アロタン(アロマテラピーの語源のお話)

語源から覚えるアロマテラピー学の単語集です。アロマテラピーの関連キーワードをその語源から丁寧に解説致します。

ワセリン

ワセリンの語源(何故かワセリンの質問が続く)

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先日から何故か ワセリンの質問が相次いだ。 そこでワセリン祭りの一環としてワセリンの語源から考えてみましょう。

ワセリン は 英語表記が Vaseline ですが これは現在ユニリーバ社が保有する登録商標です。1870年にRobert Chesebrough氏によって発見されました。

ワセリンVaselineの語源

Vaseline=Vasドイツ語で水waterを示すWasser➕elinギリシャ語でオリーブオイルolive oilを示すelaion
つまり「水っぽいオリーブオイル」がワセリンの語源でした。

ワセリンはそのほとんどがパラフィン(炭素の数が20以上の飽和炭化水素の総称)
石油由来の鉱物油です。 パラフィンは炭素の数が20以上のアルカンのことですね。 二重結合がなく炭素の数が長い長鎖脂肪酸は、極性が極めて少ない。極性が極めて少ないのが、パラフィンつまりワセリンの特徴です。

さてパラフィンparaffinの語源は

paraffin=ラテン語のpara 〜が無い➕ラテン語のaffijnis親和力

つまり親和力が無い。だからパラフィンは原油中で何百年も化学的に変化なしで存在し続けているそうだ。

反応性が低く、孤高の存在それがパラフィン それがワセリンですね。

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ワセリンと薔薇のお花アップ

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美人不良アロマ魔女にからまれました^ ^ クリームのウルソール酸についての質問と回答

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写真は以前ローズマリーの水蒸気蒸留をした時に使った生のローズマリー

知り合いのアロマセラピストから質問されたので 私なりに調べて考えた回答を備忘録的に残しておきます。なお、回答は私の個人的な見解なので、正しいわけではありません。

ブログのタイトル名は彼女からの提案に沿ってつけています^ ^

◯質問概要

流行りの『ローズマリークリーム』
作り方は…ローズマリーからウルソール酸を抽出するため、先ず無水エタノール(ウルソール酸は無水エタノールでしか抽出出来ないそうです)でチンキを作ります。
出来上がったチンキとワセリンを湯煎して混ぜて出来上がり。

Q1.巷の噂では…「ウルソール酸はワセリンにしか混じらない」
と言われてるけどホントですか?

Q2.ワセリンは鉱物油なのに経皮吸収されるのか?(保湿ならワセリンでも分かるのですが、鉱物油に混ぜたウルソール酸が真皮まで届くのかが疑問です)

◯私の回答

えらい難しい質問ですね>_<

ローズマリークリーム自体知らなかったですが、ちょっと調べてみました。

Q1 ウルソール酸はワセリンにしか混じらない 本当ですか?

A1 正確にはわかりませんが、身近にあるもので溶けるものがワセリンなのでしょうね。
ワセリンもウルソール酸も極性が少ないので、極性が少ない似たもの同士でよく溶けるのだと思います。ワセリン以外でも極性が少ない基材なら溶けると思います。

ワセリンー>極性が少ない
ウルソール酸ー>極性が少ない
植物油中に多い不飽和脂肪酸ー>ある程度極性がある

極性が少ないウルソール酸は極性が比較的高い一般的な植物油には溶けにくい。

よって、植物油の主成分 油脂 (不飽和脂肪酸のトリエステル)には溶けにくいのでしょうね。

*溶解のし易さの例

例えば 水は極性分子

ー>エタノールやアンモニアのような極性分子は水に溶解しやすい

ー>メタンやベンゼンなどの無極性分子は水には溶解しにくい。

〜以下 いろんな情報まとめ〜


ウルソール酸はC30H48O3
分子量456.7
5環性トリテルペン酸
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カルボン酸でありアルコール系

ウルソール酸は、融点280度以上、油には溶けない、アルコールとワセリンには溶けるという性質なんだそうです。

ウルソール酸自体は、5環性トリテルペン酸なので、分子量が大きすぎて水蒸気蒸留では抽出できないと思います。よって水蒸気蒸留のローズマリー精油には含まれていないでしょう。

次にワセリンは石油から得た炭化水素類の混合物を脱色して精製したもの。大部分は、分岐鎖を有するパラフィンなど。

仮定としてワセリン=パラフィンとします。

パラフィン(paraffin)とは、炭化水素化合物(有機化合物)の一種。炭素原子の数が20以上のアルカン(一般式がCnH2n+2の鎖式飽和炭化水素)の総称。

****以下 ネット上の参考情報****

・飽和脂肪酸は同じ炭素数の不飽和脂肪酸に比べて、高い融点を示す。

・脂肪酸は、極性の小さい炭化水素基と、極性の大きいカルボキシ基からなります。

低級脂肪酸の場合は、炭化水素基の炭素数が少ないので、分子全体に占めるカルボキシ基の割合が相対的に大きくなります。
逆に、高級脂肪酸では、炭化水素基の炭素数が大きく、分子全体として炭化水素基の影響が大きくなりますので、カルボキシ基の割合が小さくなります。
このため、高級脂肪酸よりも低級脂肪酸の方が極性が大きい、ということになります。

**** ネット上の参考情報 ここまで****

Q2 鉱物油に溶けたウルソール酸が真皮まで届くか?

A2 正確には分かりませんが、ウルソール酸は分子量が456.7 。
分子量800以下の成分しか通さないと言われているそうなので、これはクリア。

しかし 皮脂の成分には溶けにくい(皮脂の成分に多い不飽和脂肪酸は極性が比較的高いので極性の少ないウルソール酸には溶けにくい)ので、ウルソール酸自体は経皮吸収されにくいと思います。皮脂の成分はワックスエステル(約25%)、スクアレン(約12%)、トリグリセライド(約60%)

だから、ウルソール酸をエステル化したウルソール酸ベンジルなどのウルソール酸誘導体にして化粧品に入れているようです。ただ、ローズマリーから抽出されるウルソール酸は、エステル化されているのか、そのままなのか、よく分からないですが、ウルソール酸そのままなら、経皮吸収されにくいとではと思います。

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