約束記号の問題は、コツさえつかめば誰でも簡単に解けますが、苦手な人も見かけます。
今日は、約束記号の問題を解くときのコツです。

例題1:a*b=a×b-(a+b)とするとき、(3*7)*2はいくらになりますか。

(解き方)
小学生の場合、苦手な人は、文字の式に慣れていないからです。
だから、コツとしては(コツと言えるほどたいしたものではありませんが)、例えば、a*b=a×b-(a+b)を、文字と意識しないで、aを「前の数字」、bを「うしろの数字」と読み替えます。

a*b=a×b-(a+b)を、「前とうしろをかけて、次に、前とうしろをたして、最後にひき算をする」と頭の中で言い換えるのです。

そして、この問題のように()が使われた式だと、普通の計算と同様に()の中を先に計算します。
(3*7)*2だと、()にはさまれた3*7が先です。

a*b=a×b-(a+b)は、「前とうしろをかけて、前とうしろをたして、ひく」ですから、
(3*7)=3×7-(3+7)=21-10=11

次にこの計算の結果の11と、2で、同じ「前とうしろをかけて、前とうしろをたして、ひく」をします。
11*2=11×2-(11+2)=22-13=9


例題2:A*B=A×2+B÷3とするとき、(2*3)*(4*5)はいくらになりますか。

(解き方)Aが前、Bがうしろで、A*B=A×2+B÷3は、「前×2と、うしろ÷3を、たす」です。

「前×2と、うしろ÷3を、たす」より、
(2*3)=2×2+3÷3=4+1=5

「前×2と、うしろ÷3を、たす」より、
(4*5)=4×2+5÷3=8+5/3=24/3+5/3=29/3

それぞれの計算の結果から、(2*3)*(4*5)は、5*29/3となります。

「前×2と、うしろ÷3を、たす」だから、
5×2+29/3÷3=10+29/9=90/9+29/9=119/9


次の問題は、□の計算です。

例題3:a*b=a×b-bとするとき、□*2=5*3となった。□にあてはまる数を求めなさい。


(解き方)
5*3を先に求めておきます。
a*b=a×b-bは、「前とうしろをかけて、うしろをひく」だから、5*3=5×3-3=12

□*2=12を解けばよいことになります。
□*2は、「前とうしろをかけて、うしろをひく」ですから、□×2-2=12

だから、
□=(12+2)÷2
=14÷2
=7

□=7です。


例題4:a*b=a×a+2×bとするとき、4*(6*□)=90.8になった。□にあてはまる数を求めなさい。

(解き方)(6*□)を1つの■と考えて、4*■=90.8とし、■にあてはまる数をまず求めます。

この問題のa*bは、「前×前+2×うしろ」だから、
4*■=4×4+2×■です。

4×4+2×■=90.8
だから、
■=(90.8-4×4)÷2
=(90.8-16)÷2
=74.8÷2
=37.4

■=6*□で、6*□=6×6+2×□だから、
6*□=37.4は、6×6+2×□=37.4

36+2×□=37.4
2×□=37.4-36
2×□=1.4
□=0.7


例題5:aとbの平均をa*bとすると、(3*□)*6=5の□にあてはまる数は何ですか。

(3*□)を1つの■と考えると、■*6=5

平均とは、2つをたして2でわったものだから、(■+6)÷2=5

■=5×2-6=4

■を3*□にもどします。
3*□=4だから、
3*□=(3+□)÷2=4

□=4×2-3
□=5


このように、約束記号の問題は、慣れると簡単です。





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