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勉強をしている子どもたちが、悩み、知りたい、理解したいと思いながら、今までは調べる方法がなかった事柄を、必要かつ十分な説明でわかりやすく記述したサイトです

《世界一やさしい》 円の面積を求める問題の解き方

小学6年生で習う、円の面積の問題の解き方を世界一やさしく解説します。

今から学ぶこと

1、円の面積を求める式…円の面積=半径×半径×3.14
2、円の一部の面積を求める式…円の面積の一部=半径×半径×3.14×中心の角/360°
3、色(かげ)がついた部分の面積の求め方…全体-白い部分



これだけは理解しよう

1、円の面積は、半径×半径×3.14の式で求めることができる
円の面積は、半径×半径×3.14の式で求められます。

例題1:次の円の面積を求めなさい。
(1)半径3cmの円
円周2






(2)直径10cmの円

円周1







(解答)
(1)円の面積を求める式、半径×半径×3.14にあてはめて、円の面積=3×3×3.14=28.26cm2

(2)まず、半径の長さを先に求める。半径は直径の半分だから、10÷2=5cm。
これを円の面積を求める式、半径×半径×3.14にあてはめて、円の面積=5×5×3.14=78.5cm2

(参考)
何度か問題を解くうちに、3.14のかけ算の答えが頭に残っていきます。
2×3.14=6.28
3×3.14=9.42
4×3.14=12.56
5×3.14=15.7


答えをぼんやりとでも覚えておくと、計算間違いを減らすことができます。


例題2:次の問いに答えなさい。
(1)円周の長さが43.96cmの円の面積を求めなさい。

(2)面積が113.04cm2の円の半径を求めなさい。


(解答)
(1)まず、5年生で習った、円周=直径×3.14の式を使う。
円周÷3.14で、直径を求めることができる。
直径=43.96÷3.14=14cm。
直径が14cmだから、半径は7cm。
円の面積=半径×半径×3.14
=7×7×3.14
=153.86cm2

(2)円の面積=半径×半径×3.14の式から、面積÷3.14で、(半径×半径)がわかる。
半径×半径=円の面積÷3.14
=113.04÷3.14
=36
半径×半径=36より、同じ数をかけて36になる数を見つける。
6×6=36だから、半径は6cm


(参考)
4=2×2
9=3×3
16=4×4
25=5×5


のような、同じ数をかけた積である4、9、16、25、36、49…平方数といいます)は、数学でしばしば出現します。


2、円の一部(おうぎ形といいます)の面積を求めるときは、円の何分の何になるかを、式の最後につけ加える
円の一部の面積を求めるときは、「円全体のどれだけにあたるか」を考えたら求めることができます。

360円全体の、中心をぐるっとまわる角度は360°です。







90だから、円の一部が「円全体のどれだけにあたるか」は、中心の角が円全体360°のどれだけにあたるかを、中心の角/360°の式をつけ加えることで求めたらよいことになります。

左の図形だと、円全体6×6×3.14の式に、中心の角/360°をつけ加えたらよいわけです。
6×6×3.14×90/360
=6×6×3.14×1/4(90/360の約分を先にしておきます)
=3×3×3.14(6×6と1/4の約分もしておいたほうが計算がずっと楽になります)
=28.26cm2


例題3:次の図形の面積を求めなさい。
(1)

45






(2)
30






(3)
135








(解答)
(1)8×8×3.14×45/360
=8×8×3.14×1/8(45/360を先に約分する)
=1×8×3.14(約分できるものは先に約分)
=25.12cm2

(2)6×6×3.14×30/360
=6×6×3.14×1/12(30/360を先に約分する)
=1×3×3.14(約分できるものは先に約分)
=9.42cm2

(3)6×6×3.14×135/360
=6×6×3.14×3/8(135/360を先に約分する)
=3×3×3.14×3/2(約分できるものは先に約分)
=3×3×3.14×3÷2(分母が残るので、かけ算を先にして)
=84.78÷2(最後にわり算をする)
=42.39cm2


