◎大阪高裁・ヒラメ判事の藤下健裁判長の614不当判決を嗤う

 浅野健一

 

シンガポールでの「世紀の会談」朝米首脳会談を取材し613日に関西空港に戻り、14日(木)午後110分から地位確認裁判の大阪高裁第5民事部(藤下健裁判長、右陪席・黒野功久裁判官、左陪席・桑原直子裁判官)の判決言い渡しに臨みました。控訴人の私から判決の報告をします。

 

藤下裁判長は大阪高裁の別館81号法廷で「控訴を棄却する。弁護士費用は控訴人を負担とする」という主文を読み上げました。裁判官3人はすぐに退廷しようとしましたが、傍聴席から「不当判決だ」「おかしいぞ」などと抗議の声が上がったのを見て、しばらく立ち往生しました。「税金泥棒」という怒りの声もありました。藤下裁判長は体を斜めにして傍聴席の人たちを睨みつけ、すごすごと退廷しました。法廷内で怒号を浴びた経験があまりないのでしょう。

 

藤下裁判長ら3人の判事は、一審の堀内照美判決を「争点整理もせずに双方が言いたいだけ言った審理に終わっている」などと厳しく批判、13カ月もの時間を使って審理した上で、堀内判決よりも悪質な判決を言い渡したのです。

 

藤下氏は、「労働者に冷たい裁判長だ」という評判でした。1983年に東京地裁の判事補となり、11年間検事を務め、2008年に東京地裁判事、東京高裁、和歌山地家裁所長などを渡り歩き1612月に大阪高裁部総括判事になったエリート裁判官です。米国の健康食品会社への課税処分に関する報道を巡り、読売新聞の記者が民事裁判の証人尋問で取材源の証言を拒絶したことについて、東京地裁の藤下裁判官は2006 3 14 日「取材源が公務員などで、守秘義務違反で刑罰に問われることが強く疑われる場合は証言拒絶を認めない」とする決定を出しています。藤下裁判官は決定理由で「(守秘義務違反という)法令違反が疑われる取材源について証言拒絶を適法と認めることは、間接的に犯罪行為の隠ぺいに加担する行為」と指摘しました。

 

藤下氏は、関西のトップ私大の不当解雇を指弾する勇気がなかったのでしょう。藤下氏の顔つきは渡辺武達、冨田安信、小黒純、竹内長武各氏と似ています。

 

判決は極めて不当であり、私の代理人弁護士4人は627日、大阪高裁へ最高裁への上告状兼上告受理申立書を提出しました。「一審判決よりひどい内容の判決なので、最高裁へ出す上告理由書で全面的に争う」と弁護団事務局長の山下幸夫弁護士は言っています。最高裁に望みを託します。

 

612日の判決期日には、木村真豊中市議、モリカケ告発プロジェクトの田中正道共同代表、今治市で加計問題を追及している黒川敦彦さん、藤井幸之助同志社大学嘱託講師、同志社大学大学院生、元浅野ゼミ学生の父親、同志社大学嘱託講師、出版社社員、人民新聞記者、元大阪府立高校教員ら多くの支援者が傍聴してくれました。司法記者クラブの記者も数名取材に来ていました。

 

逆転勝訴の場合、大阪司法記者クラブで会見の予定でしたが、敗訴したため会見は取りやめました。

 

藤下裁判長は判決で、65歳を超える労働者の権利が法的に保障されていないと述べ、大学における指導教授と学生は徒弟関係にはなく、大学全体で指導するべきだとまで踏み込んで、学校法人同志社の闇討ち解雇を正当化しました。私が職場にいるせいで帯状疱疹と突発性難聴を患った教員がいるなどと非科学的なことまで書いた「審議資料」という名の怪文書(小黒純教授ら4人が渡辺武達教授の指示を受けて作成)も正当とし、飲酒運転を起こし逃亡した法学部教授や産廃法違反で150万円の罰金刑を受けた学校法人同志社の前理事長、水谷誠教授らが定年延長されていることは私の解雇と関係ないという認定をしています。一審の堀内照美裁判長の判決より悪質なヘイト判決です。

 

判決言い渡しの後、大阪弁護士会館1004会議室で判決報告集会が開かれ、山下幸夫、高田良爾、斉藤麻耶各弁護士が判決の内容を説明し、参加者との質疑応答を行いました。

今年3月末、65歳定年で退職した前同志社大学人文科学研究所の庄司俊作名誉教授も集会に駆け付けてくれました。庄司先生は、大学院教授だけに認められている定年延長制度は差別だとして学校法人を提訴しています。IWJの市民記者も来てくれました。

