働きアリ

勉強をしている子どもたちが、悩み、知りたい、理解したいと思いながら、今までは調べる方法がなかった事柄を、必要かつ十分な説明でわかりやすく記述したサイトです

関数

《世界一やさしい》 反比例

小学6年生で習う反比例を、世界一やさしく解説します。


今から学ぶこと

1、(反比例とは)一方が2倍、3倍、…のとき、他方は1/2、1/3…
2、(反比例の)y=決まった数÷x
3、(反比例のグラフなめらかな曲線
4、(反比例の文章題
×かけて全体を求めてから、÷わる


これだけは理解しよう

1、反比例とは)一方が2倍、3倍、…のとき、他方は1/2、1/3…
2つの数、xとyがあって、xが2倍、3倍、…になると、逆にyは1/2、1/3、…になる関係を、反比例といいます。

(例)24Lの水が入る水そうに水を入れるとき、1分間に入れる水の量をxL、水そうを一杯にするのにかかる時間をy分とします。
反比例の表1分間に入れる水の量が1L、2L、3L、…と増えると、かかる時間のほうは24分、12分、8分…と、1/2、1/3、…に減っていきます。

このとき、時間は、(1分間に入れる)水の量に反比例するといいます。


例題1:次のことがらのうち、yがxに反比例するものをいいなさい。
(1)1mの重さが20gの針金の、長さxmと重さyg
(2)面積12cm2の長方形の、縦の長さxcmと横の長さycm
(3)正方形の、1辺の長さxcmと周りの長さycm
(4)18kmの道のりを進むとき、進む速さ分速xkmとかかる時間y分


(解答)
(1)長さが2倍、3倍…になると、重さも2倍、3倍…になるから、比例であって、反比例ではない
(2)縦の長さが2倍、3倍…になると、横の長さは逆に1/2、1/3…になるから、反比例
(3)1つの辺の長さが2倍、3倍…になると、周りの長さも2倍、3倍…になるから、比例であって、反比例ではない
(4)進む速さが2倍、3倍…になると、かかる時間は逆に1/2、1/3…になるから、反比例


2、(反比例の)y=決まった数÷x
反比例の式は、y=決まった数÷xと表わす決まりになっています。
「決まった数」は、自分で見つけないといけません。

では、決まった数はどうしたら見つかるでしょうか?

24Lの水が入る水そうに水を入れるとき、1分間に入れる水の量をxL、水そうを一杯にするのにかかる時間をy分とすると、
反比例の表2表の上の水の量と、表の下の時間をかけると、いつも積は24になっていることに気づいてください。
この24が、「決まった数」です。
このとき、式は、y=24÷xとなります。

つまり、「決まった数」は、x×yで求められます。

さらに、「決まった数」は、水そうに入る水の量全体です。

例題2:yとxの関係を式に表しなさい。
(1)
面積12cm2の長方形の、縦の長さxcmと横の長さycm
(2)18kmの道のりを進むとき、進む速さ分速xkmとかかる時間y分

(解答)
(1)縦×横の答えがいつも12cm2になる関係だから、y=12÷x
(2)分速×時間の答えがいつも18kmになる関係だから、y=18÷x


3、(反比例のグラフなめらかな曲線
反比例する2つのものはグラフに表すことができます。

(例)面積12cm2の長方形の、縦の長さxcmと横の長さycmの関係をグラフに表すと、
反比例のグラフ

縦1cmで横12cm、縦2cmと横6cm、縦3cmと横4cm、縦4cmと横3cm、縦6cmと横2cm、縦12cmと横1cmの点を先に打ち、それを通るなめらかな曲線を引きます。

なめらかな曲線ですから、定規を使わないで手だけで線をかいていきます。

グラフの左端の線、下端の線に、どんどん近づきますが、交わってはいけません。
また、左端の線、下端の線に近づくだけで、離れることはありません。
反比例のグラフ2













反比例のグラフは、左端と下端にどんどん近づく、なめらかな曲線になります。


4、(反比例の文章題×かけて全体を求めてから、÷わる
反比例の式が、y=決まった数÷xなので、先にかけ算で、決まった数(=全体)を見つけてから、その数をわると、問題を解くことができます。

例題3:自分の家から遊園地へ行くのに、時速24kmで進むと2時間かかります。
(1)時速16kmで進むと、何時間で着きますか。
(2)家を出てから1時間30分で着くには、時速何kmで進まないといけませんか。


(解答)
先に、24×2を計算して、家から遊園地までの道のり全体を求めておきます。
24×2=48km
家から遊園地までの道のりは48kmです。
これを使って、問題を解きます。

(1)48kmの道のりを時速16kmの速さで行くので、48÷16=3時間

(2)48kmの道のりを1時間半(=1.5時間)で行くので、48÷1.5=時速32km




これだけ、理解して覚えておけば大丈夫

1、(反比例とは)一方が2倍、3倍、…のとき、他方は1/2、1/3…
2、(反比例の)y=決まった数÷x
3、(反比例のグラフなめらかな曲線
4、(反比例の文章題
×かけて全体を求めてから、÷わる




(算数のさらに詳しい説明は『小学校算数・目次』からたどってご覧ください。)

《世界一やさしい》 比例

小学6年生で習う比例を、世界一やさしく解説します。


今から学ぶこと

1、(比例とは)一方が2倍、3倍、…のとき、他方も2倍、3倍…
2、(比例の)y=決まった数×x
3、(比例のグラフ0を通る直線
4、(比例の文章題
÷わって1つ分を求めてから、計算する


これだけは理解しよう

1、(比例とは)一方が2倍、3倍、…のとき、他方も2倍、3倍…
2つの数、xとyがあって、xが2倍、3倍、…になると、yも2倍、3倍、…になる関係を、比例といいます。

(例)1本60円の鉛筆x本の代金がy円のとき、鉛筆の本数が2本、3本…と増えると、代金も60円、120円…と、ともに2倍、3倍、…になります。
このとき、代金は(鉛筆の)本数に比例するといいます。
比例の表





片方が増えるともう片方も増える関係のうち、同じように2倍、3倍に増えるものだけが比例です。

例題1:次のことがらのうち、yがxに比例するものをいいなさい。
(1)1mの重さが20gの針金の、長さxmと重さyg
(2)40個の菓子を分けるとき、人数x人と1人分の個数y個
(3)正方形の、1辺の長さxcmと周りの長さycm
(4)1日24時間のうち、昼の時間xと夜の時間y


(解答)
(1)長さが2倍、3倍…になると、重さも2倍、3倍…になるから、比例
(2)人数が増えると、1人分の個数は減るから、比例ではない
(3)1つの辺の長さが2倍、3倍…になると、周りの長さも2倍、3倍…になるから、比例
(4)昼の時間が増えると、夜の長さは短くなるから、比例ではない


2、(比例の)y=決まった数×x
比例の式は、y=決まった数×xと表わす決まりになっています。
「決まった数」は、自分で見つけないといけません。

では、決まった数はどうしたら見つかるでしょうか?