3、色(かげ)がついた部分の面積の求め方…全体-白い部分
円の面積に限らず、色(かげ)がついた部分の面積は、全体の面積から、不要な白い部分の面積を引いて求めるのが原則です。

例題4:次の図形の、かげをつけた部分の面積を求めなさい。
(1)
かげ1(解答)
全体-白い部分
=半径2cmの円-半径1cmの円
=2×2×3.14-1×1×3.14
=(2×2-1×1)×3.14(分配法則を使うと計算がずっと楽になる)
=3×3.14
=9.42cm2


(2)
かげ2(解答)
白い部分は、4つ集めると1つの円になる。
全体-白い部分
=1辺8cmの正方形-半径4cmの円
=8×8-4×4×3.14
=64-50.24
=13.76cm2



(3)
かげ3(解答)
全体-白い部分
=半径10cmの円の4分の1-底辺10cmで高さ10cmの三角形
=10×10×3.14×1/4-10×10÷2
=25×3.14-50
=78.5-50
=28.5cm2


(4)
かげ4










(解答)
いろいろな解き方があるが、1つ上の(3)の問題の解き方を応用すると最も簡単に解ける。
かげ4の2
正方形の対角線を1本引くと、(3)の図形が2つ分だということがわかる。

=(半径10cmの円の4分の1-底辺10cmで高さ10cmの三角形)×2
=(10×10×3.14×1/4-10×10÷2)×2
=(25×3.14-50)×2
=(78.5-50)×2
=28.5×2
=57cm2



これだけ、理解して覚えておけば大丈夫

1、円の面積を求める式…円の面積=半径×半径×3.14
2、円の一部の面積を求める式…円の面積の一部=半径×半径×3.14×中心の角/360°
3、色(かげ)がついた部分の面積の求め方…全体-白い部分



(参考)
円の面積が、半径×半径×3.14で求められる理由・・・

例えば、半径が10cmの円を考えてみましょう。
円の面積の公式
この円を、30°きざみに半径で切り分けます。

切り分けた12個の図形を、下の図のように交互に並べます。
円の面積の公式2
交互に並べた左の図形は、平行四辺形に近い形をしています。
平行四辺形の面積は、底辺×高さの式で求めることができますが、この平行四辺形に近い図形では、底辺は、円周(=円のまわりの長さ)の半分に近い長さであること、高さ半径の長さと等しいことがわかります。

さらに小さく、15°きざみで切り分けて、交互に並べます。
円の面積の公式3
やはり、平行四辺形に近い形で、底辺円周(=円のまわりの長さ)の半分に近い長さであること、高さ半径の長さと等しいことがわかります。

そして、小さい角度で切れば切るほど、底辺に当たる部分が直線に近くなり、底辺の長さが円周の半分の長さに近くなっていくこともわかります。

以上の考察から、さらにもっともっと小さい角度で円を切り分けていけばいくほど、円の面積は、底辺円周の半分で、高さが円の半径である平行四辺形の面積と同じになっていくと考えることができるはずです。

円の面積=円を切り分けて並べた平行四辺形の面積
=底辺×高さ
ところが、底辺円周の半分高さ半径だから、
=円周の半分×半径
円周は直径×3.14で求められるから、円周の半分=直径×3.14÷2、
=直径×3.14÷2×半径
直径は半径×2だから、
=半径×2×3.14÷2×半径
=半径×3.14×半径
=半径×半径×3.14



(算数のさらに詳しい説明は『小学校算数・目次』からたどってご覧ください。)

《世界一やさしい》 円周率と、円周を求める問題の解き方

小学5年生で習う円周の問題の解き方を、世界一やさしく解説します。

今から学ぶこと

1、円周率…円周(円の周りの長さ)は直径の約3.14倍であり、この3.14…のことを円周率という
2、円周の長さを求める式…円周=直径×3.14
3、円周の一部の長さを求める問題…円周の何分の一かを先に求めてから、円周をわる



