普段、高校生には英語を教えていませんが、大学入試の小論文を指導しないといけないので、小論文指導法の勉強と並行して英語の勉強も欠かせません。
国公立の大学では、入試小論文の出題文が英文であることが多く、まず英語の長文が読めないと小論文も書けないからです。


何年ぶりかで(何十年かも)高校英語の勉強を再び始める

中学3年生までの英語は毎年教えていますから大丈夫なのですが、小論文を教え始めた当初、大学入試レベルの英語をほとんど忘れていました。それで、一から、高校英語の勉強のやりなおしを始めました。
その際に最も役に立ったのがZ会の発行している『速読英単語(必修編)』です。

最初に何冊か、高1用の基礎的な英語問題集をやってみたのですが、全然、力がついたように思えません。いろいろ、偉い塾の先生のお話しを拝聴した中に、高校生は『速読英単語(必修編)』を徹底的に学べば相当力がつくというご意見があり、早速購入して、とりかかりました。

この時の私の英語の実力は、高校に入学したての15歳と同じレベルだったと思います。


『速読英単語』と格闘する

最初はまず本文を1講座分読み通すのに難儀しました。構文の理解は何とかなるのですが、私の場合、「忘れてしまった」単語(高校生だと、「知らない」単語にあたるかな)が数多(あまた)出てきて、まったく先に進めないのです。本文の次のページ記載の単語集をチラ見しながら、遅々としたペースで読み進めていきました。一応これでも社会人ですから、英語の勉強だけにそんなに時間はさけません。歯を磨く時間とトイレに屈む時間、そして移動中の電車の中しか、読む時間はとれません。左手に『速読英単語』、右手に歯ブラシあるいは電車のつり革が勉強のスタイルでした(その意味で左手だけで楽に持てるサイズは非常に助かりました)。

やっと最後のページまでたどりつき(後で思ったのですが、どんなに苦しくてもとにかく最後までやり通すことが大切で、それをやりとげない限り、スタートラインにすら立てません)、これで力がついただろうと最初のページに戻ったのですが、世の中はそれほど甘くない、1回目に比べてほとんど進歩したようには思えませんでした。

自分を叱咤して2回目の通読を終え、マーカーで覚えていない英単語をチェックしながら3回目を済ませても一緒、相変わらず、全然英語力がついたようには感じられません(その時は気づいていませんでしたが、2回目、3回目の通読は1回目より相当短時間で終えることができてはいました)。


『速読英単語』からいったん離れる

これはあかんでということで、ここでちょっと浮気をしました。力のなさを痛感したので、できるだけ薄い、一番基礎的な長文問題集、構文問題集を買ってきて(これだとすぐに最後のページまで終えられます)、数冊、やり終えました。
これがよかったようで、忘れていた英文法、連語、構文が少しずつ頭によみがえってきました(高校生だと、習い始めた英文法などがちょっとずつ習得できている状態か)。


その後再度『速読英単語』に挑戦

横道にそれたあと戻ってきたのがよかったのか、もう一度最初からやってみると、今度はだいぶ頭にすらすらと入っているような気がしてきました。

そこで、すぐに調子に乗って、付属のCDを使って「聞き取り」に挑戦。
これも、最初は、単語すらまったく聞き取れませんでしたが、途中時々さぼりながら、始めてから3〜4ヶ月たった頃でしょうか、ほとんどの英文をすううっと耳で聞き取れるようになっていました。

ここまできたら、本文を読むことなど朝飯前です。簡単すぎて歯ごたえがないな、もうちょっとレベルの高い問題集でもやってみようかと思えるまでに、いつの間にかなっていました。

今では、別に何冊も解釈の問題集を読破したこともあり(一度学力の幹にあたる部分ができれば、後は非常に楽ちんです)、高3生、大学受験生に、「こんな簡単な英文を読みこなせないのか」とか、「この単語を知らないようでは志望学部を受験する資格がないぞ」とか、自分の過去については口をぬぐって、えらそうに教えています。


勉強の幹をつくると枝・葉はつきやすくなる

特に英語という科目は、あまりにも学習内容が広汎なので、何か確固とした勉強の幹になるものを最初に作っておかないとどうしようもない。
勉強する身からすると、多くの高校に見られるような、高1で英文法をたたき込み、高2以降に長文、構文の演習をメインにすえるやり方より、まず最低限の英文がスムーズに読めるようになったほうが、楽だし、英語の勉強がずっと面白くなるのではないでしょうか。
『速読英単語』は、その目的に最も適した教材であり、英語の学習の幹をつくるのに一番向いたテキストだと思っています。