1本60円の鉛筆x本の代金がy円のとき、
表の下の代金は、いつ決まった数も、表の上の本数の60倍になっていることに気づいてください。
この60が、「決まった数」です。
このとき、式は、y=60×xとなります。

また、「決まった数」は、y÷xで求められます。

さらに、「決まった数」は、xの一つ分の量です。

例題2:yとxの関係を式に表しなさい。
(1)1mの重さが20gの針金の、長さxmと重さyg
(2)正方形の、1辺の長さxcmと周りの長さycm

(解答)
(1)1mの重さが20gだから、y=20×x
(2)正方形の周りの長さは1つの辺の長さの4倍だから、y=4×x


3、(比例のグラフ0を通る直線
比例する2つのものはグラフに表すことができます。

(例)1mの重さが20gの針金の、長さxmと重さygの関係をグラフに表すと、
グラフ1

1mで20g、2mで40g、3mで60g、4mで80g、5mで100gの点を先に打ち、それを通る直線を引きます。

0mのときは重さも0gですから、線は0まで引かないといけません。
また、グラフの端まで線を引きます。




(例)正方形の、1辺の長さxcmと周りの長さycmの関係をグラフに表すと、
グラフ2










このように、比例のグラフは、必ず、0を通る直線になります。


4、(比例の文章題÷わって1つ分を求めてから、計算する
比例の式が、y=決まった数×xなので、先にわり算で、決まった数(=一つ分)を見つけると、問題を解くことができます。

例題3:針金があり、5mの重さが60gです。
(1)この針金20mの重さは何gですか。
(2)この針金3kgの長さは何mですか。


(解答)
先に、60÷5を計算して、1つ分、1m分の重さを求めておきます。
60÷5=12
1mの重さは12gです。
これを使って、問題を解きます。

(1)1mで12gの針金が20mもあるから、12×20=240g

(2)1mで12gの針金が3kg(=3000g)もあるので、3000÷12=250m



これだけ、理解して覚えておけば大丈夫

1、(比例とは)一方が2倍、3倍、…のとき、他方も2倍、3倍…
2、(比例の)y=決まった数×x
3、(比例のグラフ0を通る直線
4、(比例の文章題
÷わって1つ分を求めてから、計算する




(算数のさらに詳しい説明は『小学校算数・目次』からたどってご覧ください。)

math 【超速まとめ】 一次関数(一次関数の式・変化の割合・グラフ・二元一次方程式)

「一次関数」の章を一目で理解できるように、重要事項を最も簡単にまとめました。

1、一次関数とは何か
(1)yがxの関数で、yがxの一次式で表わされるものを一次関数という

最初にいくらかの量があり、それから決まった割合増えていく2つの量があるとき、2つの量の関係が一次関数である

(例)水が5L入っている水そうに毎分2Lの割合で水を入れるとき、水を入れ始めてからx分後の水そう中の水の量をyLとする
最初の量5で、毎分2ずつ増え続けるから、y=2x+5

(2)すべての一次関数は、y=ax+bの式で表すことができる
最初の量bで、aずつ変化することを表している

(3)比例y=axは、最初の量bが0の一次関数である
反比例y=a/xは、一次関数ではない
2乗に比例y=ax2は、xの2次式だから一次関数ではない(2次関数という)


2、xの増加量、yの増加量、変化の割合
「xの増加量」、「yの増加量」、「変化の割合」の問題は、それぞれを求める公式を正確に覚えないといけない

例題1:一次関数y=3x+1について、次の問いに答えよ。

(1)xの値が2から5まで増加するときのxの増加量を求めよ。
xの「増加量」とは、xが「いくら増えたか」ということだから、xの最初の量x1を、xの後の量x2からひく
xの増加量は、2から5になったので5-2=3

x増加量を求める式は、x2-x1

(2)xの値が2から5まで増加するときのyの増加量を求めよ。
yの「増加量」とは、yが「いくら増えたか」ということ
x=2のときのyの値と、xが5のときのyの値を、y=3x+1の式にx=2とy=5を代入してyの値を求めてから、yの最初の量y1を、yの後の量y2からひく
x=2のとき、y=3×2+1=7
x=5のとき、y=3×5+1=16
yの増加量は、7から16になったので16-7=9

y増加量を求める式は、y2-y1

(3)xの値が2から5まで増加するときの変化の割合を求めよ。
変化の割合」とは、「x1増えるごとにyいくら増えるか」ということ
変化の割合は、xが3増えるとyは9増えたので、9÷3=9/3=3

変化の割合を求める式は、変化の割合=yの増加量/xの増加量=y2-y1/x2-x1
変化の割合


ところが、一次関数y=ax+bでは、変化の割合は常にaになる
変化の割合=a

(4)xの増加量が4のときのyの増加量を求めよ。
xの値が4のときのyの値を求めよ」という問題ならば、式y=3x+1にx=4を代入してy=13だが、「xの増加量が4のとき」だから、代入ではない

増加量」とあるときは、「変化の割合」つまりy=ax+baだけに関する問題である

変化の割合」=「x1増えるごとにya増える」という意味だから、xが4増えるとyはa×4、つまり、この問題だと、3×4=12増える


3、一次関数のグラフ
一次関数のグラフを、傾きと切片を使ってかく

例題2:次の一次関数の傾きと切片をいい、それぞれのグラフをかけ。
(1)y=2x+1
(2)y=1/2x-3
(3)y=-3x+7


一次関数y=ax+bで、a傾きb切片という
一次関数のグラフをかくときは、まず、y軸上切片をとって、そこから傾きの分だけ進む


グラフ(1)y=2x+1
傾きは2、切片は1
y軸上に切片の1をとり、そこから右に、傾き2ずつ(に1進むたびにに2)進む

(2)y=1/2x-3
傾きは1/2、切片は-3
y軸上に切片の-3をとり、そこから右に、傾き1/2ずつ(傾き分数のとき、右に2進むたびに上に1)進む

(3)y=-3x+7
傾きは-3、切片は7
y軸上に切片の7をとり、そこから右に、傾き-3ずつ(傾き負の数のとき、右に1進むたびに下に3)進む



(注)例えば、一次関数y=2x+3のグラフは、比例y=2xのグラフを、y軸正の方向に3だけ、平行移動したグラフである(y=2x-3なら、y軸の正の方向-3、または、y軸の負の方向3、平行移動したもの)


