今日はブラジルW杯開幕戦で主審を担当した西村雄一さんのトークショーを見に六本木ヒルズにあるW杯スタジアムというところに行ってきました。

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審判員としてこれは行っておかなければダメだろという謎のプライドでつい行ってしまったわけですが(後に激しい頭痛が俺を襲ったので勉強の代償はこれにて終了ということで…)、やはりいい話がとても聞くことができて良かったです。

MCはスカパー!でおなじみの中村義昭さん。 【オフィシャルブログはこちら
ゲストに日経新聞スポーツ部でW杯90年大会からずっとサッカーを追いかけてる武智幸徳さん。
約1時間のトークショーだったのですが、かなり濃い話であっという間でした。ずっと立ちっぱなしだったのでその点はつらかったのですが…

トークショーでは、まずゲストの武智さんの話を20分程度、昔のW杯と今のW杯の相違や昔なら日本人レフェリーがW杯で笛を吹くなど考えられなかったという話など、こちらもまだ若い自分にはへぇ~と思うことも。

そして西村さんのお話。


とあるように自ら開幕戦のあの判定の話を持ち込んでくれました。西村さんも「みなさんこの話が聞きたくて来てくださったので、話さなければ殺されてしまう。」とのことでしたw

まぁ確かにこの話が聞きたくて行ったのもあるんですけどね。 西村さんはこの話と一緒にファウル判定の基準とかいろいろ話を広げてくださいました。審判員としては喉から手が出るほど聞きたかった話でとても勉強になりました。

ちょっとここで忘れている方もいると思うのでもう一度あのプレーを見ましょうか。



このシーンです。うろ覚えだった人も思い出したと思います。
ちなみに、この判定に対してFIFAは正当なジャッジであったとしているのでもちろん誤審ではないです。

で、このシーンに限らず微妙なプレーに対して上の動画でもスローでリプレイされていますが、こういったようなことは審判は更にやりづらくなっていると言っていました。
「30秒かけて見直さなければならないような微妙なプレーをレフェリーは一瞬で判断しなければならない。」とのこと。 

「よく『審判が裁いた』と言われるんですが、我々審判は両チームから委ねられて、起きた事象に対してそれを競技規則に則って笛を吹いているだけ」と言っていました(こんな感じのこと…正確には覚えてないです)。

つまり、審判が裁いたのではなくその事象は競技規則にはダメって書いてあるから審判は笛を吹くんだよ、審判は事象と競技規則に書いてあることをつなぎ合わせるだけなんだよ。 ということです。

それにこんなことも言っていました。「見えなかったことを見えたことにして笛を吹くことはできない。見えたことに対して笛を吹かないということはできない。」
あのロブレンのホールディングは西村さんの目に入っていたので、このファウルを吹かないことはできなかったということでしょう。もちろんロブレンのホールディングだけではないですが。


そして一番西村さんが伝えたかったのは「ホールディング」のファウルについてでしょうか。
「メディアは、フレッヂのオーバーな倒れ方にフィーチャーしているが、一番フィーチャーされなければならないのはロブレンがあの場面でホールディングしているということです。」
「フレッヂがあの場面でシュートを打つことをロブレンが予想できていればあのような手のかけ方はしなかっただろう。ロブレンの読み間違えではなかったのか。」と言っていました。確かにあの場面で反転してシュートを打つという選択肢はあまり思いつかないでしょう。
これは自分の考えですが、確かにあそこで反転してシュートを打とうと思っていたのならばあの腕の広げ方には納得します。シュートを打つ際、キックする足と逆の手を挙げてバランスをとろうとしますよね、あれと同じで反転してシュートを打つとなれば強靭な体幹が必要となります。それを補助するために腕を広げていたならば納得です。

【参考画像:ジェラードのキックフォーム】
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あとは、直接FKとなる7+3つのファウルの中で、シミュレーションになりにくいものを3つピックアップして解説していただきました。

【直接フリーキック】
競技者が次の7 項目の反則のいずれかを不用意に、無謀にまたは過剰な力で犯したと主
審が判断した場合、直接フリーキックが相手チームに与えられる。
⿟相手競技者をける、またはけろうとする。
(キッキング)
⿟相手競技者をつまずかせる、またはつまずかせようとする。(トリッピング)
⿟相手競技者に飛びかかる。(ジャンピングアット)
⿟相手競技者をチャージする。(チャージング)
⿟相手競技者を打つ、または打とうとする。(ヒッティング)
⿟相手競技者を押す。(プッシング)
⿟相手競技者にタックルする。

次の3 項目の反則のいずれかを犯した場合も、直接フリーキックが相手チームに与えら
れる。
⿟相手競技者を押さえる。
(ホールディング)
⿟相手競技者につばを吐く。(スピティング)
⿟ボールを意図的に手または腕で扱う(ゴールキーパーが自分のペナルティーエリア内
にあるボールを扱う場合を除く)。
(ハンドリング)
直接フリーキックは、反則の起きた場所から行う(第13条―フリーキックの位置を参照)  〖※青字は競技規則引用〗


この中で、シミュレーションになりにくいファウルは下の3つです(ホールディング、スピティング、ハンドリング)。
なぜこの3つなのかというと、この3つは偶然おきたりしないからです。
唾をはいたらたまたま通りかかった相手に唾が当たったなんてことはありません。ハンドリングは少し厄介なんですが、ハンドリングに関しては未必の故意というものがありましてその辺のことは詳しく書いてあるブログがあるのでそれを参照してください。

ハンドリング(ボールを手で扱う)とは -3級審判員の悩める日々
天皇杯準々決勝 川崎F@鳥栖 ハンド  ーとりあえず
(いつも、更新しているかなぁ~とよく覗くブログです。勝手にリンクすいません。いつも助かっているブログですm(__)m)


そしてホールディング。たまたま手を相手にかけて相手のプレーを邪魔しようとしたということは偶然では起こりません。シミュレーションとは、主審を欺こうとすることであるので、そこに接触があれば守備側競技者を罰せざるを得ないのです。その事象に確実に主審を欺こうとする意志が見れられた時には罰せられなければなりませんが。
上の7つの場合は、偶然起こりえます。たまたま相手を殴ってしまった、たまたま相手を押してしまった、、、 頭の中で想定することはできますよね。

ホールディングして相手のプレーを妨げたという行為に対して、審判は素直に笛を吹かなければなりません。



僕の補足説明がかなりヘタクソで解説してくださった西村さんにかなり失礼なんですが、このようなことを30分くらいかけてじっくりと話してくださいました。それだけでかなり勉強になりました。
トークショーの最後には、試合で実際に使ったものなどを見せてくださり写真撮影もさせてくれました!(まぁなんて素敵な人!)
FIFA World Cup Brazilの刺繍が入ったスパイクが5000円からオークションが始まるところでしたが、なんとかオークションを西村さんが阻止し、トークショーは終了。そしてこの後DJジャンボは三ツ沢へ。



[開幕戦の試合記録カード]
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しっかりとロブレンが69分にイエローカードを貰っています。
それだけでなく記録の取り方も勉強になりますねこれ。


[試合で履いたスパイク]
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裏のポイントのところにはサンパウロの芝が付いているとか。


[大会試合球]
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BLAZIL-CROATIAとプリントが入っています。


[レフェリーウェア]
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いやぁ~よかった! こういうイベントはどんどんしてほしいですね!


※たまに出てくる西村さんのコメントはうろ覚えですので、そんなようなことを言ったんだ~くらいに思ってください。