仮の平均

あなたのテストの点数が78点、83点、91点、88点、75点だったとします。5科の平均点を求める式は、
(78+83+91+88+75)÷5
ですが、もっと楽に求める方法があります。

得点が80点の前後に散らばっていることに着目して、「80点との差」の平均を求めてみます。
(-2+3+11+8-5)÷5=3
平均して80点より3点高いことになるので、5科の平均点は80+3=83点だとわかります。

このときの80点、計算を楽にするために仮に(一時的に)利用した数値のことを、「仮の平均」といいます。


平均値
と仮の平均

ある資料全体の特徴を表す数値のことを代表値といいます。
代表値には、平均値中央値最頻値(さいひんち)の3つがあります。
平均値合計度数(個数や人数)でわった値
中央値(メジアン)…資料を大きい順に並べたとき、中央にくる値
最頻値(モード)…度数が最も大きい階級の階級値

この稿で取り上げるのは平均値です。


次の表は、あるクラスの女子20人の50m走の記録をまとめたものです。50m走20人の記録の平均値を求めてみましょう。

平均を求める式は、合計÷度数です。

ところが、図で、例えば7.4秒〜7.8秒の階級に含まれている1人の実際の記録が何秒なのかはわかりません。
そこで、7.4と7.8の真ん中にあたる7.6秒だと決めてしまいます(7.4〜7.8の中央の値である7.6のことを階級値といいます)。






平均値を求める式は、
(7.6×1+8.0×3+8.4×8+8.8×6+9.2×2)÷20となり、
平均値は(7.6+24.0+67.2+52.8+18.4)÷20
=170÷20
=8.5秒です。

50m走の2



















もっと楽に求めるために、「仮の平均」の考え方を導入してみましょう。

各階級の真ん中であり、度数が最も大きいことに着目して、8.2〜8.6の階級の階級値8.4を仮の平均と決めます。
50m走の3












(階級値-仮の平均)×度数を導入することで、計算がずいぶん楽になったことがわかります。

この結果をもとに平均値を求めると、
2.0÷20=0.1
仮の平均の8.4秒より、平均して0.1大きい値が平均値だから、8.4+0.1=8.5秒です。


問題:表は、あるクラスの男子25人の身長をまとめたものである。平均身長値を求めよ。


(解き方)
仮の平均を使わないで求めようとすると、煩雑な式になって手間もかかります。

仮の平均を利用して、楽に求めないといけません。

仮の平均を決めたあと、度数分布表に「階級値」、「仮の平均との差」、「仮の平均との差×度数」の欄を追加します。






仮の平均を度数の最も大きい階級160〜165の階級値162.5と決めて、欄を追加した表を作ります。
身長の2













ずいぶんと楽な計算になったことが実感できます。

(階級値-仮の平均)×度数の合計である-35を度数の25でわると、
-35÷25=-1.4

仮の平均162.5cmの-1.4が平均値ですから、
162.5-1.4=161.1cmが答えです。







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