4、一次関数の式を求める
一次関数の式を求める問題には、次の6つの種類がある

例題3:次のような条件が与えられているとき、一次関数の式を求めよ。
(1)グラフを見て、直線の式を求めよ。
(2)点(-1,2)を通り、傾きが4の直線の式を求めよ。
(3)(-3,2)を通り、切片が3の直線の式を求めよ。
(4)点(1,-3)を通り、直線y=-4x-3に平行な直線の式を求めよ。
(5)2点(3,1)、(-2,-1)を通る直線の式を求めよ。
(6)x=3のときy=1で、xの増加量が2のとき、yの増加量が6である一次関数の式を求めよ。

一次関数の式を求める問題は、y=ax+bのaとbを見つけたらよい。

どの問題も、次の4段階で解くことができる。
1、y=ax+bで、aとbを見つけようと決める。
2、傾き(=変化の割合)=aの値を先に求める。
3、もう一つの条件から、bの値を求める。
4、y=ax+bの式のa,bに求めた数値を入れる・・・それが答え。

(1)グラフを見て、直線の式を求めよ。
グラフと式A…
1、y=ax+bで、
2、右へ1、上に1進んでいるから、傾きa=1
3、切片bは1
4、直線の式はy=x+1

B…
1、y=ax+bで、
2、右へ1、に2進んでいるから、傾きa=-2
3、切片bは-1
4、直線の式はy=-2x-1

C…
1、y=ax+bで、
2、右へ3、上に1進んでいるから、傾きa=1/3
3、切片bは4
4、直線の式はy=1/3x+4

(2)点(-1,2)を通り、傾きが4の直線の式を求めよ。
1、y=ax+bで、
2、傾きが4だから、a=4
3、y=ax+bで、a=4だから、y=4x+b
この式が、
(-1,2)を通るから、x=-1、y=2を代入して、2=4×(-1)+b
この方程式を解いて、b=6
4、直線の式は、y=4x+6

(3)(-3,2)を通り、切片が3の直線の式を求めよ。
bを先に求めることが他の問題と違う
1、y=ax+bで、
2、切片が3だから、b=3
3、y=ax+bで、b=3だから、y=ax+3
この式が、
(-3,2)を通るから、x=-3、y=2を代入して、2=a×(-3)+3
この方程式を解いて、a=1/3
4、直線の式は、y=1/3x+3

(4)点(1,-3)を通り、直線y=-4x-3に平行な直線の式を求めよ。
平行なグラフは傾きaが等しい
1、y=ax+bで、
2、y=-4x-3に平行だから、傾きa=-4
3、y=ax+bで、a=-4だから、y=-4x+b
この式が、
(1,-3)を通るから、x=1、y=-3を代入して、-3=-4×1+b
この方程式を解いて、b=1
4、直線の式は、y=-4x+1

(5)2点(3,1)、(-2,-1)を通る直線の式を求めよ。
1、y=ax+bで、
2、まず、
傾き=変化の割合を求める式
変化の割合=yの増加量/xの増加量=y2-y1/x2-x1
変化の割合
を使って、aを求める

変化の割合(=傾き)=yの増加量/xの増加量=-1-1/-2-3=-2/-5=2/5
傾きa=2/5
3、y=ax+bで、a=2/5だから、y=2/5x+b
この式が、
(3,1)を通るから、x=3、y=1を代入して、1=2/5×3+b
この方程式を解いて、b=-1/5
4、直線の式は、y=2/5x-1/5

(6)x=3のときy=1で、xの増加量が2のとき、yの増加量が6である一次関数の式を求めよ。
1、y=ax+bで、
2、まず、
傾き=変化の割合を求める式
変化の割合=yの増加量/xの増加量を使って、aを求める
変化の割合(=傾き)=yの増加量/xの増加量=6/2=3
傾きa=3
3、y=ax+bで、a=3だから、y=3x+b
この式で、
x=3のとき、y=1だから、x=3、y=1を代入して、1=3×3+b
この方程式を解いて、b=-8
4、直線の式は、y=3x-8


以上のように、一次関数の式を求める問題は、どの問題も、次の4段階で解くことができる。
1、y=ax+bで、aとbを見つけようと決める。
2、傾き(=変化の割合)=aの値を先に求める。
3、もう一つの条件から、bの値を求める。
4、y=ax+bの式のa,bに求めた数値を入れて式を完成する


5、二元一次方程式とグラフ、連立方程式とグラフ
中1で学んだ一次方程式や、中2で学ぶ二元一次方程式は、グラフでは直線になる

例題4:次の方程式のグラフをかけ。
(1)-4x-2y-6=0
(2)10x+5y+20=0
(3)4x+20=0
(4)9x-12=6

一次関数y=ax+bの形に変形すれば、グラフをかくことができる

(1)-4x-2y-6=0
等式を変形する
-4x-2y-6=0
-2y=4x+6…両辺を-2でわる
y=-2x-3

(2)10x+5y+20=0
等式を変形する
10x+5y+20=0
5y=-10x-20
y=-2x-4

(別解)x軸との交点(y=0の点)、y軸との交点(x=0の点)の2点座標がわかれば、グラフをかくことができる
10x+5y+20=0の式にy=0を代入してx軸との交点を求めると、
10x+20=0
10x=-20
x=-2
x軸との交点は、(-2,0)
10x+5y+20=0の式にx=0を代入してy軸との交点を求めると、
5y+20=0
5y=-20
y=-4
x軸との交点は、(0,-4)
2点(-2,0)、(0,-4)を通る直線をかけばよい

(3)4x+20=0
式を変形して、x=kの形にする
4x+20=0
4x=-20
x=-5

x=kのグラフは、y軸平行な直線である

(4)9y-12=6
式を変形して、y=kの形にする
9y-12=6
9y=18
y=2

y=kのグラフは、x軸平行な直線である

方程式とグラフ

















6、連立方程式とグラフ
連立方程式の解とグラフの交点の座標とは同じものである

例題5:
(1)次の連立方程式の解を、グラフを使って求めよ。
x-2y=6
2x+y=2

連立方程式
とは、2つの式、x-2y=6と2x+y=2の両方の式が成り立つx,yの値である
グラフの交点座標は、2つのグラフ、x-2y=6と2x+y=2の両方の式が成り立つx,yの値である
よって、連立方程式の解を知りたければ、グラフの交点の座標を読み取ればよい
連立方程式の解=交点の座標

y=ax+bの形に変形してグラフをかき、交点の座標を読み取る

x-2y=6より、
-2y=-x+6
y=1/2x-3

2x+y=2より、
y=-2x+2
連立と交点1
交点の座標が(2,-2)だから、連立方程式の解は、x=2,y=-2











(2)次の2直線の交点の座標を求めよ。

x+4y=-2
2x+3y=1


逆に、グラフの交点の座標を知りたければ、連立方程式を解いて解を求めれば、それが交点のx座標、y座標である
交点の座標=連立方程式の解

連立方程式を計算で解く

x+4y=-2…(1)
2x+3y=1…(2)