 

午後5時から、大阪駅近くで懇親会が開かれました。

 

私の地位確認控訴審は自分の出世しか頭にない悪い裁判官にあたってしまい、一審に続いて敗訴しました。裁判官の経験のある弁護士によりますと、日本の裁判官も減点主義で、弱者に有利な判決を言い渡すと昇進にマイナスになるという、事なかれ主義、ヒラメ裁判官です。元高裁部長判事の弁護士も「藤下健裁判長は労働者、弱者には冷たい判事。右陪席の黒野功久裁判官は信用できるので、彼がどこまで頑張ってくれるかだ」と判決前に言っていました。左陪席の桑原直子裁判官が藤下裁判長に隷従したので、こういう判決になったのでしょう。

 

同志社大学は西日本の私学のトップで、文科省が認可した権威、権力です。同大がやったことを不当と認定するには勇気がいるようです。私の弁護団は、同大では大学院教授は100%定年延長を認められてきたこと、65歳の大学院教授には次年度も教授を続ける期待権があることを完全に証明しましたが、藤下裁判長らは同大側を勝たせることを決めて、ウソと詭弁で当方の主張をことごとく否定しています。判決文が嫌がらせ、ヘイト文書です。

 

大阪高裁での棄却判決で、144月から誰も指導していない博士後期課程満期退学生のインドネシア人留学生のナジ・イムティハニさんは博士論文提出を断念せざるを得ない状況になりました。同大当局と藤下裁判長は、ナジさんの教育を受ける権利を蹂躙したのです。万死に値します。ナジさんはインドネシア教育文化省の国費留学生で、国際問題に発展するのは必至です。同大側は本年3~4月の和解協議で、私の博論審査への関りを認めています。藤下裁判長はそれを百も承知で私の教授としての地位を剥奪しました。絶対に許せません。

 

弁護団・支援者からのメールからいくつか引用します(浅野が一部編集)。

 

〔 裁判長には勇気がなかった。最高裁では何とかしたいものです。〕(高田良爾弁護士)

 

〔 誤った事実認定をもとに判断がされている。裁量論を採用している時点で、結論ありきの判決と言わざるを得ません。 〕(山縣敦彦弁護士)

 

〔 結局、「大学の自治」論の壁に跳ね返されました。専攻会議、研究科委員会において実質的な審議が行われ、決定されているとの認定(誤認)でもって、すべて蹴散らされています。

いちじるしく決定的な事実認定の誤りを最高裁で審議してほしいと願います。

上告審で実質的審理が行われるかわれわれ素人には分かりませんが一点だけ、どうしてもお伝えしたいことがあります。

本件は結局、「大学の自治」の問題になることから勝利はむずかしい。研究科委員会でvote(投票)され否決されたことが決定的である。大学教職員の間では最初からこうした受け止め方がありました。私もそういう認識を持っていましたし、実際、2回の裁判ともほぼそうした枠組みで判断が示されました。

しかしながら、実際は定年延長の可否の「審議、決定」など行われておりません。

2審の判決でも、「不都合な事実」は無視をして不当な判断が下されました。

「不都合な事実」とは何か。それは、本件以前には本件のように対象者が研究科委員会において定年延長を否決された前例は皆無であることです。これは、1審で被告の学校法人同志社自身が言明しています。

浅野先生のようなケースがないということは、本人が希望すれば全員定年延長が認められてきたということです。そして、対象者が全員1年ごと5回も定年延長されたということは、各研究科委員会において自動的に定年延長が行われてきた実態を示すものにほかなりません。これを「審議、決定」がなされてきたとするのは単なるこじつけです。

研究においても、「不都合な事実」が明らかになっているのに、それを隠したり故意に無視して立論することは不適切な行為です。そのような研究は不正とまではいえなくても社会的に評価されることはありません。

本件に関しては、1審、2審とも「大学の自治」に気づかいするあまり、こうした逸脱を行ったと思われて仕方ありません。

上告審では不当な「審議、決定」論に集中し、その突破を図るべきです。それ以外に活路はないと考えます。ご参考までに。 〕(同大名誉教授)

 

〔 検察庁も裁判所も悪魔に食われろ、と言いたい。同志社が自浄能力を失ったようにこの国の民主主義も、地に堕ちました。多くの国民が気付き始めています。原発の後始末がフレコンバックの行くえ一つとっても何一つまともに対応できなくなっている事実を唖然とした思いで国民は見ています。日大も揺れています。京大も少しだけ。この国の民主主義のタガが大きく緩み始めてきたことに、人々が気付き始めています。明日の為に共に頑張りましょう。 〕(水戸喜世子さん)

