リサの脳裏に青白い男の記憶が入り込んでくる……。
……。
薄暗い部屋に男は座り込んでいた。
お気に入りのアニメである"あけびましゅまろう"と
"第参若草物語"をループ再生しながらただ気持ち悪い笑みを
浮かべていた。
小学校の頃、凄まじい"いじめ"を受けた。以来こころに傷を
負った男は、いわばそれを言い訳に働きにも出ず、ずっと
部屋の一室に閉じこもっていたのだった。
いわゆる、不登校からの引きこもりである。
男が風呂へ入りに部屋を出ると、部屋がある二階方面から
かすかな物音が聞こえた。
「な、なんだろう……」
男は烏の行水とも呼べる適当な入浴を終え、薄暗い部屋へ
戻った。
次の瞬間、男は十年ぶりともいえる絶叫をした。
「うあああああぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーー!!!」
「ぼ、ぼぼぼくのアカウントはどこ??!?!?!?」
「なななななんだよぉぉぉぉあぉあぁぁぁぁぁぁ!!!」
男がハマりにハマっていたネットゲームのアカウントが
きれいさっぱり消えていたのだ。
彼はなぜかパジャマの上を脱いで半裸になり、部屋に
おいてあるベッドの上を転がり回って叫びつづけた。
しゃがれた女性の声がそれを横切った。
「光彦。アンタがやってるゲームの垢、消しといたわよッッ」
「マ、ママ!!??」
「そんなもんがあるから引きこもりになるのよッッ
この屑がッ!!」
女性は彼を罵倒しながら二度蹴りを入れた。
バキッ
ドァッ
「ご……ごはぁッ……」
「いつになったら真面目に働く気になるんだいッ!?
この穀潰しめがッッッ」
うずくまる青白い男にとどめの罵声を浴びせると、女性は去っていた。
彼は泣きながら地べたに頭をつけた。
「僕は駄目な人間だ……死んだほうがいいんだ……死のう」
翌日、ネトゲの垢を消去され何もすることが無くなった青白い男は、
近所の公園へ来ていた。
ひとり砂場にアルル・○ジャ(ょぅι゛ょ)を描いていると、
そこへ小さな女の子が近づく。
男の描いている絵に顔を近づけてこう言った。
「へぇー、お兄ちゃん、絵うまいんだね! 絵描きさん?
Pixivに投稿とかしてる系?」
男は突然のことに驚き、挙動不審になった。
「え、ぼ、ぼぼぼくは絵が好きなだけでぉぁ」
一旦唾を飲んで冷静になり。
「絵描きなんかじゃないよ。僕はただのオタク……引きニートさ。
キミみたいな真っ当な女の子が僕みたいな人間に関わっちゃ
いけないよ」
女の子は両手の握り拳を自分の前に突き出して男に言った。
「もったいない! Pixivに投稿すればいいのにッ!!」
「オタクさん、あなたには絵があるじゃない!
いつまでも引きニートやってないで……」
女の子が突然手を握ってきたので、今までママ以外の女性と
喋ったことすらない男は動揺した。
女の子は勢いよく言い放つ。
「同人作家になればいいと思うよ!」
「ど、どうじんさっか!? 僕が?」
「うん。稼ぐならエロ同人かなー?」
「エロ同人……」
「オタクさん、あなたの画力ならきっとやれる! 壁サークルになれるよ!
