9月もはや12日。まもなく(橋)も37歳となる。いい数字の並びだね。張りきるぞ日々。

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今号のコンテンツはこちらです。

■第28回 Bunkamuraドゥマゴ文学賞受賞!
■今号のイチオシ電子版
■編集部リレーコラム1(第五編集部)
■書店フェア、好評開催中!
■編集部リレーコラム2(第二編集部)
■イベント情報
■あとがき(編集後記)

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■第28回 Bunkamuraドゥマゴ文学賞受賞!

本年6月に刊行された、『神様の住所』(九螺ささら 著)が第28回 Bunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞しました。

毎年「ひとりの選考委員」によって選ばれる本賞、本年の選考委員は大竹昭子さんです。
「ジャンルを超えようとする意志」とご選評いただきました。

選評が全文掲載されていますので、ぜひご覧になってください。

○9月9日付・読売新聞読書面「本よみうり堂」でも紹介されました。

○業界紙「新文化」(9月6日発行号)でも受賞記事が掲載されました。 


■今号のイチオシ電子版

『紋切型社会――言葉で固まる現代を解きほぐす』
武田砂鉄 著(2015年8月18日配信開始)

このたび、弊社の『神様の住所』(九螺ささら 著)が第28回(2018年度)Bunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞しました。

この賞は、パリの「ドゥマゴ文学賞」(1933年創設)のもつ先進性と独創性を受け継ぎ、既成の概念にとらわれることなく、
常に新しい才能を認め、発掘に寄与したいと1990年に創設されたもの。
毎年、任期1年の「ひとりの選考委員」によって選ばれるのが特徴です。

実は、3年前の第25回(2015年度)の受賞作が、この『紋切型社会』。
「新しい意味でのジャーナリズムであるとともに文化人類学の範疇に入る」と
その年の選考委員であった藤原新也氏に絶賛されました。

「育ててくれてありがとう」「全米が泣いた」「国益を損なうことになる」「会うといい人だよ」
「ニッポンには夢の力が必要だ」「うちの会社としては」……。

日本人が連発する決まりきった〈定型文〉を入り口に、その奥で硬直する現代社会の症状を軽やかに解きほぐした本書。
著者の武田砂鉄さんは、さらに第9回(2016年)「(池田晶子記念)わたくし、つまりNobody賞」も受賞。

以降、精力的な執筆活動を続ける気鋭の作家の、注目のデビュー作です。


■編集部リレーコラム1(第五編集部)

第五編集部の藤川です。

先月、Harper's BAZAAR主催の「FABULOUS WOMEN AT EVERY AGE」というパーティーに出席しました。

ゲストは作家の川上未映子さん、演出家の奈良橋陽子さん、メイクアップアーティストの
RUMIKOさんという、豪華なお顔ぶれ。

各界第一線で世界で活躍されているお三方による、女性の生き方や美学など、世代を超えたクロストークが展開されました。

作品や化粧品など、形は違えど、何かしら目に見える形として表現し、
世に発信し続けている方々の身から出る言葉には説得力とパワーがありました。

そして、お三方の口から共通して出たのが「努力」という言葉。
普遍的でシンプルなことですが、努力をベーシックにしているということ。

NYを拠点に活躍するRUMIKOさんいわく、NYの女性たちは、「常に考えて」生きているという。
メイクもファッションも自分らしい生き方を追求し、選択し、表現しているから魅力的で、エンジョイしているのだと。

どう生きてきて、どう生きていきたいのか、自分で考える力を身に付けているということです。

確かに、日本ではメディアが親切すぎるのか、ニーズに応えすぎているのか、決まりきった女性像を提示しすぎというか、
年齢で区切ったり、属性でカテゴライズしたり、何かが決めた答えを求めたり、それに沿う傾向が強い。

また、川上さんの話では、最近は、SNSなどで他者から見られることを意識しすぎて、疲れてしまう女性も多いのでは?と。

美しいモノ、ヒト、風景……見たい、見せたいものだけを追い求める日々と、
醜い、汚いモノ、悲しいコトもあるのが真実であり、それが生きるということである現実にギャップがあるということでしょうか。

ある雑誌の寄稿では、
「女性には人間の形をしていない親友がたくさんいます」と綴っておられました。

素晴らしいお仕事をされ、様々な経験をし、本物を追求し、生き方も考え方も奥深く、
知的で洗練された人たちの、言葉に重みがあるのは、もちろん努力からきているのだと感じさせられました。


■書店フェア、好評開催中!

