先日、うちの編集者・本山(編集5年目、実用書・企業媒体・公的機関誌等担当)が、 鯖江市主催の「電脳メガネARアプリコンテスト」に参加して来ました。せっかくですので話を聞いてみたいと思います。お時間がありましたらご一読ください。
メガネ(と電脳)の町 「鯖江」
—今回鯖江にはどういった経緯で
本山:スマートグラスを想定したARアプリのおもしろさとかを競うコンテストを鯖江市さんが主催していて、そこに(個人的に)応募したら一次選考を通過したので、二次選考の現地公開プレゼンテーションで発表をするために行きました。
リンク:鯖江市のコンテンスト概要
参考:エプソンのスマートグラス
—鯖江と言えば全国のメガネフレームの95%を生産していることで有名ですよね
本山:そうですね、最近ではITの町としてもがんばっていて、オープンデータに積極的だったり、JK課を作ったり(http://sabae-jk.jp/)、新しくておもしろそうなことに取り組んでいるみたいです。
—鯖江市はどんな所でした?
本山:春爛漫って感じで、とてものどかでいい所でした。鯖江の駅に降りた瞬間に、空気がやわらかい感じがして、緊張がどこかへ行っちゃいました。

鯖江の駅前の様子。おろし蕎麦もおいしい。
知り合いの協力でプレゼン用の動画を作成
—今回発表したアプリの内容について教えてください
本山:アプリの名前は「ふるさと」。一日一度ランダムな時間に、現在地から自分の実家までの距離、所要時間、方角が表示されるというもので、思わず郷愁を刺激されて、ふらりと故郷に帰りたくなるアプリです。
発表者にあたえられるプレゼン時間は5分で、僕の場合はそのうちの3分を動画に使いました。ご覧ください。
こういった新しいアプリとか企画とかのおもしろさを他者の心の深い部分にまで訴える手段っていろいろあるとは思ったのですが、今回は動画にしました。
動画編集は自分で行い、イラストは社内の人間に、声は日本ナレーション演技研究所さんに、音楽はゲーム会社(スク○ニ)勤務の親戚に、それぞれ協力してもらいました。
—審査の結果はどうでした?
本山:おかげさまで佳作に選んでいただきました。
賞品として夏頃に鯖江特産品のメロンが届くそうで、とても楽しみです。結果の詳細については以下ののサイトをご覧ください。
(コンテストの結果:鯖江市)
http://www.city.sabae.fukui.jp/pageview.html?id=14856
(審査員を努められていた福野さんのサイト。わかりやすくまとめられています)
http://fukuno.jig.jp/640
—なかなか貴重な経験をしましたね。こういった企画力とか、その企画を実現する力とかは、うちの会社が得意の紙媒体はもちろん、WEBとかアプリとか、何らかのプロモーションとか、他のところにも応用が利きそう。アークは企画力に自信がある編集者が約50人もそろった、日本で最大級の編集プロダクションだから、もっといろんな可能性がありそうですね。
本山:わー、なんてオープンなステマ。
—最後に一言コメントをお願いします。
本山:アークの皆さま、鯖江市の皆さまや、突然のお願いをご快諾いただいた日ナレの方々、動画の制作にご協力いただいた皆さまのおかげで、本当に楽しくできました。ここまでいろんな方々にご協力をいただくと、これからも手を抜いた仕事はできないなー、と思っております。
それでは最後に、僕を公私の両面から支えてくれたワイフを紹介したいと思います。

