2012.2.11
マーケティング戦略提案書 「アドバンテージ営業」の功罪と「ノーブランド戦略」のすすめ(後半)
有限会社 オールド・コーベ・カフェ 代表取締役社長
神戸アロマテラピー協会 代表 石原慎一
アドバンテージ営業をやめて「ノーブランド戦略」を日本は勧めるべきだとお話ししましたが、後半はその理由です。
(6)ブランド戦略の成功する条件
ブランド戦略は日本の伝統的なマーケティング手法です。この戦略が成功するには以下の前提条件が必要です。
1)購買層が特定できる
2)購買者は頑固であり、浮気をしない
3)販売する地域が限定されている
4)そのブランドを指示し高価格でも購入できる富裕層が存在する
さらにこれが最も大切なことですが、
5)ブランド商品は、競合製品に比べて、ずば抜けて性能・品質が高い。
結果としてブランド戦略が成功する為には、
「頑固で、お金を持ち、特定の地域に住む購買層が存在する」ことが必須条件です。
この購買層が、今の日本にも世界にも、多く存在しないと私は考えています。
(7)日本でのホテル御三家の凋落の理由
日本で 「頑固で、お金を持ち、特定の地域に住む購買層が存在する」とは 悠々自適の年金生活を営む富裕層になります。 おそらく日本のブランド戦略をとっている企業はこの層をターゲットに細々と商いを続けているのだと思っています。
例えば日本のホテル業界御三家と呼ばれる ホテルニューオータニ、帝国ホテル、ホテルオークラの三つのホテルを考えてみましょう。まず若者がこれらのホテルに自費で泊る事は決してないでしょう。 理由はこれらのホテルは一流ホテルだと思っていないからです。 若者が一流だと思っているのは「リッツカールトン」「フォーシーズン」「ペニンシュラ」です。 日本の御三家は富裕層の若者にとっては、古くさい親爺がいく高級ホテルという風に考えています。 富裕層以外の若者は、これらのホテルに泊まることを発想すらした事がないと思います。 結果何がおこるかというと、御三家のホテルは往年のファンが懐かしく泊る特定層の「思い出のホテル」になります。 これがブランド戦略の問題点なのです。 過去に確立したブランドイメージは、時が経つと逆のブランドイメージが確立されます。 古くさい時代遅れのブランドとして、実力よりも評価が下がる事がおこるのです。 人間は飽きるということをブランド戦略では考慮していません。 恋愛と同じようにブランドへの情熱は時と共に色あせてくるのです。
一度失った情熱は、逆の方向に働きます。 つまり、そのブランドに絶対触れたくないという思いが強くなるのです。 別れた恋人に会いたくないという感情と近しいと思います。
(8)ブランド戦略の根本的な落とし穴(ブランド提供側のブライドと奢り)
さらにブランド戦略の問題は供給側にも大きな影をおとします。 これが実は最大の問題です。
それは、ホテルの場合は、従業員の奢り高ぶりです。 人間は成功体験を忘れることができません。 過去の成功体験を現在にも引きずってしまうのです。 経済が右肩あがりの時代は、成功体験はよい結果を生む可能性が残されていますが、今の日本のような右肩下がりの状況では、高度経済成長期の成功体験は全く役に立ちません。 逆に成功を妨げるマイナスの作用しかないのです。 御三家のホテルのサービス評価は、非常に低いのが現状です。 しかめっ面で、クールな対応で機械的な接客をよしとする御三家のサービスは、今の日本にはそれをよしとする顧客は非常に少ないです。
(9)老舗ホテルの問題点
温泉もない、大浴場もない、タバコ臭い部屋に、タバコ臭いオジさまの接客、狭い部屋に、古びたユニットバス、稼働率が下がっていることに対応する為に雇うバイトへの教育意欲、教育能力のない管理職、セントラルキッチン方式のまずい食事、設備投資が出来ないため替えれないふるい汚れた絨毯・シャンデリア・・・
お客様が高額を払いたくない理由を挙げると片手ではたりないぐらい魅力が減退している御三家のホテルが多いと私は感じています。
(10)それでもブランド戦略を続けますか?
一度、その体験をすると、同一ブランドのホテルの評価は全国、世界同時に下がるのです。
これがブランド戦略をおすすめしない、理由の一部です。
ブランドを作ると、商品やサービスが固定化するのです。時代が変化した場合このブランド戦略は高い確率で失敗します。
みんな、ブランド戦略に踊らされています。 ブランド力はプラスにもマイナスにも働く諸刃の刃であり、商品・サービス・会社組織が硬直化する原因なのです。
それでもまだ、あなたは「ブランド戦略」を突き進みますか?
