官僚に奪われた―――日本農業の3つの自由


『日本よ!《農業大国》となって世界を牽引せよ』
あとがき(2015年8月2日執筆)から転載


 本稿執筆現在、TPP(環太平洋パートナーシップ)の妥結が迫っている。しかし、日本政府は相変わらず、コメの輸入枠を増やすという禁じ手で交渉相手国の譲歩を最後まで求めている。自由貿易を否定する暴挙であり、国家同士の管理貿易強化に帰結する。

 これは、米国にとっては自由競争をせずとも、日本への輸出枠を確保し、自国の農業界に対するメリット提供を意味する。対する日本政府にとってはコメの輸入量を人工的に増やすにもかかわらず、「聖域を守った!」と喧伝できる口実となる。あたかも国際交渉に勝利したという幻想=国内政治的ポーズを農業界に対して示すことだけに意味があるのだ。


 つまり、国内に農業・農村票をかかえる日米の政治家同士の手打ちである。しかし、その結末は、日本の消費者の負担増のみならず、国内穀物生産の減産政策を助長し、残念ながら、飼料米の促進などより補助金に依存する農業政策に直結する。このシナリオの勝者は、輸入権益、補助金予算を自動的に強化、増大できる日本の農水官僚である。


 増田悦左先生の言葉を借りれば、「国家エリートが自分の存在理由を証明できるチャンス」が訪れるというわけだ。


 農産物貿易に限らず、本書のテーマは多岐にわたった。対談を終え、全体に通底する思想は何だったのか考えてみた。換言すれば、「自由意思の底力」についての本である。あらためて増田先生の言葉を借りれば、「独占を嫌うニッポン庶民の知恵」であり、それは「統制的なエリート主義」とは無縁の世界である。


 意欲のある日本の農業者が求めている世界も同じだ。国の保護政策や補助金政策でもなければ、まして、国がコメの輸入量をコントロールする統制経済でもない。むしろ、政府による農業市場への介入低減である。そうした将来像が明確になれば、新たな国内外の市場環境に備え、透明な農業経営の判断を行うことができる。その結果、国の政策に依存しない日本農業を創出させる契機となる。簡単にいえば、農業者が自由意思で思いっきり農業ができる“土壌”にすればいいだけだ。


 しかし、現実の日本農業には3つの自由が略奪されている。「政府の指示なく作る自由」「誰でも農業をする自由」「関税なしで買う自由」だ。すべては官僚機構によって統制されているのだ。


 統制によって、農業者の経営力が奪われるばかりか、食費の高騰をはじめ国民生活逼迫の元凶にもなっている。そんな中、我々はどのような未来像を描き、現実に対処すればいいのか。増田先生が歴史、経済の原理をひもとき、私が農業、食の現場を語る形で、指針を示すべく本書はつくられた。

 収斂した結論は「無策こそ最上である」「庶民の知恵に委ねよ」―――。


 本書がこれからも続く略奪された自由を奪還する戦いにおいて、一助になれば幸いである。


増田浅川本表紙














農家はTPPを歓迎していい(毎日新聞)

毎日新聞(4月18日)「発言」に寄稿しました。

■タイトル:農家はTPPを歓迎していい

浅川芳裕

徹底検証 TPPでどうなる?日本農業!(アゴラチャンネル )

言論プラットホーム・アゴラの映像コンテンツ「アゴラチャンネル」に出演します。

■タイトル
徹底検証 TPPでどうなる?日本農業!
http://agora-web.jp/archives/1530423.html

■放送日
4月19日(金) 21:00〜22:00

浅川芳裕

【TPPに勝つ方法】国産牛肉、勝ち残りのカギは国際市場化(夕刊フジ)

夕刊フジにTPPをテーマにした記事を執筆(5回連載)しました。

■タイトル
【TPPに勝つ方法】国産牛肉、勝ち残りのカギは国際市場化(2013.04.07)
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20130407/dms1304070707000-n1.htm



浅川芳裕

【TPPに勝つ方法】“農業壊滅論”にダマされるな! 農水省発表資料のまやかし(夕刊フジ)

夕刊フジにTPPをテーマにした記事を執筆(5回連載)しました。

■タイトル
【TPPに勝つ方法】“農業壊滅論”にダマされるな! 農水省発表資料のまやかし(2013.04.05)
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20130405/dms1304050708001-n1.htm



浅川芳裕

【TPPに勝つ方法】農産物の“聖域”作るな 競争力高めて輸出国へ(夕刊フジ)

