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勉強をしている子どもたちが、悩み、知りたい、理解したいと思いながら、今までは調べる方法がなかった事柄を、必要かつ十分な説明でわかりやすく記述することをめざして構築を進めているサイトです

難問

math 角度の難問(中学2年生)

地元中学校の中2学年末テストで出題された問題です。
塾の授業後、塾生から解き方を質問されたのですが、すぐには答えられませんでした。
帰りの電車の中で、やっと解くことができました。


問題:∠A=23°、∠D=32°、∠ABE=2a、∠EBD=a、∠ACE=2b、角の難問∠ECD=b、∠E=xのとき、xの大きさを求めよ。
















(考え方・解き方)
角の難問最初、問題を見たとき、aとbの文字があるので、連立方程式を立てることができれば解けるのではないかと考えました。

どこか2ヶ所、aとbを使ってそれぞれの角を表す等式を作ることができれば、その連立方程式を解くことでaとbを求めることができます(それがなかなか、うまくいきませんでした)。






頭にうかんだのは、「内角と内角の和は、となりあわない外角に等しい」です。

角の難問2













角の難問3ACとBDの交点をFとすると、三角形ABFで∠A+∠ABF=∠BFC、つまり、∠BFC=23°+2a+aです。
また、三角形FCDで∠FCD+∠D=∠BFC、つまり、∠BFC=2b+b+32°です。

これで、∠BFCを2つの式で表すことができたので、これを等式にして、
23+2a+a=2b+b+32
この式を整理して、
23+2a+a=2b+b+32
3a-3b=9
この式の各係数が3でわれることに気づいて、両辺を3でわって、
a-b=3…(1)

(数学の鉄則、「式はできるだけ簡単に」を思い出して、式を簡単にしておいたことが、後で大いに役立ちました。)

この後、もう1つ、等式を作ることができる角を探したのですが、なかなか見つかりません。

やっとひらめいたのが、この場所です。
角の難問4
EFの延長上の点をGとすると、
∠BFG=∠BEF+∠EBF、
また、∠GFC=∠FEC+∠FCEだから、

∠BFC=∠BFG+∠GFC
=∠BEF+∠EBF+∠FEC+∠FCE
=(∠BEF+∠FEC)+∠EBF+∠FCE
=∠E+∠EBF+∠FCE
=∠E+a+2b
=x+a+2b…(2)

角の難問3また、同じ∠BFC=∠A+∠ABF=23+3a…(3)

∠BFCを表す2つの式、(2)と(3)を等式にして、
x+a+2b=23+3a

この式を変形して、
x=23+3a-a-2b
x=23+2a-2b
x=23+2(a-b)…(4)

(4)の式に、(1)の式a-b=3を代入して、
x=23+2(a-b)=23+2×3=29°

これで求めることができました。


塾生の話によると、この問題が解けた人は学年に10人もいなかったそうです(ってことは、私より賢い子が何人かいたわけだ、悔しい)。

確か、数学オリンピックの問題で、これとよく似たものを見たような記憶があります。
私の解き方が最善手かどうかはわかりません。


(追記)
ずるい解法を思いついたので、書いてみます。
角の難問5∠AFB=∠CFDより、23+3a=32+3b
3a-3b=9
両辺を3でわって、a-b=3
a=b+3

ここで、aを(何度でもよいのですが)10°と仮定してみます。∠AHB=180-(23+20)=137°
だから、∠EHF=137°

また、∠AFI=23+30=53°

aを10°と仮定すると、a=b+3より、bは7°
だから、∠FIE=∠CID=180-(32+7)=141°

四角形HFIEで、x+137+53+141=360°
x=360-(137+53+141)=29°


(さらに追記)
文字がa,b,xと3つだから、式を3つ作ったらよいという原則にそって考えてみました(現在の指導要領の範囲外にはなりますが)。
角の難問6
△ABFと△FCDで、
23+3a=32+3b…(1)

△EBIで、
x+a=32+b…(2)

△HCEで、
x+2b=23+2a…(3)

(1)より、
3a-3b=9
両辺を3でわって、
a-b=3

(2)より、
x+a=32+b
x=32-a+b
x=32-(a-b)
この式とa-b=3より、
x=32-3=29°

または、(3)より、
x+2b=23+2a
x=23+2a+2b
x=23+2(a+b)
この式とa-b=3より、
x=23+2×3=29°

この解法がベストかな?



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math 作図・最短距離の難問

最短距離を作図させる問題で、最後に出てくる難問があります。

例題1:両岸LとMが平行で、川幅がrの川がある。この川に、岸に垂直な橋を川の作図かけて、たがいに川の反対側にあるA地点からB地点まで行く道のりが最も短くなるようにしたい。このとき、橋CDの位置を作図しなさい。









(考え方・解き方)
問題文に「道のりが最も短くなるように」とあるので、いわゆる最短距離を求める問題です(最短距離については、こちらを参照)。

最短距離になるのは2地点間を直線で結んだときですが、この問題では川に垂直な橋をかけないといけないので、そのことをどう考慮するのかという疑問が生じます。
川の作図の2橋の幅は一定でrですから、橋の長さCDは常に一定でrです。
ということは、AC+BDが最短になればよいわけです。
そこに気づくかどうかが、この問題を解けるかどうかの分かれ目です。

もう一度、「最短距離とは直線になるときである」ことを確認しておきましょう。
AC+BDが、直線になればよいのです。
では、AC+BDが直線になるように作図するにはどうしたらよいか。

AC+BDが直線になるように図の線分BDを移動できないかと考えると、正解が見えてきます。
川の作図の3すなわち、線分BDを上に移動させてDがCに重なるとき、AC+BDが直線になることがわかります。

