働きアリ

勉強をしている子どもたちが、悩み、知りたい、理解したいと思いながら、今までは調べる方法がなかった事柄を、必要かつ十分な説明でわかりやすく記述したサイトです

自由英作文

English 公立高校入試「自由英作文」(4)覚えて使おう基本文

外国語である英語の文を、無から自分の頭で作り出すことは不可能です。
実際に使われている英文をまず覚えて、必要に応じて単語を入れ替えするのがもっとも効果的です。

今日は、よく出題される自由英作文の問題を念頭におきつつ、覚えたら、すぐ活用できる英文を列挙してみます。
この稿は中学校1〜3年の全学年で学習する英文が対象です。

(中学3年生の教科書に出てくる英文限定のまとめはこちらでしています。)


・動詞
一般動詞を使う文や進行形が基本です。
また、「〜がある」=there is(are) 〜の文も使いこなせるようにしておきましょう。

(基本文)
私は毎日学校でサッカーをしました。
私はそのとき本を読んでいました。
この町に図書館が3つあります。
I played soccer at school every day.
I was reading a book then.
There are three libraries in this city.

・willとbe going to
将来の夢や希望を書く問題で使います。

(基本文)
私はあしたその店に行くつもりです。
私は将来ニューヨークを訪れるつもりです。
I will go to the shop tomorrow.
I am going to visit New York in the future.

・名詞・冠詞
名詞に冠詞をつけなかったり、間違った冠詞をつけてしまったりしての減点が目立ちます。
初めて出てきた名詞にはa〜、2度目のときはthe〜、複数形にも要注意。

(基本文)
私には兄が1人と妹が2人います。
ミルクを2杯ください。
私は猫を飼っています。その猫は白い。
I have a brother and two sisters.
Please give me two glasses of milk.
I have a cat. The cat is white.

・代名詞
天気を表わすit、一度出た物を言い換える代名詞のone、「もう一つ別の」の意味のanotherなどに注意。

(基本文)
きのうは晴れでした。
私は時計をなくしてしまった。時計を買わなければならない。
別のものを見せてください。
彼らの何人かはアメリ力人です。
私たちはみなブラウン先生が好きです。
It was fine yesterday.
I have lost my watch. I must buy one.
Please show me another.
Some of them are Americans.
All of us like Mr. Brown.

・形容詞・副詞
頻度(回数)を表わす副詞(always, often, sometimesなど)は、be動詞の後、一般動詞の前に置きます。

(基本文)
私はときどきテニスをしました。
彼はよく学校に遅刻します。
I sometimes played tennis.
He is often late for school.

・前置詞
前置詞は正確に使えるように。時を表わす前置詞だと、時刻の前はat、日にちの前はon、それ以外はinや、「〜なしで」のwithout、「〜を通って」のthroughなどがよく出ます。

(基本文)
私は1998年4月10日に生まれました。
私たちは水なしでは生きられません。
I was born on April 10 in 1998.
We can't live without water.

・助動詞
助動詞は、習う順に、can, will, must, may, should, had betterなどの意味をしっかり覚えておけば大丈夫です。

(基本文)
私たちは急がなければなりません。
私たちは一生懸命に勉強すべきです。
私はあなたにもう1度会いたい。
We must hurry. = We have to hurry.
We should study hard.
I would like to see you again.

・比較
英作文では比較級、最上級を使う英文はもっともよく出るものの一つです。
「〜倍」の言い方や、「どっちが〜か」や、最上級と同じ意味を比較級で表わす「比較級+than+any+other+単数形」や、「もっとも〜のうちの一つ」の意味の「one of the 最上級 +複数形」なども必須です。

(基本文)
この本はすべての中でいちばんおもしろい。
この部屋はあの部屋の3倍広い。
大阪と東京ではどちらが大きいですか。
私はすべての季節の中で春がいちばん好きです。
彼女はクラスのほかのどの人よりも背が高い。
大阪は日本で最も人口の多い都市の1つです。
This book is the most interesting of all.
This room is three times as large as that one.
Which is larger, Osaka or Tokyo?
I like spring (the) best of all seasons.
She is taller than any other girl in her class.
Osaka is one of the biggest cities in Japan.

