岩石は熱や水によって表面からもろくなっていきます(風化)。もろくなった岩石は、水によって削られ(侵食)、水によって運ばれ(運搬)、最後に海底や湖底に積もります(堆積(たいせき))。
堆積が続いて、下にある堆積物が、上にのったものの重さで固められてできた岩石が堆積岩です。
堆積岩は6種類
侵食、運搬されてきた礫(れき:小石のこと)・砂・粘土は、粒の大きいものほど先に沈むので、河口から近い順に、礫(れき)、砂、粘土の順に堆積し、礫岩(れき岩)(れきがん)・砂岩(さがん)・泥岩(でいがん)となります。
また、侵食、運搬によらないできかたをした堆積岩として、石灰岩・チャート・凝灰岩(ぎょうかいがん)があります。
礫岩(れき岩)・砂岩・泥岩
礫岩(れき岩)、砂岩、泥岩の分類は、堆積したものの粒の大きさによる分類です。
粒の直径が2mm以上の大きなものを礫岩(れき岩)、直径が2mm以下で1/16mm(教科書によっては0.06mmとするものもある)以上のものを砂岩、直径が1/16mm(0.06mm)以下の小さなものを泥岩に分類します。
礫岩(れき岩)は砕石(さいせき)となり砂利道の砂利などに利用されます。
砂岩は、土木建築用の石材や砥石(といし)として利用されます。
泥岩は、書道で用いる硯(すずり)などに利用されます。
石灰岩・チャート・凝灰岩
侵食・運搬によらない、特殊なでき方をした堆積岩としては、石灰岩、チャート、凝灰岩があります。
生物の遺骸(遺がい)(いがい:骨や殻(から)のこと)や、海水中に溶けていた成分が堆積してできた岩石が石灰岩とチャートです。
石灰岩
「生物の遺がいや海水中に溶けていた成分」でできた岩石と習いますが、それだけではわかりにくい。
おもに、炭酸カルシウムでできた岩石が石灰岩です。
そして、石灰岩に含まれている炭酸カルシウムは何に由来するかというと、1つは、貝の貝がらとサンゴ、ウミユリ、有孔虫です。
もう1つは、海水中に炭酸カルシウム自体が溶けており、それが蓄積して岩石になることがあります。
石灰岩は、塩酸をかけると二酸化炭素を発生します。
また、石灰岩はセメントの主成分でもあります。
石灰岩は水の侵食を受けやすく、鍾乳洞(しょうにゅうどう)を作るのも石灰岩です。
チャート
おもに二酸化ケイ素でできた岩石がチャートです。
そして、チャートを構成している「生物の遺がいや海水中に溶けていた成分」とは、海綿動物や放散虫の殻や骨です。
二酸化ケイ素は鉱物のセキエイの主成分でもあり、チャートは非常にかたい岩石です。
凝灰岩
火山活動による火山噴出物(火山れき・火山灰・軽石など。凝灰岩の主成分としては火山灰がほとんどです)が海面に降り、それが海底に堆積してできた岩石が凝灰岩です。
堆積岩の特徴として、侵食、運搬される間に粒の角(かど)がとれて丸みを帯びていることがあげられますが、凝灰岩は流水でできた堆積岩ではないので、組成している鉱物の結晶は角張っています。
また、火山活動によって火山灰は広範な地域に降り積もります。また、火山の活動は活発な時期とそうでない時期があります。
そのため、離れた場所にある地層を比較するとき、火山活動によってできた凝灰岩の層だけは同じ時期にできた層だと推定できるので、異なる地層を比較するときの判断材料として用いることができます(比較対照の鍵になるので「かぎ層」と呼ばれます。)
堆積岩の特徴
地表で見られるおもな岩石は火成岩か堆積岩ですが、そのどちらであるかはルーペや顕微鏡で観察するとわかります。
火成岩は、マグマが冷えてもとの場所で固まった岩石なので、本来の鉱物がそのままの形で含まれています。
そして、鉱物の結晶はすべて角張っています。
したがって、ルーペや顕微鏡で観察したとき、火成岩を作っている鉱物は角張っているのが特徴です。
これに対して、堆積岩は、川などの流水によって侵食され、運搬されたあと、堆積してできた岩石です。
運搬される過程で、川底などを転がって海面まで到達しますが、その間にあちこちにぶつかって角がとれて丸みを帯びてしまいます。
したがって、ルーペや顕微鏡で観察したとき、堆積岩を構成している粒は角がとれて丸みを帯びています(凝灰岩は例外です)。
また、化石を含んでいるのも堆積岩だけです(マグマが冷えてできた火成岩に化石が含まれることはない)。
ただし、堆積岩の中でも凝灰岩だけは、そのでき方から、化石を含む可能性のきわめて小さいことが推測できます。
