2014年10月

「ボールに行っている」はファウルじゃない


よくファウルプレーに対して聞かれるこの言葉、「ボールに行ってるからファウルじゃないだろ!」は厳密には合っています。ただ、それは「ボールに行っている」と「ボールにチャレンジしている」を明確に区別しなければいけません。

ここで両者を定義するならば、
「ボールに行っている」とは、ボール奪取を目的とし、そのプレーで最初にボールをコントロールする。でしょうか…
スライディングを例にとると、こういうプレーでしょうか。
猛烈ではあるが正当なタックル ・・・ 2010 Referee Week In Review - Week 19 の clip2 よりー3級審判員の悩める日々
リンク先で素晴らしい解説をしてくださっているので詳細についてはそちらをご確認ください。

スライディングを例にイメージ的にいうと、
[ドリブルしている人にスライディングを仕掛ける]

[先にボールに触る]

[その後相手に接触する]

でしょうか。くどいようですが上のリンクに貼られている動画がそのイメージを再現しています。
最初にボールに触れているので「ボールに行っている」とします。




これとは別にボールにチャレンジしている」とは、ボール奪取を目的としているが、その最初のプレーでボールと関係なく相手競技者にファウルプレーで干渉する。としましょうか。
ただ、これは必ずしもファウルになるけではありません。”相手競技者にファウルプレーで干渉する”と定義したように、フットボールコンタクトなどサッカーをする上で認められている接触は「ボールにチャレンジして」いてもファウルにならない場合があります。

こちらもスライディングを例にイメージ化してみると、
[ドリブルしている人にスライディングを仕掛ける]

[先に相手に接触する]
↓        
[ファウル] 
 

または、
[ドリブルをしている人にショルダーチャージをする]

[ボールはラインの外に出てしまった]

[相手も倒れてしまった]

[ノーファウル]
でしょうか。こちらはファウルになる場合とならない場合があるのでちょっと注意が必要ですかね。



ボールにチャレンジしているけど…→ファウル


ボールにチャレンジしているけど…→ノーファウル】(いい動画がなかったので画像です。すいません…)

無題aaa
これはフットボールコンタクトですのでファウルプレーではありません。


しかし、(これも適当な画像がなかったので…)
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このようなボール奪取の目的を微塵も感じさせないタックルはファウルプレーとなります。もしかしたら警告の対象となるかもしれません。(たぶん画面の向こうではスベってますね…)


ボールに行っている」と「ボールにチャレンジしている」を恣意的に区別したところで、改めて「ボールに行っている」からファウルじゃないというのは間違いではありません。しかし、よく耳にするのは(ファウルプレーで)「ボールにチャレンジしている」ことを「ボールに行っている」とごっちゃにして言う人がいます。
この区別をしっかりするとなにが「ボールに行っている」となり、「ボールにチャレンジしている」となるのかがわかり、変なジャッジ批判が減るかもしれません。

ただ、これは俺が勝手に区別して勝手に呼んでいるものなので普段「ボールに行っているからファウルじゃない」と言うのは控えたほうがいいかもしれません。




それでは最後に素晴らしいディフェンスを。
【マスケラーノのタックル集】

やったで!広島に勝ったんや!


えーっと。森重のPA内で手を使うクセは未だなおらず…。警告が出なくてよかったです。
スタジアムで見ていましたがこれはとられてもおかしくないだろって思っていたんですけどやっぱりみんなの感想はファウルではないと。 その辺はやっぱり再放送か何かで見直さないと分からないですね。

そして、広島にPK献上。


カニーニさんが入ってますねー。 

スクリーンショット (55)

キッカー(佐藤寿人)が蹴るまでインプレーにはなりません。
インプレーになるまでその他の競技者はペナルティーエリア内またはボールから9.15m離れなければなりません。そのルールに違反していたのは今回カニーニだけでしたので本来ならばもう一度やり直さなければなりません。

スクリーンショット (55)


 今日の試合ではそのくらいですかねー。




あ、おかげさまで10000アクセス数を突破しました。先日の大宮戦の記事がとても反響があり今後の記事で適当なことが書けなくなりましたがどうぞこれからもよろしくお願いします。