・受動態
受動態は、文法事項としては重要ですが、英作文で使うことはそう多くありません。be interested inのように、連語として使う例をたまに見かけます。

(基本文)
この手紙は彼によって書かれた。
私は歴史に興味があります。
This letter was written by him.
I am interested in history.

・動名詞
動詞にingをつけて、「〜すること」になる動名詞は英作でもよく使います。
一般的な動名詞の用法以外に、特に注意する用法があります。それは、前置詞の後に動詞が必要なときは、必ずing、動名詞をもちいるという用法です。「前置詞+動詞のing形」と覚えておいてください。
そして、よく出る連語は最後が前置詞のものが多く、このときその後の動詞は絶対にing形です(be good at+ingなど)。
また、「〜をして楽しむ」のenjoy+〜ing、「〜をし終わる」のfinish+〜ingも重要です。

(基本文)
私の趣味は写真をとることです。
彼女は泳ぐのが得意です。
私たちは野球をして楽しみました。
My hobby is taking pictures.
She is good at swimming.
We enjoyed playing baseball.

・不定詞の3用法(名詞的用法・形容詞的用法・副詞的用法)
「〜すること(名詞的用法)」、「〜するための(形容詞的用法)」、「〜するために(副詞的用法)」、「〜してうれしい(副詞的用法)」は、しばしば使う必要がでてきます。

(基本文)
私の夢は科学者になることです。
私はするべきことがたくさんあります。
私はテニスをするために公園へ行きました。
私はあなたに会えてうれしい。
My dream is to be a scientist.
I have a lot of things to do.
I went to the park to play tennis.
I am glad to see you.

・不定詞の特別用法
「〜が…することは〜だ」のit is 〜 for ・・・ to 〜構文は、どんなときにも使えて高得点を狙える必殺文です。
他に、疑問詞+toの文、「〜に・・・することを頼む」のask 人 to、「〜に・・・するように言う」のtell 人 toの文もよく出ます。

(基本文)
私にとって英語を話すことは簡単です。
私は何をしたらよいかわかりませんでした。
母は私に料理の仕方を教えてくれました。
私は彼女にヴァイオリンを弾いてくれるように頼みました。
彼は私にドアを開けるように言いました。
It is easy for me to speak English.
I didn't know what to do.
My mother showed me how to cook.
I asked her to play the violin.
He told me to open the door.

・接続詞
長めの英文を書かないといけないときは、接続詞を上手に使わないといけません。下の基本文はどれも、超重要です。

(基本文)
私が帰宅したとき、父は歌っていました。
もしあした雨なら,私は家にいます。
私は忙しかったので行けませんでした。
私は、彼は親切だと思います。
私はとても疲れていたので歩くことができませんでした。
When I came home, my father was singing.
If it rains tomorrow, I will stay home.
I couldn't go because I was busy.
I think (that) he is kind.
I was so tired that I couldn't walk.

・現在完了形
現在完了形は自分の経験を述べるようなときによく使います。

(基本文)
彼らはここに20年間住んでいます。〈継続〉
私はロンドンを3回訪れたことがあります。〈経験〉
私はちょうど宿題を終えたところです。〈完了・結果〉
I have lived here for twenty years.
I have visited London three times.
I have just finished my homework.

・関係代名詞
関係代名詞を上手に使うと、レベルの高い英文を書くことができます。目的格の関係代名詞は省略することができます。

(基本文)
彼女がこの写真をとった少女です。〈主格〉
これは由美がとった写真です。〈目的格〉
私がきのう会った女の人は親切でした。〈目的格〉
She is the girl that took this picture.
This is the picture which Yumi took.
The woman that I saw yesterday was kind.