(1)×2-(2)
2x+8y=-4
2x+3y=1

5y=-5
y=-1

(1)に代入して、
x+4×(-1)=-2
x=2

連立方程式の解がx=2,y=-1だから、交点の座標は(2,-1)





(数学の、さらに詳しい説明は『中学校・数学・学年別・目次』からたどってご覧ください。)

math 比例のグラフをかく方法は3つ

中学・高校で学ぶ数学が準拠しているユークリッド幾何学(きかがく)の、平面図形に関する第1公理は次のものです。
相異なる2点を通る直線は1つあり, しかもただ1つに限る

簡単に言うと「2点を通る直線1つ」です。

関数のグラフも、「2点を通る直線1つ」が基本であり、その基本から考えると理解できます。


比例のグラフをかく方法は3つ

3つのうち、比例のグラフのかき方として中1の参考書などに書いてある方法は2つです。

(方法1)x,yの表をつくり、それをもとにかく

例えば、y=3xのグラフをかくとき、まず、y=3xを成り立たせるx,yの表をつくります。
比例の表次に、グラフ上に、表のx,yの組、(-3,-9),(-2,-6),(-1,-3),(0,0),(1,3),(2,6),(3,9)を座標とする点をとり、その点を結びます。


比例のグラフの1
この方法は、xが-3のときy=-9、xが-2のときy=-6、xが-1のときy=-3、xが0のときy=0、xが1のときy=3、xが2のときy=6、xが3のときy=9の関数を、式に表わしたものy=3xであり、それをグラフ上の座標にしたもの(-3,-9),(-2,-6),(-1,-3),(0,0),(1,3),(2,6),(3,9)であること、そしてその座標を結んだ直線がy=3xのグラフであることを確認させる方法です。

グラフの意味を理解させるよい方法ですが、グラフをかく方法としては面倒くさいという欠点があります。











(方法2)2点を見つけて、その2点を通る直線をひく


基本定理「2点を通る直線1つ」を使う方法です。

式がy=3xであれば、この式を成り立たせるx,yの組を2つだけ見つけます。
比例のグラフの2
数学では、「もっとも簡単な数を使う」のが最善の方法ですから、まず、x=0のときを考えます。
y=3xに代入すると、x=0のとき、y=0です。

次に簡単な数はx=1のときです。y=3xにx=1を代入するとy=3です。

こうして見つけた(x,y)の組、(0,0)、(1,3)の2つの点をグラフ上にかき込みます。

この方法では、2つの点のうちの1つは必ずx=0のときy=0であることを使い、1つ目の点(0,0)をかき込みます。

2つ目の点は、0の次に簡単な数のx=1を使い、2つ目の点(1,3)をかき込みます。

2点さえわかれば、「2点を通る直線1つ」ですから、2点を通る直線を引くことでy=3xのグラフをかくことができます。


比例y=axの式で、比例定数が整数のときは、上の方法でよいのですが、y=-1/3xのように比例定数が分数のときは少しだけ修正が必要です。
比例のグラフの3
y=-1/3xのグラフをかくとき、見つける2点のうち、1つ目はx=0のときy=0です。これは変わりません。

もう一つの点は、x=1のときではありません。
y=-1/3xの式にx=1を代入するとy=-1/3と分数になってしまい、グラフ上に正確な点をかき込めませんし、簡単な数とは言えません。

分数より簡単な、整数である点を見つけないといけません。

y=-1/3xのyの値を整数にするためには、分母の3を消さないといけない。
そして、分母の3を消すためには、3をかければよい。

だから、2つ目の点は、分母と同じ数のx=3です。
y=-1/3xにx=3を代入すると、y=-1/3×3=-1。

2つ目の点は(3,-1)です。

こうして、(0,0)、(3,-1)の2点を見つけて、この2点を通る直線を引くことで、y=-1/3xのグラフをかくことができます。


(方法3)グラフの「傾き」を見つけて、「傾き」を使って直線をひく

比例のグラフの2y=3xのグラフを見ると、まず、原点(0,0)を通ったあと、右に1進み、上に3進んだところに次の点(1,3)を通っていることがわかります。

つまり、y=3xのグラフの比例定数3は、「右に1進んで上に3進む」ことを表わしているわけです。
この、原点を基準にして、「右に1進んで上に3進む」ことを、直線のグラフの『傾き』といいます。





比例のグラフの3y=-1/3xのグラフでは、原点(0,0)を通ったあと、右に3進んで、下に1進んでいます。

つまり、y=-1/3xの比例定数-1/3は、右に3進んで下に1進むという『傾き』を表わしているわけです。

『傾き』を使うと、
例えば、y=4xだと、原点に点をうったあと、「右に1進んで4上に進む」、
y=-2xだと、原点のあと、「右に1進んで2下に進む」、
y=2/5xだと、原点のあと、「右に5進んで上に2進む」、
y=-3/4xだと、原点のあと、「右に4進んで下に3進む」
の方法で、グラフをかくことができるのです。

比例のグラフは、(1)必ず原点を通る、(2)y=axの比例定数aはグラフの傾きを表わしている、この2つを利用して簡単にかくことができます。

中学1年で「傾き」は習いませんが、中学2年生で習う一次関数では、傾きを使ってグラフをかきます。
中1のうちに理解しておくと便利です。


まとめ:比例のグラフをかく3つの方法
1、x,yの組を見つけてかく
2、原点ともう1つの点の、2点を見つけてかく
3、原点と、「傾き」を使ってかく



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math 一次関数の応用問題(4) 1次関数の問題は「言い換え」で超簡単に

1次関数の問題で、みなさんが悩む問題のほとんどは、上手に言い換えると簡単に解ける問題です。


言い換え、「通る」→「代入

例題1:1次関数y=3x-5のグラフが点(4,□)を通る。□にあてはまる数を求めよ。

(考え方)

グラフの本来の意味をわかっていたら簡単です。
グラフの式がy=3x-5であるとすると、その意味は、グラフ上のすべての例題1点のx座標とy座標の間にはy=3x-5の関係が成り立つ、ということです。

だから、点(4,□)がグラフy=3x-5上にあるときは、x=4、y=□をy=3x-5に代入してよいということになります。

つまり、「通る」→「代入」する。

x=4、y=□をy=3x-5に代入すると、
□=3×4-5
□=7
です。

また、ある点をグラフが「通る」=ある点が「グラフ上にある」ということですから、「グラフ上にある」=「代入」できる、です。

通る代入
グラフ上にある代入





言い換え2、平行」→「傾き」が同じ

例題2:次の一次関数ア〜エのグラフについて、平行な直線になるのはどれとどれか。
ア y=2x+4  イ y=-2x-5  ウ y=x-5  エ y=-2x+3


(考え方)

あるグラフとあるグラフが平行なとき、切片はちがいますが傾きは同じです。
例題2
だから、「平行」という言葉が出てきたら、「傾き」が同じだと読み替えたらよいのです。

ゆえに、平行な直線になるのは傾きが同じイとエです。

平行傾きが同じ











言い換え3、y軸上」で交わる→「切片」が同じ
言い換え4、x軸」→「y=0」、「y軸」→「x=0


例題3:次の一次関数ア〜エのグラフについて、(1)y軸上で交わるものはどれとどれか、(2)x軸上で交わるものはどれとどれか。
ア y=2x-5  イ y=-2x+10  ウ y=x-5  エ y=-2x+3


(考え方)

(1)y軸上で交わるものはどれとどれか

2つにグラフがy軸上で交わるとき、切片は同じです。
例題3
y軸上で交わる→切片が同じ

ゆえに、y軸上で交わるのは切片の等しいアとウです。

また、y軸上にある点の座標は、すべてx=0です。


(2)x軸上で交わるものはどれとどれか

(考え方)

y軸上にあるすべての点のx座標は0でした。

では、x軸上にある点の座標はどうなっているでしょうか?