これだけは理解しよう

1、円周(円の周りの長さ)は、直径の約3.14倍である
円の周りの長さは、直径約3.14倍であることがわかっています。

円周直径何倍かを表す数を円周率といいます。
どんな円でも、円周は直径の約3.14倍になります。

円周率を簡単に求めるには、筒(つつ)型の容器を用意し、筒の周囲に糸をまきつけて糸の長さを測り、次に、直径の長さをものさしで測り、糸の長さを直径の長さでわって求めることができます(完全に正確に測ることは不可能なので、正確な円周率ではなくて、だいたいの数しかわかりません)。

円周率を正確に求める式はいくつかあり(高校以上の数学で習います)、円周率は、不規則な数字が永遠に続く小数であることがわかっています。
円周率は、
3.1415926535…と不規則な数字が永遠に続く小数であり、現在、コンピューターを使って、ほぼ小数点以下10兆けたまでの数値が判明しています。

小学生は、円周率として、実際の数値に近い値である3.14倍を使って問題を解きます。


2、円周の長さを求めるは、円周=直径×3.14
円周の長さが直径の3.14倍だとわかっているので、円周の長さは、円周=直径×3.14の式にあてはめると求められます。

例題1:次の円の円周の長さを求めなさい。
(1)直径10cmの円
円周1






(2)半径3cmの円

円周2







(解答)
(1)円周を求める式、円周=直径×3.14の式にあてはめて、円周=10×3.14=31.4cm

(2)まず、直径の長さを先に求める。直径は半径の2倍だから、3×2=6cm。
これを円周=直径×3.14の式にあてはめて、円周=6×3.14=18.84cm


例題2:円周の長さがわかっているとき、次の問いに答えなさい。
(1)円周の長さが15.7cmの円の直径を求めなさい。
直径






(2)円周の長さが25.12cmの円の半径を求めなさい。
半径








(解答)
(1)円周=直径×3.14だから、円周÷3.14で直径の長さが求められる。
15.7÷3.14=5cm

(2)まず、円周÷3.14=直径の式を使って、直径を求める。
25.12÷3.14=8cm(直径)
半径は直径の半分の長さだから、半径は8÷2=4cm


3、円周の一部(弧(こ)といいます)の長さを求めるときは、円周の何分の一になるかを先に求めてから、円周をわる
円周の一部の長さを求めたいときは、その図形が円全体の何分の一にあたるかを先に求めておきます。

180度360度例えば、円の中心をはさむ半径の角度が180°のとき(これを半円といいます)、円の中心をぐるっとまわる角度は360°ですから、その図形は、360÷180=2より、円の2分の1の大きさだとわかります。



90度また、円の中心をはさむ半径の角度が90°なら、360°÷90=4より、その図形は円の4分の1です。



例題3:次の各問いに答えなさい。
(1)次の図形の、円周の一部にあたる部分の長さを求めなさい。
45度






(2)次の図形のまわりの長さを求めなさい。

30度





(解答)
(1)(1)の図形は、360°÷45°=8より、円の8分の1の図形。
だから、円周の一部にあたる部分は、円周全体の8分の1。
また、直径は半径8cmの2倍の16cm。
円周の8分の1だから、直径×3.14÷8=16×3.14÷8=16÷8×3.14=2×3.14=6.28cm

(2)「まわりの長さ」とは、円周の一部だけではなくて、まわり全部の長さのことだから、半径の部分もふくむ。
まず、円周の一部にあたる部分の長さを求める。
(2)の図形は、直径が6×2=12cmで、360÷30=12だから、円全体の12分の1である。
円周=直径×3.14より、円周の一部にあたる部分の長さは12×3.14÷12で求められる。
12×3.14÷12=12÷12×3.14=1×3.14=3.14cm。
円周の一部にあたる部分の長さは3.14cm。

