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確率

確率、積の法則と和の法則(ご質問へのお答え)

問題:コインを一回トスします。表が出る確率は0.6です。5回トスした場合に少なくとも4回が表になる確率を式に表せ。

答:5x(0.6)4乗x(0.4)+(0.6)5乗


(お答え)

「少なくとも4回が表になる」の言葉をわかりやすく書き直すと、「5回全部が表になる」か、または「4回が表で1回が裏」の2通りです。


まず、「5回全部が表になる」場合から。

1回目、表が出る確率は0.6です。2回目に表が出る確率も0.6です。
このとき、1回目に0.6の割合で表が出た後、さらにその0.6倍の割合で2回目に表が出るわけですから、1回目も2回目も表が出る確率は、0.6×0.6ということになります。(これを確率の『積の法則』といいます)。

3回目以降も同様に考えて、5回とも表が出る確率は0.6×0.6×0.6×0.6×0.6で求められます。


次に、「4回が表で1回が裏」になる確率を考えてみましょう。

どの回が裏になるかで、1回目、2回目、…5回目と、5通りあります。

1回目が裏になる割合は0.4、2回目に表になる割合はその0.6、さらに3回目でその0.6ということになるので、1回目だけが裏になる確率は、0.4×0.6×0.6×0.6×0.6です。

2回目だけが裏になる確率は、同じように考えて、0.6×0.4×0.6×0.6×0.6です。

見たらわかるように、1回目と2回目が裏になるときの式は、0.4のある場所が違うだけで実は同じ式です。

3回目、4回目、5回目だけが裏になる確率を求める式も、0.4のある場所だけが違う、同じ式です。

以上より、「4回が表で1回が裏」になる確率は0.4×0.6×0.6×0.6×0.6の5個分で、(0.4×0.6×0.6×0.6×0.6)×5です。


最後に、「5回全部が表になる」確率と「4回が表で1回が裏」の確率とを合わせた確率を求めなければならないので、2つの確率をたして、(0.4×0.6×0.6×0.6×0.6)×5+0.6×0.6×0.6×0.6×0.6ということになります(このことを、確率の『和の法則』といいます)。


普通、以上のような解き方で解くはずで、解答もそういう意味を述べているのだと思われます。

ですから、多分、「他の解き方」や「応用で解く」やり方は必要ないはずです。

mathematics 大阪府公立高校入試の確率(後期B選択の問題)

公立高校入試の確率の問題を解くときの手順

1、まず、すべての場合の数を求める。

さいころの問題のように簡単な計算で求められる場合もあるが、すべての場合の数を書き出したほうがよいときが多い。

平成20年後期の問題のように、A、Bそれぞれの場合の数を求めて、その積ですべての場合の数を求めることもある(前期理数科の問題に多い)。

2、問題文の条件にあてはまる場合の数を慎重に数え上げる。

自分の設定した規則・順番にそって、やまをはらないで、きちんと書き出したほうがよい。

3、最後に確率を分数で表わす。


平成16年B選択
1(4)

数の書いてある5枚のカード1、2、3、4、5が箱に入っている。この箱から2枚のカードを同時に取り出すとき、取り出した2枚のカードに書いてある数の和が4の倍数である確率はいくらですか。どのカードが取り出されることも同様に確からしいものとして答えなさい。


(解き方)

まず、5枚のカードから2枚を同時に取り出すときの場合の数を求めます。この数が、確率の分母になります。

公立の入試問題の場合、普通は問題の条件にあてはまるすべての場合をもれなく書き出します。
5枚から2枚を選ぶ、「選び方」ですから、すべての場合を書き並べると1つずつ個数が減っていきます。それがわかるように書いておきます。
(1・2)(1・3)(1・4)(1・5)
(2・3)(2・4)(2・5)
(3・4)(3・5)
(4・5)
の計10通りです。

次に、書き並べた10この場合の数のうち、問題文の「2枚のカードに書いてある数の和が4の倍数である」場合に印をつけていきます。
和が4になる場合が(1・3)
和が8になる場合が(3・5)
この2通りしかありません。
これが確率の分子です。

