岩下のシミュレーションか、舞行龍のホールディングか。






結果的にこのプレーは舞行龍に警告が出され、ガンバ大阪にPKが与えられました。

スクリーンショット (154)
※反スポーツ的行為で警告・・・相手のユニフォームを引っ張る「ホールディング」、相手に唾を吐く「スピティング」、ボールを意図的に手または腕で扱う「ハンドリング」の反則を犯したということ。


この判定、果たして家本主審は正しかったのか。答えはYESです。
ポイントは2つ。一つは舞行龍が先にホールディングをしていたことです。
昨年のW杯以来、何度も目にしていますが、ホールディングは行為自体が反則」ということ。
(直接FKとなる)反則は10個ありますが、その中のうち先述した「ホールディング」、「スピティング」、「ハンドリング」は行為自体に笛が吹かれます。それは、その行為に”意図”がなければ起きないからです。
残りの7個の「キッキング」、「トリッピング」、「ジャンピングアット」、「チャージング」、「ストライキング」、「プッシング」、「チャージング」は”偶然”起きてしまったということがあり得るという点で、先の3点と区別されます。

ちなみに、前者3つに対する警告は「反スポーツ的行為」、後者7つの反則に対する警告は「ラフプレー」となります。

舞行龍が岩下をペナルティエリア内でホールディングした時点で、舞行龍はPKの判定に抗議することはできません。


次に、大げさに見せることはシミュレーションの対象ではないということです。
いい例として、やはりホールディングに対する意識をガラッと変えたプレーで有名なブラジルW杯開幕戦でのクロアチアDFロヴレンの反則です。


当時、このプレーを見たほとんどの人がフレッヂのシミュレーションではないか、という意見が多く出ましたが、シミュレーションには2つポイントがあります。1つ目が、接触がないにも関わらずファールを装って倒れる。もう1つが、接触を自ら作り出してそれをファールに見せかけて倒れる。この2つにこのシーンは該当しません。後ろにいる競技者がつかまれているということで、そのあと大袈裟に倒れてはいるけれどそれはシミュレーションと判断しません。

今回のシーンもそうで、まず最初に舞行龍が岩下をホールディングする。その後に岩下が倒れる。
言ってしまえば、岩下はヘタクソな演技をしなくても家本主審はちゃんとPKを取ってくれるし、岩下はただ自分の評価を下げただけです。まったくのやり損。




90分通してこの試合を見たわけではないのでこの試合の家本主審の総評はできませんが、あくまでこのシーンだけを切り取ってみると、よく見ていた判定だと思いました。
岩下が倒れたのを見て家本主審がPKの確信を得たと思っている人もいるでしょうが、あくまで決定打となったのは舞行龍のホールディングであり、岩下の演技は関係ありません。

まぁ、クラブからなんとか言っておかないといけないとは思いますが(笑)


J1 2nd stage 第2節 vs新潟戦より


多摩川クラシコのことは忘れよう…
平日に試合があったのが心の救い。そして無事勝利。というわけで、多摩川クラシコの敗戦による傷は3日で癒えることとなりました!

最後嫌な終わり方をしてしまったが勝ちは勝ちです。3-1で勝利してブーイングすることはないんじゃないかなぁと思いますが…

今回も審判を中心に振り返ってみます。


全体としては競技規則に比重を置きすぎた感はありました。コモンセンスが若干足りなかった印象。昨年のvs大宮inNACK5での上田主審のような。J1での経験が少ない主審はアセッサーの評価が大事になってきますから、そういった面も影響してくるのかなとも。 例を挙げると、5枚の警告のうち、今回2枚が遅延行為でした。85’の徳永に出された警告はまだしも、負けている状況で舞行龍ジェームズがもらった警告はやりすぎかなぁと思います。