—美人で強そうな奥様ですね、末永くお幸せに…。
本山:ありがとうございました。
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本山:
アプリコンテストには個人的に応募・参加したのですが、
せっかくなのでコンテストについて取材・撮影も行いました。
Ascii.jpさんに記事が掲載されています。よければご覧ください。
ASCII.jp:メガネの町・鯖江で行なわれた電脳アプリARコンテスト
http://ascii.jp/elem/000/000/893/893879/
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新事業チームのO2です。Web関連を担当しています。
好きなボールペンはジェットストリーム(三菱鉛筆)とペンポッド(ゼブラ)です(ペンボットは残念ながら廃番になってしまったようです…)。
パソコンで扱う画像には「ビットマップ」形式と「ベクター」形式という、
大きくわけて2つの描画・表現方式があります。
各々の特性を把握しておくと、
印刷物やWEBを作る際に少し幸せになれるかもしれません。
ビットマップ形式
小さな点(=ドット、ピクセル)の集まりで構成される画像形式です。
細かいマスの目にひとつづつ色が付いているイメージ。
観客席の一人ひとりにカラーボードを持たせて、ひとつの図形を作るのに似ています
ビットマップ形式はJPG、BMP、TIF、GIF、PNGなどほとんどの写真・画像で使われている、汎用的な画像形式です。
基本的に画像を構成する点の数が多ければ多いほど高画質・高精細ということになり、
それに伴ってファイルサイズも大きくなります。
難点は拡大すると画像が粗くなってしまうことです。
ひとつひとつのマスが拡大されてしまうことにより、
ギザギザが目立ったり、輪郭がぼやけて見えてしまうことがあります。
拡大には向かない
しばしば写真集めする際に説明が必要になり、できれば広く認識を共有したいのが、
「ホームページで使われている画像はほとんど印刷物では使えない」ことです。
ホームページに使われている画像をそのまま印刷物に使おうとすると、
まず間違いなくモザイク画像のような粗い仕上がりになります。
どれくらいの解像度があれば印刷に耐えるかは
使用するサイズ、写真の調子、雑誌なのかポスターなのかなど一概にはいえないのですが
(ピクセル数×0.00725で350dpiとか、大体3MB以上のデータ頂戴とか目安はある)、
印刷用の画像はなるべく高解像度の画像を用意してください。
個人的な経験則で言わせてもらえば、解像度調整されていない場合、
モニタで見えている画像は、印刷物だと1/4以下のサイズになる、と思っています。
ベクター形式
「点」と「線」、「線の曲がり方」などを数式で記憶している画像形式です。
IllustratorやFlashなどで取り扱います。
ビットマップと違い、どんなに拡大縮小してもフチはキレイなままなので、ロゴやテキスト部分、図形のはっきりしたイラスト等に使向いています。
ロゴなどシンプルな図形では、ビットマップ形式に比べてびっくりするぐらい小さな容量でキレイな画像になりますが、
複雑な図形になると途端にびっくりするぐらい容量がでかくなります。
印刷物では画像(写真とイラスト)以外はほぼベクター形式とも言えるので、その特性を把握しておくと便利です。
WEBの世界でも最近多くのブラウザでサポートされているSVG画像はベクター形式なので、今後HTML5の普及と共に触れる機会が増えると思います。
SVG画像はメモ帳で開け、数式で構成されていることがわかる
ちなみに、
ベクター形式の、曲線を表現する「ベジェ曲線」は
フランスの自動車メーカー、ルノー社の「ピエール・ベジェ」氏によって発明されました。
「フォルムはこんなかんじの曲線で…お前の思ってるのは違う! こう…こういうかんじだ!」
を再現するのに必要だったのかなあと……。
こんにちは、新事業チームの佐藤友彦です。雑誌編集出身です。
最近、子どもに妖怪図鑑をプレゼントしました。
子どもたちは「人を殺す妖怪」に付箋を立て、異常に警戒を強めています。
今日はフォントの話をします。
漫画で使われる「混植」
出版の世界には独特のルールがあります。
今日お話するのは、漫画のフキダシについて。
漫画のフキダシは、「混植」という一風変わったルールがあります。
漢字はゴシック体、ひらがなは明朝体で構成されています。
同じ文中にフォントが混在するなんて妙ですよね。
何でなのかはよくわかりませんが、昔からこのルール。
ひらがなが力強く見えたり、肉声のように感じたり、そんな気がしません?
(画像:ブラックジャックによろしく/佐藤秀峰)
出版社や雑誌によって異なりますが、
ゴシックMB 101+アンチックAN、
太ゴ+リュウミンなどの組み合わせが使われています。
漫画以外で使われるケースも
漫画を飛び出してこのルールを適用しても、漫画の雰囲気は出ます。
最近、広告などではその効果を狙って、使われることも多いです。
『リンク:Google画像検索 - TOYOTA ドラえもん 免許をとろう』
『リンク:Google画像検索 - 阪神 ROOKIES』
出版社によっては、フキダシの最後に「。」を入れることが決まりになっていることも。
意外とルールが多いフキダシ。
しかし、その一方で一般常識から逸脱して、
「え」や「あ」に濁点を打って臨場感を出すこともあります。
ルールが多く、逸脱することも多い。
割と面倒なので、フキダシ専門の写植屋さんがいらっしゃるほど。
僕ら編集者は、こういう細かい表現も気にしてるのです。
とっても面倒な職業です。
次、漫画を読むときは、フキダシに注目してくださいね。
ではまた。

日本マクドナルド・CEOを務める原田泳幸さん(※2014年3月末から