・文型
目的語を2つとる動詞(give, show, tell, teach・・・)は限られており、「〜に・・・を」の順に目的語を並べます。
「〜は私を幸せにした(する)」のmake me happyは、It is 〜to ・・・の文と並んで、一番自由英作文で使える文の双璧です。

(基本文)
彼女は私にプレゼントをくれました。
その知らせは私を幸せにしました。
She gave me a present.
The news made me happy.

・間接疑問文
自分の経験を書くときなどに便利な表現です。

(基本文)
私は彼がだれなのか知りません。
何が起こったのかわかりません。
I don't know who he is.
I don't know what happened.

・命令文・感嘆文
自由英作文で命令文を使わないといけない例は少ないはずです。
最近、文法事項としては習わない感嘆文は、たまに使えるときがあります。

(基本文)
早く起きなさい,そうすれば間に合うでしょう。
彼女はなんて親切なのでしょう。
Get up early, and you will be in time.
How kind she is!

English 公立高校入試「自由英作文」(3)皆がしてしまう間違い

反面教師という言葉があります。辞書によると、『悪い見本として反省や戒めの材料となる物事』。

自由英作文で、中学生がおかしやすい間違いを例示してみました。
最初に大きく減点される英作文、そのあとに文法的に正しい英作文を載せておきますので、どこが誤りか、減点される箇所はどこかを見つけて、正しい英文に書き直してみてください。


多い間違い例1:

多い間違い、その1
冠詞をつけなければいけない名詞に冠詞をつけない間違いが、中学生の間違いの上位にきます。英語の得意な人でもよくやってしまうミスです。

英語では、名詞を何もつけないまま使うほうが例外だと思ってください。

普通はa(an)が名詞の前につきます。可算名詞の複数形であれば前にaがつかないかわりに複数形のs(es)をつけます。

一度話題にした名詞、世の中に1つしか存在しないもの(earth, sun…)にはaでなく、theをつけます。

aや、theではなくて、所有格のmyやyourを使わないといけないときもあります(例:do my homework)。

名詞に何もつけないのは例外なので、例外にあたる場合も知っておかないといけません(by bike, go to school, watch TV…)。

また、所有格が名詞の前につくと、aやtheはつけられません(a my carは×)。

英作文でよく使うものでは、playのうしろにくる名詞は、楽器はthe(play the piano)が必要、スポーツはtheをつけない(play baseball)ことも覚えておかないといけません。


(例題)英語の授業で短いスピーチをすることになりました。スポーツをテーマにして4文以内で、英文で書きなさい。

書きたかった文章
私は子どものとき、父から泳ぎ方を習った。水泳は私が一番好きなスポーツだ。我が家は海に近く、私は夏毎日きれいな海で水泳を楽しむことができる。

減点箇所を含む英作文
I learned how to swim from father when I was small child. Swimming is sport I like best. An our house is near sea and I can enjoy swimming in beautiful sea every day in the summer.


正答
I learned how to swim from my father when I was a small child. Swimming is the sport I like best. Our house is near the sea and I can enjoy swimming in the beautiful sea every day in summer.


多い間違い例2:

多い間違い2
英語の動詞に関する間違いも非常に多いミスの一つです。

まず、時制。

基本的な文法事項ほどミスが多い。特に、過去形を使わないといけないのにうっかり原形の動詞を書いてしまっている例を多く見かけます(これも、わりと英語のできる人 に多い)。英作だと、日本語が「〜た」なら必ず英文は過去形、英訳だと、過去形は必ず「〜た」と訳す、普段から徹底しておきましょう。

be動詞自体を落とす間違いもよく見かけます。英語の特徴として、動詞を含まない英文は例外です。特に多いのは「私は忙しい」をI busyとする誤り。busyは「忙しい」という意味の形容詞であり、必ずbe動詞+busyで「忙しい」です。