やってみない?」
男は一瞬うれしそうな顔をしたが、すぐに暗い表情に戻ってしまう。
「だめだよ……恥ずかしながら、僕は今年23歳になるというのに
未だ彼女すら出来たことがないんだ……」
「えー(笑) 気持ち悪い! もしかして素人童貞?」
「いや……童貞だ……」
「……」
女の子はしまった!という顔をして男に近づく。
「ごめん。聞いちゃいけなかったね」
「いいんだ……僕みたいな屑童貞にエロ漫画が描けるわけ
ないよ……」
男は女の子に背を向け、猫背気味の姿勢で語りだす。
「僕は本当は今日、公園の便器に顔を突っ込んで死のうと
思ったんだ……それが、キミみたいな可愛い女の子と
会話できて……もう満足だ……」
「死ぬか……さよなら」
彼の背中に暖かい温もりがあった。
女の子が男の背中に抱きついていたのだ。
「じゃあ!」
「!?」
「じゃあ、私とエッチしてみればいいじゃない!?」
「えっ……」
情けないことに、抱きつかれた瞬間から男のブラザーは
究極完全体グレー○モスになっていた。
「いいの?」
「うん。それでエロ同人で馬鹿稼ぎできるんなら」
とんでもないことを言っているわりに、女の子はいい笑顔だった。
女の子のほうから男の唇を奪ってきた。
男が二つの小さなアップルを手で包む。手のひらにしっかり収まる
サイズである。
そしてこれをゆっくり揉みしだいた。
女の子はもう耳まで真っ赤になっている。
「気持ちいい?」
「……」
「い、挿れていい!?」
「何いってんのこの馬鹿ッ!! まだ挿れられるわけ
ないでしょ! もう、これだから童貞は……」
「ご、ごめん」
男は、はやる気持ちを抑えながら下に指を走らせた。
女の子はかすかに声を漏らしている。
突起物をやさしく指で撫で続けると、水分を含んでくるのが
わかった。
邪魔な布をズラし、男の超兄貴を女の子の下にあてがった。
濡れてはいるものの、なかなか連結できないで焦っていると、
女の子のほうがエビル兄貴を手に持って誘導してくれたのだった。
女の子の軽い、いい匂いがする体をしっかり持ち、抱きしめながら
腰を振る。
少しずつ女の子の体温が熱くなってきているのがわかる。
下も大洪水になっており、振っていると時おりビクンッと
痙攣するのが、男には面白かった。
経験が浅い男がこの状況に持つはずもなく、すぐに内部から
兄貴へ込み上げてくる衝動があるのがわかった。
男は女の子の中に果てた……。
……。
「どう? これでエロ漫画が描けるでしょ?」
女の子は少し照れながら男のほうを向いて言った。
「ああ……」
男は横に座る女の子の手をとった。そして、
「また会えるかな?」
「明日もこの時間、公園に居るよ!」
ベンチから立ち、男とは反対方向の帰り道へと
向かう女の子に、男は手を振った。彼女のほうもそれに
答えて振り返してくれたのだった。
それが……女の子の最後の姿であった。
一日後。
「可哀想に……犯人は近所の不良だそうよ」
「不良グループの女が罠にハメたらしい」
「何人もの男に回されたあげく殺されたなんて……うう……」
「同級生の逆恨みによる依頼殺人か……」
近所が騒然とするなか、男はテレビのニュースで事件の全容を知った。
被害者は昨日愛し合った女の子。
みるも無残な姿で公園のトイレから発見されたという……。
「うあああああああああぁぁぁぁあああああああああああ!!!」
男は二度目の絶叫をした。
そして、泣いて、泣きつくして、涙も彼果て血の涙が出た。
青白い男は、半年の間、姿を消した。
半年後の少年院……。
女の子を無残に殺害した少年たちはそこに収容されていた。
夜中、物凄い爆発音と共に少年たちの獄中の壁が壊された。
「ちょっ、ちょ、なんだよ!?」
「誰か助けにきてくれたのか!? ヒャッハー」
大きく開いた穴の真中にたたずむ青白い長身の男。
「お前、グループの仲間か? よくやったぜ~!」
「おい、はやいとこズラかろうぜ! 逃げねえと……」
青白い男の横から穴の外へ出ようとした少年の首が、