まわりの長さは、この長さに半径2つ分が加わるから、3.14+6+6=15.14cm


(参考)
円周を求める問題では、計算の工夫をすると、解く時間も短くてすみ、間違いも減ります。
例えば、16×3.14÷8を計算するとき、正直に16×3.14をしてから、その答えを8でわるのは遠回りです。
16×3.14÷8を16÷8×3.14と順序をかえると、16÷8=2なので、2×3.14の計算だけをしたらよいことになり、とても計算が楽になります。




例題4:運動場に、図のようなトラックがあります。このトラックのまわりにそって走ると何m走ることになりますか。
トラック







(解答)
トラックのうち、直線ではない部分を2つ合わせると1つの円の円周になる。
円周の部分の長さは、円周=直径×3.14より、50×3.14=157m。
この長さに、直線部分の50m×2=100mを加えると、100+157=257m


例題4:図の四角形は1辺が8cmの正方形です。色をぬった部分のまわりの長さを求めなさい。
弓形






(解答)
色をぬった部分のまわりは、円周の一部であり、2つの部分を合わせるとちょうど円の半分になる。
半径8cmだから、直径は8×2=16cm。
直径16cmの円の円周の長さの半分だから、16×3.14÷2=16÷2×3.14=8×3.14=25.12cm



これだけ、理解して覚えておけば大丈夫

1、円周率…円周(円の周りの長さ)は直径の約3.14倍であり、この3.14…のことを円周率という
2、円周の長さを求める式…円周=直径×3.14
3、円周の一部の長さを求める問題…円周の何分の一かを先に求めてから、円周をわる





(算数のさらに詳しい説明は『小学校算数・目次』からたどってご覧ください。)

math 円(5) 直角三角形に内接する円の半径

直角三角形に内接する円の半径を求める問題があります。

問題集では取り上げられていてもたった1問ですが、入試ではよく出る重要問題の一つです。


例題:図の三角形ABCは∠A=90°の直角三角形で、AB=15cm、1BC=17cm、CA=8cmである。△ABCに内接する円Oの半径を求めよ。







この問題を解く前に絶対にしておかないといけないことがあります。
それは、接線の問題では接線の性質である「接線は接点を通る半径に垂直である」を使わないと問題を解くことはできませんから、問題の図に半径を書き込んでおくことです。
2
接線の問題では、解き始める前に必ず接点を通る半径を記入しておきます。
それをしないで問題を解くことはできません。

さらに、中学生は「求めるものをxとして、方程式を立てて問題を解く」が基本ですから、半径をxと記入しておきます。

そのあと、解く方法は2通りあります。

接線の性質を使って解く方法

接線の性質
1、接線は接点を通る半径と垂直に交わる
2、接線の長さは等しい
この2つを使って解くことができます。

図に、次のように記入していきます。
3
接点をP、Q、Rとすると、半径OP=OQ=OR=x

また、四角形APORは正方形だからAP=AR=x

BP=15-xとなり、BP=BQだから、BQ=15-x
CR=8-xとなり、CR=CQだから、CQ=8-x

最後に、BQ+CQ=BCだから、そのことを方程式にして
15-x+8-x=17
-2x=-6
x=3

半径は3cmです。


面積を2通りの方法で表わせることを利用して解く方法

三角形ABCの面積を求める方法が2通りあることに気づいて、それを活用する方法です。

まず、直角三角形ABCの直角をはさむ2辺の長さがAB=15cm、AC=8cmですから、△ABCの面積は15×8×1/2=60平方cmです。

次に、(気づきにくいのですが)△ABCは、3つの三角形△ABO、4△OBC、△AOCの3つでできていますから、△ABCの面積=△ABOの面積+△OBCの面積+△AOCの面積と表わすこともできます。

半径をxcmとすると、
△ABOの面積+△OBCの面積+△AOCの面積
=15×半径×1/2+17×半径×1/2+8×半径×1/2
=(15/2)x+(17/2)x+4x
=20x

