アベ!恥を知れ人類の未来について(新-13)

2017年02月20日

人類の未来について(新-12)5

深層海流消滅の前兆

 
 地球温暖化による北海の氷山溶解

 すでに述べたように、地球の気象変化を温順に維持してきた深層海流は、ヨーロッパ北西の北海で低温化し比重の増加した海水が徐々に海底に沈み、ゆっくりと南下することによって作り出されるのだが、近年の地球温暖化によって溶解した北極圏の氷山による真水が混じり、海水の比重が小さくなって深海に沈下する速度が遅くなり、深層海流が徐々に消滅しつつあることが明らかにされてきた。

 深層海流の流速は一年に数キロメートルという極めてゆっくりしたものだが、時間と共にその範囲が拡大し、影響が広がりつつあることは確実だ。しかし、現在までにその影響がどれだけ広い範囲に及んでいるかはまだ明らかにされていない。

 現在の地球温暖化の速度は百年に2℃程度とされ、それがわれわれの生存環境に直接どれだけ深刻な影響を与えているかと言えば、それだけであればまだ余裕があるが、このままゆっくりと変化する保証は全くない。

否定できない気象激変の可能性

 深層海流の周期は約2千年と見られているので、それが完全に消滅し、1万3前年以前の荒々しい世界の気象条件に戻るのはまだ先のことだが、このまま放置すれば何れはそれが現実のものとなることは避けられない。そして、一年間の各地の平均気温の変動が1〜2℃以内という、現在の穏やかな気象条件が何時大きく変化し始めるかは誰も予測できない。ここ数年の各地の異常気象が直ちにその前兆だと断定するのは早計に違いないが、それを完全に否定することもできない。

 そして、毎年の地域ごとの平均気温の変動がが10℃というような荒々しい自然環境が地球上に広がったときに、現在のような農業や牧畜などによって大量の食料を人類が確保することは不可能になるだろう。

 人類自身がその時期の到来を早めていることを自覚し、可能な限りそれを阻止する努力をすることは、現代の人類に課せられた吃緊の課題というべきであろう。

  
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artolind at 07:30│Comments(0)TrackBack(0)文明 | 人類の未来

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