また、英語の動詞は他動詞(必ず目的語を後に伴う動詞)と自動詞(目的語が必要でない動詞)にはっきり別れます。目的語が必要な動詞なのに目的語がなかった り、逆に不要な目的語をつけたりする間違いもよく見かけます。

ほとんど受動態でしか使われない動詞もいくつかあります。「生まれる」のbe bornが代表例で、bornの原形bearに「生まれる」という意味はありません。このような語は、連語としてbe bornで「生まれる」と覚えておくべきです。

状態を表わす動詞、「持っている」の意味のときのhave、「知っている」のknowなどは、もともとの動詞の意味が「〜している」なので進行形にはなりません。

現在完了形と過去形との混同もおかしやすいミスです。過去のある時点で起こり、今でもその事象が続いているときは現在完了形です。
現在完了形は、現在完了形 と一緒に使う単語が決まっているので、その単語を目印に現在完了形を使うと判断します(現在完了形と一緒に使うことが多い単語:since, for, ever, never, already, yet…)
逆に、過去のある時点で完結して現在までその状態が続いているわけではない場合は、過去形を用いて現在完了形は使いません(yesterday, ago…,特にWhen〜)

不定詞、動名詞の使い間違いはそう多くはありませんが、tryはtry to〜であり、enjoyはenjoy+〜ingなどは基本的な文法事項なので要注意です。


(例題)あなたがアメリカのホワイトさんの家にホームステイをすることになったとします。お世話になるホワイトさんに自己紹介の手紙を書くとすれば、どのようなことを書きますか。4行以内の英文を書き入れて手紙を完成しなさい。ただし、***の部分には、あなたの名前が書かれているものとします。

書きたかった文章
ホワイトさんこんにちは。私は***といいます。15歳です。生まれたときから大阪に住んでいます。英語が好きですが、数学はむずかしいです。それで、毎日一生懸命数学を勉強しています。野球を楽しんでおり、あなたの国では野球の試合を見たいです。では、また。

減点箇所をふくむ英作文
Dear Mr. White,
Hello. My name is ***.
I am fifteen years old. I lived in Osaka since I born.
I like study English, but math is difficult for me.
So I am studying math very hard every day.
I enjoy play baseball, and I want to see a baseball game in your country.
See you soon.
Yours,
***

正答
Dear Mr. White,
Hello. My name is ***.
I am fifteen years old. I have lived in Osaka since I was born.
I like studying English, but math is difficult for me.
So I study math very hard every day.
I enjoy playing baseball, and I want to see a baseball game in your country.
See you soon.
Yours,
***


多い間違い例3:

多い間違い3
もう一つ、英作文で多い間違いは語順の間違いです。
英語では、単語、句(単語の集まり)の順序はほぼ決まっています。日本語にひきずられて自分流の語順で書いてしまうと減点です。

英語の語順には大きな原則と、ある単語に固有の決まりとがあります。

大きな原則とは、英語は最初に主語、その後に動詞、その直後に目的語や補語、そのうしろに副詞句という語順がくるという決まりのことです。特に、時を表わす副詞句(yesterday, in the morning…)は、普通は、文の最後に置きます。

また、単語には、語順が他の類語と異なるので、その単語を置く場所を覚えておかないといけないものがあります。
代表例はenoughです。「家を買えるほど充分富んでいる」とrichを修飾するとき、enough rich to buy a houseは誤りで、rich enough to buy a houseです。
また、〜thingの修飾語は必ず後ろに置き、例えば、「何か新しいもの」はsomething newとなります。「何かあたたかい飲み物」がsomething hot to drinkの語順になることはよく出題されます。