 

〔 先生の権利が回復されるのではと期待しておりましたが、非常に残念な結果になりました。裁判所はやはり弱者を救済する機関ではなく強者を助ける機関なのでしょうか。メールの最後で「私は元気いっぱいです」と書かれていたので少しほっといたしました。最近、先生のもとで修業した時のことを思い出します。不当判決、本当に腹立たしいですね。最高裁で争われるとのこと、良い結果になることをお祈りします。 〕(元ゼミ生)

 

〔 浅野さんは、「同大は自壊へ」と書かれていますが、これは全くその通りだと思います。

佐藤優氏と松岡学長が少し前に『世界』で対談していましたが、

http://www.doshisha-tokyo-alumni.jp/tokyo_alumni_association_news/10360

6月には、佐藤氏は同志社大学特別顧問に就任したそうですね。

https://mainichi.jp/articles/20180605/ddl/k26/100/449000c

内部で、こうした動きがおかしい、という声が非常に弱いのでしょう。

これが同志社の社会的信頼性を掘り崩しているということが、全く分かっていないようです。

米朝会談とその後の軍事演習中止(これは在韓米軍の撤退にまで行くでしょう)など、

浅野さんが年来主張されていた(そして佐藤氏の主張していた方向とは逆の)流れになりつつあると思います。

浅野さんの今後の更なるご活躍を楽しみにしております。ただ、お体をお大事にお過ごしください。 〕(出版社労働者)

 

〔  裁判はひどい判決でしたね。私も期待していたのですが。残念です。 〕(人報連会員・中嶋啓明さん)

 

〔 敗訴は大変に残念です。浅野さんご自身、また多くの方がご指摘のように、大学における人事の実態を見ずに既存の権威を守ろうとする度し難い裁判官の愚かで許しがたい判決です。このうえは最高裁でぜひとも勝訴していただきたいと願っています。 〕(近畿の大学教授)

 

フェイスブック上でのコメントは次のとおりです。

 

〔 ほんと、お疲れさまでした。司法はどこも反動の嵐。正義が通らず、不義がまかり通る。粘り強くいきましょう! 〕(同志社大学嘱託講師、藤井 幸之助さん)

 

〔 反動不当判決に怒りと悲しみがおさまりません。上告審及び関連裁判での勝訴を心より祈念します。 〕(同志社大学卒業生、鶴見太郎さん)

 

 

〔 浅野先生の闘いが、社会の理不尽で苦しんでいる人たちに勇気を与えてくれます。 〕(元千葉県議、吉川ひろしさん)

 

同大の現状はアメフト問題の日大以下です。司法が同大の不当解雇を追認したため、同大は無反省のまま、内部崩壊していくと思います。自分たちが腐っていることの自覚がありません。自浄能力もなしです。私が負けたことで、学内で風通しがさらに悪くなり、壊れていくと思います。

 

同大メディア学科・渡辺グループとの闘いは続きます。

 

この闘いは犯罪報道の実名犯人視報道、キシャクラブ制度をなくす闘いの一環でもあります。渡辺グループが小國隆輔弁護士を使って、私を追放しても裁判で負けない、負けても70歳まで追放できるという策謀を行ったのは、同大に浅野研究室があると困る連中の大連合でした。

 

私の解雇を「大学の自治」「研究科の自治」とみなし私の裁判を受ける権利を妨害した同志社大学教職員組合と佐藤純一書記、「ない」はずの研究科委員会の記録を偽造した松隈佳之事務長、私の「週刊金曜日」記事を盗作し日本学術振興会へ虚偽の指導教授変更届文書を出した矢内真理子助教らの法的責任(民事・刑事)を追及していきます。

 

判決のあった翌日(615日)に東京駅八重洲中央口近くで同大の広告を見ました。前からありますが、同志社の校祖、新島襄の遺訓が描かれています。私が撮った写真を見てください。私がいた新町キャンパスの廊下の外壁にも「諸君ヨ、人一人ハ大切ナリ 新島 襄」という創立者の言葉がありました。私を排除した人たちはこの言葉をどう学生に教えるのでしょうか。私は創立者の言う「人」でないということでしょうか。

 

「ならぬことはならぬ」です。同大メディア学科の正常化のための闘いを続けます。

 

高裁で逆転はなりませんでしたが、私は元気いっぱいです。今度は最高裁で闘い、他の三つの裁判でも頑張ります。アカデミックジャーナリストの活動も続けます。

 

安倍政権を打倒し、日本の民主化のために共に前進しましょう。
同大広告 東京駅 人一人は大切なり jpg