よって、求める確率は2/10=1/5、5分の1です。


平成17年B選択
1(4)
二つのさいころを同時に投げるとき、出る目の数の積が1けたの数である確率はいくらですか。1から6までのどの目が出ることも同様に確からしいものとして答えなさい。


(解き方)

2つのさいころを投げるときのすべての目の出方は6×6=36通りです。
これが、確率の分母になります。

次に、「出る目の数の積が1けたの数である」場合をもれなく書き出します。
1−1、1−2、1−3、1−4、1−5、1−6
2−1、2−2、2−3、2−4
3−1、3−2、3−3
4−1、4−2
5−1
6−1
以上の計17通りです。
これが確率の分子になります。

よって、求める確率は17/36、36分の17です。


平成18年B選択
1(4)
二つの箱A、Bがある。箱Aには奇数の書いてある3枚のカード1、3、5が入っており、箱Bには奇数の書いてある3枚のカード5、7、9が入っている。
A、Bそれぞれの箱から同時に1枚のカードを取り出し、箱Aから取り出したカードを箱Bに入れ、箱Bから取り出したカードを箱Aに入れるとき、箱Aに入っている3枚のカードに書いてある数の和と箱Bに入っている3枚のカードに書いてある数の和とが等しくなる確率はいくらですか。どのカードが取り出されることも同様に確からしいものとして答えなさい。


(解き方)

例年の確率の問題に比べ、やや時間がかかりそうな印象があります。

やはり、この問題の場合も、まず、もれがないように自分で方針を立てて、すべての場合の数をもれなく書き出します。
箱Aから1を箱Bに移したとき、箱BからAに移るのは5か7か9です。
そのときの箱Aと箱Bは、
A(3・5・5)のときB(1・7・9)
A(3・5・7)のときB(1・5・9)
A(3・5・9)のときB(1・5・7)
同様に箱Aから3を箱Bに移したときは、
A(1・5・5)のときB(3・7・9)
A(1・5・7)のときB(3・5・9)
A(1・5・9)のときB(3・5・7)
箱Aから5を箱Bに移したときも同様で、
A(1・3・5)のときB(5・7・9)
A(1・3・7)のときB(5・5・9)
A(1・3・9)のときB(5・5・7)
以上9通りがすべての場合の数です。
これが確率の分母になります。

次に、問題の条件「箱Aに入っている3枚のカードに書いてある数の和と箱Bに入っている3枚のカードに書いてある数の和とが等しくなる」場合は、
A(3・5・7)のときB(1・5・9)
A(1・5・9)のときB(3・5・7)
の2通りしかありません。
これが確率の分子です。

よって、求める確率は2/9、9分の2です。


平成19年B選択
1(5)
二つのさいころを同時に投げるとき、出る目の数の和が素数である確率はいくらですか。1から6までのどの目が出ることも同様に確からしいものとして答えなさい。


(解き方)

2つのさいころを同時に投げるときの場合の数は、6×6=36通り、これが確率の分母になります。

次に、「出る目の数の和が素数である」場合を、落ちやもれがないように慎重に書き出していきます。
さいころの最大の目は6であり、6+6=12ですから、12までにある素数、2・3・5・7・11を先に見つけておいて、2つのさいころの目の和が、この5つの素数になるときを書き出します。
和が2になるのは、
(1・1)
和が3になるのは、
(1・2)(2・1)
和が5になるのは、
(1・4)(2・3)(3・2)(4・1)
和が7になるのは、
(1・6)(2・5)(3・4)(4・3)(5・2)(6・1)
和が11になるのは、
(5・6)(6・5)
以上、計15通り、確率の分子は15です。

2個のさいころの出方36通りは、例えば(1・2)(2・1)のように前後が逆になる場合をすべてふくんだ数字ですから、場合の数を書き出すときも前後が逆のものをもれなく書き出さないといけません。