この20xで表わされた△ABCの面積が60平方cmだから、方程式にして
20x=60
x=3

半径は3cmです。


2つの解き方のどちらも重要ですが、特にあとの方法、面積を2通りの式で表わせることを利用して等式をつくって解く方法は、この問題以外でもよく使います。



*****数学の全目次はこちら、ワンクリックで探している記事を開くことができます*****

mathematics 円(4) 円周角の難しい問題を解くコツ

授業中、多くの人がどう解いたらよいか迷って、手が止まってしまう問題があります。
塾生が悩んでいた問題を pick up.

やや難しい円の問題を解くコツをまとめてみました。


例題1:次の図で、∠xの大きさを求めなさい。
例題1
このままでは、多分解けません。

円の問題を解くとき、むやみに補助線を入れるべきではありません。しかし、補助線を入れて考えないと解けない問題が何種類かあります。

この問題もその一つです。
線を1本かき込んだら、解けます。


(気づこう)
・直径の円周角は90度。

(かき込み)
例題1の2円の中心を表す点Oに注目、「あ、直径だ」と気づくこと。
直径の円周角、90度をかき込みます。

補助線を1本かき入れることで、90度と、xと等しい同一弧の円周角が見つかります。

180−90−25=65度です。




例題2:次の図で、∠xの大きさを求めなさい。
例題2
例題1をさらにちょっと難しくした問題。

要領は例題1と同じ、直径だと見つけて、補助線を1本かき入れて、90度を使う、です。









(気づこう)
・直径の円周角は90度。

(かき込み)
例題2の2線分BEをかき込む。

∠BED=90度を入れる。

∠BEC=90−32=58度

ともに弧BCの円周角だから、
∠BAC=∠BECより、
x=58度




教訓1:直径を見つけて、90度をかき込む





例題3:次の図で、∠xの大きさを求めなさい。
例題3

この問題も、このままでは多分無理。

ある種類の問題の典型問題です。
やはり、かき込む補助線が1本。
それさえわかったら、解けます。






(気づこう)
悩んだら中心角をかき込んで、そこで考える。

(かき込み)
例題3の2補助線EOをかき込みます。

弧AEの中心角∠AOE=円周角∠ABE×2=60度

弧EDの中心角∠EOD=円周角∠ECD×2=2x

60+2x=360−250
2x=50
x=25度





例題4:次の図で、∠xの大きさを求めなさい。
例題4

例題3をもう少し難しくした問題。

∠BOC=60度はすぐわかります。
そのあと、どうするか、です。








(気づこう)
悩んだら中心角をかき込んで、そこで考える。

(かき込み)
例題4の2弧BCの中心角∠BOC=円周角∠BAC×2=60度

弧AEの円周角∠ACE=32度を活用したいので、補助線AOをひく。

そうすると、弧AEの中心角∠AOE=円周角∠ACE×2=64度とわかる。

そして、弧ABの中心角∠AOB=円周角∠ADB×2より、∠AOB=2x

64+2x+60=180度
2x=56
x=28度


教訓2:悩んだら、中心角をかき込む



例題5:次の図で、∠xの大きさを求めなさい。
例題5
一部の直線が円からはみ出した問題です。

この種類の問題は、円周角の定理を使ってわかる角度を記入したあと、三角形の角度の問題で一番よく使う、ある技を使うと解けます。





(気づこう)
三角形の角





(かき込み)
例題5の2
まず同一弧BDの円周角だから∠BAD=∠BED=25度を記入。

△ACDで、∠CAD+∠ACD=∠ADEより、
∠ADE=25+x

次に、(25+x)+25=100

この方程式を解いて、x=50度



教訓3:円から直線が外にはみ出している問題は、
三角形の角
を使って、方程式をたてる