(-1,0),(0,0),(1,0),(2,0)・・・と、
x軸上にある点の座標は、すべてy=0です。

だから、x軸上で交わる直線を探すときは、直線の式にy=0を代入して調べます。

y=-2x+10にy=0を代入すると、
0=-2x+10
2x=10
x=5
この直線は、x軸上の点(5,0)を通ります。

y=x-5にy=0を代入すると、
0=x-5
-x=-5
x=5
この直線も、x軸上の点(5,0)を通ります。

ゆえに、x軸上で交わるのはイとウです。


言い換え5、交点」→「連立

例題4:8km離れた地点甲と地点乙がある。Aは正午に甲を出発し時速2kmで乙に向かった。Bは正午に乙を出発し時速4kmで甲に向かった。
例題4グラフはその様子を表わしたもので、Aのグラフはy=2x、Bのグラフはy=-4x+8の式で表わすことができる。
2人が出会う時刻は何時何分か。また出会う地点は甲から何km離れた場所か。


(考え方)

2人が出会うのは、2つのグラフの「交点」であることに気づけば簡単です。

交点の座標は、直線を表わす2つの式を連立方程式とみたときの解になります。

交点の座標→連立方程式の解

連立方程式、
y=2x…(1)
y=-4x+8…(2)
を解きます。

代入法を使って、
2x=-4x+8
6x=8
x=4/3

x=4/3を(1)の式に代入して、
y=8/3

2人が出会う時刻は、4/3時間=1と1/3時間=1時間20分だから、午後1時20分。

出会う場所は甲から8/3kmのところです。


覚えておくべき言い換えのまとめ

1、「通る」→「代入
2、「平行」→「傾き」が同じ
3、「y軸上」で交わる→「切片」が同じ
4、「x軸」→「y=0」、「y軸」→「x=0
5、「交点」→「連立

1、2、5は頻繁に出てくるので特に重要です。
4は一番忘れやすい言い換えであり、要注意です。



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math 一次関数の応用問題(3) 線分と交わる(共有点をもつ)ときのa、bの範囲 

グラフ上に1点があり別の場所に線分があるとき、点Pを通る直線y=ax+bの傾きaや、切片bの範囲を求めさせる問題があります。


例題1:図のように、点P(0,2)、A(2,5)、B(3,1)がある。点Pを通る直線y例題1=ax+2が線分ABと交わる(共有点をもつ)とき、aの値の範囲を求めなさい。










(解き方・考え方)

1、準備関数の問題を解くときの鉄則

関数のグラフの応用問題は、座標を記入し、座標で考えると必ず解くことができます。
さらに、目に見える形にする、も必須です。

例題1の2座標を記入」し、「目に見える形」にすると、左の図のようになります。

そして、「座標で考える」と、直線y=ax+2が線分ABと交わる(共有点をもつ)とき、点Aを通るときに一番右上がりの度合いが大きく、点Bを通るときが一番右下がりの度合いが大きいことがわかります。

つまり、aの値の範囲を求めるには、線分ABの両端である点Aと点Bを通るときだけを考えたらよいことがわかります。





2、かきこんだ座標とグラフを見て解く

そして、aの範囲を求めたらよいのですが、aは直線の傾きです。
例題1の3
点Pを通る直線y=ax+2が点Aを通るとき、点Pから点Aへ行くには右へ2進んで上に3上がるので、このときの傾きは3/2であり、これが傾きaが一番大きいときです。

点Pを通る直線y=ax+2が点Bを通るとき、点Pから点Bへ行くには右へ3進んで下に1下がるので、このときの傾きは-1/3であり、これが傾きaが一番小さいときです。

以上より、aの範囲は、-1/3≦a≦3/2です。




例題2:点A(1,3)、B(3,3)がある。直線y=2x+bが線分ABと交わる(共有点をもつ)とき、bの値の範囲を求めなさい。


(解き方・考え方)

1、準備関数の問題を解くときの鉄則

例題3座標を記入し、座標で考える
さらに、目に見える形にする

例題1は、切片が決まっているときに傾きaの範囲を求める問題でした。
この問題は、傾きが決まっているときに切片bの範囲を求める問題です。

bの値の範囲を求めるのに、線分ABの両端である点Aと点Bを通るときだけを考えたらよいことは共通です。


2、かきこんだ座標とグラフを見て解く

まず、直線y=2x+bが点A(1,3)を通るとき、「通る=代入」と考えて、式y=2x+bにx=1、y=3を代入するとbの値を求められます。

3=2×1+b
3=2+b
b=1

次に、直線y=2x+bが点B(3,3)を通るとき、同様に、
3=2×3+b
3=6+b
b=-3


以上より、-3≦b≦1


次の問題は、難問です。

例題3:4点A(3,6)、B(5,2)、C(-2,-2)、D(-4,-2)があり、線分AB上の点と線分CD上の点を通る直線をy=ax+bで表わすとき、次の問例題2いに答えなさい。
(1)aの値の範囲を求めよ。
(2)bの値の範囲を求めよ。
(3)a+bの値の範囲を求めよ。




小問を1つずつ考えていきましょう。





(1)aの値の範囲を求めよ。

(解き方・考え方)

1、準備関数の問題を解くときの鉄則

例題2の2座標を記入し、座標で考える
さらに、目に見える形にする


2、かきこんだ座標とグラフを見て解く

図を見たらわかるように、直線が点Bと点Dを通るとき、傾きaは最も小さくなります。

このとき、右に、点Dのx座標-4から点Bのx座標5まで9進み、上に、点Dのy座標-2から点Bのy座標2まで4進むので、傾きは4/9です。

次に、直線が点Aと点Cを通るとき、傾きaは最大です。
このとき、右へ5進んで上に8進むので、傾きは8/5になります。

以上より、aの範囲は4/9≦a≦8/5です。


(2)bの値の範囲を求めよ。

1、準備関数の問題を解くときの鉄則

例題2の3座標を記入し、座標で考える
さらに、目に見える形にする


2、かきこんだ座標とグラフを見て解く

図を見たらわかるように、直線が点Bと点Cを通るとき、切片bは最も小さくなります。

このときのbの求め方ですが、2点を通る直線の式を求める方法が速いでしょう。
y=ax+bにB(5,2)と(-2,-2)を代入し、連立方程式をつくり、連立方程式を解いてaとbを求めます。
2=5a+b
-2=-2a+b
この連立方程式を解いて、a=4/7、b=-6/7