以上より、求める確率は15/36=5/12、12分の5です。


平成20年B選択
1(5)
二つの箱A、Bがある。箱Aには偶数の書いてある4枚のカード2、4、6、8が入っており、箱Bには奇数の書いてある4枚のカード1、3、5、7が入っている。箱Aから1枚のカードを箱Bから2枚のカードを同時に取り出すとき、取り出した3枚のカードに書いてある数のうちで箱Aから取り出したカードに書いてある数が最も大きい数である確率はいくらですか。A、Bそれぞれの箱において、どのカードが取り出されることも同様に確からしいものとして答えなさい。


(解き方)

まず、すべての場合の数を求めないといけないことはこれまでの問題と同じです。
箱Aからは1枚のカードを抜き出すだけなので、このときの場合の数は2か4か6か8の4通りです。
箱Bからは4枚のうち2枚を取り出すので、
(1・3)(1・5)(1・7)
(3・5)(3・7)
(5・7)
の6通りになります。
Aの4通りのそれぞれについて、Bが6通りあるわけなので、すべての場合の数は4×6=24通りということになります。
これが確率の分母です。

次に、「取り出した3枚のカードに書いてある数のうちで箱Aから取り出したカードに書いてある数が最も大きい数である」場合を、こんどはすべて書き出します。
箱Aから2を取り出したとき、Bが何であろうと2が最大になることはありません。
箱Aから4を取り出したとき、Bから取り出した2枚が(1・3)であれば問題の条件に合致します。
箱Aから6を取り出したとき、Bからの2枚が(1・3)(1・5)(3・5)であれば6が最大になります。
箱Aから8を取り出したとき、Bから2枚取り出すすべての場合、6通りにつき、6が最大です。
1+3+6=10通りのとき、問題の条件に合うことになります。
これが確率の分子です。

以上より、求める確率は10/24=5/12、12分の5です。

mathematics 確率のそっくり問題(2)(大阪府公立・22年前期理数科)

大阪府公立高校入試、19年前期と21年前期理数科の確率とそっくりの問題は22年の前期理数科でも出題されました。

まったく同じ手順で解くことができます。


1(5):Tさんは、数の書いてある3枚のカードを持っている。2つの箱A、Bがあり、箱Aには数の書いてある5枚のカードが入っており、箱Bには数の書いてある3枚のカードが入っている。箱Aからカードを2枚、箱Bからカードを1枚同時に取り出し、すでに持っている3枚のカードと合わせた6枚のカードについて、次のきまりにしたがった結果、残ったカードの枚数を得点とする。このとき、Tさんの得点が2である確率はいくらですか。A、Bそれぞれの箱において、どのカードが取り出されることも同様に確からしいものとして答えなさい。
きまり:
・同じ数の書いてあるカードが1組のときはその1枚のカード2枚とも捨てる。
・同じ数の書いてあるカードが2組のときはその2組のカードを4枚とも捨てる。
・同じ数の書いてあるカードが1組もないときはカードを捨てない。


(解法)

まず、

要点1:「場 合の数」は3種類に分類できます。(1)並べ方(順列)・・・2・4と4・2を別々のものとして考えないといけない場合。(2)選び方(組合せ)・・・ 2・4と4・2は同じものだから別だと考えてはいけない場合。(3)その他・・・コインやさいころの問題のように、並べ方でも選び方でもないもの。

要点2:選び方(組合せ)は、1つ1つを書き出すと、2・4、2・6、2・8・・・3個、4・6、4・8・・・2個、6・8・・・1個というように、1個ずつ個数が減っていく場合です。

