電磁誘導

中学2年生で習う単元『電流の利用』で電磁誘導を学習します。
コイルに磁石を近づけたり遠ざけたりしたとき、磁石の動きで起こる磁界の変化を妨げる向きに、コイルに電流が流れ磁界が発生する、これが電磁誘導です。

コイルを縦に置いて上の端に磁石のN極を近づけたとき、コイルの上端がN極になるようにコイルを電流が流れます。逆に、磁石のN極を遠ざけるときは、それを妨げるように(N極を引っ張るように)コイルの上端がS極になる向きに電流は流れます。

(余談:今の「ゆとり」の教科書だと、電磁誘導は習いますが、上に述べた電流の向きに関するきまり(レンツの法則)は知らなくてもよいことになっています。N極が近づいたとき電流がある方向に流れました、ではN極を遠ざけると電流の向きはどうなりますか?という形でしか出題されません。そんな、反対の向きに決まってるじゃないかと思わないように。これが「ゆとり教育」ですから。応用問題は、ではS極が遠ざかったらどちらの向きに流れるか?NとSで反対、近づくと遠ざかるで反対、反対の反対だから、答えは、もとの向きと同じが正解です。「反対の反対は賛成なのだ」のバカボンのパパの世界、教えていて空しくなります。)

話を本題に戻します。

電磁誘導が起こる理由(わけ)

電磁誘導の現象自体はわかるのですが、なぜそういう現象が起こるのか、磁界の変化を妨げるように磁力が発生する、その理由になっている自然の摂理とはなになのか、私はずっとそのことが疑問でした。

八尾市にある児玉塾の児玉先生は私の友人です。児玉先生は大阪大学の理学部そして基礎工学部大学院のご出身、理系の殿堂入りのような経歴の持ち主です。この人に聞くしかないと思って尋ねてみました。
児玉先生いわく、「僕も自信がないんだけど、一応こういう説明をしている。自然現象は『安定』を好む、つまり急激な変化があればそれを緩和することを自然は求めているのと違うかな。だから、磁界の変化が起こったときに、大急ぎでその変化を打ち消すような現象を起こして、もとに戻ろうとするんとちがうやろか。」

私は心底納得しました。

慣性の法則

すぐ頭に浮かんだのは、中3で習う『慣性の法則』です。「静止している物体はそのまま静止を続け、運動している物体はそのまま等速直線運動を続けようとする」。止まっている電車が急発進をすると乗っている人は(止まったままでいようとして)後ろに倒れる、逆に、走っている電車が急停車したら(運動し続けようとしていた)電車内の人は進行方向に倒れる。

この慣性の法則も、まさに自然現象が「安定」を求めているからこそ起こると思えば納得できると、私は児玉先生の説明にいたく感服しました。

理科の法則を説明する根本法則

自然は安定を求めている、変化を嫌っている、つまり、自然は保守派、なのです。

文系の私には、自然は変化を嫌う、これがいろいろな理科の法則の大本にある法則だとする説は非常に面白く思われます。

(余談2:児玉先生は去年、朝日放送の人気番組『探偵ナイトスクープ』にも出演されました。まったく数学のできない(おつりの計算もできない)成人女性2人の、短時間で計算ができるようになりたいという依頼を見事解決した塾の先生が児玉先生です。)