2019年5月3日のつぶやき:「30年前よりマシ」はノー天気すぎないか
新天皇メディアフレンジーを糾弾する

安倍晋三・自公野合・日本会議靖国・ネオファスト政権がマスメディアを広報機関として遂行している「天皇代替わり・新元号」メディアフレンジーは絶対に看過できない。日本では、ジャーナリズムは全く機能していない。

公共放送NHKと企業メディアによる大政翼賛報道は、今朝の朝日新聞で藤森研・専修大学教授(元朝日新聞記者・新聞労連委員長)が言うような「30年前より前進だった」「(元号や世襲について)議論があまりみられなかったのは残念」などというノー天気な状況では断じてない。この間の改元報道は万死に値する暴挙である。

社会面に唐突に掲載された朝日新聞の記事は<改元の「祭り」テレビ染めた>という見出しを付けていたが、改元騒ぎは新聞も同罪だ。
朝日新聞19年5月3日 改元の「祭り」テレビ染めた 

5月1日午前零時、 NHKラジオのアナウンサーは零時の時報の後、「令和元年5月1日午前零時のニュースをお伝えします」と伝えた。日本のテレビ各局はそれまでの明仁天皇夫妻礼賛の番組をパタッとやめ、新天皇夫妻の賛美に切り替えた。明仁夫妻は「上皇陛下」「上皇妃殿下」に呼称が変更した。

天皇夫妻の結婚の経緯、特に新皇后雅子氏の結婚前の経歴が強調された。

雅子氏は、父親が外務省幹部で、皇室が外務省を通じ、父親に娘を差し出すように命じた政略結婚だった。まさに、封建時代のようであった。雅子氏の母親は雅子が家を出る時に、代表取材の日本テレビアナウンサーに「お別れの時に何と言われましたか」と聞かれ、「御国のために尽くしなさい」と言って送り出したと答えた。両親は雅子氏のメンタルの病で、悔やんでいることだろう。私は1993年3月号の「法学セミナー」に皇太子との結婚について書いている。
法学セミナー93年3月号皇太子結婚報道表紙

皇太子妃報道協定p24

p25

法学セミナーp26

p27

法学セミナー93年3月号p28

2019年5月1日午前10時半からの即位式がテレビ中継され、天皇の学友、タレントなどが出て、祝意を述べた。

NHKが4月30日、改元特番「ゆく時代くる時代」で、爆笑問題の2人と指原莉乃氏をゲストに呼んでいた。漫才師の危ない発言は封印した。
yukujidai-kurujidai

フジテレビは4月30日、6時間の生特番「FNN報道スペシャル 平成の“大晦日”令和につなぐテレビ 知られざる皇室10の物語」を放送。タモリは5月1日未明、特番の最後に、「西暦は本で言えばページ数。元号は章を示すものだ」と言ったのは、あまりにつまらなかった。

国際標準のまともな芸人なら、皇室をネタにして、民衆の側に立って社会風刺、権力批判ぐらいやれないのかと思った。先のたけしと同じで、つまらなすぎる。

テレビ朝日は4月30日正午ごろ、「ワイドスクランブル」で菅義偉官房長官の「単独インタビュー」を放送した。テレビ朝日の番組審議会会長は安倍首相に近い見城徹・幻冬舎社長だ。

「令和おじさん」として次期首相候補に躍り出たというキャンペーンが止まらない。令和の時代に「拉致」問題を解決する。米国の協力を得るために来月訪米すると報じた。菅氏は拉致問題担当相で、日朝交渉の担当者は元兵庫県警本部長の公安警察官僚、北村滋・内閣情報官だ。日本国民が被害に遭った事件で、なぜ米国詣でが必要なのか疑問に思わないのか。特高警察を賛美する“官邸のアイヒマン”北村滋内閣情報官が対朝鮮交渉の窓口になれるはずがない。

10月、11月には大嘗祭などが行われる。1989年の大嘗祭では弓削達(とおる)フェリス女学院大学学長が「国民の休日」に反対して、休日にせず通常どおり授業をした。他のキリスト系3大学も通常どおり開講した。その後、右翼が弓削さんの自宅に銃弾二発を撃ち込んだ。本島等・元長崎市長は「昭和天皇の戦争責任」を明言した。

あれから30年。天皇制に異議を申し立てる大学、学会、政党はほとんどなくなった。

5月1日、東京で開かれた「終わりにしよう天皇制!反天WEEK(4・27-5・1)」の「5/1:新天皇いらない 集会&銀座デモ(東京・新橋)」に参加した。500人の市民が参加した。NHKなどテレビは取材にも来ていなかった。TBS報道特集の金平茂紀さんは集会を取材していた。同じ日にキリスト教4団体も反対集会を開き、会見も行った。
20190501

私の見る限り、テレビで反天皇制集会・デモを報道したところはない。5月2日の東京新聞、朝日新聞もベタ記事で、銀座デモの集会名、主催団体の「実名」もなかった。情けない「実名報道主義」だ。
反天皇 新橋集会 010519