より、箱Aからの取り出し方を列挙します。

(1・2)(1・3)(1・4)(1・5)
(2・3)(2・4)(2・5)
(3・4)(3・5)
(4・5)
の10通りです。

次に、箱Bからの取り出し方を書き並べます。
4・6・8の3通りです。


そして、

要点3:Aから選ぶときの選び方がm通り、Bから選ぶときの選び方がn通りあるとき、すべての場合の数はm×n通りです。

より、箱A、箱Bからの取り出し方は10×3=30通りとなり、この30が確率の分母となります。


次に、

要点4:問題文にあてはまる場合を、慎重に数えあげます。

A(1・2)のとき、Bが4・6・8のすべての場合で手元にカードが2枚残ります(3通り)。
A(1・3)のときも同様です(3通り)。
A(1・4)のとき、Bが4のときだけカードが2枚残ります(1通り)。
A(1・5)のとき、残るカードが2枚になることはありません。
A(2・3)のとき、Bは4・6・8でカードが2枚残ります(3通り)。
A(2・4)のとき、Bが4のときだけ2枚残ります(1通り)。
A(2・5)だと、カードが2枚残る場合はありません。
A(3・4)のとき、Bが4のときにカードは2枚残ります(1通り)。
A(3・5)のとき、Bが何であれ残りのカードが2枚になることはありません。
A(4・5)のとき、やはりBが何でも2枚残ることはありえません。

以上より、得点が2になる場合は3+3+1+3+1+1=12通り。

したがって、求める確率は12/30=2/5、5分の2です。

mathematics 確率のそっくり問題(大阪府公立・19年前期・21年前期理数科)

大阪府の公立高校入試では、しばしばよく似た問題が出題されます。
この稿では確率の問題をとりあげます。

まず、平成19年度前期入試の問題から。

1(4):二つの箱A、Bがある。箱Aには偶数の書いてある4枚のカードが入っており、箱Bには奇数の書いてある3枚のカードが入っている。箱Aから2枚のカードを箱Bから1枚のカードを同時に取り出すとき、箱Aから取り出した2枚のカードに書いてある数の和が箱Bから取り出したカードに書いてある数の2倍よりも大きくなる確率はいくらですか。A、Bそれぞれの箱において、どのカードが取り出されることも同様に確からしいものとして答えなさい。

(解き方)

箱Aからカードを2枚取り出すときの場合の数は、
2・4、2・6、2・8
4・6、4・8
6・8
の6通りです。

要点1:「場合の数」は3種類に分類できます。(1)並べ方(順列)・・・2・4と4・2を別々のものとして考えないといけない場合。(2)選び方(組合せ)・・・2・4と4・2は同じものだから別だと考えてはいけない場合。(3)その他・・・コインやさいころの問題のように、並べ方でも選び方でもないもの。

要点2:選び方(組合せ)は、1つ1つを書き出すと、2・4、2・6、2・8・・・3個、4・6、4・8・・・2個、6・8・・・1個というように、1個ずつ個数が減っていく場合です。

次に、箱Bから1枚のカードを取り出すときの場合の数は、3か5か7の3通りです。

箱Aから取り出すときの取り出し方それぞれについて、Bからの取り出し方が3通りずつあります。
だから、箱Aから2枚取り出すときの取り出し方が6通りあって、箱Bから1枚取り出すときの取り出し方が3通りあるので、カードの取り出し方は全部で6×3=18通りです(これが確率の分母になります)。

要点3:Aから選ぶときの選び方がm通り、Bから選ぶときの選び方がn通りあるとき、すべての場合の数はm×n通りです。

次に、Aの取り出し方6通りのそれぞれについて、問題文の「箱Aから取り出した2枚のカードに書いてある数の和が箱Bから取り出したカードに書いてある数の2倍よりも大きくなる」場合であるかどうかを調べていきます。

Aから取り出した2枚のカードの数の和を列挙しておきます。

2・4のとき、2+4=6
2・6のとき、2+6=8
2・8のとき、2+8=10
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
4・6のとき、4+6=10
4・8のとき、4+8=12
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
6・8のとき、6+8=14

Bから取り出した1枚のカードの2倍も列挙しておきます。

3のとき、3×2=6
5のとき、5×2=10
7のとき、7×2=14

3×2=6のとき、Aの(2・6)、(2・8)、(4・6)、(4・8)、(6・8)の5つが問題文の条件にあてはまります。
5×2=10のとき、Aの(4・8)、(6・8)の2つが問題の条件に合致します。
7×2=14のとき、「箱Aから取り出した2枚のカードに書いてある数の和が箱Bから取り出したカードに書いてある数の2倍よりも大きくなる」場合はありません。

