起きてびっくり!!

4月17日は、気象庁も驚きの積雪の朝。

”斎藤和志氏”ただ者でないとは知っていたけど、まさかのユキ・・・
と思いながら、

スキー場に向かう気分で、ゆめ色に到着すると、

和志さんは、もう着かれていらっしゃいました。

そして、どうやって、こんなにいっぱい持ってらしたのか・・・

と、思うほどの荷物を車から運び出されています。



引越しのようなセッティングの後、

コントラバス・フルートのチェックも!!

演奏前のオヤツをいただいて、

そして本番です!!
雪景色は、一転して、キラキラと太陽の輝く4月の日差しでいっぱいです。

そんな中、一曲目はフルートで愛の挨拶ハート達(複数ハート)


と、ここで予期せぬハプニング、お腹に巻いていたベルトがズリズリと落ちだします・・

そして和志先生のネジは、不思議な方向に巻かれ、
2曲目からは、漫談トーク付きコンサートとして進行してゆきました。

”ポロネーズとバディネリ”の解説で場内は爆笑の渦!!

”虹のかなたに・ブルースバージョン”で和志トークは、虹をはるかに超え、なかなか地上に戻ってこず、

”星に願いを・4ビート・8ビート・ブルースバージョン”にいたっては、
「星さん、もっと私を裕福にしてください」と願いをかける天才フルーティスト。

でも、やっぱりなんといってもすごいのは、トークの合間、合間??の演奏。



猛烈にかっこよすぎです、和志先生!!

そしてうねるようなピアノ伴奏の”朧月夜”では、
「目を閉じれば、月が見えるはず・・」と明るい喫茶店に
無理やり夜空を持ち込んで、

「眠いはず」と、”中国地方の子守唄”です。

しかし、野田暉行先生編曲の日本の曲は本当に素晴らしいです。

中国地方の子守唄など、あまりの美しさに、震えがきます。

わずかな、わずかな音だけで、ピアノという楽器の特性を見事に伝えることの出来る驚きの編曲…

そして、引き算、引き算、で組み立てられた曲を、ここまで見事に
聴かせきることのできるフルート奏者、
斎藤和志って、宇宙人かも・・

ここで一部終了です~クローバー
二部は、和志さんのブルースからです。

「場内が一番沸くのは、この楽器を出すときなんです。」
と言いながらお一人様ブルースの準備をする和志さん。

何でも、オーケストラの新入り後輩のことを思いやって、早く慣れるようにと、
お茶に何回も誘っていたら、

「和志さん、友達少ないの?」
といわれ、そのショックから、一人ぼっちでもブルースができる

「お一人様ブルース」を開発したそうで・・


絶好調のトークと共に流れるブルースは、どこか懐かしく、暖かく、そして、唸るほど素晴らしかったです。

最後の曲は、シャミナーデのコンチェルティーノ、

そして、腹巻ならぬウエストバンドを押さえながら、マエストロ風のお辞儀で、

アンコールの2曲を演奏してくださいました。

曲目は、野田先生の編曲から、「赤い靴」と

コンサート一週間ほど前にお客様からリクエストいただいた「リベルタンゴ」
です。

実は、『どんな編曲のリベルタンゴがいいかな・・』と考えて、
前に演奏したリベルタンゴなら素敵だ!!と本を捜しましたが(伴奏譜しか持っていないので)

もうどこにも売ってなく、あきらめようかと思ったとき、偶然、オークションに出ているのを発見。

やった!!と何とか購入して、前日の合わせで、

しずしずと・・
「あの、これ、お願いしてもよろしいでしょうか、リクエストきてますが・・」
とパート譜を差し出してみると、

「あれ、これ、芸大の後輩と一緒に学生のころ、編曲したんだよ、生活、苦しかったから、本にしようってことになって」

と和志さん・・・

本もいっぱいお家にあるとの事・・

何のことない、オークション、ドキドキしたのに、それなら、最初から頼めばよかった・・


何はともあれ、本当に楽しい素敵なコンサートでした。
お客様から感想が届いています♪

クローバー何が良かったって、もう、全て良かったです!!

クローバー主人は、すっかり斎藤さんのファンになって、帰ったらすぐブログをチェックしてました。CD,ジャズアレンジのあったら、ほしいそうです。アマゾンで捜してました。発売してください。

クローバー素晴らしいコンサートでした。来年もすごく楽しみにしています。「ウエストバンド、これさえ外れなかったら大成功だったのに・・」の最後の言葉も最高!!

クローバーバッハもコンチェルティーノもジャズ・アレンジものもみんな素晴らしかったですが、特に日本の曲、音響のいいホールで演奏されたらと思います。中国地方の子守唄など、お二人のピアニッシモは美学だと思いました。何も音のないところで、聴きたい音色です。

斎藤和志先生、朝早くから一日、本当にありがとうございました。
おかげさまで皆様に大変喜んでいただくことが出来、本当に嬉しく感謝でいっぱいです。

コンサートから数日後、お葉書の感想を春日部市の作家様から頂きました。
斎藤和志の演奏に寄せて

さて、演奏後は、

恒例の又吉シェフのお料理タイムです。

   ↑
私の出身地では、カツオの刺身に、いつも”おだし”をかけて食べてました。
懐かしい味でした。


和志先生と又吉シェフは、
スコッチとパラパラ・チャーハンの作り方の話をずっとされていました。

チャーハンに懲りすぎて、キッチンの壁を炭化させた会話を、
当たり前の事のように話してる二人を見ながら、

「類が友を呼ぶときは、時と場所を選ばないんだ・・」と思いました。


そして、重い機材を黙って車に乗せ、帰って行かれる斎藤先生の後姿に、
私は、”男の値打ち”のようなものを感じました。

見上げると、雲と太陽と青空が、美しい色に重なり合っていました。
きっと和志さんのフルートを、空も喜んだんだ・・と思いました。


2010・4・17(土)13:30~ 
 ☆斎藤和志の魅惑のフルートコンサート☆                  
  ☆1,800円
(入場料は全額福祉施設に寄付させていただきました。ご協力いただきました斎藤和志氏に心より感謝申し上げます)

出演  斎藤和志/フルート  村沢裕子/ピアノ
協力  小幡登/写真撮影
会場  喫茶ゆめ色