頻度(回数)を表わす副詞(always, sometimes, often…)は、必ず「be動詞の後」、「一般動詞の前」に置くことも、入試ではよく出題されます。

英語の語順の規則は、国語の理屈では理解しにくいものが多く、おもなものは出てきたとき頭に(ぼんやりとでよいので)語順を残しておかないといけません。


(例題)あなたにとって大切なもの(人・物・事柄など)は何か。一つ取り上げて、それについて5文以上の英語で書きなさい。

書きたかった文章
(1)友だちの加奈はとても私には大切です。彼女と一緒だといつも楽しい。悲しいときでも楽しくしてくれます。私にとても親切です。彼女は本を読むのが好きです。だから多くのことを知っています。私は彼女から多く学びます。彼女がとても好きです。

(2)机の中にとても大切な写真があります。それはタマの写真です。タマはとても可愛くて、毎晩一緒に寝ていました。タマと一緒だとよく眠れました。しかしタマは去年死んでしまいました。とても悲しかったです。

減点箇所をふくむ英作文
(解答例1)Kana my friend is to me very important. I always am happy with her.
She makes happy me when I am sad. She is very kind me. She likes books reading.
So she knows a lot of things. I a lot learn from her. I very much like her.

(解答例2)I have very an important picture in my desk. It’s Tama of picture.
She was a pretty cat, and I went to bed every night with her. I could sleep well with her.
But she died last winter. I was very sad.


1の正答My friend Kana is very important to me. I am always happy with her.
She makes me happy when I am sad. She is very kind to me. She likes reading books.
So she knows a lot of things. I learn a lot from her. I like her very much.

2の正答)I have a very important picture in my desk. It’s a picture of Tama.
She was a pretty cat, and I went to bed with her every night. I could sleep well with her.
But she died last winter. I was very sad.



俊英塾U先生の補訂:

・多い間違い例1 (正答)「in summer」
→季節の場合,theの有無はどちらでも言えます。ただし,theがある場合は「の期間中のあるとき」というニュアンスを含むらしいので,今回のようにevery dayの後で使うような場合にはtheがない方が自然かもしれません。
→ここらへんは中学生には難しい(高校生でも難しい)ところだと思うので,結論としては,そのままで構わないと思います。
※補足:duringを使うならばtheは必要です。

・多い間違い例2 例題前の段落「tryはtry to〜」
→教科書では不定詞の用法しか出てこないのでそのままでいいかもしれませんが,tryはrememberのように目的語が不定詞か動名詞かで意味が異なる動詞です。(try to〜 「〜しようと(努力)する」 / try doing 「試しに〜してみる」)代わりにhopeなどにした方が無難かもしれません。
※補足:wantも高校レベルで動名詞が来る用法もあります(「〜される必要がある」)。

・多い間違い例3 正答2「I could sleep well with her.」
→厳密には,この場合はcouldよりwas able toの方が適切です。(前者は「(能力的に)できた」に留まる一方で,後者はさらに「実際に行った」という意味も含みます。この意味の違いは,特に過去形の肯定文において最もはっきり出るようです。)ただ,中学レベルの英作文なので,どこまで厳密になるかが微妙なところです。
単純にsleptと過去形にしても,英語としては不自然ではありません。

English 公立高校入試「自由英作文」(2)問いに合った英文の構成法

大阪府教育委員会が発表している自由英作文の採点基準は次のようになっています。

注意事項
・内容が設問の趣旨に合っていること
・30語程度であること
・単語のつづり、語法などが適切であること
・全体としてまとまりのある文章であること
・部分点を与える

この文章は、採点者に対して採点の際に留意する基準を示すものです。実際に公立高校の先生方からお聞きしたことなどを参考にすると、解答を書くときに気をつけないといけないことがうかびあがってきます。

・設問をよく読んで、設問に合った英文を書かないと減点される。
(塾などで練習し覚えた英文を、設問に関係なくそのまま無理やり当てはめようとしても得点にならない。)

・要求された語数に近い英文を書かないと減点の対象になる。
(長すぎることは少ないであろうから、短すぎる英文が減点される。)

単語のつづり間違いと語法の間違いは減点される。

・英作文の内容につながりがないと減点される。
書いた英語の文章の内容は、設問に合った、意味のつながった英文でないといけない。

今日は、自由英作文の問題を読んで、どういう英文で文章を構成しようとするか、どんな内容の英文を書こうと決めるか、実際に英文を書き始める前に考えないといけないことを学びます。


21年前期英語A問題

英語の授業で、先生があなたに次の質問をしました。
Which one of the four things on the blackboard is the most important for you? And why do you think so?