よって、問題の条件にあてはまる場合の数は、すべての場合の数18通りのうち、5+2の7通りですから、求める確率は7/18、18分の7です。

要点4:問題文にあてはまる場合を、慎重に数えあげます。



平成21年度前期理数科の問題が、ほぼそっくりの問題でした。

1(4):二つの箱A、Bがある。箱Aには数の書いてある4枚のカードが入っており、箱Bには数の書いてある4枚のカードが入っている。A、Bそれぞれの箱から同時にカードを2枚取り出すとき、箱Aから取り出した2枚のカードに書いてある数の和と箱Bから取り出した2枚のカードに書いてある数の和とが等しい確率はいくらですか。A、Bそれぞれの箱において、どのカードが取り出されることも同様に確からしいものとして答えなさい。

(解き方)

まず、
要点1:「場 合の数」は3種類に分類できます。(1)並べ方(順列)・・・2・4と4・2を別々のものとして考えないといけない場合。(2)選び方(組合せ)・・・ 2・4と4・2は同じものだから別だと考えてはいけない場合。(3)その他・・・コインやさいころの問題のように、並べ方でも選び方でもないもの。
要点2:選び方(組合せ)は、1つ1つを書き出すと、2・4、2・6、2・8・・・3個、4・6、4・8・・・2個、6・8・・・1個というように、1個ずつ個数が減っていく場合です。

から、Aの箱から2枚取り出すときの選び方、Bの箱から2枚取り出すときの選び方を書き出します。

A:
1・2、1・3、1・4
2・3、2・4
3・4
以上の6通り。

B:
2・3、2・4、2・5
3・4、3・5
4・5
以上の6通り。

要点3:Aから選ぶときの選び方がm通り、Bから選ぶときの選び方がn通りあるとき、すべての場合の数はm×n通りです。

より、すべての場合の数は6×6=36通り(確率の分母です)。

そして、

要点4:問題文にあてはまる場合を、慎重に数えあげます。

箱Aから取り出した2枚のカードに書いてある数の和と箱Bから取り出した2枚のカードに書いてある数の和とが等しい」場合は、

Aの1・4とBの2・3
Aの2・3とBの2・3
Aの2・4とBに2・4
Aの3・4とBの2・5
Aの3・4とBの3・4

以上、5通りです。

よって、問題の条件にあてはまる場合の数は、すべての場合の数36通りのうち5通りですから、求める確率は5/36、36分の5です。

mathematics 確率(3) 積で求める場合の数

場合の数の3種類の問題のうち、(1)ならべ方(順列)、(2)選び方(組合せ)を除いた場合の数、(3)順列でも組合せでもない場合の数の問題です。

この稿で扱うのは、2個のさいころの問題のように、1個目が1だと2個目は1から6までの6通り、1個目が2でも2個目は6通り、・・・というように、それぞれの場合につき、同数の場合の数が伴う事例です。

道・経路の問題。じゃんけんの問題、硬貨の問題、さいころの問題が典型例です。


例題1:AからBを通ってCへ行く。AからBまでの道は3本、BからCまでの道は4本ある。AからCへ行く道筋は何通りあるか。

道筋(考え方と式)
AからBへ行く道で1を選んだとして、BからCへ行く道はaからdまでの4通り、2でも3でも同様。

AからBへ行く道3つについて、それぞれBからCへ行く道は4通りあるから、求める場合の数は3×4=12通り。

この問題のように、最初にあることがらがn通りあり、2番目に別のことがらがm通りあり、・・・それぞれのことがらが独立しているとき、干渉しあわないとき、求める場合の数はn×m×・・・の式で求めることができます。


例題2:A、B、Cの3人でじゃんけんをする。ぐう、ちょき、ぱあの出し方は何通りあるか。

(考え方と式)
Aのじゃんけんの出し方は3通り、その1つ1つについてBの出し方が3通り、さらにそのそれぞれについてCの出し方も3通りですから、3×3×3=27通り。


