球の体積を求める公式は4/3πr^3、球の表面積を求める公式は4πr^2です。(球の体積と表面積についてはこちらを参照。)
球だけの体積・表面積を求める問題であれば、公式にあてはめれば求めることができます、

この稿では、難問であることが多い、球と他の立体を組み合わせた問題を取り上げます。


円柱や円錐に内接した球

例題1:円錐の底面と面を共有している半径5cmの半球と、その上に半径円錐と球3cmの球がある。半球と球はたがいに外接し、また、円錐の側面にもそれぞれ内接している。
(1)円錐の高さを求めよ。
(2)円錐の体積を求めよ。











(解き方・考え方と正解)
空間図形の難問を解くときの入り口である、
「空間図形の応用問題は、相似三平方の定理をもちいて解く」と、
「求めたい線分がふくまれている平面を見つけてその平面を書き出し、書き出した平面の図を使って解く」から、
出発します。

この問題では、球の半径を求めてそれを手がかりにしないと円錐の高さや体積を求められません。
まず、球の半径がふくまれる平面を見つけて、その平面を書き出します。

円錐と球2左の図が、その平面です。
この平面を書き出す理由は、この平面だけが球の半径と円錐との接点を書き込める唯一の面だからです。

また、重要な定理「接線は、接点を通る半径と垂直に交わる」を使うためでもあります。

円錐の頂点をA、半径3cmの球の中心をB、半径5cmの球の中心をC、2つの球の接点をD、この平面上で2つの球が円錐と接している点をそれぞれE、Fとします。

半径3cm、5cmを図に書き込みます。
BDにも3cm、DCにも5cmを書き込んでおくのがポイントです。

(1)円錐の高さを求めよ。
平面の図をながめて、相似が利用できることに気がつけば解くことができます。

2組の角がそれぞれ等しいから、△ABE∽△ACFです。

求めたいACの長さをxとすると、BE:CF=AB:ACより、
3:5=x-8:x
5(x-8)=3x
5x-40=3x
5x-3x=40
2x=40
x=20

円錐の高さは20cmです。


(2)円錐の体積を求めよ。
やはり、同じ平面で求めることができます。
円錐と球3
2組の角がそれぞれ等しいので、△ACF∽△CFG。

だから、求めたい円錐の半径をyとすると、AC:GF=CF:GFより、
20:y=5:GF
20×GF=5y
GF=y/4

直角三角形△CGFで三平方の定理を使って、yの値を求めることができます。
円錐と球4



















円錐の半径を求めることができたから、円錐の体積は、
4√15/3×4√15/3×π×20×1/3
=1600π/9立方cmです。


関連して、よく出題される定理

円錐と球5左の図で、三角錐に内接する球の半径を求める方法としてよく使う定理があります。

球の半径が接する面に垂直であることを利用します。

三角錐A-BCDの体積は、△ABC、△ACD、△ABD、△BCDを底面として高さが球の半径である4つの三角錐の和と考えることができます。

△ABC×球の半径×1/3+△ACD×球の半径×1/3+△ABD×球の半径×1/3+△BCD×球の半径×1/3=三角錐A-BCDの体積


この稿のポイント

他の立体に球が接している問題を解くときは、

1、球の半径がふくまれている平面を見つけてその平面を書き出し、書き出した平面の図を使って解く

2、定理「接線は、接点を通る半径と垂直に交わる」が利用できるように平面を書き出す

3、空間図形の応用問題は、相似三平方の定理をもちいて解く



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