7月で95歳を迎える今も現役で活動、リオの名門エスコーラ・ヂ・サンバ、マンゲイラの名誉会長もつとめるサンバの生き証人、ネルソン・サルジェント(Nelson Sargento)が、横浜のサンバ団体、エスコーラ・ヂ・サンバ・サウーヂの招きで晩夏に来日!

8月31日の浅草サンバカーニバルで、エスコーラ・ヂ・サンバ・サウーヂのパレードに参加するほか、9月にはサウーヂの本拠地、横浜で2日間のコンサートも開催!

私はコンサートのステージ構成、演出をお手伝いします。

以下、コンサートの詳細です。

【その前に急告】2日間ともチケットは即刻、完売となったそうです。

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A VERDADE DO SAMBA 
リオの現役最長老サンビスタ ネルソン・サルジェント来日コンサート
 
9月7日(土)18時開場 / 18時30分開演完売!
9月8日(日)13時開場 / 13時30分開演→完売!

会場:横浜にぎわい座 地下2階「のげシャーレ」
   横浜市中区野毛町3丁目110番1号 TEL: 045-231-2525
   JR線・市営地下鉄線「桜木町」駅下車、徒歩3分
入場料:前売6,200円、当日6,500円(共に税込:自由席)
チケット購入は サウーヂ公式サイト内WEB SHOP(完売)

出演:ネルソン・サルジェント(Nelson Sargento)
演奏:グルーポ・カデンシア(Grupo Cadencia)

    宮澤摩周(perc)尾花毅(7弦guitar)Dario Sakumoto(cavaquinho)
    土井徳浩(clarinet,sax) 和田充弘(trombone) 
ゲスト:森本タケル(vo)MAKO(vo)

主催:エスコーラ・ヂ・サンバ・サウーヂ(G.R.E.S.SAUDE Yokohamangueira)
共催:横浜にぎわい座、野毛地区街づくり会
協賛:亜友夢株式会社 
後援:ブラジル大使館 

★ネルソン・サルジェント Nelson Sargento
 
1924年7月25日、リオ・デ・ジャネイロ生まれ。本名はNelson Mattos。1936年よりマンゲイラの丘に住む。小さな頃からギターや作曲を学び、マンゲイラの作曲家チームに所属、サンバ・エンヘード(カーニヴァルの出場テーマ曲)を提供した。

1955年、ネルソン作曲の「CANTICO A NATUREZA〜PRIMAVERA(自然の賛歌〜春)は、その年のサンバ・エンヘードとなり、マンゲイラは準優勝を獲得、大ヒットした。58年、作曲家チームのリーダーに就任。65年、パウリーニョ・ダ・ヴィオラやエルトン・メデイロスたちとアルバム「CONJUNTO VOZ DO MORRO」を発表。72年、ベッチ・カルヴァーリョがネルソンの作品である「AGONIZA MAS NAO MORRE(サンバは死なず)」を歌いヒット。79年、音楽活動 30 年を経てデビ ューアルバム「SONHO DE UM SAMBISTA」を発表。55歳でのレコードデビューだった。86年のアルバム「ENCANTO DA PAISAGEM(裏山の風景)」は日本でも発売され、90、92 年に来日。日本制作のアルバムも残した。

今世紀に入ってからも精力的に活動を続け、2016年、最新アルバム「91 ANOS DE SAMBA」を発表。マンゲイラの名誉会長もつとめている。サルジェントとはニックネームで「軍曹」の意味。2019年の来日時の年齢は 95 歳。友人でもあったカルトーラやネルソン・カヴァキーニョなどと共にサンバの創世記から現代までを生き、サンバの成り立ちを知る、現存する最古のサンビスタ(サンバ・アーチスト)。

🔳 エスコーラ・ヂ・サンバ・サウーヂからのご挨拶 

サウーヂは、大道芸の街、横浜「野毛」で 1986 年に創立しました。30周年を過ぎた今では300 名を超えるメンバーで浅草サンバカーニバルをパレードしています。
 
発足からエスコーラの旗色をVERDE E ROSAに決め、ブラジル最古のサンバ学校「ESTACAO PRIMEIRA DE MANGUEIRA(マンゲイラ)」をサンバの指標と仰ぎ、友好を重ね、今では師弟の関係までになりました。
 
そのマンゲイラの重鎮であり、名誉会⻑、現役のサンバ・アーティストとして最長老であるネルソン・サルジェント氏を日本へ招聘。サンバがリオに生まれた 100 年を知る最古のサンバアーチストによる本物のサンバを日本に紹介し、日本中のサンバファン、音楽ファンに聴いていただきたいと考えます。ご協力をよろしくお願いいたします。
 
