2005年06月04日

種運命33話「示される世界」感想

今回もアバンから回想は無し。
さすがに展開も速さを見せている感じでしょうか?
個人的には、ここまでじらされていたキャラ達が、何らかの方向
に向けて動き出していることが嬉しいです。
では、本日もインパクトポイントから・・・。
 
・さよならステラ
・シンが討つべきもの
・ネオとマリュー
・良かったルナマリア
・デュランダルの真意は
 
・さよならステラ
戦場からステラの亡がらとともに湖(海が良かったですが)へ
やってきたシン。
今までの想い出や涙を添えて、ステラを自然に還してあげます。
この場面でのシンからは、ステラを失った悔しさや悲しさがストレート
に伝わってきました。
インパルスの指先から、命の水へと還っていくステラ。
その腕が、水面のシンを抱くように伸ばされていたのが印象的でした。
ファントムペインの中でも、常に何かに苦しんでいるかのような表情
が多かったステラだけに、水中でのその表情がとても穏やかだった
ことが救いかとも思います。
 
・シンが討つべきもの
案の定、ステラを失ったシンの憎しみが向けられた相手はフリーダム
でした。ステラのような存在を造りだした地球軍=ブルーコスモスでも、
約束をしていながら戦場に連れ出したネオでもなく、ある意味正当防衛
に近い形でやむなくデストロイを討ったキラが、シンにとっては最大の
罪人であるようです。
確かに直接手を下したのはキラでしょう。でも、それならばハイネの場合
に手を下したのはステラのはず。
この、ステラは許されてキラは許されない的な考えや、デストロイを
討ったフリーダムはステラの仇という短絡的な考えに、やはり納得
できませんし感情移入しにくいです。
この後のシナリオ展開上、キラとの直接対決に持ち込む構図が必要
なのはわかりますが、せめて、”ステラの運命を変えた、ブルーコスモス
や、約束を破ったネオロアノークは絶対に許さない。でも、戦う理由も
ないのに、ステラの命を奪ったフリーダムも許す訳にはいかないんだ!”
といった描き方にして欲しかったなぁ。
それならば、見ている方も、戦争によって引き起こされる憎しみの連鎖
や誤解を悔しく感じながらも、まだシンの憎しみにシンパシーが感じ
られるのに。
 
・ネオとマリュー
アークエンジェルの医務室で横たわるネオ。
その傍らには心配そうなマリューさんとキラ、マードック軍曹。
既に遺伝子レベルでのDB照合も済み、ムウであることは間違いない
模様です。
作中では描かれていませんが、きっとマリューさんが涙ながらに懇願
して、普通ならやらないDB照合をやった、ということなんでしょうね。
突然登場したムウに戸惑う3人ですが、そこで目を覚ましたムウが
声をかける。
声はもちろん、おどけたような軽口も昔のままに。
涙を流しながら、思わず医務室をでるマリューさんの姿が痛々しい
ですね。
本当なら、胸に飛び込んで泣きたいでしょうに。
失ったと思い込んでいたものが帰ってきた場合、人は極端に2度目
に失うことを恐れるといいます。
マリューさんもきっと、二度と再びムウを失いたくはないでしょう。
当然、それが敵対するものであったとしても、その命を奪うような行為
は彼女には出来ないはずです。
ヤキンドゥーエで爆散したストライクを見た時のマリューさんは、
本当に可哀相に思いました。
きっとあれからも、人情家の彼女は泣き続けたことでしょう。
そう考えると、今後の二人が、願わくば敵対せんことを切に願って
やみません。
 
・良かったルナマリア
今回の話で一番良かったのは、ルナマリアが復活の兆しをみせたこと
です。
ミネルバ艦内に保管されているザクをみて、「しょうがないな」といった
表情でため息をつくルナマリアのシーンで、まずは前回までのもやもや
が吹っ切れたのでは?という期待感がありました。
その後、シンへの苛立ちを感じ、やるせなそうにしているアスランへ声
を掛けたルナ。ここからは久しぶりの彼女らしさに、個人的には涙する
思いでしたよ。
”アスランにもっと頑張ってもらいたいだけ””アスランは優しすぎ”
”そんなアスランも好き”と、ストーカー事件以来、まともに言葉を発して
いなかったうっぷんを晴らすかのようなしゃべりまくり。
どうやら、彼女なりにアスランのスタンスを理解し、応援してくれるつもり
みたいですね。
アスランのことを一生懸命に励ますルナは、最近の殺伐とした雰囲気
の中では、本当にまぶしいくらいに可愛らしかったです。
彼女に力をもらい、いよいよアスランも何らかの復活を遂げそうな
気配・・・。
カガリには申し訳ないですが、この二人には最期まで支え合って
欲しい気もしますね。
 
・デュランダルの真意は
あらゆるメディアとチャンネルを使い、ゲリラ的に放送されたデュランダル
議長の演説。
今までの”コーディネイター対ナチュラル”の構図を覆し、憎むべき敵は
軍需産業を牛耳るロゴスであると、明確に言及してしまいました。
が、作中でジブリールやカガリが慌てていた程には、これにより
もたらされる事態が私的にぴんと来なかったりします(汗)
諸悪の根源=ロゴスだという事実を皆が認識しても、地球連合軍が
ロゴスに操られている限り、プラントと地球連合の対立は変わりま
せん。そうである以上、戦う相手もかわりようがないのではないで
しょうか?
少なくとも、ナチュラルがもつコーディネイターへの恐怖心は、依然と
して拭い去れない気がします。
デュランダルの指摘は、いつの世の戦争にも潜む、根本的な真理
であることは確かですが、今回の演説で世論をどのように操作したい
のか、その真意がいまひとつわかりませんでした。
ましてや、予告をみるとミネルバの戦闘対象はAAのようですが、なぜに
ロゴスを討つことがAAを討つことになるのかも不明です。
こういうあたり、ホントに制作側の上手さを感じますが、また次回が
気になってどうしようもないですねぇ。
 
 


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