11)ノーブランド戦略のすすめ
ブランドなんかくそくらえです。 中身で勝負、中身で直球勝負です。 これは時間をかけて改善できますし、時代に合わせて変化させることが可能です。 基本に戻るのです。 職人魂を取り戻すのです。 この職人魂が日本の生き残る唯一の方法だと私は思っています。
職人の伝承芸が失われる前に、日本はその継承をする必要があります。 継承できない場合日本の国力はますます下がってくるでしょう。 継承できれば、再び「日出づる処の天使」が登場する日も訪れると確信しています。
マーケティング戦略提案書 「アドバンテージ営業」の功罪と「ノーブランド戦略」のすすめ(後半)
有限会社 オールド・コーベ・カフェ 代表取締役社長
神戸アロマテラピー協会 代表 石原慎一
アドバンテージ営業をやめて「ノーブランド戦略」を日本は勧めるべきだとお話ししましたが、後半はその理由です。
(6)ブランド戦略の成功する条件
ブランド戦略は日本の伝統的なマーケティング手法です。この戦略が成功するには以下の前提条件が必要です。
1)購買層が特定できる
2)購買者は頑固であり、浮気をしない
3)販売する地域が限定されている
4)そのブランドを指示し高価格でも購入できる富裕層が存在する
さらにこれが最も大切なことですが、
5)ブランド商品は、競合製品に比べて、ずば抜けて性能・品質が高い。
結果としてブランド戦略が成功する為には、
「頑固で、お金を持ち、特定の地域に住む購買層が存在する」ことが必須条件です。
この購買層が、今の日本にも世界にも、多く存在しないと私は考えています。
(7)日本でのホテル御三家の凋落の理由
日本で 「頑固で、お金を持ち、特定の地域に住む購買層が存在する」とは 悠々自適の年金生活を営む富裕層になります。 おそらく日本のブランド戦略をとっている企業はこの層をターゲットに細々と商いを続けているのだと思っています。
例えば日本のホテル業界御三家と呼ばれる ホテルニューオータニ、帝国ホテル、ホテルオークラの三つのホテルを考えてみましょう。まず若者がこれらのホテルに自費で泊る事は決してないでしょう。 理由はこれらのホテルは一流ホテルだと思っていないからです。 若者が一流だと思っているのは「リッツカールトン」「フォーシーズン」「ペニンシュラ」です。 日本の御三家は富裕層の若者にとっては、古くさい親爺がいく高級ホテルという風に考えています。 富裕層以外の若者は、これらのホテルに泊まることを発想すらした事がないと思います。 結果何がおこるかというと、御三家のホテルは往年のファンが懐かしく泊る特定層の「思い出のホテル」になります。 これがブランド戦略の問題点なのです。 過去に確立したブランドイメージは、時が経つと逆のブランドイメージが確立されます。 古くさい時代遅れのブランドとして、実力よりも評価が下がる事がおこるのです。 人間は飽きるということをブランド戦略では考慮していません。 恋愛と同じようにブランドへの情熱は時と共に色あせてくるのです。
一度失った情熱は、逆の方向に働きます。 つまり、そのブランドに絶対触れたくないという思いが強くなるのです。 別れた恋人に会いたくないという感情と近しいと思います。
(8)ブランド戦略の根本的な落とし穴(ブランド提供側のブライドと奢り)
さらにブランド戦略の問題は供給側にも大きな影をおとします。 これが実は最大の問題です。
それは、ホテルの場合は、従業員の奢り高ぶりです。 人間は成功体験を忘れることができません。 過去の成功体験を現在にも引きずってしまうのです。 経済が右肩あがりの時代は、成功体験はよい結果を生む可能性が残されていますが、今の日本のような右肩下がりの状況では、高度経済成長期の成功体験は全く役に立ちません。 逆に成功を妨げるマイナスの作用しかないのです。 御三家のホテルのサービス評価は、非常に低いのが現状です。 しかめっ面で、クールな対応で機械的な接客をよしとする御三家のサービスは、今の日本にはそれをよしとする顧客は非常に少ないです。
(9)老舗ホテルの問題点
温泉もない、大浴場もない、タバコ臭い部屋に、タバコ臭いオジさまの接客、狭い部屋に、古びたユニットバス、稼働率が下がっていることに対応する為に雇うバイトへの教育意欲、教育能力のない管理職、セントラルキッチン方式のまずい食事、設備投資が出来ないため替えれないふるい汚れた絨毯・シャンデリア・・・
お客様が高額を払いたくない理由を挙げると片手ではたりないぐらい魅力が減退している御三家のホテルが多いと私は感じています。
(10)それでもブランド戦略を続けますか?
一度、その体験をすると、同一ブランドのホテルの評価は全国、世界同時に下がるのです。
これがブランド戦略をおすすめしない、理由の一部です。
ブランドを作ると、商品やサービスが固定化するのです。時代が変化した場合このブランド戦略は高い確率で失敗します。
みんな、ブランド戦略に踊らされています。 ブランド力はプラスにもマイナスにも働く諸刃の刃であり、商品・サービス・会社組織が硬直化する原因なのです。
それでもまだ、あなたは「ブランド戦略」を突き進みますか?
11)ノーブランド戦略のすすめ
ブランドなんかくそくらえです。 中身で勝負、中身で直球勝負です。 これは時間をかけて改善できますし、時代に合わせて変化させることが可能です。 基本に戻るのです。 職人魂を取り戻すのです。 この職人魂が日本の生き残る唯一の方法だと私は思っています。
職人の伝承芸が失われる前に、日本はその継承をする必要があります。 継承できない場合日本の国力はますます下がってくるでしょう。 継承できれば、再び「日出づる処の天使」が登場する日も訪れると確信しています。


