【修正】大宮の残留力、残留争い着火剤の東京。

評価されない審判員



2014Jリーグ ディビジョン2 第36節 松本山雅FC vs 大分トリニータの一戦。

この日の主審は来季から国際審判員になる予定の岡部拓人さん。
なにかとこのブログで最近取り上げられる回数がよくなったような気がするが今回はよい取り上げ方。


試合を観ていなのでどういうジャッジだったかは分かりませんが、松本の監督は試合後のインタビューでこう語っています。


Q:今日は岡山戦の際の主審でしたが。
「試合前にレフェリーのスカウティングもしているので伝えてあるのですが、この前の岡山戦はスタジアムの雰囲気もあってだと思いますが、今日は意地になってはなかったですね。岡部さんは、イエローを出すのが1試合2.27枚かな、そういう時はうちはゼロで終える事が多いんですよね。そういう意味でも今日はゼロで終えれた事が良かったですね。もう一回いいますね、非常にいいレフェリーでした」




非常にいいレフェリーと評しています。
これは俺にとっては非常に嬉しいことです。こうやって試合後に審判団を絶賛してくれる方は中々いません。嬉しいことなのですが、このような光景が当たり前になって初めて「審判をリスペクト」することが体現されると思うんですよね。

審判もサッカー仲間ということがどこかで欠落しているんですよね。どうも審判だけ仲間はずれにされている。どれだけいいジャッジをしても、どれだけ監督に評価されても、サポーターで評価している人は片手で数えるほど。ミスジャッジをするとこれでもかと叩くくせにそうでないと、さも「当たり前だろ いつもやれ」といわんばかりに上から目線。


審判もゲームコントロールという面ではまだ努力しなければならないと思いますが、せめて良いレフェリングをしたときにいつも批判している人も「ナイスレフェリー!」と言えるようになったらいいですよね。


じゃあ最後に少しだけTwitterにあったコメントを紹介しますね。






ブログ開設1周年。


おかげさまでなんと1年経ちました。

このブログを開設してからというもの、審判に関しての知識もかなり増えました。来年は2級を取ろうかと思っています。

最近、というかずっと前からですが、審判というものはどうも世間からの風当たりが強くやりづらいものになっています。それでも上級審判員を目指している人もたくさんいます。

昨日JFAが来季の国際審判員申請リストを発表しました。西村雄一さんが第一戦から引退され新しく岡部拓人さんが入ってきました。西村さんはもう何も言わなくてもその功績はサッカーファンならみんな知っていると思います。南アW杯の決勝の審判員を務め、ブラジルW杯では開幕戦の主審を務めました。しかし、新しく推薦される岡部さんはほとんどのJリーグサポーターが嫌いと言っても過言ではない方だと思います。いま誰かに〇〇審判が好きだと言えば食って掛かってきそうな勢いです。それでも、岡部さんだけでなく家本政明さんや佐藤隆治さんといった特に嫌われている方たちが今もなお審判員として活躍されているのは単純に”サッカーが好きだから”です。

家本さんは08年のゼロックス以降、審判員としてだけでなく人間的にもとても成長したと著書『主審告白』からひしひしと伝わってきます。また佐藤さんは比較的若い方でこれからまだ成長していく方だと思います。アジアの中でのフィジカルレベルはトップクラスであり、佐藤さんだけでなく岡部さんもこれからが勝負という時です。特にこの2人は今季のJリーグでかなり話題となっています。確かに岡部さんが国際審判員になると聞いて「えぇ~っ!」と思うのもわかりますが、この逆風の中で屈することなくより素晴らしい審判員になってほしいと思います。

日本の審判員はとてもレベルが高いというのがAFCやFIFAの評価です。日本に審判が受け入れられていくにはもっと努力が必要だと思います。それは例えば疑惑となった判定をテレビ番組の一枠を使って解説するとか、クラブから出た意見書はどうなっていくのかとか、様々な情報を発信することも一つです。


来年2級を取得したいと言いましたが、それによって発信できる情報量も増えると思います。もちろんそれだけが目的ではないですが、上級審判員の役目としてそういったこともできればと思います。


あ、そうそう。ブログ開設してから1年た経ちましたがまだ総アクセス数は10000人を超えていません。マイナーなブログではありますがこれからもよろしくお願いします。

おさえておきたい競技規則~3条 競技者の数~



おさえておきたい競技規則 1条
おさえておきたい競技規則 2条 はこちら。



続かないと思っていたこのシリーズも3条に突入しました(パチパチ)。
6条の副審を終えたあたりで挫折しそうですが…

では早速いきましょう!