胴体とお別れした。
首だけになった少年のそれは血しぶきと共に床に転げ落ちる。
「ひっ、ひいいいぃぃぃぃーーー!!」
青白い男は静かに、語りだした。目から光は消え、完全に
暗黒の世界へと落ちているようだった。
「次は貴様の番だ」
「た、たたたしゅけて……」
「助けてくれだと!? お前は……」
「ひいいいやあぁぁっぁぁーー」
「そうやって命ごいをしたあの女の子を!! 無残に殺したというのに!!」
バキッ
男は一瞬で少年の後ろを取り、両手の骨をあっさり砕いた。
「うあああぁぁぁぁーーーーッッ」
ズッ
少年の腹部を男の手刀が貫通した。
彼は声にならない声でもがく。
「あ……あ……」
「無駄だ。貴様はもう助からん。致命傷だ……だがすぐには死なん。
その間、心のなかであの子に謝罪しつづけろッ!!」
「ひ……ゃ……」
青白い男は獄中を後にした……。
リサに流れ込んできた記憶は、ここで終わっていた。
……。
薄暗い部屋に男は座り込んでいた。
お気に入りのアニメである"あけびましゅまろう"と
"第参若草物語"をループ再生しながらただ気持ち悪い笑みを
浮かべていた。
小学校の頃、凄まじい"いじめ"を受けた。以来こころに傷を
負った男は、いわばそれを言い訳に働きにも出ず、ずっと
部屋の一室に閉じこもっていたのだった。
いわゆる、不登校からの引きこもりである。
男が風呂へ入りに部屋を出ると、部屋がある二階方面から
かすかな物音が聞こえた。
「な、なんだろう……」
男は烏の行水とも呼べる適当な入浴を終え、薄暗い部屋へ
戻った。
次の瞬間、男は十年ぶりともいえる絶叫をした。
「うあああああぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーー!!!」
「ぼ、ぼぼぼくのアカウントはどこ??!?!?!?」
「なななななんだよぉぉぉぉあぉあぁぁぁぁぁぁ!!!」
男がハマりにハマっていたネットゲームのアカウントが
きれいさっぱり消えていたのだ。
彼はなぜかパジャマの上を脱いで半裸になり、部屋に
おいてあるベッドの上を転がり回って叫びつづけた。
しゃがれた女性の声がそれを横切った。
「光彦。アンタがやってるゲームの垢、消しといたわよッッ」
「マ、ママ!!??」
「そんなもんがあるから引きこもりになるのよッッ
この屑がッ!!」
女性は彼を罵倒しながら二度蹴りを入れた。
バキッ
ドァッ
「ご……ごはぁッ……」
「いつになったら真面目に働く気になるんだいッ!?
この穀潰しめがッッッ」
うずくまる青白い男にとどめの罵声を浴びせると、女性は去っていた。
彼は泣きながら地べたに頭をつけた。
「僕は駄目な人間だ……死んだほうがいいんだ……死のう」
翌日、ネトゲの垢を消去され何もすることが無くなった青白い男は、
近所の公園へ来ていた。
ひとり砂場にアルル・○ジャ(ょぅι゛ょ)を描いていると、
そこへ小さな女の子が近づく。
男の描いている絵に顔を近づけてこう言った。
「へぇー、お兄ちゃん、絵うまいんだね! 絵描きさん?
Pixivに投稿とかしてる系?」
男は突然のことに驚き、挙動不審になった。
「え、ぼ、ぼぼぼくは絵が好きなだけでぉぁ」
一旦唾を飲んで冷静になり。
「絵描きなんかじゃないよ。僕はただのオタク……引きニートさ。
キミみたいな真っ当な女の子が僕みたいな人間に関わっちゃ
いけないよ」
女の子は両手の握り拳を自分の前に突き出して男に言った。
「もったいない! Pixivに投稿すればいいのにッ!!」
「オタクさん、あなたには絵があるじゃない!
いつまでも引きニートやってないで……」
女の子が突然手を握ってきたので、今までママ以外の女性と
喋ったことすらない男は動揺した。
女の子は勢いよく言い放つ。
「同人作家になればいいと思うよ!」
「ど、どうじんさっか!? 僕が?」
「うん。稼ぐならエロ同人かなー?」
「エロ同人……」
「オタクさん、あなたの画力ならきっとやれる! 壁サークルになれるよ!
