目はx=0のときy=0です。これは変わりません。

もう一つの点は、x=1のときではありません。
y=-1/3xの式にx=1を代入するとy=-1/3と分数になってしまい、グラフ上に正確な点をかき込めませんし、簡単な数とは言えません。

分数より簡単な、整数である点を見つけないといけません。

y=-1/3xのyの値を整数にするためには、分母の3を消さないといけない。
そして、分母の3を消すためには、3をかければよい。

だから、2つ目の点は、分母と同じ数のx=3です。
y=-1/3xにx=3を代入すると、y=-1/3×3=-1。

2つ目の点は(3,-1)です。

こうして、(0,0)、(3,-1)の2点を見つけて、この2点を通る直線を引くことで、y=-1/3xのグラフをかくことができます。


(方法3)グラフの「傾き」を見つけて、「傾き」を使って直線をひく

比例のグラフの2y=3xのグラフを見ると、まず、原点(0,0)を通ったあと、右に1進み、上に3進んだところに次の点(1,3)を通っていることがわかります。

つまり、y=3xのグラフの比例定数3は、「右に1進んで上に3進む」ことを表わしているわけです。
この、原点を基準にして、「右に1進んで上に3進む」ことを、直線のグラフの『傾き』といいます。





比例のグラフの3y=-1/3xのグラフでは、原点(0,0)を通ったあと、右に3進んで、下に1進んでいます。

つまり、y=-1/3xの比例定数-1/3は、右に3進んで下に1進むという『傾き』を表わしているわけです。

『傾き』を使うと、
例えば、y=4xだと、原点に点をうったあと、「右に1進んで4上に進む」、
y=-2xだと、原点のあと、「右に1進んで2下に進む」、
y=2/5xだと、原点のあと、「右に5進んで上に2進む」、
y=-3/4xだと、原点のあと、「右に4進んで下に3進む」
の方法で、グラフをかくことができるのです。

比例のグラフは、(1)必ず原点を通る、(2)y=axの比例定数aはグラフの傾きを表わしている、この2つを利用して簡単にかくことができます。

中学1年で「傾き」は習いませんが、中学2年生で習う一次関数では、傾きを使ってグラフをかきます。
中1のうちに理解しておくと便利です。


まとめ:比例のグラフをかく3つの方法
1、x,yの組を見つけてかく
2、原点ともう1つの点の、2点を見つけてかく
3、原点と、「傾き」を使ってかく



*****数学の全目次はこちら、ワンクリックで探している記事を開くことができます*****