例題3:3枚の硬貨を投げるとき、表と裏の出方は何通りあるか。


(考え方と式)
1枚目の硬貨の出方は表か裏の2通り、その1つについて2枚目の硬貨の出方が2通り、さらに3枚目の硬貨の出方も表か裏の2通りなので、2×2×2=8通り。


例題4:大小2つのさいころを同時に投げるとき、目の出方は何通りあるか。

(考え方と式)
大のさいころの目が1つ決まったとして、小の目の出方は1から6までの6通り。大のさいころの目の出方は6通りあり、そのそれぞれについて小のさいころの目の出方が6通りだから、6×6=36通り。

mathematics 確率(2) 選び方(組合せ)を求める式

3種類ある場合の数の問題、(1)ならべ方(順列)、(2)選び方(組合せ)、(3)順列でも組合せでもない場合の数、のうち、この稿で取り扱うのは2番目の選び方(組合せ)です。

選び方(組合せ)とは、A、B、Cの3人から2人を選ぶときのように、AとB、BとAは同じものなので、別々に数えてはいけないもののことです。


例題1:A、B、C、D、Eの5人から3人の委員を選ぶとき、選び方は何通りあるか。

(考え方と式)
5人から3人を選ぶ問題です(5人から2人を選ぶのと同じ答えになるのですが、ここではそのことにはふれません)。

5つから3つを取り出して「ならべる」問題だと、『ならべ方を求める式』で学んだように、枠が3つで、5と5−1と5−2のかけ算になり、5×4×3=60通りです。
この場合、例えばAとBとCをならべたABC、ACB、BAC、BCA、CAB、CBAはすべて別々として数え上げています。

ところが「選び方」だと、ABC、ACB、BAC、BCA、CAB、CBAを別に数えるわけにいきません。AとBとCの3人を選んだ場合として、選び方としてはただの1個です。

だから、5×4×3=60で求めた60のならべ方の中には、ダブっていて、数えてはいけないものが含まれているので、60のならべ方のうちからその分を除いておかないといけません。
では、ダブって数えたのはどれだけか?

選んだ3人の「ならべ方」の個数です。
AとBとCを選んだとしたら、そのならべ方、3個から3個取り出してならべた順列の数だけ、ダブって数えていることになります。
3個から3個選んでならべる個数なので、枠が3個で、3と3−1と3−2のかけ算、3×2×1=6で、全体のならべ方5×4×3=60をわらないといけません。

以上より、5人から3人を選ぶ「選び方(組合せ)」を求める式は、(5×4×3)÷(3×2×1)であり、答えは10通りだということになります。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

この問題を解き方を参考にして、n個からr個を選ぶときの選び方を求める式をつくってみましょう。

5個から3個「選ぶ」とき、(5つのならべ方)÷(3つのならべ方)でした。
つまり、(枠が3つで、5×4×3)÷(枠が3つで3×2×1)です。

一般化して、n個からr個選ぶとき、選び方の個数を求める式は、
(枠がr個で、n×(n−1)×・・・×(n−r+1))÷(枠がr個で、r×(r−1)×・・・×1)
ということになります。
選び方
















簡単にいうと、n個からr個を選ぶ場合の数を求めるときは、分数の分子にr個の枠をかいて、n、n−1、n−2、・・・と数を書き込む、分数の分母に同じr個の枠をかき、r、r−1、r−2、・・・、2、1と書き込む、約分をすませて答えを求めたらよい、ということです。


では、式を使う練習を。

例題2:1週間のうち、2日掃除をすることにしたい。曜日の選び方は何通りあるか。

(考え方と式)
1週間7日から2日を選ぶ場合の数を求める問題です。

分数の分子に2つ枠をかいてその中に入れる数字は7×6、分母にも2つ枠をかいてそれに入れる数字は2×1。

7×6/2×1
=7×3・・・(約分を先に)
=21通り



mathematics 確率(1) ならべ方(順列)を求める式

場合の数には3種類あることを最初に確認しておきましょう。
(1)ならべ方(順列)、(2)選び方(組合せ)、(3)順列でも組合せでもない場合の数、の3種類です。

この稿では(1)のならべ方順列)を取り上げます。
ならべ方(順列)とは、1と2で2桁の数をつくるときのように、12と21で順序が違うと別のものなので、別々に数えないといけないもののことです。