そしてこのとき、上方に移動させた距離(線分BB'の長さ)は、線分CDと等しい長さですから、川幅rと同じ長さです。

以上より、この問題の解き方は次のようになります。

川の作図の4(1)点Bから直線Lに垂線をひく。
(2)垂線上の、点Bから川幅rの長さ分上方の点を見つけて、その点をB'とする。
(3)点Aと点B'を直線で結び、この直線と直線Lとの交点Cを見つける。
(4)点Cから直線Mに垂線をひき、Mとの交点をDとする。
(5)点AとC、CとD、BとDをむすぶ。





次の問題は、昨日、解き方をとっさには思いつけなかった問題です。

例題2:図で、点A、Bの座標はそれぞれ(1,0)、(4,5)で、点C、Dはy軸グラフと最短距離上の点である。点Dのy座標は正であり、点Cのy座標は点Dのy座標より1だけ大きい。四角形ABCDの周の長さが最小となるときの点Cの座標を求めよ。











(考え方・解き方)
グラフと最短距離の2この問題でも、線分AB、線分CDの長さは常に一定だから、BC+ADの長さが最短になればよいことに気づくかどうかが、解けるかどうかの分かれ目です。

例題1との違いは、点Aと点Bがともにy軸の右側にあることです。
最頻出事項である、こちらの2番目の問題と同じであることに気づけば、やっと解くことができます。
つまり、(1)最短距離は常に直線になる、(2)2点がある直線に対して同じ側にあるときは、ある点と、もう一方の点の直線について対称な点を直線で結べばよい、を使います。

さらに、間にじゃまな線分CDが入ることは例題1と共通であることから、同じ発想で解けることに気づかないといけません。

以上の考察を経て、次のように解くことができます。
グラフと最短距離の3
線分ADとBCとの間に、長さ1の線分CDが入るので、点A(1,0)を真上に1だけ移動した点A'(1,1)を考えます。

点A'と、y軸について対称な点をA''とします。

点Bと点A''を結ぶ線分A''Bを結びます。
この線分が点A''と点Bを結ぶ最短距離です。
このとき、線分A'C+BCは最も短いことになります。
そして、四角形CDAA'は平行四辺形だからCA'=DA。
以上より、BC+ADの長さも最短であるといえます。

最後に、点A''と点Bを通る直線の式を求めて点Cの座標を求めます。

点A''(-1,1)と点B(4,5)を通る直線の式は、傾きが4/5だから、y=4/5x+9/5。
よって、点Cの座標は(0,9/5)です。



この稿のポイント

1、2点を結ぶ最短距離は、直線をひいて求める。

2、ある点から直線上の点を経て別の点に至る最短距離は、どちらか一方の点の直線について対称な点を見つけて、その点ともう一方の点を結ぶ線分をひいて求める。

3、間に長さがわかっている線分がはさまるときは、一方の点を移動して、その点ともう一方の点を結ぶ線分を考える。




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math 高校入試の難問 円と接線

接線の性質として知っておかないといけないことは2つです。
(1)接線は、接点を通る半径垂直である。
(2)接線の長さ等しい
接線の性質(1)の、「接線は、接点を通る半径と垂直」は気づきやすいのですが、(2)の、「接線の長さは等しい」を、時々忘れてしまうことがあります。







例題1:図で、EA、DF、ECはそれぞれ点A、B、Cで円Oと接する接線であ接線の性質の1る。AE=8のとき、△DEFの周の長さを求めよ。









(解き方と解答)
AE=8と、「接線の長さは等しい」が言える部分を図示してみます。
接線の性質1の2
接線の長さが等しいから、CE=8。

また、DB=DA、FB=FC。
よって、FD=DB+FB=DA+FC。

△DEFの周の長さDE+EF+FD
=DE+EF+(DB+FB)
=DE+EF+(DA+FC)
=(DE+DA)+(EF+FC)
=AE+CE
=8+8
=16


次の問題は、「ひらめき」がないと、難問です。

例題2:図のように、半径2cmの円Oと半径1cmの円O'が点Aで接してい接線の性質2る。直線Lは2つの円とそれぞれ点B、Cで接し、直線Mは2つの円と点Aで接している。直線LとMの交点をDとする。四角形OADBの面積を求めよ。








(解き方と解答)
「接線は、接点を通る半径と垂直」は絶対に使うでしょうから、垂直の記接線の性質2の2号を記入してみます。

そうすると、ODを結べばよいのではないかと思いつきます。
ODで2つの三角形に分割することで、△BODの面積、△AODの面積を求めたらよいのではないかと推測できるからです。

その後が、難しい。
BDの長さとADの長さがわかれば△BODと△AODの面積を求めることができますが、どうやってBD、ADの長さを求めるか?




接線の性質2の3

「接線の長さは等しい」が使えるように、等しい部分に印をつけると、やっと解き方が見えてきます。









それと、頻出事項である次の問題を思いうかべることができれば、やっと解くことができます。
接線の性質2の4
O'からBOに垂線をひき、交点をEとします。

(1)台形の高さを求めるときは垂線をひく、
(2)2つの円の半径の差を利用できる、
の2つが、EO'をひく根拠です。

△EOO'が直角三角形なので、三平方の定理を使って、EO’=2√2。
接線の性質2の5








だから、BCの長さも2√2。




接線の性質2の6BD=AD=CDより、BD=CD=2√2÷2=√2。
BD=√2、AD=√2を使うことができます。

△BOD=2×√2×(1/2)=√2。
△AOD=2×√2×(1/2)=√2。

よって、四角形OADBの面積は、
四角形OADB=△BOD+△AOD
=√2+√2
=2√2。








この稿のポイント

接線の問題を解くときは、

1、(1)接線は、接点を通る半径垂直である。
(2)接線の長さ等しい
の、2つを利用する。

2、三平方の定理を使って解くことが多いが、頻出問題の解法を理解しておくことが「ひらめき」に通じる。




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math 高校入試の難問 内接する球・外接する球

球の体積を求める公式は4/3πr^3、球の表面積を求める公式は4πr^2です。(球の体積と表面積についてはこちらを参照。)
球だけの体積・表面積を求める問題であれば、公式にあてはめれば求めることができます、

