この稿では水の圧力水圧)の基礎・基本の原理をとりあげます。
(水の圧力の、よく出題される問題についてはこちらをご覧ください。)


水の圧力に入る前に、圧力全般の復習をしておきます。

圧力(圧力のくわしい説明は、こちらこちら

あるがはたらいているとき、面が力から受ける効果をあらわす量が圧力です。

圧力(Paまたは、N/平方m)=面を垂直に押すN)/力がはたらく面積平方m


力と重さ

重さとは、物体にはたらく重力の大きさのことです。
そして、重力ですから、理科では重さは同じものとして扱います。

圧力の問題を考えるときにも大事なことです。
重さと力
重さは同じものであり、力と重さは面に対して同じはたらきをします。







では、水の圧力について、大切なことをまとめます。

水による圧力(水の圧力・水圧)
の伝わり方

固体であろうが液体の水であろうが、重力がはたらき、面に対して圧力としてはたらくことは共通です。
水と圧力1






固体と液体とのちがいは、力の伝わり方です。
水と圧力2
固体にはたらく重力は、下向きにはたらくだけです。

水の場合、水は分子が自由に動き回る液体なので、水にはたらく重力は下向きだけでなくあらゆる向きに、面に垂直にはたらきをおよぼします。


水と圧力3





水の圧力(水圧)の大きさ

水の圧力は、水の重さによる圧力です。

わかりやすいように、力がはたらく面の面積1平方m、面の水面からの深さ1mとして圧力を求めてみましょう。
深さ1mの水圧
圧力がはたらく面の上にある水の体積は1m×1m×1m=1立方mです。

1立方mの質量は1t=1000kgです。

質量100gの物体にはたらく重力を1Nとすると、質量1000kg水の重さは10000Nです。

また、力がはたらく面の面積は1平方mです。

以上を、圧力を求める式にあてはめて計算すると、

圧力=力/面積=10000/1=10000N/平方mです。


面積、深さと水の圧力との関係

面積を半分の0.5平方mにして圧力を求めてみましょう。

深さが1mのとき、面の上にある水の体積は0.5×1=0.5立方mであり、その水の質量は500kgであり、その水にはたらく重力は5000Nです。

圧力=力/面積=5000/0.5=50000/5=10000N/平方m。

深さ同じであれば、力のはたらく面積がかわっても圧力等しいことがわかります。


次に、面積は1平方mのままで、深さを1mの半分の0.5mにして圧力を求めてみましょう。

水の体積は1×0.5=0.5立方mであり、その水の質量は500kgであり、その水にはたらく重力は5000Nです。

圧力=力/面積=5000/1=5000N/平方m。

深さが半分になれば、圧力も半分になることがわかります。

つまり、水の圧力深さ比例します。


水の圧力(水圧)で大切なこと

1、水の圧力は、あらゆる向きに、面に垂直にはたらく。

2、水の圧力は、水面からの深さ1mのとき、10000N/平方mである。

3、深さ同じとき、水の圧力は常に等しい

4、水の圧力深さ比例する。

以上の4点を理解し、知っていたら、水の圧力の問題は簡単に解くことができます。


水の圧力のよく出る問題についてはこちらをご覧ください。




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