例題1:1、2、3、4の4枚のカードがある。このカードのうち2枚をならべてできる2桁の数は全部で何通りできるか。

(考え方と式)
2桁の数の、まず10の位にくるカードを決めます。
1か2か3か4かの4通りです。

10の位を1と決めると、1の位には2か3か4の3種類を選ぶことができます。

そして10の位におくことができるカードは1、2、3、4の4種類であり、そのそれぞれについて、1の位を3種類ずつ選ぶことができます。

このことを式にすると、
4×3=12
答えは12通りです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

この問題のやり方を参考にして、n個からr個取り出してならべるときの公式をつくってみましょう。

この問題のように、4個から2個取り出してならべるとき、かけ算の式になりますが、かけ算をする数字は2個であり、かけ算の前が4、かけ算のうしろが4から1をひいた3です。

このことを一般化すると、n個からr個取り出してならべるとき、ならべ方が何通りあるかを求める式は、
n×(n−1)×(n−2)×・・・であり、
かけ算を構成する数字はr個であるということができます。

例えば、5個の数字をならべて3桁の数をつくる問題であれば、最初が5で始まり、1ずつ減らした数字を3個ならべたかけ算をしたらよいので、
5×4×3=60通り
で求めることができるということです。

さらにわかりやすく言い換えると、5個から3個選んでならべる問題であれば、四角を3つかいておいて、その四角の中に5、4、3と記入して、かけ算をすればよいということです。
順列











n個からr個取り出してならべる問題であれば、さっさと四角をr個かいて、左端からn、n−1、n−2、・・・とかき込んで、かけ算をすればよいということです。
順列2










式をかいて解く方法がわかったら、練習してみましょう。

例題2:A、B、C、D、Eの5人がリレーで1人ずつ走るとき、走る順番は何通りあるか。

(考え方と式)
5人全部がならぶので、5人から5人をとってならべる順列です。
かけ算を構成する枠の数は5つ、前から5×4×3×2×1と5つの枠に入れてかけ算をしたらよいことになります。

5×4×3×2×1=120

120通りです。


1段階だけむずかしくすると、次のような問題になります。

例題3:0、1、2、3の4枚のカードがある。このうち3枚のカードをならべてできる3桁の数は全部で何通りあるか。

(考え方と式)
3枚のカードをならべるので、かけ算を構成する枠の数は3です。

考えないといけないのは、最初の枠に入る数字です。
0が、最初にくる3桁の数はありえません。

この場合、最初にならべてよい数は、4枚のカードのうち0を除いた3枚です。
最初の数が決まると、2枚目(10の位)は0が入ってもよいので最初にならべた数以外の3通り、3枚目(1の位)は0を入れた4枚のうち最初と2枚目を除いた2通り。

以上より、枠の3つのかけ算、通常であれば4×3×2を、最初が0以外の3通りしか選べないので(4−1)×3×2に修正しないといけないということになります。

3×3×2=18通り

mathematics 確率(0) 公式も知っておいたほうがよい

中学2年生で学ぶ『確率』の単元は、『場合の数(並び方・選び方・その他の場合の数)』と、『確率』から構成されています。

どの分野も、中学生の場合、樹形図や表をかいて求めるのが基本です。式は知らないでもよいという前提で教科書は記述されています。

ところが、(1)高校入試では、式を知っていて計算で解いたほうが速く簡単に解ける問題が出ることがあります(特に私立高校入試)。
また、(2)高校数学だと式を使うほうが多いので、先に知っておいたほうが後々役に立ちます。

樹形図のかき方は学校や塾で練習するでしょうから、ここでは式を知った上で、計算で解く方法をまとめることにしました。
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