次に、直線が点Aと点Dを通るとき、切片bは最も大きくなります。
y=ax+bにA(3,6)とD(-4,-2)を代入し、連立方程式をつくり、解きます。
6=3a+b
-2=-4a+b
この連立方程式を解いて、a=8/7、b=18/7

以上より、bの範囲は-6/7≦b≦18/7


(3)a+bの値の範囲を求めよ。

aの範囲が4/9≦a≦8/5であり、bの範囲が-6/7≦b≦18/7だから、4/9+(-6/7)≦a+b≦8/5+18/7で求められそうですが、誤りです。

なぜなら、例えば傾きが4/9のとき、切片は-6/7ではありません。

2つの線分ABとCDの両方を通る1本の直線のa+bを考えないといけないので、aの最小値とbの最小値、aの最大値とbの最大値を単純にたすことはできないのです。

では、どうしたらよいのか?

y=ax+bの式で、x=1を代入したらy=a+bになることに気づかないと、おそらく解けません。
x=1のときのyの値を求めたら、a+bの値を求めることができるのです。

例題2の4線分ABと線分CDの両方を通る直線のうち、x=1のときのy座標が一番小さいものは、2点BCを通る直線です。

このとき、BとCを通る直線の式はy=4/7x-6/7でした。

この式にx=1を代入すると、y=-2/7になります。

つまり、x=1のときのy=a+b=-2/7であり、これがa+bの最小値です。


次に、線分ABと線分CDの両方を通る直線のうち、x=1のときのy座標が一番大きいものは、2点ADを通る直線です。

このとき、AとDを通る直線の式はy=8/7x+18/7でした。

この式にx=1を代入すると、y=26/7になります。

つまり、x=1のときのy=a+b=26/7であり、これがa+bの最大値です。


以上より、-2/7≦a+b≦26/7




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math 大阪府23年後期B 大問1(6)関数

平成23年度後期B問題の大問1、最後の問題は、例年通り、関数の問題でした。
そして、いつもと同じ解法で解ける問題でした。


1(6):図において、mは関数y=1/2x^2のグラフを表わす。A,B,Cはm上の点である。Aのx座標は負で1(6)あり、Bのx座標は正であり、Cのx座標は、Bのx座標より大きい。Bのy座標は、Aのy座標と等しい。Dはy軸上の点であって、Dのy座標はCのy座標と等しい。Eはy軸上の点であって、Eのy座標はAのy座標と等しい。4点A,B,C,Dを結んでできる四角形ABCDは平行四辺形である。AB=DEであるときのBのx座標を求めなさい。求め方も書くこと。ただし、x軸の1目もりの長さとy軸の1目もりの長さとは等しいものとする。




(解き方と解答)
1、まず、解く前の準備として、問いの文から読み取れる『座標』と『』をグラフにかき込みます。

この問いの場合、最初にかき込めるのはmの式だけです。

2、次に、問いで「Bのx座標を求めなさい」とあることから、点Bの座標をかき込みます。(ア)求めるx座標tとする、(イ)点Bを通っているを見つけて、代入して、点Bのy座標tの式で表わす、の2つのことができれば、必ず解けます。
関数重要1(6)の2点Bの座標は、左の図のように(t、1/2t^2)となります。

このとき、放物線の性質である「y軸に関して左右対称である」を利用して、点Aの座標もかき込んでおきます(こうした、自分自身に対する心配りが後で自分を助けてくれます)。



3、最後に、問いの文章から読み取れることを使って、残りの点の座標をかき込み、それぞれの座標の関係から方程式をたてると、関数の問題は絶対に解けます。

まだ座標を記入していないのは、点Cと点Dです。


まず、点Cから座標を記入していきましょう。

四角形ABCDは平行四辺形なので、AB=DCです。
ABの長さを見つければ、点Cの座標を記入できます。

EBの長さはtです。

注意すべきはAEの長さです。
例えば、点Aの座標が(-2,0)であれば、AEの長さは2です。座標が−のとき、長さは+になります。
つまり、座標マイナスのとき、長さを求めるときは符号を逆にしないといけません。
点Aのx座標は-tでした。だから、符号を逆にして、AEの長さはtです。

以上より、ABの長さは、AB=AE+EBより、t+t=2tです。

y軸上の点Dのx座標は0であり、DC=2tですから、点Cのx座標は2tだということになります。

点Cのx座標がわかったので、関数重要左のやり方で、点Cのy座標をtを使って表わします。

1(6)の3




1(6)の4

これで、点Cの座標が記入できました。


次に記入する座標は、点Dの座標です。

今度は「AB=DEである」を使います。
点Eのy座標は点A、点Bのy座標と同じであり、AB=2tですから、点Dのy座標は
1(6)の5




これで、すべての座標を記入できました。
1(6)の6
あとは、等しいものを見つけて方程式をたてるだけです。

Dのy座標はCのy座標と等しい」ことから、
1(6)の7

















関数の応用問題を解くときの鉄則

1、解く前の準備として、『座標』と『』をかき込む。
2、(ア)求めるx座標tとする、
(イ)を見つけて、代入して、y座標tの式で表わす。
3、座標の関係から方程式をたてる
(4、座標マイナスのとき、長さ符号を逆にする。)


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math 大阪府23年後期 大問3 一次関数・方程式の利用

例年、規則性の問題が多い後期大問の3ですが、今年は、規則性ではなくて一次関数と方程式の応用の問題でした。

落ち着いて問題を読み、問題文に書いてあることを丁寧に図に記入して、その図を見ながらあせらずに考えればなんとか解けたはずの問題ですが、例年の問題とは少し傾向が違ったので、あわてた人が多かったかもしれません。


大問3:サチコさんは、長方形の紙を内側に三つに折るときのようすに興味をもち、図1のような模式図をかいて考えてみた。

紙を折る




23年大問3

図1において、線分ABの長さは300mmである。Pは、線分AB上にあってA、Bと異なる点である。線分APの長さは、100mm以下とする。Qは、線分PBの中点である。
図1に示したように、線分ABについて、まず、線分APをPを中心として時計回りに180°回転させ、このときAが移った点をA’とする。次に、線分QBをQを中心として反時計回りに180°回転させ、このときBが移った点をB'とする。B’はPと一致する。
次の問いに答えなさい。答えが根号をふくむ形になる場合は、その形のままでよい。