この稿では、難問であることが多い、球と他の立体を組み合わせた問題を取り上げます。


円柱や円錐に内接した球

例題1:円錐の底面と面を共有している半径5cmの半球と、その上に半径円錐と球3cmの球がある。半球と球はたがいに外接し、また、円錐の側面にもそれぞれ内接している。
(1)円錐の高さを求めよ。
(2)円錐の体積を求めよ。











(解き方・考え方と正解)
空間図形の難問を解くときの入り口である、
「空間図形の応用問題は、相似三平方の定理をもちいて解く」と、
「求めたい線分がふくまれている平面を見つけてその平面を書き出し、書き出した平面の図を使って解く」から、
出発します。

この問題では、球の半径を求めてそれを手がかりにしないと円錐の高さや体積を求められません。
まず、球の半径がふくまれる平面を見つけて、その平面を書き出します。

円錐と球2左の図が、その平面です。
この平面を書き出す理由は、この平面だけが球の半径と円錐との接点を書き込める唯一の面だからです。

また、重要な定理「接線は、接点を通る半径と垂直に交わる」を使うためでもあります。

円錐の頂点をA、半径3cmの球の中心をB、半径5cmの球の中心をC、2つの球の接点をD、この平面上で2つの球が円錐と接している点をそれぞれE、Fとします。

半径3cm、5cmを図に書き込みます。
BDにも3cm、DCにも5cmを書き込んでおくのがポイントです。

(1)円錐の高さを求めよ。
平面の図をながめて、相似が利用できることに気がつけば解くことができます。

2組の角がそれぞれ等しいから、△ABE∽△ACFです。

求めたいACの長さをxとすると、BE:CF=AB:ACより、
3:5=x-8:x
5(x-8)=3x
5x-40=3x
5x-3x=40
2x=40
x=20

円錐の高さは20cmです。


(2)円錐の体積を求めよ。
やはり、同じ平面で求めることができます。
円錐と球3
2組の角がそれぞれ等しいので、△ACF∽△CFG。

だから、求めたい円錐の半径をyとすると、AC:GF=CF:GFより、
20:y=5:GF
20×GF=5y
GF=y/4

直角三角形△CGFで三平方の定理を使って、yの値を求めることができます。
円錐と球4



















円錐の半径を求めることができたから、円錐の体積は、
4√15/3×4√15/3×π×20×1/3
=1600π/9立方cmです。


関連して、よく出題される定理

円錐と球5左の図で、三角錐に内接する球の半径を求める方法としてよく使う定理があります。

球の半径が接する面に垂直であることを利用します。

三角錐A-BCDの体積は、△ABC、△ACD、△ABD、△BCDを底面として高さが球の半径である4つの三角錐の和と考えることができます。

△ABC×球の半径×1/3+△ACD×球の半径×1/3+△ABD×球の半径×1/3+△BCD×球の半径×1/3=三角錐A-BCDの体積


この稿のポイント

他の立体に球が接している問題を解くときは、

1、球の半径がふくまれている平面を見つけてその平面を書き出し、書き出した平面の図を使って解く

2、定理「接線は、接点を通る半径と垂直に交わる」が利用できるように平面を書き出す

3、空間図形の応用問題は、相似三平方の定理をもちいて解く



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math 高校入試の難問 三平方の定理 30°60°90°→1:2:√3と1:2:√3→30°60°90°

角度が30°60°90°の直角三角形の辺の比は1:2:√3になります。
そのことを利用する問題は、高校入試で最も取り上げられるものの一つです。

逆に、辺の1:2:√3であれば、その三角形は角度が30°60°90°直角三角形です。
こちらを利用する問題は、難問であることが多い。


角度がわかっているときに1:2:√3を利用する問題

例題1:1辺が6cmの立方体ABCD-EFGHがある。辺六角形AD,AE,EF,FG,CG,CDの中点を点P,Q,R,S,T,Uとするとき、六角形PQRSTUの面積を求めよ。










(解き方と正解)
六角形PQRSTUのそれぞれの辺は、立方体の面である正方形の中点を結んだ線分だから、すべて同じ長さとなります。
1辺
つまり、六角形PQRSTUは正六角形です。

また、正六角形PQRSTUの各辺の長さは、2辺の長さが3cmの直角二等辺三角形の斜辺だから、1:1:√2の比が成り立ち、3√2cmです。




ここまでの考察で、この問題は、1辺が3√2cmの正六角形PQRSTUの面積を求めたらよいことがわかります。
正六角形の2
さらに、正六角形は、1つの内角が120°であり、3本の対角線で6つの合同な正三角形に分けられます。

正三角形ところが、正三角形の1つの角は60°であり、頂角の二等分線を引くことで2つの直角三角形に分けることができ、1:2:√3の比を使うことができます。

6個で正六角形をつくっている正三角形の底辺の長さは3√2cm、高さは3√2÷2×√3=3√6/2だから、正三角形の面積は3√2×(3√6/2)×(1/2)=9×2√3/4=9√3/2です。