例題6:
次の図で、∠xの大きさを求めなさい。A〜Hは、円周を8等分する点である。
例題6「円周を8等分」を使って解きます。

例題3、4で取り上げた、「悩んだときは中心角をかき込む」も活用すると、わかりやすくなります。

以上2つの観点から、補助線をかき込んで解いていきます。






(気づこう)
弧の、円周に対する割合がわかれば中心角を求められる。

(かき込み)
例題6の2円周角∠BHCと∠HBEを求めたいので、補助線BHをひく。

弧BCの円周角∠BHCを求めるために、中心角∠BOCを知りたいのでBO、COをひく。

同様に弧EHの円周角∠HBEを求めるために、中心角∠HOEを知りたいのでHO、EOをひく。

弧BCが円周の1/8なので、中心角∠BOC=360×1/8=45度
よって、円周角∠BHC=45÷2=22.5度

弧EHは円周の3/8なので、中心角HOE=360×3/8=135度
よって、円周角∠HBE=135÷2=67.5度

最後に、∠x=∠BHC+∠HBE=22.5+67.5=90度



教訓4:
円周に対する弧の割合がわかる問題は、まず中心角を求める


例題7:次の図で、Mは円の接線でBは接点である。また、L//Mである。∠xの大きさを求めなさい。
例題7
数学の問題を解くときの鉄則として、与えられらた条件をどこかで使わないと問題は解けません。

「接線」、「接点」の性質をどこで使うか、「平行」で何を見つけるか、の観点から問題を考えていかないと解けません。





(気づこう)
接線と指定してあれば、接線と接点を通る半径は垂直になることを使うはず。
平行と書いてあれば、錯角か同位角が等しいことを使うはず。

(かき込み)
例題6の2まず、弧ABの中心角∠AOB=106度から、円周角∠ACB=53度を記入する。

Mが接線だから、∠OBM=90度に気づいてかき込んでおく。

直線L//直線Mより、等しい錯角を見つけて印をつけておく。

これで、問題の条件をすべて使う条件が整ったので、解き始めます。

弧ABの中心角∠AOB=106度より、円周角∠ACB=53度。

そうすると、錯角の上のほうの角が53+14=67度とわかります。

平行線の錯角は等しいから、∠CBMも67度。

また、OB⊥Mより、∠OBM=90度。

以上より、x=90−67=23度。



教訓5:問題に条件が与えられているときは、逆にその条件を利用してわかることをかき込む


例題8:次の図でOA=OB=OPのとき、∠xの大きさを求めなさい。
例題8
円の問題には見えませんが、実は円の問題であることに気づけば簡単です。

なぜ、円の問題なのでしょうか?





(気づこう)
円の半径の長さはすべて等しい。

(かき込み)
例題8の2OA=OB=OPということは、点Oを中心とした円の周上に3点A、B、Pがある、OA、OB、OCをその円の半径とみなしてよい、ということです。

3点A、B、Pを通る円をかき加えます。

弧ABの中心角∠AOB=360−190=170度。

よって、弧ABの円周角∠APB=170÷2=85度
x=85度


教訓6:点Oを一端とする3つの線分の長さが等しいとき、その3つの線分を半径とする円をかいて考える

mathematics 円(3) 円周角で悩んだら中心角をかいて考える

よく塾生から質問される問題に次の問題があります。

例題:ABを直径とする半円の弧を3等分した点をP、Qとする。角PAQは何度か。

円周を等分









「円周角を求める問題で悩んだら中心角をかいてみよ」というのが鉄則です。なぜなら、円全体の中心角は360度と決まっているので、中心角は簡単に求められるからです。

中心角左の図のように、中心角POQをかきます。
半円の弧の3等分ですから、弧PQは円周全体の1/2の1/3、つまり1/6です。
だから、中心角POQの大きさは360度×1/6=60度。