「出版社の人が選んだ『あまり売れてないけど面白い本』フェア」、伊野尾書店(新宿区中井)さんにて開催中!

弊社も参加させていただき、とびっきりの一冊がフェア帯付きで並んでいます(売れています!)。
ぜひ皆さま、開催期間中に店頭へお立ち寄りください。


■編集部リレーコラム2(第二編集部)

こんにちは。第二編集部の鈴木久仁子です。もう9月ですね。

最近観た映画は、ギンレイホールで『シェイプ・オブ・ウォーター』『ナチュラルウーマン』、
仕事関連で『陸軍前橋飛行場』『いのちの深呼吸』『国家主義の誘惑』、
先週水曜は編集部ふたり映画部で『カメラを止めるな!』、
今日は年下の女の子と『SUNNY強い気持ち・強い愛』を観に行きます(韓国版は編集部ふたり映画部で鑑賞)。
近頃いちばん好きな女の子は池田エライザさんです。

今回は7月28~29日に浅草で行われた、44の出展社が「本当に面白い本」を持ち寄る本の夏祭り、BOOK MARKETのことを。
私は28日に店番をしました。

     *

最初に売れたのは『先史学者プラトン』。「タイトルで決めました」と買ってくださる。
『断片的なものの社会学』を、本当に良い本でと手に取る方、『働きたくないイタチと言葉がわかるロボット』を読みました、
すごくかわいいと言ってくださる方多数。加藤陽子先生の本への言及も安定。

並んでいる本を見ながら、「あっ」と、『とんでもなく役に立つ数学』角川文庫をバックから取り出し、
「今、読んでいるんです、すごく面白くて」と言ってくださる女性の方がいた。
その方と一緒にびっくりして、文庫担当の方は会ったことはないが良い人なんだということと、
単行本には平山昌尚(HIMAA)さんの絵や文字がものすごい数入っていると話す。
数学の面白さをわかりやすく伝えてくれる本が好きとのこと、『恋愛を数学する』を買ってくださる。

『神様の住所』を話題になってますよね、と手に取る方、『折る土偶ちゃん』を、これなんですか?と尋ねてくる方、
『赤毛のアン』のページを開いて欲しいと口にする方多数(以前、『小さな家のローラ』を私けっこう売ったんだ)。

いちばん売れた本は、『誰のために法は生まれた』。若い人がほとんどで嬉しくなる。
「買わない理由がない」と言って買ってくださった方もいた。

本の説明をして、買ってくれる方と、置いていく方と当然いるのだけれど、それとは関係なく、
あ、伝えられたかな、というときと(1~2割)、この説明では全然だめだと思いながら話していること(8~9割)がある。

最近刊行した本のことは話せるけれど、時間がたつと、自分でも不思議だが、担当した本なのに、なんといえばいいのかわからなくなったりする
(数年前、同じように売り子をして気がついたのだが、説明が難しい本の一番手は末井昭さんの『自殺』)。

『自殺』を手に取った女性の方は、「映画『素敵なダイナマイトスキャンダル』を見て、
面白そうな人だなって。この人が書いた本なんですよね」と言っていた。
原作者の末井昭という人物を知らずに映画を観たという。
どうして映画を?、冨永昌敬監督が好きで観たんですか、と聞いたら、そういうわけでもない、
昭和っぽい映画が好きで、昭和っぽくてすごく面白かったと。
そうだ、いま進行中の本のことを宣伝しておこうと思い、「冨永監督も○○○で、
そういう自殺に関係する人たちに話を聞いている本をつくっているんですよ」と話したところ、
「……重そうですね」と。先行き不安になる。