以上より、正六角形PQRSTUの面積は、正三角形6個分であり、9√3/2×6=27√3です。

このように、正三角形(そして正三角形に分けることができる正六角形)の問題は、1つの角が60°であることに着目して1:2:√3を利用して解くことができます。


この問題は、角度が60°であることに着目して辺の比1:2:√3を利用する問題であり、入試問題としてはそう難しいものではありません。

ところが、次のような問題だと難問になってしまいます。


1:2:√3を見つけて角度に気づく問題

例題2:図で、点Dは△ABCの辺BC上の点で、∠ADC=90°である。点例題2E、Fはそれぞれ線分ADを直径とする円と、辺AB、ACとの交点である。AB=5cm、BC=8cm、AC=7cmのとき、次の問いに答えよ。
(1)線分ADを直径とする円の面積を求めよ。
(2)線分EFの長さを求めよ。



(解き方と正解)
(1)線分ADを直径とする円の面積を求めよ。
直径ADの長さを求め、半径を求めて、それから面積を求めようと方針を立てます。

この問題の場合、ADを直接求めようとすると遠回りになります。
例題2の2BD=x、DC=8-xとして、直角三角形の△ABDと△ADCで、三平方の定理を使ってADの2乗を2通りの式で表して等式(方程式)をつくります。
例題2の3









この方程式を解きます。
例題2の4










BD=5/2とわかったので、直角三角形△ABDで再び三平方の定理をもちいてADの長さを求めることができます。
しかし、ここでAB:BD=5:5/2=2:1であることに気づくと、BD:AB:AD=1:2:√3が使えることがわかり、ずっと楽になります。

BD=5/2だからAD=5√3/2。
直径ADが5√3/2だから、半径は半分の5√3/4です。

以上より、ADを直径とする円の面積は、
(5√3/4)×(5√3/4)×π=75π/16平方cmです。


(2)線分EFの長さを求めよ。
どうやったらEFの長さを求めることができるか、なかなか気づきにくい問題です。
例題2の4の2こういうときは、最後の手段、「習っていないことは出題されない」から解き方をしぼっていきます。

中学生が図形の問題を解くときに使えるもので習っているのは、「相似」か「三平方の定理」だけです。

ところが、求めるEFをふくむ三角形は△AEFですが、直角三角形ではないので(△ABCの3辺、5,7,8では直角三角形にはなりません(三平方の定理の逆))、三平方の定理ではなく相似で解けないか、と考えます。

例題2の5また、△ABDの3辺の長さに1:2:√3の関係が成り立っているから、∠ABD=60°であることを使えないかも頭に入れておきます。

△AEFと相似な三角形を見つけたいのですが、このままではまだ手がかりがありません。

ADが直径であること、∠AFEが弧AEの円周角であることから、線分EDを引いてみます(この決断を、一番思いつきにくいかもしれません)。

そうすると、ADが直径だから∠AED=90°であること、∠BAD=30°だから∠ADE=60°であることもわかります。

それがわかると、∠ABC=∠AFE=60°、∠BAC=∠FAEだから(2組の角がそれぞれ等しいから)、△ABC∽△AFEであることがわかります。

あとは、△AFEのAEかAFかどちらかの長さがわかれば、相似を利用してEFの長さを求められます。

例題2の5ここで、また、∠ADE=60°が生きてきます。

△AEDが∠ADE=60°の直角三角形だから、ED:AD:AE=1:2:√3。

ゆえに、AE:AD
=AE:5√3/2
=√3:2

AE:5√3/2=√3:2
AE×2=5√3/2×√3
AE×2=15/2
AE=15/4

△ABC∽△AFEより、AE:AC=EF:CB
15/4:7=EF:8
7×EF=15/4×8
7×EF=30
EF=30/7

やっと求めることができました。


この稿のポイント

30°60°90°の直角三角形の辺の比は1:2:√3だが、逆に辺の1:2:√3であればその三角形は角度が30°60°90°直角三角形である。

わかった角度を書き込まないと解けない問題がある。



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math 大阪府23年文理学科 空間図形(立体図形)

平成23年度の大阪府公立高校入試前期試験、文理学科の難問2題のうち、空間図形(立体図形)の問題を取り上げます。

23年度文理学科3番:図1、図2において、立体AEFB-DHGCは六つの平面で囲まれてできた立体である。四角形AEFBはAE=3cm、AB=5cmの長方形であり、四角形DHGCはDH=4cm、DC=9cmの長方形であって、平面AEFBと平面DHGCとは平行である。四角形ABCDはAB//DC、AD=BCの台形であり、四角形EFGHはEF//HG、EH=FGの台形である。四角形AEHDは、AE//DH、∠AEH=∠EHD=90°の台形である。四角形BFGCはBF//CGの台形であって、台形BFGC≡台形AEHDである。FG=xcmとする。
次の問いに答えなさい。答えが根号をふくむ形になる場合は、その形のままでよい。


図1(1)図1において、EとC、FとDをそれぞれ結ぶ。このとき、EF//DCであり、線分ECと線分FDは交わる。Iは、線分ECと線分FDとの交点である。Jは台形EFGHの対角線の交点である。IとJとを結ぶ。このとき、IJ//CG、IJ//DHである。

[1]台形AEHDの面積をxを用いて表わしなさい。

[2]線分IJの長さを求めなさい。求め方も書くこと。必要に応じて解答欄の図を用いもよい。


[3]線分ECの長さが11cmであるときのxの値を求めなさい。


図2(2)図2は、x=16であるときの状態を示している。
図2において、Kは辺EH上にあって、E、Hと異なる点である。Lは辺FG上にあって、LG=KHとなる点である。このとき、4点K、L、C、Dは同じ平面上にあり、4点K、L、C、Dを結んでできる四角形KLCDはKL//DC、KD=LCの台形である。LG=ycmとし、0<y<16とする。立体DC-KLGHの体積をyを用いて表わしなさい。