中心角が60度だから、弧PQの円周角は中心角の半分の30度。



同じように中心角を用いて考えるもう1つの例。

円の定理には列挙しませんでしたが、「2つの弧の長さがa:bのとき、その円周角の比もa:bである」という定理があります。

弧の比と円周角左の図で、弧がa:bのとき、中心角の比もa:bになります(なぜなら、それぞれの中心角はa/円周:b/円周の比になり、弧の比と等しくなるから)。

そして、円周角はそれぞれの中心角の1/2なので、やはり同じ比になって、a:bです。

この定理は忘れてもかまいません。

「円周角で悩んだら中心角をかいて考える」ことさえ知っていたら、この定理を知らなくても問題を解くことができます。

mathematics 円(2) 円周角の定理:円の定理の基礎にあるもの

円周角の定理など、円についての定理の基礎にあるものはたった1つです。

円の定理の基礎1つの円の半径はどこにあっても同じ長さです。
だから、2つの半径を2辺とする三角形は当然二等辺三角形になります。
二等辺三角形だから、底角は等しい。

これが、すべての円の定理の基礎にある、たった1つの根拠、理由です。




(円周角の定理の証明)
円周角の定理
なぜ、弧ABの円周角は同じ弧の中心角の半分なのか?

左の図のように、円周上の点Pと円の中心Oを通る直線PQをひきます。

半径の長さは等しいからOP=OA
△OPAは二等辺三角形だから底角は等しい
よって、∠OPA=∠OAP
また、三角形の2つの内角の和は他の内角の外角に等しいから
∠AOQ=∠OPA+∠OAP=2∠OPA

同様に、△OPBで∠BOQ=2∠OPB

よって、∠AOB=∠AOQ+∠BOQ
=2∠OPA+2∠OPB=2(∠OPA+∠OPB)
=2∠APB

このようにして、中心角は円周角の2倍、円周角は中心角の半分だということが証明できます。


円の角度を求める問題でも、この、円の半径を2辺とする三角形は二等辺三角形であり、だから底角は等しいことをよく利用します。

mathematics 円(1) 円についての定理のまとめ

現行の学習指導要領では、円について中1、中2でばらばらに習うので、問題を解く際、非常に不便です。そこで、円に関する定理をまとめておきます。

中1履修事項

円と弦(厳密には中1でも定理としては習わない)
(定理)円の弦はその弦に垂直な半径で二等分される。
(定理)円の弦の垂直二等分線は円の中心を通る。
円1円2







円と接線
(定理)円の接線は接点を通る半径と垂直である。
(定理)円外の点から円に接線をひいたとき、2本の接線の長さは等しい(この定理も定理としては出てこない)。
円3円4







円と作図(外心と内心)
三角形の外接円の中心を外心、内接円の中心を内心という。
外心(外接円の中心)は三角形の各辺の垂直二等分線の交点である。
内心(内接円の中心)は三角形の各辺のつくる角の二等分線の交点である。
円5円6








中2履修事項

円周角の定理
(定理)1つの弧の円周角は、その弧の中心角の2分の1になる。
(定理)弦ABが円の直径であるとき、弧ABの円周角は90度になる。
(定理)同じ弧の円周角の大きさは等しい。
(定理)同じ大きさの円周角に対する弧の長さは等しい。
円7円8円9円10







内接四角形
(定理)円に内接する四角形の対角の和は180度である。また、1つの外角は、となりあう内角の対角の大きさと等しい。
円11








接線と弦のつくる角
(定理)円の弦と、その弦の一端を通る接線のつくる角は、その角の内部にある弧の円周角と等しい(接弦定理)。
円12







円周角の定理の逆
(定理)4つの点A、B、C、Dがこの順に並んでいるとき、∠ADB=∠ACBであれば4点A、B、C、Dは同一円周上にある。
円13







内接四角形の定理の逆
(定理)4つの点A、B、C、Dがこの順に並んでいるとき、∠ABC+∠ADC=180であれば4点A、B、C、Dは同一円周上にある。
円14







直角三角形と円
∠A=90度の直角三角形ABCでBCの中点をMとすると、AM=BM=CM
円15
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