とりあえず時系列順に判定を追っていきます。
まずは前半17’
FC東京の前田がPA内にドリブルで侵入し、新潟の大井健太郎と交錯した? という場面。
引っかかっているようにも見えましたが、倒れ方がトリップのよるものではなくショルダーチャージによるものなのかなと思いました。プレーへの影響度を考えても、ファウルを取られるような強さのものではない。若干、主審のポジショニングが串刺し(ボール保持者と主審の間に他の競技者が入ってしまうこと)になってしまい、プレーが見づらかったのかなとも。しかし、主審は前田が倒れてもノーファウルのシグナルをしていたので自信を持った判定だったのでしょう。

前半は特に不満を持つことなくジャッジをし、礼央さんと一平さんは後半開始直後に「審判が目立たないことはいいこと」と褒めていました。
特に不満をためることなく見ていられましたが、55分からちょっと怪しくなってきました。
左サイドからFC東京のコーナーキックの場面。
PA内でFC東京の吉本と森重、新潟の舞行龍と大野がヒートアップしています。
コーナーキックは蹴ってからインプレーになるので、ここで主審はインプレーになる前にプレーを停止し、4人を注意すべきでした。が、そのままコーナーキックを蹴らせてしまいました。そして吉本と森重が倒れる。新潟の舞行龍と大野がホールディングしていたことは確認できましたが、この後の再開方法が間違いでした。
主審は、インプレー後(太田のキック後)に笛を吹きました。ここまではいいのですが、本来ならPKを宣告するのですが、主審はコーナーキックのやり直しを命じました。 
ファウルはインプレー前に起きていたのですが、笛を吹くのがちょっとばかし遅かった。

スクリーンショット (153)


以下の図は「インプレーの直前直後に笛を吹いた時の再開方法」です。
※「”インプレー前”に”ファウルしてない”」場合は笛を吹きません。

無題

今回のケースは、インプレー後に笛を吹いてしまったので、今回はPKが正しいということです。
今後、講習会で目にするかもしれません。



次に60’の舞行龍の警告。
この時、新潟は2点のビハインドという状況でしたが、舞行龍に遅延行為で警告が出ました。
ちょっとタッチラインを割ったボールを、少し遠くへ蹴りだしたためだと思いますが、ちとこれは厳しい警告かなと。確かに、すぐにスローインをされては危ない場面でしたが、攻撃側の選手も人数がそろっていない状況ではスローインをするのはちょっとセオリー通りではないかと。

ほんで、ここから警告の数が多くなっていきます。
先の舞行龍の遅延行為のあとのすぐのスローインで、1m以内でジャンプをしてスローインを妨害する新潟の選手(メモを取るのを忘れてしまった…)がいました。これこそ警告を出すべきでしたが、出さず。


そして61’
吉本が誰かにジャンピングアットをしましたが素晴らしいアドバンテージで新潟の大チャンスとなりました。これはよく見ていました。その後すぐ、高橋がレオ・シルバにチャージをし警告。
荒れそうな一連の流れでしたが、どの選手もヒートアップすることなくうまく主審がコントロールしました。警告のタイミングも良かったです。高秀先生も、「ごめん」と一言かけ、非常に素晴らしいと思いました。ナイスコントロールでした。

87’には中島がアフターで加藤の足を踏んで警告をもらいましたが、これも特に不満を垂れることもなく事なきを得ました。

このまま終わるのかと思ったらアディショナルタイムに森重が反スポで警告。新潟にPKが与えられました。
確かにホールディングをしていましたし、PKで妥当なのですが、おあいこ様なのではないかとか、帳尻合わせなのではないかという意見も多数見かけました。
そもそも、CKで攻撃側の選手が相手を抑える意味は無いですし、帳尻合わせなら先のCKやり直しの分で、こちらにPKが欲しいところ。 



全体的に良かったのですが、所々あれ?となる場面も。
笑顔で選手とコミュニケーションをとる場面も多く見受けられましたし、またプッシングをしたコルテースに厳しく注意する場面もありました。この辺のアメと鞭の使い方はとても良かったです。
手を不要に用いるプレーには厳しく、ボディコンタクトは流し目にしてた印象。
争点に近すぎてプレーの邪魔になったりとか、バニシングスプレーの使い方がヘタクソとかありましたが、それをひっくるめても良かったんじゃないでしょうか。あ、CKやり直しの場面は怒られると思いますが…


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