Blackboard:
playing sports・reading books・having friends・having a dream

Well, I think ---- is the most important.
この質問に対して選んだものを、解答欄の"Well, I think ---- is the most important."の−−−−に書き入れ、そのあとに、それを選んだ理由を、記入例にならい、30語程度の英語で書きなさない。ただし、コンマやピリオドなどの記号は語数に含めないこと。


(どんな英文を書こうと考えるか?)

「黒板に書かれた4つのことがらの内のどれが、あなたにとって一番重要でしょうか?また、それはなぜでしょうか?」が問いであり、解答は、「〜が一番重要だと思う」から始まっているので、私なら次のように考えます。

まず、4つの例示事項のうち、知っている英語を使って書きやすそうなものを選択します。

「スポーツが重要だ」を選択すると、中学生のときに励んだクラブ活動のことやスポーツを通して学んだことが書けそうです。
「本を読むことが重要だ」を選ぶと、感動した本、読書を通じて学んだことという構成になるでしょう。
「友だちを持つことが重要だ」を選択したときは、スポーツを選んだときと似た構成になりそうですが、スポーツに比べ、やや抽象的になってしまい、知っている単語で書けるかどうかという不安があります。
「夢を持つことが重要だ」も、その後どういう内容にするか、知っている単語で英文が作れるかどうか、苦労しそうな感じがします。

英作文の問題は面接の問題ではありません。自分が本当はどう思っているのかを聞かれているわけではありません。
どういう英文で構成するかが頭にすぐにうかんできそうなもの、知っている英単語でつながりのある英文が書けそうなものを選択するべきです。
私なら、「スポーツ」を選びます。

次に、どの選択肢を選ぶかが決断できたら、書こうとする英文の構成を考えます。

スポーツだと、普段似たような英文を書いた覚えのある、「あるクラブに所属していたこと」、「その活動で経験したこと」、「クラブ活動を通じて学んだこと」、などで展開しようと考えます。

見かけたことのあるテーマや書いたことのある英文を使って文章を構成しようとすると、他の人も似たような英作文をしている可能性が高く、その意味では、「ありきたり」の解答になってしまいがちです。
しかし、入試で「冒険」は禁物です。特に自由英作文では、100点か0点かではなくて、80点の答案を目標にするべきです。実際の採点例でも、満点の答案はほとんどないそうです。単語のスペル間違いや、細かい語法の間違いも当然起こりえるわけで、合格水準には届いている、そして、減点される場所がほとんどない、そういう答案を目標にするべきです。

最後に語数制限から、どんな英文にするかを決めます。

I have a book.で、単語数4です。
It is important for us to study English hard.で、9語です。

この問題の指定語数は30ですから、後者の9語程度の英文を3文程度書けばよいということが大体の目安になります。

以上の観点から、私なら次のような英文を書こうと決めます。

I was a member of the baseball club.(8語)
I practiced baseball hard every day, and I learned that it is(was) important to do my best.(17語)
So I think that playing sports is good.(8語)


大阪府教育委員会発表の模範解答

(playing sportsの例)
I'm a baseball player. When I'm playing baseball, I feel very good. Through baseball, I learn many important things from other people. So, I'll play sports in the future, too.