やってみない?」
男は一瞬うれしそうな顔をしたが、すぐに暗い表情に戻ってしまう。
「だめだよ……恥ずかしながら、僕は今年23歳になるというのに
未だ彼女すら出来たことがないんだ……」
「えー(笑) 気持ち悪い! もしかして素人童貞?」
「いや……童貞だ……」
「……」
女の子はしまった!という顔をして男に近づく。
「ごめん。聞いちゃいけなかったね」
「いいんだ……僕みたいな屑童貞にエロ漫画が描けるわけ
ないよ……」
男は女の子に背を向け、猫背気味の姿勢で語りだす。
「僕は本当は今日、公園の便器に顔を突っ込んで死のうと
思ったんだ……それが、キミみたいな可愛い女の子と
会話できて……もう満足だ……」
「死ぬか……さよなら」
彼の背中に暖かい温もりがあった。
女の子が男の背中に抱きついていたのだ。
「じゃあ!」
「!?」
「じゃあ、私とエッチしてみればいいじゃない!?」
「えっ……」
情けないことに、抱きつかれた瞬間から男のブラザーは
究極完全体グレー○モスになっていた。
「いいの?」
「うん。それでエロ同人で馬鹿稼ぎできるんなら」
とんでもないことを言っているわりに、女の子はいい笑顔だった。
女の子のほうから男の唇を奪ってきた。
男が二つの小さなアップルを手で包む。手のひらにしっかり収まる
サイズである。
そしてこれをゆっくり揉みしだいた。
女の子はもう耳まで真っ赤になっている。
「気持ちいい?」
「……」
「い、挿れていい!?」
「何いってんのこの馬鹿ッ!! まだ挿れられるわけ
ないでしょ! もう、これだから童貞は……」
「ご、ごめん」
男は、はやる気持ちを抑えながら下に指を走らせた。
女の子はかすかに声を漏らしている。
突起物をやさしく指で撫で続けると、水分を含んでくるのが
わかった。
邪魔な布をズラし、男の超兄貴を女の子の下にあてがった。
濡れてはいるものの、なかなか連結できないで焦っていると、
女の子のほうがエビル兄貴を手に持って誘導してくれたのだった。
女の子の軽い、いい匂いがする体をしっかり持ち、抱きしめながら
腰を振る。
少しずつ女の子の体温が熱くなってきているのがわかる。
下も大洪水になっており、振っていると時おりビクンッと
痙攣するのが、男には面白かった。
経験が浅い男がこの状況に持つはずもなく、すぐに内部から
兄貴へ込み上げてくる衝動があるのがわかった。
男は女の子の中に果てた……。
……。
「どう? これでエロ漫画が描けるでしょ?」
女の子は少し照れながら男のほうを向いて言った。
「ああ……」
男は横に座る女の子の手をとった。そして、
「また会えるかな?」
「明日もこの時間、公園に居るよ!」
ベンチから立ち、男とは反対方向の帰り道へと
向かう女の子に、男は手を振った。彼女のほうもそれに
答えて振り返してくれたのだった。
それが……女の子の最後の姿であった。
一日後。
「可哀想に……犯人は近所の不良だそうよ」
「不良グループの女が罠にハメたらしい」
「何人もの男に回されたあげく殺されたなんて……うう……」
「同級生の逆恨みによる依頼殺人か……」
近所が騒然とするなか、男はテレビのニュースで事件の全容を知った。
被害者は昨日愛し合った女の子。
みるも無残な姿で公園のトイレから発見されたという……。
「うあああああああああぁぁぁぁあああああああああああ!!!」
男は二度目の絶叫をした。
そして、泣いて、泣きつくして、涙も彼果て血の涙が出た。
青白い男は、半年の間、姿を消した。
半年後の少年院……。
女の子を無残に殺害した少年たちはそこに収容されていた。
夜中、物凄い爆発音と共に少年たちの獄中の壁が壊された。
「ちょっ、ちょ、なんだよ!?」
「誰か助けにきてくれたのか!? ヒャッハー」
大きく開いた穴の真中にたたずむ青白い長身の男。
「お前、グループの仲間か? よくやったぜ~!」
「おい、はやいとこズラかろうぜ! 逃げねえと……」
青白い男の横から穴の外へ出ようとした少年の首が、
胴体とお別れした。
首だけになった少年のそれは血しぶきと共に床に転げ落ちる。
「ひっ、ひいいいぃぃぃぃーーー!!」
青白い男は静かに、語りだした。目から光は消え、完全に
暗黒の世界へと落ちているようだった。
「次は貴様の番だ」
「た、たたたしゅけて……」
「助けてくれだと!? お前は……」
「ひいいいやあぁぁっぁぁーー」
「そうやって命ごいをしたあの女の子を!! 無残に殺したというのに!!」
バキッ
男は一瞬で少年の後ろを取り、両手の骨をあっさり砕いた。
「うあああぁぁぁぁーーーーッッ」
ズッ
少年の腹部を男の手刀が貫通した。
彼は声にならない声でもがく。
「あ……あ……」
「無駄だ。貴様はもう助からん。致命傷だ……だがすぐには死なん。
その間、心のなかであの子に謝罪しつづけろッ!!」
「ひ……ゃ……」
青白い男は獄中を後にした……。
リサに流れ込んできた記憶は、ここで終わっていた。
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