October 25, 2018

12の感覚 前編


シュタイナーが考えた、人間は五感ではなく、12の感覚を持っているということを今日は詳しく書いてみたいと思います。

物理的な感覚が9種類、感覚器官を超えた3種類の12種類と考え、それらを意志感覚、感知感覚、認識感覚の3つのグループに分けました。
意志に結びついた感覚は、肉体的感覚でもあり、触覚、生命感覚、運動感覚、平衡感覚です。
感知感覚は、社会や人との関わりの中で感じる感覚で、嗅覚、味覚、視覚、熱感覚の4つです。
最後は認識感覚で、心の内面に関わってくる感覚で、聴覚、言語感覚、思考感覚、自我感覚の4つです。

肉体的感覚

触覚...赤ちゃんは何にでも触りたがり、触れる事で自分と他人の境界線や安全かどうかを知ります。また、自己に対する感覚を育てます。家の中では赤ちゃんの目に映るものは触れるものにしましょう。危険なものや触られたくないものは目の届かないところに置かないこと。これはダメ、と制限する瞬間は出来るだけ無くします。シュタイナーの幼稚園でも子どもが触れてはいけないものは、登園前に全て目の届かないところに片付けていました。また、天然素材で出来ていて、触ると心地の良いものを与えてあげましょう。
生命感覚...自分の身体や心がどういう状態かを感じる感覚です。痛みや苦しみが自分に何を要求しているかを感じます。
これを育てるために私たちはおとぎ話を読みます。過激な部分も取り払わず、昔から伝えられたままを静かに、淡々と読み伝えます。怖い部分を怖がらせずに聞かせるためです。最後には必ず正義が勝つ、良いことをすると報われるというような話を聞き、道徳心と生命感覚が養われていきます。
運動感覚...体を動かした時に、筋肉と関節を意識し、周りの空間での動きを認識する感覚です。
赤ちゃんはその動きが必要になったときに起き上がったり、立ち上がったり、座ったりします。自然の摂理に逆らわず長い目で見守りましょう。歩行器などを与えて、成長を早めることが、返って運動感覚の発達の妨げになることがあります。
平衡感覚...耳の中にある三半規管で上下、左右、前後の空間を知覚する感覚です。赤ちゃんの時は自然の発達を待ちます。自力でできていないことはまだ適した時期ではないのです。幼稚園では、平均台、縄跳び、スキップ、爪先立ちなどをしながら育んでいきます。

感知感覚

嗅覚...子どもたちは匂いに敏感で、それらから受け取る影響力は大人よりも大きいです。シュタイナー幼稚園では、おやつにご飯を炊いたり、パンやお菓子を焼いて良い匂いを部屋に漂わせます。香水や強い匂いではなく、ほのかに香る石鹸などの香りで十分です。
味覚...味の濃くない、素材の味を楽しめる調理法で農薬が少なめの有機野菜や新鮮な物を食べさせます。
また、化学調味料などは使っていないものが好ましいです。子供のときに食べていたものというのは大人になってからも好きだったりするので、塩分の濃くない健康的なものを食べさせてあげたいですよね!

視覚
色の認識は補色関係にありますので、その色を見たり、感じるとその色を補う色を作り出します。空色からオレンジ色を感じ、黄色から紫を感じ、緑から赤を感じます。
そして、12種類全てに言えることですが、大人と比べて子どもの感覚はとても鋭く、影響を受けやすいです。
壁や部屋の中がごちゃごちゃと目が疲れるような配色をすると目も頭も疲れてしまいます。シュタイナーの学校では素材そのものの色か、淡い色、刺激の少ない色をで壁やカーテン、その他の物が構成されています。カーテンは、光を柔らかく通すガーゼの事が多いです。
また、水彩絵の具は不透明ではなく、透明絵の具を使って、水に浸した画用紙に色を載せていくにじみ絵を推奨しています。クレヨンや粘土も身体に害のない蜜蝋で出来たもので、これらは色合いも綺麗です。
シルクや木綿の布を光の中で風になびかせたりすることもあります。もちろん、テレビ、スマホ、ゲームなどは極力遠ざけて見させません。
誰しも自分のお子さんは健康に育って欲しいと思いますよね。それは感覚にも言えることなんです。

熱感覚
体の暖かさと心の温かさ。
子どもたちは大人から物理的にも精神的あたたかいものをもらって育ちます。人との関係の気づき方を学んでいきます。

暖かいと筋肉が弛緩して、緊張がほぐれ、心が温かいと人を思いやれますよね。
大人がどのように人間関係を築き、物を大切にして過ごしているかを子どもたちは真似していきます。自分が取り巻く環境を大切に出来ること。共に掃除をしたり、片付けをしたり、壊れたおもちゃを直してつかったり、また植物や動物を大切に扱う気持ちも周りの環境から学びます。


大人になってからこういった気持ちが欠けている人をよく見かけます。
日本でもアメリカでも。親がどんな姿を子どもたちに見せているか、見せていくか、というのは子育てにおいて大事な部分だと思います。



後編はまた後日。




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