2019 年6月 エスコーラ・ヂ・サンバ・サウーヂ(G.R.E.S.SAUDE Yokohamangueira) 
代表 山上陵太 (Ryota Yamakami)
 


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★ネルソン・サルジェントにまつわるあれこれ

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60年代から70年代のサンバ・ルネッサンス期を経て、ネルソン・サルジェントが世の中からやや忘れられた存在になってしまっていた1986年、ネルソンが田中勝則さんのプロデュースで録音したアルバムが「Encanto da Paisagem(裏山の風景)」。決して "上手い" 歌手ではない彼の、虚飾のないスッピンのピュアな歌声、画家でもある彼の豊かな描写力と詩情あふれた名盤で、LPの発売当時から愛聴してきた。上のジャケット写真、後方の裏山の絵はネルソンが描いたものだ。

1990年1月。プラッサ・オンゼの開店10周年記念CDの録音で、森本タケルさんと共にリオに滞在中、ネルソンのライヴがあるというので一緒に聴きに行った。会場はイパネマのVinicius Piano Bar。

客のほとんどが、見るからにお金持ってそうな高齢のカリオカ。満員だったので後方で立って聴いていたらライヴの途中、ネルソンが「数年前にマンゲイラに捧げるレコードを作った日本人のサンバ歌手が来ている。モリモト、ステージに来て何か歌え」。突然のご指名に一瞬ひるんだ森本さんだったが、敬愛するカルトーラ作のサンバを歌い、客席から拍手喝采を浴びた。

その年の秋、ネルソンは単身で初来日。東京に到着して間もなく、家で仕事をしていたらラティーナの本田健治さんから電話がかかってきた。

「ネルソンとマネージャーのマルコ(当時、月刊ラティーナのリオ通信員も兼務)が家に遊びに来てるんだけど、ネルソンの話が止まらくて全然ついていけない。助けに来てくれ」

指令を受けてすぐ本田さんの家に向かい、かなり聞き取りにくいネルソンの話に付き合っているうちに、目黒のスタジオでエスコーラ・ヂ・サンバ・サウーヂの打楽器隊が練習をしていることを思い出した。ネルソンに「マンゲイラを敬愛する日本のサンバチームが練習しているから見に行きませんか」と誘うと「おお!ワシは行く!」

で、ネルソンを連れてスタジオに向かい、ドアを開けた瞬間、中にいたチームメンバーの表情が固まり、次の瞬間、大歓声。誰からともなく "O primavera adorada..."(名曲「Cantico a Natureza - Primavera」の一節)の合唱が始まり、ネルソンも大喜びだった。

縁は異なもの。そんなこんなを経て2019年晩夏、95歳のネルソンがサウーヂの招きで来日し、コンサートには森本タケルさんもゲスト出演する。演奏は、昨年のペドロ・ミランダとのジャパンツアーも大盛況だった、グルーポ・カデンシア。しかも3年前に発表された、ネルソンの91歳を記念したニューアルバム「91 Anos de Samba」にはペドロ・ミランダも参加していて、ご高齢のネルソン御大に代わってリード・ヴォーカルをとる曲も多数。ここにもまた縁が。

というわけで僕も、サウーヂ創立期のメンバーとして、全力でお手伝いします!

 <追記:2019/8/29>

8月28日夜、ネルソン・サルジェント御大は息子夫妻と共に無事、来日。長旅の疲れも見せずとてもお元気とのことです。
31日(土)の浅草サンバカーニバル、ネルソンは、エスコーラ・ヂ・サンバ・サウーヂのパレードに参加します!

 <追記:2019/9/1> 

31日(土)の浅草サンバカーニバル。ネルソンはエスコーラ・ヂ・サンバ・サウーヂのパレードに参加、玉座に座り、沿道の人々からの熱い声援に手を振って応えていました。

下の写真はパレードのスタート前、エスケンタ(気勢を上げるデモ演奏)のシーン。マイクを持ち、サウーヂのバテリーア&歌手勢と一緒に「Cantico a Natureza  (Primavera)」と「Exaltacao a Mangueira」を熱唱するネルソン御大。

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 <追記:2019/9/4> 

7日と8日のコンサート(完売御礼)に向けて、グルーポ・カデンシア with Makoとのリハーサルがスタート。ネルソン御大は、初共演となる日本人ミュージシャンの確かな実力に感銘を受けていました。

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大感動の中、無事に終了! レポートを近日アップします。