(1)まず、サチコさんは、図1において、線分APの長さはxmmとし、そのときの線分PQの長さをymmとして、xとyとの関係を表とグラフをかいて考えてみた。

[1]次の表は、サチコさんがかいた表の一部である。表中の(ア)、(イ)にあてはまる数をそれぞれ書きなさい。
23年大問3の2




[2]20≦x≦80のときのxとyとの関係を表わすグラフを解答欄の図中にかきなさい。

(2)次に、サチコさんは、図1において、線分A'Qの長さをxmmとし、そのときの線分PQの長さをymmとして考えてみた。このとき、0<x<150として、yをxの式で表わしなさい。

(3)AB:PB=√2:1となるときの線分A'Qの長さを求めなさい。



(解くときのコツ)
・落ち着いて問題を読み、問題文に書いてあることを丁寧に図に記入する

大阪府公立高校の入試問題を解くときに最も大切なことは、問題文に出てきた数値をしっかりと図に記入して、そのかき込みを見ながら考えていくことです。


(1)の解き方

(1)まず、サチコさんは、図1において、線分APの長さはxmmとし、そのときの線分PQの長さをymmとして、xとyとの関係を表とグラフをかいて考えてみた。

[1]次の表は、サチコさんがかいた表の一部である。表中の(ア)、(イ)にあてはまる数をそれぞれ書きなさい。
23年大問3の2




[2]20≦x≦80のときのxとyとの関係を表わすグラフを解答欄の図中にかきなさい。



最初に問題に書いてあったことと、「(1)まず、サチコさんは、図1において、線分APの長さはxmmとし、そのときの線分PQの長さをymmとして、xとyとの関係を表とグラフをかいて考えてみた。」の部分を図に記入すると次のようになります。

図1
この図を見て、あせらないで考えることです。
PB=300-xであり、PQ=QBなのでy=(300-x)÷2であることがわかれば、問題を楽に解くことができます。




(解答)

[1]次の表は、サチコさんがかいた表の一部である。表中の(ア)、(イ)にあてはまる数をそれぞれ書きなさい。

23年大問3の2




図1
解法1:
(300-30)÷2=130…(ア)

300-122×2=56…(イ)



解法2:
y=(300-x)×1/2
=150-1/2x
と、先に式を見つけておきます。

x=40をこの式に代入して、y=150-40×1/2=150-20=130…(ア)

y=122を代入して、122=150-1/2x
1/2x=150-122
1/2x=28
x=56…(イ)


[2]20≦x≦80のときのxとyとの関係を表わすグラフを解答欄の図中にかきなさい。

解法1:
x=20のとき、(300-20)÷2=140
x=80のとき、(300-80)÷2=110

以上より、点(20,140)、点(80,110)を見つけて、グラフに記入し、2点を結びます。
グラフ1
















解法2:
x=20のときy=140、x=80のときy=110を求めないといけないので解法1とほぼ同じことになりますが、式y=-1/2x+150のグラフを、20≦x≦80の範囲にかきます。


(2)の解き方

(2)次に、サチコさんは、図1において、線分A'Qの長さをxmmとし、そのときの線分PQの長さをymmとして考えてみた。このとき、0<x<150として、yをxの式で表わしなさい。


問題に合わせて図1の2番目の図に数値を記入しておきます。
図2







この図を見て、xとyの間に成り立つ関係を式にしていきます。


(解答)

PQ=QBより、AP=300-2y

そして、PQ=PA'+A'Qが成り立ち、PQ=y、A'P=AP=300-2yだから、
y=300-2y+x
3y=x+300
y=1/3x+100



(3)の解き方

(3)AB:PB=√2:1となるときの線分A'Qの長さを求めなさい。

また、問いに合わせて、図1の一番下の図に数値を記入してから考えます。
図3








(解答)

AB:PB=√2:1より、300:PB=√2:1
√2×PB=300
PB=300/√2
PB=150√2

よって、AP=300-150√2
だから、PA'=AP=300-150√2

また、PQ=PB×1/2=150√2×1/2=75√2

以上より、A'Q=PQ-PA'だから、
A'Q=75√2-(300-150√2)
A'Q=75√2-300+150√2)
A'Q=225√2-300




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math 公立高校入試の関数(平成22年度大阪府後期選抜B選択問題

入試レベルの関数・グラフの問題を解くときは、(1)を書き込む、(2)座標を書き込む、(3)方程式をたてる、の3段階で解くことができます。

大阪府・平成22年度・後期選抜・B選択問題

1、(6)
例題右図において、mはy=1/8x^2のグラフを表す。Aはm上の点であり、そのx座標をt(tは正の定数)とする。Bはy軸上の点であり、そのy座標は2である。Cはx座標がAのx座標と等しく、y座標が−2の点である。nは2点B、Cを通る直線であり、Dはnとx軸との交点である。Eはmとnとの交点であり、BとCについて反対側にある。
(1)Aのy座標とDのx座標をそれぞれtをもちいて表しなさい。
(2)Eのy座標が8であるときのtの値を求めなさい。求め方も書くこと。


(解き方)

まず、問題を解く手順3段階の最初の2つ、(1)を書き込む、(2)座標を書き込む、を丁寧にしておきます。
例題2の2

(1)まず、mに放物線の式であるy=1/8x^2を書き込みます。

問題文に書いてあっても、目の前のグラフに書き込むことが必要です。

(2)次に、座標を書き込みます。

必ず、完全な座標の形で書き込むこと。
Bにただ2とだけ書いてはいけません。(0,2)と書き込みます。

重要なのは点Aへの書き込みです。

問題文にAのx座標はtとあるので、まずx座標をtと記入します。

こつ次に、左の、座標を書き込むときのコツにしたがって、x=tを放物線の式にあてはめ、y=1/8t^2より、点Aに(t,1/8t^2)と書き込みます。

さらに、問題文にしたがって、点Cの座標を(t,−2)と書き込んでおきます。

これで、やっと準備完了です。

自分の書き込みを見ながら、どう解くかを考えていきます。


(1)Aのy座標とDのx座標をそれぞれtをもちいて表しなさい。

Aのx座標は、準備の段階ですでに1/8t^2とわかっています。

Dのx座標は、どうしたら求められるでしょうか。

例題2の3
(方法1)
1つの方法は、点Dが直線nとx軸との交点であることに着目して求める方法です。

x軸上の点のy座標はすべて0ですから、y=0を直線nの式に代入すれば、点Dの座標を求めることができます。

そのためには、まず直線nの式を求めないといけません。

直線の式は、y=ax+bであり、その求め方は2通り考えられます。
1つは、点Bと点Cを通っていることから、y=ax+bに、点Bの座標(0,2)と点Cの座標(t,−2)を代入して連立方程式をつくり、連立方程式を解いてaとbを求める方法です。
2=0+b
−2=at+b
この連立方程式を解くと、b=2、a=−4/tとなり、ゆえに直線の式はy=(−4/t)x+2だとわかります。