(求め方)
[1]台形AEHDの面積をxを用いて表わしなさい。

まず、必要な事項を図にかき込みます。
図1の2
(3+4)×x×1/2=7/2x













[2]線分IJの長さを求めなさい。求め方も書くこと。必要に応じて解図1の3答欄の図を用いもよい。

△JEF∽△JGHであり、EF:GH=5:9ですから、FJ:JH=5:9です。

次に、△IFJ∽△DFHであることに着目します。
IJ:DH=FJ:FHだから
IJ:4=5:14
14IJ=20
IJ=20/14
IJ=10/7






[3]線分ECの長さが11cmであるときのxの値を求めなさい。
図1の4
EC=11cmをヒントに、△CEGが直角三角形であることに気づき、まず、三平方の定理をもちいてEGの長さを求めます。

式1






EFを延長し、Gから直線EFに垂線をひき、交点をMとします。
EF=5、HG=9より、FM=(9-5)÷2=2です。

△GEMも、△GFMも直角三角形であることから、三平方の定理を使うとGMの長さを2通りに表わせることに気づいて、方程式をたてます。

式2











式3








最後の問題、次の(2)が難問です。

図2(2)図2は、x=16であるときの状態を示している。
図 2において、Kは辺EH上にあって、E、Hと異なる点である。Lは辺FG上にあって、LG=KHとなる点である。このとき、4点K、L、C、Dは同じ平面 上にあり、4点K、L、C、Dを結んでできる四角形KLCDはKL//DC、KD=LCの台形である。LG=ycmとし、0<y<16とす る。立体DC-KLGHの体積をyを用いて表わしなさい。






図2の2
左図のように、EFの延長線上に点G、点Hから垂線をひき、交点をM、Nとします。

そして、KLを延長した直線とGM、HNとの交点をO、Pとします。

立体DC-KLGHの体積は、三角柱DPH-COGの体積から、2つの三角錐C-LOGとD-PKHをひいたものだと考えます。

そのために求めないといけないのは、LOの長さとGOの長さです。

まず、△GLO∽△GFMより、LO:FM=GL:GF
式4





LO=y/8です。

次に、△GLOが直角三角形であることから、三平方の定理を使ってGOの長さを求めます。
式5









OG=3√7y/8です。


これでやっと解くことができます。

立体DC-KLGHの体積=三角柱DPH-COGの体積-(三角錐C-LOG+三角錐D-PKH)
式6




27√7y/4-√7y^2/16が答えです。





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math 大阪府23年文理学科 平面図形

大阪府公立高校入試前期試験、文理学科の問題はそのうちの2題が難しい問題でした。

この稿では難問2題のうちの一つ、平面図形の問題を取り上げます。

23年度文理学科2番:図1、図2において、円Oは、点Oを中心と図1し線分ABを直径とする円であり、AB=6cmである。Cは、円Oの周上にあってA、Bと異なる点である。OとC、BとCとをそれぞれ結ぶ。△COBの内角∠COBの大きさは、0°より大きく、60°より小さい。Dは、Aを通り線分OCに平行な直線と円Oとの交点のうちAと異なる点である。OとD、CとDとをそれぞれ結ぶ。
次の問いに答えなさい。答えが根号をふくむ形になる場合は、その形のままでよい。
(1)図1において、△COB≡△CODであることを証明しなさい。

(2)図2において、Eは、Bを通り線分CDに平行な直線と円Oとの図2交点のうちBと異なる点である。Fは線分BEと線分OCとの交点であり、Gは線分BEと線分ODとの交点であり、Hは線分BEと線分ADとの交点である。
[1]HD=xcmとするとき、線分AHの長さをxを用いて表わしなさい。求め方も書くこと。
[2]HG=2GFであるときの線分EHの長さを求めなさい。






(求め方)
(1)図1において、△COB≡△CODであることを証明しなさい。
まず、問題に書いてあったこと、気づいたこと、必要なことを図にかきこんでおきます。
図1の2私なら、AB=6cmよりOA=OB=3を、半径OA=ODより二等辺三角形OADの底角になるので等しい角と、OC//ADより底角と等しい大きさの同位角と錯角に印を、かきこみます。


(解答)
△COBと△CODにおいて
円Oの半径だから、OB=OD・・・(1)
共通にふくまれるから、OC=OC・・・(2)
平行線の錯角だから、∠ODA=∠COD
平行線の同位角だから、∠OAD=∠COB
ところがOA=ODだから、∠ODA=∠OAD
よって、∠COD=∠COB・・・(3)
(1)(2)(3)より、2辺とその間の角がそれぞれ等しいので、
△COB≡△COD


(2)図2において、Eは、Bを通り線分CDに平行な直線と円Oとの交点のうちBと異なる点である。Fは線分BEと線分OCとの交点であり、Gは線分BEと線分ODとの交点であり、Hは線分BEと線分ADとの交点である。
[1]HD=xcmとするとき、線分AHの長さをxを用いて表わしなさい。図2の2求め方も書くこと。


まず、HDにxを記入します。

次に、あらたに加わった仮定CD//BEから同位角の∠OCD=∠OFG、∠ODC=∠OGFであり、半径OC=ODより∠OCD=∠ODCですから、△OHGと△OFGが二等辺三角形であることにも気づいておきます。
だから、DG=xです。

半径OD=3cmですから、OG=3-xです(大阪府の問題では、このかき込みが重要です)。

次に考えないといけないのは、何を手がかりにAHを求めるか、です。
中学生が使えるのは相似か三平方の定理ですから、いずれにしてもAHをふくむ三角形で考えようと発想しないといけません。