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堆積が続いて、下にある堆積物が、上にのったものの重さで固められてできた岩石が堆積岩です。
堆積岩は6種類
侵食、運搬されてきた礫(れき:小石のこと)・砂・粘土は、粒の大きいものほど先に沈むので、河口から近い順に、礫(れき)、砂、粘土の順に堆積し、礫岩(れき岩)(れきがん)・砂岩(さがん)・泥岩(でいがん)となります。
また、侵食、運搬によらないできかたをした堆積岩として、石灰岩・チャート・凝灰岩(ぎょうかいがん)があります。
礫岩(れき岩)・砂岩・泥岩
礫岩(れき岩)、砂岩、泥岩の分類は、堆積したものの粒の大きさによる分類です。
粒の直径が2mm以上の大きなものを礫岩(れき岩)、直径が2mm以下で1/16mm(教科書によっては0.06mmとするものもある)以上のものを砂岩、直径が1/16mm(0.06mm)以下の小さなものを泥岩に分類します。
礫岩(れき岩)は砕石(さいせき)となり砂利道の砂利などに利用されます。
砂岩は、土木建築用の石材や砥石(といし)として利用されます。
泥岩は、書道で用いる硯(すずり)などに利用されます。
石灰岩・チャート・凝灰岩
侵食・運搬によらない、特殊なでき方をした堆積岩としては、石灰岩、チャート、凝灰岩があります。
生物の遺骸(遺がい)(いがい:骨や殻(から)のこと)や、海水中に溶けていた成分が堆積してできた岩石が石灰岩とチャートです。
石灰岩
「生物の遺がいや海水中に溶けていた成分」でできた岩石と習いますが、それだけではわかりにくい。
おもに、炭酸カルシウムでできた岩石が石灰岩です。
そして、石灰岩に含まれている炭酸カルシウムは何に由来するかというと、1つは、貝の貝がらとサンゴ、ウミユリ、有孔虫です。
もう1つは、海水中に炭酸カルシウム自体が溶けており、それが蓄積して岩石になることがあります。
石灰岩は、塩酸をかけると二酸化炭素を発生します。
また、石灰岩はセメントの主成分でもあります。
石灰岩は水の侵食を受けやすく、鍾乳洞(しょうにゅうどう)を作るのも石灰岩です。
チャート
おもに二酸化ケイ素でできた岩石がチャートです。
そして、チャートを構成している「生物の遺がいや海水中に溶けていた成分」とは、海綿動物や放散虫の殻や骨です。
二酸化ケイ素は鉱物のセキエイの主成分でもあり、チャートは非常にかたい岩石です。
凝灰岩
火山活動による火山噴出物(火山れき・火山灰・軽石など。凝灰岩の主成分としては火山灰がほとんどです)が海面に降り、それが海底に堆積してできた岩石が凝灰岩です。
堆積岩の特徴として、侵食、運搬される間に粒の角(かど)がとれて丸みを帯びていることがあげられますが、凝灰岩は流水でできた堆積岩ではないので、組成している鉱物の結晶は角張っています。
また、火山活動によって火山灰は広範な地域に降り積もります。また、火山の活動は活発な時期とそうでない時期があります。
そのため、離れた場所にある地層を比較するとき、火山活動によってできた凝灰岩の層だけは同じ時期にできた層だと推定できるので、異なる地層を比較するときの判断材料として用いることができます(比較対照の鍵になるので「かぎ層」と呼ばれます。)
堆積岩の特徴
地表で見られるおもな岩石は火成岩か堆積岩ですが、そのどちらであるかはルーペや顕微鏡で観察するとわかります。
火成岩は、マグマが冷えてもとの場所で固まった岩石なので、本来の鉱物がそのままの形で含まれています。
そして、鉱物の結晶はすべて角張っています。
したがって、ルーペや顕微鏡で観察したとき、火成岩を作っている鉱物は角張っているのが特徴です。
これに対して、堆積岩は、川などの流水によって侵食され、運搬されたあと、堆積してできた岩石です。
運搬される過程で、川底などを転がって海面まで到達しますが、その間にあちこちにぶつかって角がとれて丸みを帯びてしまいます。
したがって、ルーペや顕微鏡で観察したとき、堆積岩を構成している粒は角がとれて丸みを帯びています(凝灰岩は例外です)。
また、化石を含んでいるのも堆積岩だけです(マグマが冷えてできた火成岩に化石が含まれることはない)。
ただし、堆積岩の中でも凝灰岩だけは、そのでき方から、化石を含む可能性のきわめて小さいことが推測できます。
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