夕刊フジにTPPをテーマにした記事を執筆(5回連載)しました。

■タイトル
【TPPに勝つ方法】農産物の“聖域”作るな 競争力高めて輸出国へ(2013.04.02)
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20130402/dms1304020709001-n1.htm

【TPPに勝つ方法】国家介入型から、経営の自由度を高める農政へ転換せよ(2013.04.03)
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20130403/dms1304030709004-n1.htm

【TPPに勝つ方法】国に依存しないための「ニッポン農業自由化5カ条」(2013.04.04)
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20130404/dms1304040710001-n1.htm


浅川芳裕

TPPで日本は世界一の農業大国になる

TPP『TPPで日本は世界一の農業大国になる』は下記のサイトでご購入になれます。


安倍総理のTPP参加表明により、書店での売切続出・増刷決定いたしました。

『TPPで日本は世界一の農業大国になる』は、農業技術通信社のサイト「農業ビジネス」からもご購入になれます。
http://agri-biz.jp/item/detail/15915

浅川芳裕

TPPで日本を農業大国に(NEWS21 サンデースコープ経済版)

3月3日(日)、BS-TBS「NEWS21 サンデースコープ経済版」に出演します。

■タイトル:未来ビジョン「TPPで日本を農業大国に」
日本の農業はTPPで本当に壊滅するのか。農業を成長産業にするための方策とは。
http://www.bs-tbs.co.jp/news21

■放送時間:午後9:00〜

浅川芳裕

輝いて愛媛を照らす農業者となるために(愛媛県青年農業者連絡協議会)

4月25日(木)、第49回愛媛県若い農業経営者大会にて講演します。

■テーマ:輝いて愛媛を照らす農業者となるために
■主催:愛媛県青年農業者連絡協議会
■場所:ひめぎんホール(愛媛県松山市)

浅川芳裕

TPPを中心とした日本農業の課題、展望等について (株式会社日本政策金融公庫秋田支店農林水産事業)

3月7日(木)、第6回農業後継者の会(農Future!!)にて講演します。

■テーマ:TPPを中心とした日本農業の課題、展望等について
■主催:株式会社日本政策金融公庫秋田支店農林水産事業
■場所:ル・ポールみずほ(秋田県秋田市)

浅川芳裕

【拙著】

日本は世界5位の農業大国

日本は世界5位の農業大国
大嘘だらけの食料自給率
(講談社+α新書) 




日本の農業が必ず復活する45の理由

日本の農業が必ず復活する45の理由
(文藝春秋) 




TPPで日本は世界一の農業大国になる

TPPで日本は世界一の農業大国になる
(KKベストセラーズ)




【共著】

農業で稼ぐ!経済学

農業で稼ぐ!経済学
(PHP研究所)




日本の論点

日本の論点
(文藝春秋)




どうなる! 日本の景気

どうなる! 日本の景気
(Voice select)

浅川芳裕 プロフィール

asakawa

ジャーナリスト






【連載】

農業経営者

『農業経営者』
“被曝農業時代”を生きぬく




農業経営者

『農業経営者』
農水捏造 食料自給率向上の罠




【寄稿】

東洋経済

『東洋経済』
~農家の海外進出は欧米では常識に~農業先進国・日本からアジアへの展開は必然


Voice

『Voice』
「TPP不参加で農業を守れる」は幻想だ


文藝春秋

『文藝春秋』
日はまた昇る・わが農業


週刊文春

『週刊文春』
放射能「被爆野菜」の真実


ダイヤモンド

『ダイヤモンド』
旧ソ連政府よりも後手に回る手ぬるい日本の土壌汚染対策


エコノミスト

『エコノミスト』
上位7%の農家が半分以上を担う 実は「農業大国」の日本


文藝春愁

『文藝春愁』
農水省 食料自給率のインチキ


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『週刊文春』
これだけは言う 民主「所得補償」は日本農業を滅ぼす


VOICE

『VOICE』
戸別補償、黒字農家は廃業に


『WiLL』
TPP農水省試算五つの嘘を暴く


『WiLL』
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VOICE

『WILL』
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VOICE

『WILL』
民主党農業政策は農業版・自虐史観だ

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『WILL』
日本農業を滅ぼす農家戸別補償

日経BPネット

『日経BPネット』
・民主党案に代わる農業振興策を提案する!

・民主党の政策では日本農業が衰退する!

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『経営視座』
農業大国・日本の真実





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