単位量あたりの大きさを求める際、便宜的に用いた、「算数では、式の前に書いたものの単位と、答えの単位は一致する(20km÷10=2kmで、式の前の単位kmと答えの単位kmは同じになる)」について、もう少し考えてみます。


一致しない例

式の前半と答えの単位が一致しない場合として、次のような例をすぐ思いつくことができます。
1個1000円のメロンの値段は1個50円のリンゴの何倍か?だと、1000円÷50円で答えは20倍となって、式の前の1000の単位である円と、答え20の単位、倍とは一致しません。
また、面積は×僉疂進僂砲覆蝓△海譴眞碓未一致するとは言えません。


「数・量」と「倍」と「体積・面積」

式と単位の関連から区分すると、小学校算数の問題は、3種類に分類できるのではないかと思います。

まず、式の前の項と答えの単位が一致する問題群(これを「数・量」の問題と名づけます)、次に、式の前項と式の後項の単位が一緒で、答えは何倍を表す問題群(これが「」の問題です)、最後に、特殊な「面積と体積」。

数・量」は、最も一般的な問題群で、小学校の低学年から習う代金や値段の問題が典型例です。50円の商品を4個買ったら値段は200円(50円×4=200円)、300円を5人で分けたら1人分は60円(300円÷5=60円)。
この種類の問題のとき、「式の前のほうの数値の単位と、答えになる数値の単位は一致する」法則が成り立ちます。

」とは、何倍かを尋ねる問題を総称します。
割合を求める問題も、その正体は何倍を聞いているのと同じと言えますから、ここに含めます。このグループの場合、式の前の項と後の項の単位とが一緒であって、答えは〜倍や、〜倍の一種の%になり、式の前の部分にある数値の単位とは無関係です。

3つ目が「面積・体積」です。面積・体積は、単位からすると前二者の「数・量」「倍」とはまったく異質のものであり、特殊な範疇でくくるべきだと思います。

同じ「単位」がどこにあらわれるかという観点から、以上3種類に算数の問題は分類できます。
この分類を頭において子どもたちに算数を教えると、単位を利用して、昨日の「単位量あたりの大きさ」の求め方で書いたような、わかりやすい説明をすることができます。


おもな問題の単位の位置

さらに単位の観点から、いくつかの具体的な問題のグループを考察してみます。

人口密度
「数・量」の一つである人口密度、正しい単位は人/平方劼任靴腓Δ、小学校では「人」で許されるところが多いようです。したがって、小学生に限って、私の言う「式の前と答えの単位は一致」法則が成り立っていると(無理やりですが)言ってよいでしょう。

速さ
法則が成り立ちそうに見えない、速さの問題を考えてみます。

まず時速などの速さを求める問題。
これも人口密度と同様、正確には単位は辧浸ですが、小学校でこの単位を使うことはまれで、時速〜辧△泙燭話韻法銑劼氾えさせるのが普通でしょうから、距離(辧÷時間=速さ(辧砲如¬詰やり法則が成り立つ例。

同じ無理やりで、距離を求める問題も、速さ(辧×時間=距離(辧砲塙佑┐襪繁‖Г適用できます。

最後に時間を求める問題はどうか。
距離(辧÷速さ(辧法畛間になってしまいます。
式の前項の単位は辧答えの単位は時間で、まったく違います。
法則外のようですが、速さの単元で時間を求める問題は、私の分類の「倍」を求めている問題だと考えることで解決ができます。
時速とは、1時間に進む距離のことです。時速40劼韮隠横悪區覆鵑世箸の時間を答えさせる問題の場合、答えの3は1時間に進む距離の3倍、だから3時間だと言うことは、決してこじつけではありません。

つまり、速さの単元の問題には、単位の観点から眺めると、「数・量」にあたる距離や速さを求める問題と、「倍」にあたる時間を求める問題との、2種が混在しているということになります(だから、子どもたちにはわかりにくいのかもしれません)。

百分率や歩合
こうなると、5年生の割合の単元も検討してみたくなります。

まず%や歩合を求める問題は、その正体はもとになる量の何倍かを求める問題ですから、これは「倍」のグループ入り。式は、値段の問題だと、円÷円=〜倍の意味を表しています。20円÷100円=0.2倍=20%。

比べる量を求める問題、例えば100円の2割は?だと、前の単位と答えの単位が一致する「数・量」の問題。また、もとになる量を求めるときも、2割が20円のとき、もとになる量は20円÷0.2=100円で、前の単位と答えの単位が一致する「数・量」です。

割合の単元も、単位の見地からすると2種類のものが混在していたわけです。


意味のない思いつきでしょうか?

単位から見た、算数の問題の分類法、いかがでしょう?

子どもに式の立て方を指導する際、役に立たないでしょうか。