そうすると、図の色をつけた部分で△OBF∽△ABHが使えることに気づきます。

(解答)
∠ODC=∠OCD、CD//BEより∠ODC=∠DGH、∠OCD=∠CFB=∠DHG。
よって、△DHGは二等辺三角形であり、DH=DG=x
ゆえに、OG=3-x

同様に△OFGも二等辺三角形だから、OF=3-x

次に、△OBF∽△ABHであり、その相似比はBO:BA=3:6=1:2
よって、OF:AH=1:2

ゆえに、3-x:AH=1:2
AH=2(3-x)
AH=6-2x


[2]HG=2GFであるときの線分EHの長さを求めなさい。
この問題が難問でした(この問題でてこずって、最後の立体図形の問題を解く時間がなくなった受験生が多かったのではないでしょうか)。

まず、図に次のようにかき込みます。
図2の3
△DHG∽△OFGであり、HG=2GFだから、DG:GO=2:1、OD=3cmなので、DG=2cm、GO=1cmです。

[1]より、AH=2cmとなります。

EH=xも記入しておきます。
ところが、元の図のままだと求めたいEHが外に突き出した形となり、それでは長さは求められません。

そこで、ABが直径であったことから、AとEをむすび、直径の円周角である∠AEB=90°をかき込んでおきます。

この段階で、相似か三平方の定理かを使って解きたいのですが、解けません。
もう一つ、どこかの長さが求められないと式を立てられないのです。

図2の4
△ODAが二等辺三角形であること、DHが2でAHも2であることから、点HがADの中点であり、OとHを結ぶと∠OHA=∠OHD=90°であることはわかります。

△ODHで、三平方の定理が使えるのでOHの長さは√5です。

あともう1本、補助線が必要です。




図2の5
左の補助線DIをひくことで、私はやっと解けました。











△HOFで、三平方の定理を使いました。

図2の6















(別解)
昨日の授業で、N君は次のようにして解きました。

(この解法のほうが、数学の正しい解き方(1)直径の円周角90°を見つけて解く、(2)[1]で解いた結果を使って[2]を解く、に則っているので、よい解き方です。)

図2の7
BとDを結ぶ。

∠ADB=90°より、
△ABDは直角三角形で、AB=6、AD=4
よって三平方の定理より
BD=2√5

ゆえに、直角三角形BDHで、三平方の定理より、BH=2√6

△AEH∽△BDHより、
x:2=2:2√6
x=2/√6
x=√6/3








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math 中学受験の難問 角度を求める問題

取り上げる問題は、2問とも時間内に私が解けなかった問題です。

(解答を見ないで自分だけの力で解けたら「師匠」と呼ばせていただきますのでチャレンジしてみてください。)


問題1:図で四角形ABCDと四角形DEFGは同じ大きさの正方形で、点Cは角度の難問(1)AとFを結ぶ直線上にあります。xの角の大きさは何度ですか。













(解答)
ACが正方形の対角線だから三角形DACは直角二等辺三角形であり、角DACや角DCAが45°であることはわかります。
それがわかった後、いろいろ考えたのですが、すぐにはわかりませんでした。

AFとDEの交点をHとします。
角度の難問(1)の2
角度の問題は、求めたい角度に関係のある三角形を見つけて、その三角形で考えるのが鉄則です。

まず、三角形DHCで考えましたが、角DCH=45°はわかるものの角HDCが求められません。
三角形DAHで考えても、角ADHを求められません。

残ったのは、三角形HEFです。
ここで、中学入試のむずかしい問題で使う、「正三角形の利用」ではないかと思いつきました。

正三角形角度や面積の問題で特にむずかしい問題を解くとき、正三角形の角度が60°であること、頂点から垂直な線を底辺に引くと辺を二等分できること、角も二等分されて30°になることなどを使うことがあります。





この問題でも、次のように線をかき込んで正三角形を作ったら、やっと解けました。
角度の難問(1)の3正方形ABCDの対角線ACとBDの交点をIとします。
正方形DEFGの対角線DFをひき、点BとFも結びます。

正方形ですからACとBDは垂直であり、DIの長さはBDの半分です。
ゆえに、DIの長さはDFの半分でもあります。

そうすると、三角形DIFは、角DIFが90°で、辺DI:辺DF=1:2となり、角IDF=60°、角DFI=30°の直角三角形であることがわかります(また、三角形DBFは正三角形です)。

ここまでわかったので、いよいよ三角形HEF(図の青色の部分)の角度を求めていきます。
角度の難問(1)の3
角HEFは正方形の角で90°です。

角DFEは直角二等辺三角形の角だから45°
そして、角DFI=30°
よって、角HFE=角DFE-角DFH=45°-30°=15°

以上より、xは105°となります。



この問題は、教育開発出版の新小学問題集に掲載されている灘中学の問題ですが、さすがというかなんというか、私は最初お手上げでした。


次の問題は同じページにのっている早稲田の問題ですが、これも私はすぐには解けませんでした。


問題2:図のように、形も大きさも同じ長方形を3つ重ねたところ、角度の難問(2)2か所の角度がわかりました。x、yの角度はそれぞれ何度ですか。












(解答)
この問題は、わかったら「なあんだ」と思える問題ですが、どうやって解くかを思いつかないと苦戦します。

問題1と同様、このままではおそらく解けません。
補助線をかき込む必要があります。

私も解けるまでにずいぶん苦しんだので、あなたも苦しんでください。
どこに線を引いたら解けるかはすぐには教えません。



では、健闘を祈ります。


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問題2の補助線と解答

角度の難問(2)の2











x=140°
y=160°

math 中学受験の難問 数列

中学受験の問題のうち、難問をとりあげます。

今回は数列の問題です。

例題:次のように、ある規則にしたがって左から順に数字が並んでいます。
第1段目 5,13,21,29,37,45,53,61,69,…
第2段目 5,6,8,11,15,20,26,33,41,…
第3段目 10,11,12,28,29,30,46,47,48,…
(1)第1段目の1番目から10番目までの数をたすといくらになりますか。
(2)第2段目の35番目の数はいくらですか。
(3)300は第3段目の何番目の数ですか。


