今日、1月25日はトム・ジョビンことアントニオ・カルロス・ジョビンの、生誕86年のバースデー。

amusicasengunda tomjobim

昨年1月25日づけの当ブログで、ジョビンの名曲を網羅したドキュメンタリー映画「A Musica segundo Tom Jobim」を紹介した(リンクはこちら。予告編の映像も貼ってます)。

その後、昨年9月にリオで映画のDVDを入手し、何度も見返し(聴き返し)ながらジョビンの音楽の芳醇な世界に包み込まれる至福の時間を過ごしてきた(ブラジル盤DVDはリージョン4と記されているが、日本の再生機でも見られる)。

そしてこの映画が早春に日本公開決定!2月9日から4月12日までの2カ月間、角川シネマ有楽町で開催される「大人の音楽映画祭〜レジェンドたちの競宴〜」で、目玉作品のひとつとして2月23日から3月8日までの2週間、上映される。


★アントニオ・カルロス・ジョビン

原題:A Musica Segundo Tom Jobim
英題:The Music According to Antonio Carlos Jobim
監督:ネルソン・ペレイラ・ドス・サントス、ドーラ・ジョビン

会場:角川シネマ有楽町(有楽町ビックカメラ上:読売会館8階)
上映期間:2月23日(土)〜3月8日(金)
上映時間:2月23日〜3月1日/11:00、13:00、15:00、17:00
     3月2日〜8日/13:00、15:00、17:00、19:00

※「大人の音楽映画祭〜レジェンドたちの競宴」公式サイトはこちら


内容は昨年、書いたとおり全編が音楽で、ナレーションや説明のテロップは一切ない。ブラジルをはじめUSA、カナダ、フランス、イタリア、デンマーク、オーストリア、日本など、世界各国の歌手/グループがジョビンの名曲を歌い演奏するシーン(50年代から2000年代まで)で構成され、もちろんジョビン自身も登場。フル・コーラス使われた曲は少ないが、曲に乗ってリオの風景映像やジョビンのアーカイヴ写真も挿入される。


では、見どころ、聴きどころをいくつかピックアップしよう。

※オープニングはジョビン・シンフォニコが演奏する「Garota de Ipanema」をBGMに、60年代前半のリオの風景の空撮(モノクロ)。これだけでもう、連れてかれちゃいます。

エリゼッチ・カルドーゾが歌う「Eu Nao Existo Sem Voce」でギターの伴奏をしているのは、ジョアン・ジルベルト。歌も演奏も "あてぶり" だが、ボサノヴァ誕生期(58年)の貴重な映像だ。

※ミュージカル「オルフェウ・ダ・コンセイサォン」からフランス/ブラジル合作映画「黒いオルフェ」への流れを受けて、ジャン・サブロンピエール・バルーアンリ・サルヴァドールといったフランス人がアメリカ人よりも先に登場して歌う、という演出の意図に拍手。

※ジョビンがギターを弾く「Desafinado」のインスト・ヴァージョンは、ジョアン・ドナート(ピアノ)との共演。これは貴重。64年のUSAでの映像だ。

ホジーニャ・ヂ・ヴァレンサ(ギター)らの伴奏で「Samba de Uma Nota So」を歌うシルヴィア・テリスの映像は、66年にドイツで行なわれたブラジル音楽フェスティヴァルから。フェスのライヴ音源は『Folklore e Bossa Nova do Brasil』としてレコード化されたが、この曲はその中には入っていない。これも貴重。

※「Garota de Ipanema」は、さすがに国際色豊かなラインナップのコラージュ(マルシアも登場)。ミーナのイタリア語ヴァージョンが、映像も含めグッと来た。このパートのシメは、お約束のシナトラ=ジョビン

※クアルテート・エン・シーのシナーラシベーリが「Sabia」を歌う68年のソング・フェスティヴァルのシーンでは、ステージを見守るジョビンとシコ・ブアルキ(作詞担当)の不安と緊張の表情が印象的だ。

エリス・レジーナとジョビンの「Aguas de Marco」はフル・コーラス!

ジャキス・モレンバウム(チェロ)とセーザル・メンデス(ギター)との共演で「Luiza」を歌うカルリーニョス・ブラウン、入魂のパフォーマンス。出典はライヴDVD『Olha Que Coisa Mais Linda - Uma Homenagem ao Tom Jobim』。

小野リサが歌う「Brigas Nunca Mais」は、ジョビン生誕80年にあたる2007年にパウロ・ジョビン(映画の音楽監督を担当)、ダニエル・ジョビン、ミウシャ(映画の構成を担当。この曲には不参加)をゲストに迎えて日比谷野外音楽堂で行なったコンサート「Sunset Bossa - Tribute to Antonio Carlos Jobim」のDVDから。僕がステージ・プロデューサーをつとめたコンサートなので、採用されたことがとても嬉しい。

ミウシャとジョビンの「Samba do Aviao」もフル・コーラス。

※ORF(ウィーン放送交響楽団)とジョビンが共演した「Chovendo Na Roseira」には思わず涙。

※そして終盤に向かい、ジョビンのバンダ・ノヴァの映像が続く。使われたのは短い時間だが「Bebel」は86年の最初で最後の来日公演の映像。そしてバンダ・ノヴァのパートのシメは、作詞担当のシコ・ブアルキが歌う「Anos Dourados」。

カエターノ・ヴェローゾ、ミルトン・ナシメント、シコ・ブアルキ、ガル・コスタ、ジルベルト・ジル、パウリーニョ・ダ・ヴィオラが一堂に会し、ジャキスが指揮するオーケストラをバックに歌う「Lamento No Morro」はジョビンが他界した翌年、95年の大晦日にリオのコパカバーナ海岸で行なわれた年越しトリビュート・コンサートの映像。

※そして大トリはジョビン本人のピアノ弾き語りで「Garota de Ipanema」。94年にニューヨークのカーネギーホールで行なわれたヴァーヴ・レコード創立50周年祭の映像で、最晩年の姿になる。

※エンドシーンは「Saudade do Brasil」をBGMに、ジョビンにオマージュしたマンゲイラの92年のカーニヴァルの映像。ジョビンが山車に乗って登場する。

★追記:最新情報(2013/7/16 update)

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