数年前、このイベントで初めてお会いし、時々あたたかい声をかけてくださる女性の方がいる。
挨拶しようと思っていたら、ブースに来てくださり、「最近、鈴木さんのことを思い出していて」と言われた。
え、どうしてですか?と聞いたら、死刑の執行があったからだと。
そうだ、この方は初めて会ったとき、隣に座って、森達也さんの『死刑』(2008年刊行。私が初めて企画担当した本)について、
熱心に話してくださったのだった。

執行があって、友人から連絡が来たり、よく会う友だちや編集部の(お)としゃべったりはしたけれど、
出版関係の知り合いの方が声をかけてくださったのは初めてだった。
その方は『誰のために法は生まれた』を買ってくださった。

続編の『死刑2』について、2011年から話し始め、何度か打ち合わせをしていた。現時点まで何もやらなかった。

『文体練習』の装丁がすごくかっこいいですねと言ってくださる方がいて、営業部の(橋)は、
学生のとき初めて書店で見つけたときのこと、お金がなくてその場で買えなかったことを話していた。

『十皿の料理』については、ぼろぼろになるまで読んだことを話していた。
こういうふうに届けられたら、言われたことが記憶に残るだろうし、買った本を
その記憶と一緒に持つことになるだろうなと隣で聞きながら思った。
私も同じようには無理だけど、少しずつでも、もうちょっと伝えられるように話していこうと思った。

ビーナイスさんで『くままでのおさらい』と金華さば缶を、エルマガジン社さんで『東京島の旅』を、
ナナロク社さんで『いのちの花、希望のうた』を購入。

台風の日だったので、奮発して鰻を食べながら、雨が弱くなるのを待って帰った。

近頃刊行された『本を贈る』(三輪舎)で、営業部の(橋)が1章分を書いているのだが、そのなかのエピソードのひとつに、
『死刑』のゲラを持ち歩き、有隣堂横浜駅西口店さんの担当者さんと話したことが書かれている。


■イベント情報

○11月3日(土)「しのばずくんの本の縁日」に出店します!
「一箱古本市」の不忍ブックストリートによる、本好きも地域の方も楽しめるブックイベントが本年で3回目の開催となります。
会場は駒込の養源寺境内。木が茂るなか、たくさんの本が並ぶさまはとっても素敵です。ぜひ今からご予定ください!


■あとがき(編集後記)

営業部の橋本です。

毎月、文芸誌の発売がたのしみで7日になると雑誌コーナーに一直線となります。
実際に手にする前に、新聞広告で特集や対談、掲載新作などをチェックするのもわくわく。
今月の朝日新聞掲載広告はこのような感じでした。
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(2018年9月7日付・朝日新聞東京本社版朝刊2面)

集英社『すばる』は金原ひとみさん・綿矢りささんの新連載とインパクト大。特集「歳月」も魅力的です。
新潮社『新潮』は『百年泥』で第158回芥川賞を受賞した、石井遊佳さん新作「象牛」(180枚)が掲載と
こちらも気になるところ。対談には「人間の外側へ」として村田沙耶香さん×西加奈子さん。
村田さん新作『地球星人』についての話が読めるはず。

ぜひ、お近くの本屋さんや図書館などで手にしてみてください(とっても、読み応えありました)。

     *

横浜の出版社・三輪舎から刊行された『本を贈る』が店頭に並び始めています。
いわゆる「注文出荷制」の出版社なので、津々浦々の書店で置かれるわけではないのですが、
すごく丁寧につくられた長く読まれ得る一冊です。

編集者から装丁家、校正者、印刷、製本、取次、営業、書店員、本屋、批評家まで……
それぞれの持ち場の中でどのように本をつくり、届けているかを綴ったエッセイ・アンソロジーに、
ご縁があり私も寄稿させていただくことができました。

森達也さん『死刑』、岸政彦さん『断片的なものの社会学』刊行の際の話などを本書では書いています。
もしよろしければ、お読みいただけると嬉しく思います。

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朝日出版社メルマガ第11号、最後まで読んでくださりありがとうございました。
ご意見やご感想などお寄せいただけると励みになりますので、よろしければ以下アドレスまでお願いいたします。
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