
きょう20日、いわき市議会議員が福島第一、第二原発を視察する。どの程度近づけるかわからないが、4号機も見るという。前もって同行取材を申し入れたが、東電から断られた。「自治体や議会の視察で記者が同行した例はない」というのが理由だった。市議団はカメラの持ち込みも禁止され、東電が撮った写真をあとで提供するという。何か変だ。
このところの4号機の動きをめぐって、見られたくない事情、明らかにされてはまずいこと、ものがあるのだろう。東電の隠蔽体質はまったく変わっていない。しかも、事故の原因者だというのに、相変わらず上から目線で仕切ろうとする。浪江の馬場町長の怒りはもっともだと思う。
先日もたらされた、4号機についての情報を持っている本人と会った。話が生々しく、虚言とは思えない。詳しくは書けないが、プールに入っている燃料棒の数は発表されている数よりかなり多く、東電が「支障はない」としているプールの傾きも、7月1日の震度3の地震で、20度から25度に大きくなっているという。とりあえず大きな亀裂はふさいだので水漏れによる水位の低下は、ある程度回避されたが、一番心配なのは余震で、決して安心できる状態ではない。しかし、プール付近の線量がとてつもなく高く、作業はかなり困難だという。
「種まきジャーナル」で小出裕章さんが話していたが、使用済み核燃料は空気中に出した途端、近づいた人間が即死するほどの放射線を出す。プールがある建屋そのものの補強も本格的なものではないので、心配だ。もう表面だけ取り繕うパフォーマンスはやめて、世界の英知や技術を結集して、燃料棒の取り出しを早急に行うべきだと思う。
今中さんと児玉さんの講演。いわきで暮らしていく場合注意すべきなのは食べ物、という共通認識だった。
児玉さん曰く、南相馬のホール・ボディ・カウンター検査のデータによると、ほとんどの人のセシウムの値が下がっているのに、下がらない人がいる。それは家庭菜園や山のものを平気で食べている人で、排出しても次々とセシウムを体に供給しているから減らない。「きちんと線量を測ってある、信頼できる食べ物を食べる必要がある。セシウムの数値が高かったら、数日後にホール・ボディ・カウンター検査を受けて、数値の変遷を確認し、原因を探ること」と話した。
今中さんは、家庭菜園で作った食べ物をもらったとき、半分を測る。そして20Bq/kg以下だったら、残り半分を食べる。煮たりすると、さらに数値は下がるという。今中さんの場合、手軽に測って数値を確認することができるが、一般人はそうはいかない。市民測定室などの情報を気にしながら、極力、放射性物質を取り込まない工夫をすることが肝心だ。
ここ数日頭をよぎるのは、「なんでこんな国になってしまったのか」ということ。自分たちのメンツや混乱を回避するために、事実をひた隠しに隠す。野田政権は何を置いても、4号機の問題解決に邁進しなければならない。もし地震で建屋が崩れ、大量の燃料棒が空気中に露出してしまったらどうなるのか、考えればだれでもわかるはずなのだが…。