まずは条文の確認(大事なところをpick upしています)から。

【競技者の数】
試合は、11人以下の競技者からなる2 つのチームによって行われる。各チームの競技者のうちの1 人はゴールキーパーである。いずれかのチームが7 人未満の場合、試合は開始されない。


【交代要員の数】
[公式競技会]
FIFA、大陸連盟、または加盟協会の主催下で行われる公式競技会の試合では、いかなる試合でも最大3 人までの交代を行うことができる。
競技会規定には、3 人から最大12人までの範囲で、登録できる交代要員の数を明記しなければならない。

[その他の試合]
国際Aマッチにおいては、最大6人までの交代を行うことができる。
その他のすべての試合においては、次の条件を満たせば、より多い人数の交代を行うことができる。

・関係チームが交代の最大人数について合意し、
・試合前に主審に通知する。

試合前に、主審に通知されない場合、または関係チームが合意しなかった場合は、6人を超えて交代することはできない。


【交代の進め方】
すべての試合において、交代要員の氏名は試合開始前に主審に届けられなければならない。それまでに氏名が主審に届けられていない交代要員は試合に参加できない。
競技者が交代要員と交代する場合、次の条件を守らなければならない。

・交代が行われることについて、事前に主審に通知する。
・交代要員は、交代によって退く競技者がフィールドの外に出た後で、しかも主審の合図を受けてからフィールドに入る。
・交代要員は、試合の停止中にハーフウェーラインのところからフィールドに入る。
・交代は、交代要員がフィールドに入ったときに完了する。
・そのときからその交代要員は競技者となり、交代された競技者は交代して退いた競技者となる。
・交代して退いた競技者は、その試合に再び参加することはできない。
・交代要員は、出場するしないにかかわらず、主審の権限に従い、その管轄下にある。


【違反と罰則】
交代要員または交代して退いた競技者が主審の承認なくフィールドに入った場合、
・主審は、プレーを停止する(ただし、その交代要員や交代して退いた競技者がプレーに干渉していない場合、ただちに停止しない)。
・主審は、その者を反スポーツ的行為で警告し、フィールドを離れるよう命じる。
・主審がプレーを停止した場合は、プレーが停止されたときにボールがあった位置から相手チームの間接フリーキックでプレーは再開される。

試合開始前に、主審に交代を通知することなく、氏名を登録された競技者に代わって氏名を登録された交代要員がフィールドに入った場合、
・主審は登録された交代要員を続けて試合に参加することを認める。
・登録された交代要員に対して懲戒の罰則を与えない。
・問題を起こしたチームの交代の回数は減らさない。
・主審は関係機関にこの事実について報告する。

主審の事前承認なく、競技者がゴールキーパーと入れ替わった場合、
・主審は、プレーを続けることを認める。
・主審は、次にボールがアウトオブプレーになったとき、かかわった競技者を警告する。

本条に関して、その他の違反があった場合、
・かかわった競技者は、警告される。
・プレーが停止されたときにボールがあった位置から相手チームの競技者によって行われる間接フリーキックでプレーは再開される。




【競技者の数】
「7人未満の場合、試合は開始されない」とあるので、7人では試合を始めることはできません。
言い換えると、「1~6人の場合、試合は開始されない」ということになりますので7人いれば試合ができます。
(※コメント欄で改訂を勧めていただいたにも関わらず訳が分からず意固地になってしまい申し訳ありませんでしたm(__)m)

ただ、これは1チームの競技者の最低数は各協会の裁量に任せるとあります(ガイドラインより)。国際サッカー評議会では7人未満を推奨していますが、JFAでは競技者の最低数は7人としています。
でも、競技規則には試合中に7人未満になった場合のことは書かれていないんですよね。誰かわかる人がいたら教えてください…

【交代要員の数】
最大交代数は大会であると3人、キリンチャレンジカップなどの親善試合などは6人まで交代をすることができます。J1,J2の交代数は3人ですが、J3は5人です。このように交代の数は各協会の裁量に任されています。

補足説明はこのくらいでしょうか。多少少ない気もしますが4条の競技者の用具までは対して書くことも無いんですよねー。







交代の際に副審はこのようにしてフラグアップをします。スクリーンショット (51)
見たことあるかと思いますが、この一番左のようにフラグを横にして主審に合図します。これは、主審や観衆に交代が行われることを示すシグナルですので主審が交代のためにプレーを中断させた時にフラグを下げても大丈夫です。「交代が完了するまでフラグをアップする」とはどこにも書いていないのでずっと上げる必要はありませんが、コモンセンスに従って交代が完了するまで上げておくのもいいかもしれません。