(近畿大学附属中学校21年後期入試問題)

(解き方)
第1段目 5,13,21,29,37,45,53,61,69,…
(1)第1段目の1番目から10番目までの数をたすといくらになりますか。



代表的な数列と、その解き方を知っておこう。

等差数列で何番目かの数を求めるとき

5,13,21,29,37,…の数列は、8ずつ増えています。このような数列を、差が8で等しいので、等差数列といいます。

最初の数で、bずつ増える等差数列では、n番目の数は
a+b×(n-1)
の式で求められます。

例えば、5,13,21,29,37,…の数列の100番目の数は何かというと、
5+8×(100-1)となります。

そうなる理由ですが、植木算の一種と考えたらわかります。

8ずつ増えていますが、増える個数は、2番目の数で1回、3番目の数で2回、4番目の数で3回と、常に1少ない個数です。

最初が5で、n番目だとそれより1だけ少ない(n-1)だけ8ずつ増えるので、5,13,21,29,37,…の数列だと、n番目の数は5+8×(n-1)です。

等差数列では、最初の数で、bずつ増えるとき、n番目の数は
a+b×(n-1)
です。


等差数列で、数列の和を求めるとき

例えば5,13,21,29,37,45,53,61,69,77の和を求めるとき、最もやさしい方法は、同じ数列とは逆に並べたものを、もとの数列にたす方法です。

5,13,21,29,37,45,53,61,69,77の下に、逆の順にした
77,69,61,53,45,37,29,21,13,5を書きます。
上と下の、(5+77),(13+69),…の和はすべて82です。

和が82の組が10組あるので、82×10、
これは同じものの和を2倍したものだから、実際の5,13,21,29,37,45,53,61,69,77の和はその半分です。

つまり、82×10÷2=410だということになります。

まとめると、最初がabずつ増える数列の、n番目の数までのは(
a,a+b,a+b×2,…,a+b×(n-1)の和は)、
最初の数のaに最後の数のa+b×(n-1)をたしたものであるa+a+b×(n-1)n倍2でわると求めることができるということです。

だから、5,13,21,29,37,45,53,61,69,77の10個の数列の和は、
(5+7710÷2=410です。


次の問題です。

第2段目 5,6,8,11,15,20,26,33,41,…
(2)第2段目の35番目の数はいくらですか。


代表的な数列と、その解き方を知っておこう。

決まった数ずつ増える数列で何番目かの数を求めるとき

5,6,8,11,15,20,26,33,41,…の数列は、
5,5+1,6+2,8+3,…というふうに、前の項より1,2,3,4,…と増えている数列です。

この数列では、5,6,8,11,15,20,26,33,41,…を、
5,5+1,5+1+2,5+1+2+3,5+1+2+3+4,…と書き直します。

そうすると、n番目の数は、最初の数の5に、1+2+3+…+(n-1)を加えた数だということになります。

最初がaで、前の項より1,2,3,4,…と増えていく数列のn番目は、
a+1+2+3+…+(n-1)だということです。

だから、5,6,8,11,15,20,26,33,41,…の数列の35番目の数は、
5+(1+2+3+…+34)=
5+(1+34)×34÷2=
5+595=
600

答えは600です。


最後の問題は、数列を、規則性の考え方も使って解く問題です。

第3段目 10,11,12,28,29,30,46,47,48,…
(3)300は第3段目の何番目の数ですか。


第3段目の数列は、(10,11,12),(28,29,30),(46,47,48),…と、3個の数ごとの組になっています。

各組の最初である、10,28,46…は、10から始まって、18ずつ増える数列です。

300が何番目の組にあたるかを見つけるために、(300-10)÷18を計算します。
290÷18=16あまり2

最初の10から始まって、18を16回たした組ですから、17番目の組であることがわかります。

また、各組は、(10,11,12),(28,29,30),(46,47,48),…というふうに、(n,n+1,n+2)となっています。
290÷18=16あまり2で、あまりが2なので、17番目の組の3番目の数が300です。

3個ずつ、16組あったあとの3番目の数なので、300は、3×16+3=51番目の数だということになります。


知っておいたほうがよい、その他の数列

(1)1,4,9,16,25,36,49…

1×1,2×2,3×3,4×4,5×5,6×6,7×7,…と、同じ数をかけた数の列です(同じ数をかけることを2乗といいます)。

知っていないと、案外よく出題されます。


(2)1,3,9,27,81,…

前の数に決まった数をかける数列(例にあげたものは3をかけています)です。

小学生範囲ではあまり出題されません。


(3)1,1,2,3,5,8,13,21,…

1+1=2,1+2=3,2+3=5,3+5=8,5+8=13,8+13=21,…と、直前にある2つの数の和が並んだ数列です。

フィボナッチ数列とよばれる有名な数列です。



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math 中学受験の難問 規則性

中学受験の問題のうち、難問をとりあげます。
まず、規則性の問題です。

例題1:数が次のように規則正しくならんでいます。
1,2,3,2,1,2,3,4,3,2,3,4,5,4,3,4,5,6,5,4,5,6,…
(1)最初から153番目の数は何ですか。
(2)最初から200番目の数までの中で、一の位が1になる数は何個ありますか。