21年前期英語B問題

次の図1、図2は、大阪府内で学ぶ留学生数の変化と2006年における大阪府内で学ぶ留学生の交流に対する意向をそれぞれ示したものである。図1および図2に示した内容にふれて、留学生との交流に対するあなたの考えを、解答欄の記入例にならい、40語程度の英語で書きなさい。ただし、コンマやピリオドなどの記号は語数に含めないこと。

(図1)大阪府内で学ぶ留学生数が、1996年は約4000人、2006年は約10000人であることを示す棒グラフ

(図2)留学生に、「あなたは日本の人々と交流したいと思いますか?」と尋ね、「交流したい」が75%、「どちらともいえない」が15%、「したくない」が5%であることを示すグラフ


(どんな英文を書こうと考えるか?)

「留学生との交流に対するあなたの考え」を書くことが問題の要求です。そして、「40語程度の英語」で書くことが条件です。

It is 〜 for … to 〜の英文が約10語ですから、同程度の英文を4つくらい書かないといけません。そうすると、図を読み取った文を2つ、図の感想を1つ、「交流することが大切だ」のまとめの文を1つくらい書けばよいという目途が立ちます。

私だったら、次のような英文になりそうです。

Osaka had about 4000 foreign students in 1996 and about 10000 in 2006.(13語)
Most of the students answered that they wanted to make friends with us.(13語)
I think it is important for us to be kind to the students from other countries.(16語)


大阪府教育委員会発表の模範解答

In 1996, about 4000 students came to Osaka from other countries. In 2006, more students came. Many of them wanted to do something with people in Japan. I want to meet foreign students and learn about their culture from them.




21年後期A・B共通問題

あなたは、次のいずれか一つを誕生日のプレゼントとしてもらいました。
bag, bike, book, cake, CD player

次の(1)、(2)の条件にしたがって、お礼の手紙を完成しなさい。

(1)あなたがもらったプレゼントを解答欄の"Thank you very much for the ----."----に書くこと。
(2)前後の英語とつながるように、お礼の手紙の----に入る30語程度の英語を考え、記入例にならい解答欄に書くこと。ただし、コンマやピリオドなどの記号は語数に含めないこと。


お礼の手紙
Dear ****
Thank you very much for the ____.

Thank you again. I'd like to see you soon.
Yours,
****



(どんな英文を書こうと考えるか?)


例示のプレゼントはどれを選択しても知っている英単語の範囲で英文を作れそうです。

Thank you 〜の後ですから、「〜をもらってうれしかった」、「なぜなら、私は…をとても好きだからだ」、「〜を大事にします」という構成を思いつくのではないでしょうか。

私なら、こんな英文を書きます。

Dear ****
Thank you very much for the book.

I like to read books about history.(7語)
The book that you presented to me made me very happy.(11語)
I want to study more about history from the book.(10語)

Thank you again. I'd like to see you soon.
Yours,
****



大阪府教育委員会発表の模範解答

(bagの例)
I've wanted a new bag for a long time. The bag I have now is very old. When I become a high school student, I'll use this bag every day.

English 公立高校入試「自由英作文」(1)模範英文の真似から

自由英作文のポイント:

1、「英語ではそんな言い方はしない」という英文が真っ先に減点の対象になります。正しい英文を覚えて、それを活用するという心構えが必要です。

2、自分の知っている単語を使って文章を作ります(日本語を先に作って、当てはまる英単語がわからなくて書けない、ということのないように)。

2、自信がなかったら、文は短めにするとボロが出ません(難しい文を書いたら高得点というわけではない。入試では、誤りがあれば減点という採点法です)。


実際の出題例(大阪府前期試験問題)で学ぶ

例題1:
隆司は野球試合観戦に留学生のジョンを誘いたいと思い、電子メールで伝えることにしました。あなたならジョンを誘うのに、どんなメールを送りますか。4文程度の英語で書きなさい。(A問題:標準レベル)

(問題を解く前に考えること)
自由英作文といえども、問題文が大切なヒントになります。
まず、野球の試合を観戦する予定であること、一緒にいきませんかというお誘い、行くならどこで落ち合うか等に、何か1文を加えて4文をつくろうと、概略を決めてからとりかかります。

(模範解答)
Hiroko and I are going to see a baseball game next Sunday.
Do you want to go with us?
If you want to go, come to Sakura Station at ten in the morning.
Bring your lunch.