また、交代されようとしている選手が交代を拒んだ場合はそのまま交代せずに試合を再開します。その時点で交代手続きは破棄されます。その選手は後で監督に怒られるかもしれませんが。


交代カードを第4審に提出する

身体チェック

交代

この一連の流れが交代手続きですが、これが行われず勝手に交代要員がフィールドに侵入すると警告の対象になります。また、勝手にフィールドを離れた選手も警告の対象となるので気を付けてください。
また、試合中、主審の許可なくGKとフィールドプレイヤーが変わると両者警告の対象となります。


警告のタイミングはアウトオブプレーになった時でいいと思いますが、試合の流れ次第ではプレーを止める必要があるときもあります。その時はドロップボールではなく間接FKでの再開となります。

ドロップボールで再開されるときは、”外的要因”によってプレーが停止された場合です。
外的要因とは、観客やチーム役員、他のマルチボールや木など競技者、交代要員、チーム役員以外のモノです。ただ、退場者に関しては外的要因に含まれます。


もし、この外的要因が得点に関わってしまったときはもちろん得点を認めてはいけませんが、一つだけ例外があります。それは、

得点を決められたチームの競技者、交代要員、交代して退いた競技者、チーム役員がプレーに干渉していた場合は得点を認めます。厳密にいえばこれらの人は”外的要因”ではなく”部外者”と規定されていますが、いちいち区別して説明するのもめんどくさいのでまとめて外的要因と覚えてもいいかもしれません。



・チームの競技者、交代要員、交代して退いた競技者、チーム役員→得点認める
・それ以外の者、物→得点認めず


・外的要因が干渉してプレーが停止された場合→ドロップボールで再開
・チームの競技者、交代要員、交代して退いた、競技者チーム役員が干渉してプレーが停止された場合→間接FKで再開



このくらいでしょうかね… 不足部分やもうちょっとってところがあれば是非教えてください。また、間違っているところがあれば教えてください… 次回は4条の競技者の用具です。


『ポジティブレフェリング』刊行記念 松崎康弘さん講演会レポ



っと、今日は数年ぶりに秋葉原へ行って…

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駅を出るとどーっんと仮面女子の広告が!


って話は今日はしません。

今日はこちらのイベントに行ってきました。

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西が丘では横浜FC-松本山雅の試合や、平塚では湘南が優勝を決めるかもしれないという試合を行っているにも関わらずです!w



「お悩み相談室」と言いながら2時間あるうち質疑応答に費やされたのは20分くらいで…w

あとの大半は判定はもちろんサッカーの歴史などいろいろ解説してくださいました。



先日行われた西村雄一トークショーとはまた異なるイベントで、この日行われたイベントはとても実践的でどちらかというとトークショーというよりかは講習に近いもので審判員にとってはとてもタメになりました。





詳細なレポは毎日新聞さん(たぶん…)が後日出されると思うのでそちらを期待しておいてください。
ということで今回は写真レポという形にしましょう(テキトー)。



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本物のバニシングスプレー。「9.15 FAIR PLAY」との文字が入っていて日本じゃめったに買えないそう。(Amazonならあるかも?)

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実際に体験することができ、うまい人もいれば下手な人も…w(体験しなかったけどクソしたかった・・・泣)

[上手な例]
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[あとちょっと!な例]
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他には、シグナルビープを搭載した副審用フラッグ
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旗の柄についているボタンを押すと主審の腕に付けている主審用ビップが音と振動で反応し、副審のフラグアップをより気づかせてくれる手助けをするというもの。

こちらはmoltenで販売しています(高すぎるよぉ…)。



あ、ちなみにmoltenでは交代ボードも販売しているので審判フェチの方はどうですか?

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続いてこちら。一見普通のボールなのですが…
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よく見ると…
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GOAL-LINE TECHNOLOGYと書いてあります。
FIFA主催の大会でGLTを初めて正式に導入したのはブラジルW杯ですが試験的に導入したのは日本で行われたクラブワールドカップなんですね。 




これでグッズは終わり。あとおまけにもう一つ。
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試合前の打ち合わせや試合中に選手とコミュニケーションを取る際の例だそう。現場の審判員必見!
まさに「ポジティブレフェリング」ですよね。






やはり現役のトップレフェリーや審判インストラクターの方のお話はとても貴重ですよね。こういった機会はもっと増やしてほしいです。



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