(場面)
田舎のある家での結婚式。
子供たちがジェルソミーナを家の二階に連れて行く。
少年か一人ベッドに寝ている。
(セリフ)
◎少女:ナタリーノ、あんたもおいで。オズヴァルド、見てごらん。この子を笑わせてよ(Fallo ridere.)
◎ジェルソミーナ:誰なの?
◎少女:オズヴァルドよ、いとこの。病気なの。いつもベッドに寝ているの。人には見せないようにしているのよ。あなた、この子を笑わせてみてよ。
◎ジェルソミーナ:でも、どうすればいいの?(Ma che devo fare?)
◎少女:さっきみたいにやってよ!(Fa come prima!)
◎ジェルソミーナ:小鳥よ!
◎少女:小鳥よ!
◎修道女:
・悪い子たちだよ(Canaglie che non siete altro.)
・足をぶつよ
・すぐに出ていきなさい。下に行くんだよ!(subito di sotto!)
・あんた、誰がここに入れたの?すぐに出てお行き
(ちょっと一言)
1957年のキネマ旬報五月上旬号から。
文芸評論家であり、後に中央大学教授となった佐々木基一氏の「道」についての評論より。
前回の続き
「フランス映画“ヘッドライト”のような、慰めのない人世の淡い抒情でもない。「道」にも別離の哀しさといったものがたびたび描かれている。最初の出発の際のジェルソミーナと家族の別れ、ついで「キ印」とジェルソミーナの別れ、最後に路傍のくずれた石壁の下の陽だまりに眠っているジェルソミーナを棄ててザンパノがオート三輪を押しながら逃げて行く場面など、いずれをサワリの場面であって、深い哀愁がただよっている」(続く)
田舎のある家での結婚式。
子供たちがジェルソミーナを家の二階に連れて行く。
少年か一人ベッドに寝ている。
(セリフ)
◎少女:ナタリーノ、あんたもおいで。オズヴァルド、見てごらん。この子を笑わせてよ(Fallo ridere.)
◎ジェルソミーナ:誰なの?
◎少女:オズヴァルドよ、いとこの。病気なの。いつもベッドに寝ているの。人には見せないようにしているのよ。あなた、この子を笑わせてみてよ。
◎ジェルソミーナ:でも、どうすればいいの?(Ma che devo fare?)
◎少女:さっきみたいにやってよ!(Fa come prima!)
◎ジェルソミーナ:小鳥よ!
◎少女:小鳥よ!
◎修道女:
・悪い子たちだよ(Canaglie che non siete altro.)
・足をぶつよ
・すぐに出ていきなさい。下に行くんだよ!(subito di sotto!)
・あんた、誰がここに入れたの?すぐに出てお行き
(ちょっと一言)
1957年のキネマ旬報五月上旬号から。
文芸評論家であり、後に中央大学教授となった佐々木基一氏の「道」についての評論より。
前回の続き
「フランス映画“ヘッドライト”のような、慰めのない人世の淡い抒情でもない。「道」にも別離の哀しさといったものがたびたび描かれている。最初の出発の際のジェルソミーナと家族の別れ、ついで「キ印」とジェルソミーナの別れ、最後に路傍のくずれた石壁の下の陽だまりに眠っているジェルソミーナを棄ててザンパノがオート三輪を押しながら逃げて行く場面など、いずれをサワリの場面であって、深い哀愁がただよっている」(続く)
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