(他の問題でも利用できるところ)
・未来形(be going to)を上手に使っている(〜するつもりだ)。
Hiroko and I are going to see a baseball game next Sunday.

・連語(want to)を上手に使っている。
Do you want to go with us?

・接続詞(If)を上手に使っている。
If you want to go, come to Sakura Station at ten in the morning.


例題2:
真由美たちは、英語の授業で「他国の文化を知ること」というテーマで意見を出し合うことになりました。あなたならどのような意見を述べますか。20語程度の英文で書きなさい。(B問題:発展レベル)

(問題を解く前に考えること)
・「20語程度の英文」というのが難しい。1文を20語以上で書くにはどうしたらよいか、から発想します。I think that〜や、It is 〜 to〜の構文や、because 〜を使うしかありません。

(模範解答)
I think it's very important to know about the cultures of other countries, because they show us different ways of thinking.

(他の問題でも利用できるところ)
・私は〜だと思う(I think + 文)の構文を上手に使っている。

・〜することは〜だ(It is 〜 to 〜)の構文を上手に使っている。

・接続詞(because)を上手に使っている。


例題3:(模擬問題)
「中学時代の思い出」を4文程度の英語で書きなさい。

(問題を解く前に考えること)
ありきたりにはなってしまいますが、あるクラブに所属していたこと、友人と一緒で楽しかったことや練習がきつかったこと、頑張ったから試合で勝ててうれしかったこと、などで構成するのが無難でしょう。


(模範解答)
I was in the basketball club.
It was difficult for me to practice hard every day.
I thought I didn't want to practice, but I decided to practice with my friends.
When our team won a game for the first time, I was very happy.

(他の問題でも利用できるところ)
・It was 〜for 〜 to 〜の構文 (〜が〜するのは〜だ)
It was difficult for me to practice hard every day.

・I thought 〜の構文 (私は〜だと思う)
I thought I didn't want to practice,

・連語want to 〜 (〜したい)や、連語decided to 〜 (〜することにした、〜することを決心した)
I thought I didn't want to practice, but I decided to practice with my friends.

・接続詞When 〜 (〜の時)
When our team won a game

・連語for the first time (初めて) 
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    ご指導いただいた方々に感謝!
    ・2013.8.8.ぽんたさんにご指摘いただき、「社会科頻出事項(1)【地理編】」の間違いを修正することができました。
    ・2013.10.29.ヤマトさんのご指摘で、「超速まとめ 一次関数」の誤記2つを訂正することができました。
    ・2013.11.08.chappyさんにご教示いただき、「地球と宇宙(3)(太陽系・銀河系)」の光年の誤りを訂正しました。
    ・2013.12.08.中3さんのご指摘で、「相似(3)平行線と比」の記述間違いを訂正できました。ありがとうございます。
    ・2013.12.23.龍空さん、Mさん、名無しさんに教えていただき、「数量を文字式で表す」、「方程式の解き方」、「文学史」の間違いを訂正しました。
    ・2014.1.23.龍空さんに見つけていただき、「中学英語のまとめ(14) 疑問詞」の間違いを訂正しました。
    ・2014.1.28.龍空さんに教えていただき、「中学英語のまとめ(18) 現在完了」の記述ミスを修正しました。
    ・2014.2.22.いのりーさんのご指摘で、「【超速まとめ】 方程式の解き方」の記述間違いを訂正できました。感謝します。
    ・2014.2.25.名無し@受験生さんにご教示いただき、「高校入試 英語(4) 【英文法−その2−】」の記述ミスを修正しました。
    ・2016.10.28塾講師さんに記述の誤りを教えていただき、「English 中学英語のまとめ(20) 接続詞」の間違いを修正することができました。ありがとうございます。
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    全国放課後週末支援協会


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