2010年10月12日

<西宮船坂ビエンナーレ2010>その1 旧船坂小学校

10月10日から始まった「西宮船坂ビエンナーレ2010」を取材しました。

今年は地域型アートフェスの大豊作で、私も地元関西を中心に取材を
重ねています。その数は、この「西宮船坂」で6件目です。さすがに疲れて
来ました。なぜ、こんなにも同じようなイベントが続くのでしょうか。

実は取材日(10/10)の夕方にシンポジウムが開催され、全国から
同様のイベントの主催者10名以上が集いました(私も出席者の一人
でした)。彼らの話を聞けば謎が解けるかもしれない。その思いを
原動力に、今回の取材となった訳です。

結局、謎は解けたのか? その前に展示の様子をご紹介しましょう。
まずは、総合案内所がある旧船坂小学校からスタートです。

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旧船坂小学校の校舎です。今年3月で閉校になったばかりなので、
良質なコンディションが保たれています。同校は137年にも及ぶ歴史を
持ち、西宮市屈指の伝統校でした。この事実は、船坂地区の住民が
昔から優れた教養と見識を持っていたことを示しています。

それにしてもこの建物を放置しておくのはあまりにも勿体ないです。
ビエンナーレだけでなく、学生のクラブ活動の合宿施設にするとか、
西宮市大谷記念美術館の分館にしてアーティスト・イン・レジデンス
に使うなど、有効活用を模索するべきだと思います。

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(左)1階のテラスに吊られている、風に揺られて回転するひょうきんな
オブジェ。サビネ・モーアさんの《GHOST》です。 (右)吉井貞俊さんの
《船坂絵巻》。船坂地区だけでなく、神戸、大阪、有馬など、各地の
街並みを流麗な筆さばきで絵巻物に仕立てています。圧巻でした。
吉井さんは現在、東海道五十三次を描く超大作に挑戦しているそうです。

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(左)端聡さんの《水は常に流れたがっている》。金属製の船の中央に
白い液体を満たした水槽があり、真上から文字が照射されています。
(右)オーレ・ヘンリック・ハーゲンさんの《HIDDEN HISTORIES》。
竹林と線画によるインスタレーションです。船坂地区の伝承に基づく
作品なのでしょうか。ご本人に聞けなかったので詳細は不明です。

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(左)理科室では麻谷宏さんが展示を行っていました。麻谷さんらしい
神秘主義的で謎めいた世界が理科室とマッチしています。 
(右)運動場に面したランチルームでは、鈴木貴博&生きろ村の人々
による《生きろ村》が。ここでは食事やお茶がいただけます(有料)。

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(左)古巻和芳+Ten+井上真喜+夜聞工房の《巣立ちの部屋》。
合唱とピアノの音が聞こえ、摺りガラス越しに授業の様子がシルエット
で映し出されますが、ドアを開けると幻のごとく消え去ります。万感が
胸に去来する素晴らしい作品でした。 (右)藤本由紀夫さんの
《MOON》。家庭科室の床近くに大きなミラーボールが吊られています。
この作品の真の姿が見られるのは、晴れた日の午前10時から11時の
間だけです。私は見られませんでした。後で藤本さんに映像を見せて
いただいたら、それはもう素晴らしい光景でした。

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(左)福永宙さんの《あの子のいた教室》。小学生時代の思い出と
時の流れを、発泡スチロールを積み重ねたオブジェで表現しています。
(右)田中和人さんの《untitled composition》。船坂小学校に
残されていた絵画や写真を撮影し、解像度を落として断片化、抽象化
したものを教室内に貼り付けています。

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(左)後藤章子さんの《記憶の部屋・舟坂》。窓越しに、船坂で出合った
植物をモチーフにした絵画が見られます。演出の上手さに感心。
(右)有坂ゆかりさんの《山の声》。中央のテーブルには木の枝とグラスが
3つ。左右の壁には2点の絵画が展示されています。

旧船坂小学校では、上記の他、開発好明さん、勝木繁昌さん、
ヨッヘン・レンベルトさん、小林信哉さんの作品が見られます。
全会場の中央に位置していることもあり、まずここから会場巡りを
始めることをおすすめします。

西宮船坂ビエンナーレ2010 
つながる−RELATIONSHIP−

10月10日(日)〜11月14日(日) 水休
※11/3(水)開場。
無料
西宮市山口町船坂 集落内各所
http://funasaka-art.com/

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http://www.turner.co.jp/



artkobujime at 22:42│Comments(1)TrackBack(0)この記事をクリップ!西宮船坂ビエンナーレ2010 

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この記事へのコメント

1. Posted by 矢野 勝之   2010年10月19日 22:26
取材いただき大変ありがとうございました。「吉井さんは現在、東海道五十三次を描く超大作に挑戦しているそうです。」について。68mにおよぶ絵巻は既に完成しています。広重の五十三次の模写に、吉井さんは広重が描きのこした各宿場の間を(NHKが勝手に「高速移動画家」と名づけた)吉井さんの活眼と早業で車窓から眺めた景色を1分刻みに写生され、車窓から障害物など見えない部分は想像力を働かせ繋ぎ完成されたものです。色づけはあとからなさっています。まさに神業です。10月28日から11月7日まで、吉井さんの全作品が体育館いっぱいに特別展示されます。「Ole Henrik HagenさんとSabine Mohrさん」の作品について。ご帰国日の午後1時から4時半までお二人を六甲山頂に私がご案内しました。最初は、木を材料に制作のお考えでしたが、船坂小学校の近くに竹やぶがありその活用を小林信哉さんに示唆され、竹取物語をヒントに制作したとのことでした。私と大阪竹友会の仲間が10月31日午後3時から17世紀創立の古刹、善照寺で日本テレマンの古楽器リュートのソリスト高本一郎さんらと「東西古楽の邂逅」と題してバロック時代のヨーロッパと日本音楽の競演会を開きます。私が尺八を担当するとお話しすると、Oleさんの作品の部屋で尺八を吹いてくれないか、竹材を用いたOleさんの作品と竹製の尺八との共鳴を聞いてみたい、ビデオに撮影してドイツに送ってくれないかと切望されました。仲間と相談することになっています。私は船坂ビエンナーレでボランティアをしています。

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