(解き方)
1、まず、規則を見つける

(1,2,3,2,1),(2,3,4,3,2),(3,4,5,4,3),(4,5,6,5,4),(5,6,…

数が5個ずつ組になっていて、n番目の組は(n,n+1,n+2,n+1,n)となっていることを見つけておきます。

2、次に、問いに合わせて、見つけた規則を活用する

(1)最初から153番目の数は何ですか。

数が5個ずつ組になっているから、153を5でわって、153が何番目の組にふくまれるかを見つけます。

153÷5=30あまり3

153は、30組あった後の31番目の組の3個目の数です。

n番目の組は(n,n+1,n+2,n+1,n)だから、31番目の組にふくまれる数は(31,32,33,32,31)です。

この組の3個目の数だから33が求める数です。

3、さらに、新たな規則を見つけて、あてはめる

(2)最初から200番目の数までの中で、一の位が1になる数は何個ありますか。

最後の組がどんな数でできているかを見つけます。

200÷5=40

最後の組は40番目の組であり、(40,41,42,41,40)です。

一の位が1である数は、最初が(1,2,3,2,1)。

次が(9,10,11,10,9)、(10,11,12,11,10)、(11,12,13,12,11)。

次が(19,20,21,20,19)、(20,21,22,21,20)、(21,22,23,22,21
)。

次が(29,30,31,30,29)、(30,31,32,31,30)、(31,32,33,32,31
)。

最後が(39,40,41,40,39)、(40,41,42,41,40)。

一の位が1である数の個数は、最初が2個。
次が、1個+2個+2個の5個。
次も、同じ5個。
次も、同じ5個。
最後が、1個+2個の3個。

以上より、2+5×3+3=20個。


例題2:1から100までの整数を、次のように3つの数の組にならべます。
(1,3,5)、(2,4,6)、(3,5,7)、(4,6,8)、……、(96,98,100)
(1)3つの数の和が234になる組は、はじめから第何組ですか。
(2)3つの数の和が24の倍数になる組は、何組ありますか。


(解き方)
1、まず、規則を見つける

3つの数で組になっており、n番目の組は(n,n+2,n+4)となっています。

2、次に、問いに合わせて、見つけた規則を活用する

(1)3つの数の和が234になる組は、はじめから第何組ですか。

n+(n+2)+(n+4)=234を解けばよい。

(234-6)÷3=228÷3=76

最初の数が76だから、第76番目の組です。

3、さらに、新たな規則を見つけて、あてはめる

(2)3つの数の和が24の倍数になる組は、何組ありますか。

最も簡単な数で、「3つの数の和が24の倍数になる」場合を見つけて、そこから規則を導き出します。

一番小さい24の倍数は24です。

3つの数の和が24になるとき、その3つの数の組合せは、(24-6)÷3=6より、(6,8,10)です。

次の24の倍数は48です。
このとき、3つの数は、(48-6)÷3=14より、(14,16,18)。

ここで、3つの数の組が(6,8,10)、(6+8,8+8,10+8)になっていることに気づけば上出来。
それぞれの数が8ずつ増えており、合計で8×3=24増えており、24の倍数も24ずつ増えていくはずだから、これで規則が見つかりました。

3つの数の組の最初の数が、はじめが6、2番目が6+8の14、次が14+8の22、・・・となればよいのです。
それぞれの組の最初の数が6、14、22、30、…と8ずつふえていけば3つの数の和が24の倍数になり、それ以外に24の倍数はないこともわかります。

8×11=88であり、最初の数である6に88をたすと94ですから、見つけたい組の最後のものは(94,96,98)です。

最初が6で、それから8ずつ増える数が11個あるので、最初の数が6、14、22、…94である3つの数の組の数は、1+11=12組。

答えは12組です。


例題3:図のように、白と黒のご石を一列にならべます。
○●●○○○●●●●○○○○○●●●●●●○○…
(1)白が17個連続したところでならべるのをやめました。白は黒より何個多いですか。
(2)白50個、黒50個のご石をならべていき、どちらか一方がなくなったらならべるのをやめます。どちらのご石が何個残りますか。


(解き方)
1、まず、規則を見つける

白のご石は1、3、5、…とならんでいます。
黒のご石は2、4、6、…とならんでいます。

つまり、白のご石は奇数がならんだ数列であり、黒のご石は偶数がならんだ数列です。

2、次に、問いに合わせて、見つけた規則を活用する

(1)白が17個連続したところでならべるのをやめました。白は黒より何個多いですか。

ご石は、1、2、3、…、16、17とならんでいます。
(1、2)、(3、4)、…、(15、16)の組ができたあと、最後に17が残ります。
白は奇数、黒は偶数ですから、(1、2)、(3、4)、…、(15、16)の8組目までは、各組とも偶数のほうが1だけ大きい数になっています。
ここまでは黒の偶数のほうが白のご石より8個多いということになります。
ところが、最後に奇数の白が17個あります。

以上より、17-8=9個、白のご石のほうが多いとわかります。

3、さらに、新たな規則を見つけて、あてはめる

(2)白50個、黒50個のご石をならべていき、どちらか一方がなくなったらならべるのをやめます。どちらのご石が何個残りますか。

合わせて100個であることも念頭において考えてみましょう。

1から10までの数の和55であることを覚えておいて、それを使って解くと楽になる問題がよくあります。

1+2+3+…+9+10=55

そうすると、1+2+…+10+11=66
1+2+…+10+11+12=78

ここまでの白のご石の個数は、1+3+…+11=12×6÷2=36個。
ここまでの黒のご石の個数は、2+4+…+12=14×6÷2=42個。

次は13個の白色のご石をならべるから、ならべた白のご石は36+13=49個。

その次は14個の黒のご石の順番ですが、黒のご石は50個しかないので、ならべられる黒のご石の数は50-42=8個。
ここで黒色のご石はなくなります。

残ったご石は白色で、残った個数は50-49=1個です。



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