例題2の4















もう1つの方法は、切片であるbが点B(0,2)より2とわかっているので、グラフから傾きを見つける方法です。

例題2の3左の図のように、直線nは、右にtだけ進んで下に4下がっています。このことより、傾きは−4/t、つまりa=−4/tです。
傾きが−4/tで、切片が2だから、直線の式はy=(−4/t)x+bということになります。




いずれかの方法で直線の式を求めたら、x軸との交点を求めるためにy=0を代入します。
0=(−4/t)x+2
等式なので、両辺に分母のtをかけて、0=−4x+2t
4x=2t
x=t/2

よって、点Dの座標は(t/2,0)です。

例題2の5














(方法2)
相似を利用します(関数・グラフの問題でも、相似を利用することは多い)。

例題2の6左の図で、△BDPと△BCQは相似です。
そして、PDの長さは2、QCの長さは4、BQはt、BPの長さが点Dのx座標にあたります。

△BDP∽△BCQより、
BP:BQ=PD:QCだから、
BP:t=2:4
4×BP=2×t
よって、BP=t/2

だから、点Dの座標は(t/2,0)です。


(方法3)

例題2の9線分BOの長さが2、点Cからx軸にひいた垂線とx軸との交点までの長さも2であることに気がつくと、あっさりと求められます。

点Dは、点Bと点Cの中点です。

よって、点Dのx座標は点Cのx座標の半分、すなわち点D(t/2,0)です。





(2)Eのy座標が8であるときのtの値を求めなさい。求め方も書くこと。

やはり、いくつかの求め方が考えられます。

(方法1)

1つは、点Eの座標を求めて、その点Eを直線nが通っているので、点Eの座標を直線nの式、y=(−4/t)x+2に代入して、tの値を求める方法です。

点Eのy座標は8です。
点Eを放物線y=1/8x^2が通っているので、y=8を代入します。
8=1/8x^2
両辺に8をかけて64=x^2
x=±8
点EはBとCについて反対側にあるので、x=−8

点Eのx座標がわかったので、点E(−8,8)を直線nの式、y=(−4/t)x+2に代入します。
8=(−4/t)×(−8)+2
8=32/t+2
両辺にtをかけて、
8t=32+2t
6t=32
t=16/3


(方法2)

相似を利用します。

例題2の7点Eからx軸に垂線をひいて、x軸との交点をRとします。

△ERDと△BODは、∠ERD=∠BOD=90度、
∠EDR=∠BDOより、
2組の角がそれぞれ等しいので相似です。

そして、ER=8、BO=2、OD=t/2です。

よって、RD:OD=ER:BO
つまり、RD=t/2=8:2
RD×2=t/2×8
RD×2=4t
RD=2t

RD=2tなので、RO=2t−t/2=3t/2

点Eのx座標は、y=1/8x^2にy=8を代入してx=−8。
点Eのx座標が−8なら、ROの長さは8。

RO=3t/2だったから、
3t/2=8
両辺に2をかけて、
3t=16
t=16/3


(方法3)

教育委員会発表の模範解答の解き方です。

最初に、y=8を放物線mの式y=1/8x^2に代入して、点Eの座標を求めるところまではこれまでの解き方と共通です。
8=1/8x^2を解いて、x=−8。

例題2の8直線nは、点E(−8,8)、点B(0,2)を通るので、傾きが−6/8=−3/4で、切片が2。

よって、直線nの式は、
y=−3/4x+2。

この直線が点Cを通るので、点C(t,−2)を代入します。

−2=(−3/4)x+2
両辺に4をかけて、
−8=−3x+8
3x=16
x=16/3



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math 公立高校入試の関数(平成22年度大阪府後期選抜A選択問題)

公立高校入試問題で関数の問題を解くときの手順は以下の通りです。

1、問題文に書いてある関数のグラフに転記する。

2、グラフ中のA、B、C・・・と書いてある点に、問題文からわかる座標を書き込む。

そのとき、例えば点Aのx座標がtであり、点Aを通っているグラフの式がy=2x+1であれば、y=2x+1の式にx=tを代入してy座標を2t+1と記入しておく(これが解くためのもっとも重要な過程です)。

3、書き込んだ座標を使って、問題文を参考に、問題文にのっとった方程式をたてて、その方程式を解く。

関数の、ほぼ全問題を、上記1、2、3の手順をふむことで解くことができます。

まとめると、関数の問題を解く手順は、
(1)を書き込む。
(2)座標を書き込む。
(3)方程式をたてる。
の、3段階です。


大阪府・平成22年度・後期選抜・A選択問題

例題11、(5)
右図において、mはy=x^2のグラフを表す。Aはm上の点であり、そのx座標は正である。Bはy軸上の点であり、そのy座標は3である。OとA、AとBとをそれぞれ結んでできる△OABの面積が4であるとき、Aのy座標を求めなさい。






(解き方)

まず、問題を解く手順3段階の最初の2つ、(1)を書き込む、(2)座標を書き込む、にとりかかります。
この段階をちゃんとできれば、9割以上の確率で解くことができます。
例題1の2

(1)まず、mに放物線の式であるy=x^2を書き込みます。

問題文に書いてあっても、目の前のグラフに書き込むことが必要なのです。
後で、必ず使います。

(2)次に、座標を書き込みます。

必ず、完全な座標の形で書き込むこと。
Bにただ3とだけ書いてはいけません。(0,3)と書き込みます。

大事なのは点Aへの書き込みです。

中学生は方程式を使って問題を解きます。だから、その前提として、求めたいものをxと決めないといけません。ところが関数の問題の場合、文字xは、グラフの式などに使われていて使えません。
こういうときは、求めたいものを文字tを使って表すのが約束事の一つです。

さらに、求めないといけないのは点Aのy座標ですが、y座標をtとしてはいけません。
x座標をtとします。
そうしないと、y座標を簡単に表すことができないからです。

こつ
左が、座標を書き込むときの絶対のコツです。


このコツを使って、点Aに(t,t^2)と座標を書き込みます。





(3)最後に、問題文を参考に、方程式を作ります。

問題文に「△OABの面積が4である」とあります。
△OABの底辺はOBの長さの3であり、△OABの高さは点Aからy軸までの距離であって点Aのx座標と一致しますからtです。

以上より、できる方程式は
3×t÷2=4
3t=8
t=8/3

よって、点Aのy座標は、t^2ですから、64/9です。



このように、公立高校入試の関数の問題は、3つの手順、
(1)を書き込む。
(2)座標を書き込む。
(3)方程式をたてる。
で、簡単に解くことができます。



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