試験勉強の仕方、大切なことの覚え方について考えてみました。

1、通読
MEMO黄まず、教科書や参考書の試験範囲を通読して要点を覚えようとするとき、次の3つの方法が考えられます。

1、教科書を黙読する
2、教科書を音読する
3、教科書の要点をノートにまとめる

「よくできる人」は黙読で充分です。
ほとんどの重要語句は頭に入っているので、試験範囲を見直しして、細かいことや見落としていたことを確認しておけばそれで充分だからです。
また、黙読は一番時間がかからない勉強法でもあります。

「あまり成績が良くない人」は音読をおすすめします。
声を出して教科書を読むべきです。
「成績が良くない人」に共通する欠点は、語彙(ごい)力の不足(言葉を知らないこと)です。
重要な語句が頭に入っていないので、テストで良い点がとれないのです。
言葉を言葉として頭に残すには、音読が最も効果的で手っ取り早い方法です。

教科書をノートにまとめる試験勉強は、あまり良い勉強法ではありません。
時間がかかりすぎて、テストには間に合いません。
また、ノートにまとめたからといって、重要な言葉が頭に残っているわけではありません。
教科書をノートにまとめる勉強法は、最も効果の薄い、試験勉強としては一番やってはいけない勉強法です。


2、マーキング

試験範囲を通読するだけでは不充分です。

人間の脳は、見たものすべてを頭に残すようにはできていません。
教科書や参考書を通読したとしても、読んだもののうち、重要なもの、覚えないといけないものを区別して取り出し、それだけを覚えるようにしないと、何も覚えられません。

そのための方法がマーキング(重要な語句にしるしをつけること)です。

マーキングの方法としては、重要部分に鉛筆やボールペンで線を引く方法もありますが、多くの人がおこなっているのはマーカーペン、特に蛍光マーカーを使う方法です。
そこで、蛍光マーカーを使うマーキングについて考察します。


3、何色の蛍光マーカーを使うか

私は、黄色の蛍光マーカーを使います。

赤色や緑色を使う人もいますが、赤色や緑色は濃すぎて、引いた部分の語句がマーカーで隠れてしまって、語句を読み取りにくくしているように思います。

マーキングは、重要な語句を覚えるためにするものです。
マーキングした語句が目に鮮やかに浮き上がってこないと意味がありません。

黄色は色そのものが目立ち、その上、引いた部分の語句をはっきりと読み取ることができるという長所があるように思います。


4、何をマーキングするか(言葉か文か)

マーカーの色よりも重要なのが、何をマーキングするか、です。

例えば、テスト範囲として、次の文を通読し、マーキングして覚えるとします。

大気の上層にある、酸素がもとになってできたオゾンの濃い層をオゾン層という。オゾン層は、生物に有害な紫外線を吸収し、地表に届く紫外線を減少させている。近年、フロンと呼ばれる化学物質がオゾンを分解し、オゾン層のオゾンの濃度が低くなっていることがわかってきた。オゾン層が破壊されると、地表に達する紫外線の量が増え、皮膚ガンの増加が懸念されている。

あなたなら、蛍光マーカーでどのようにマーキングしますか?

時々、次のように蛍光ペンで塗る人がいます。

大気の上層にある、酸素がもとになってできたオゾンの濃い層をオゾン層という

この塗り方は、マーキングとは言えません。
だらだらと引いてあるだけで、重要な言葉、覚えないといけない言葉をマークしているわけではないので、何の意味もありません。

「読んだもののうち、重要なもの、覚えないといけないものを区別して取り出し、それだけを覚えるようにする」のがマーキングです。

覚えないといけないのは、そして、覚えることができるのは、短い言葉単語だけです。

文章を覚えることはすこぶる困難ですし、仮に覚えられたとしても、実際のテストでは何の役にも立ちません。

正しいマーキングは次のようになります。

大気の上層にある、酸素がもとになってできたオゾンの濃い層をオゾン層という。オゾン層は、生物に有害な紫外線を吸収し、地表に届く紫外線を減少させている。近年、フロンと呼ばれる化学物質がオゾンを分解し、オゾン層のオゾンの濃度が低くなっていることがわかってきた。オゾン層が破壊されると、地表に達する紫外線の量が増え、皮膚ガンの増加が懸念されている。

「読んだもののうち、重要な言葉、覚えないといけない言葉を区別して取り出し、言葉だけを覚えるようにする」ための方法がマーキングであり、言葉さえ覚えておけば、どんな問題が出てきても対応できるのです。


5、なぜ重要な言葉をマーキングできるのか

正しくマーキングする人は、なぜ、「オゾン層」、「紫外線」、「フロン」、「皮膚ガン」が覚えないといけない言葉、重要な言葉だとわかるのでしょうか?

それは、抽象的に述べると、文章中で特別扱いされているのがそれらの言葉であるからです。
「大気」「酸素」「生物」「有害」…などは、この文以外にもよく使われる一般的な語なので、しいて覚えないといけない語ではありません。

上の説明ではわかりにくいのでさらに具体的に述べると、「オゾン層」、「紫外線」、「フロン」、「皮膚ガン」が重要な語だとわかるのは、授業中に先生がその語を強調されていたからであり、自分が問題を解いたときにしばしばその語が問われていたから、です(だから、授業は真剣に受けないといけないし、普段から多くの問題を解いておかないといけないのです)。

上手なマーキングは、勉強の出発点であり、ゴールでもあるのです。







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