
倉敷市民憲章を下に引用します。
以上
倉敷市議会議員 芦田泰宏のブログです。








👇録画のリンクはこちらです。
該当時間帯
質問: 19分36秒~22分39秒
答弁: 55分18秒~56分25秒
https://kurashiki.media-streaming.jp/recording/meeting/detail/1007
Q10. 国が提供する地域経済分析システム(RESAS)によると、倉敷市は他の人口規模の近い自治体と比べると、医療・福祉業の存在感が大きい。本市ではこの業界の産業振興をどう図るか? 単純な補助金投入が、医療費等の上昇を招く可能性のあるデリケートな業界でもあり、規制が多く、自由競争市場とも言えない。どう対応していくか?


事実に基づく政策決定(EBPM =Evidence Based Policy Making)の重要性が叫ばれる中、この特徴を産業政策にどう反映させるかについて問いました。










自治体における“トランスフォーメーション“の方向性
👇録画のリンクはこちらです。
該当時間帯
質問: 18分26秒~19分35秒
答弁: 52分02秒~53分07秒
https://kurashiki.media-streaming.jp/recording/meeting/detail/1007
Q1. デジタル化の先にあるトランスフォーメーションの方向性
DXとは、デジタル化によるデータ分析や生産性向上を通じて、最終的には、新しいサービスや価値の創造につなげることとされる。 本市ではデジタル化の先のトランスフォーメーションについて、いかなる方向性を考えているか?
A3. 答弁者:企画財政局長
政府計画に基づき、住民記録システム、Jシステムなど業務システムの標準化、共通化、マイナンバーカード用いた手続きのオンライン化拡充、キャッシュレス化の推進、業務効率化としてのAI RPAの利用促進を進めている。
この他、デジタル田園都市構想にも掲げられた地域社会のデジタル化、デジタルデバイド対策、窓口に来なくても手続きできるサービスなど、利便性の向上を通じて住みよいまちづくりに努める。
解説と所感
DXとは、情報の電子化やデータの分析を通じて、組織の生産性を上げ、関係者の満足度の向上を図った上で(D:デジタル化)、最終的に新しいサービスや新しい価値の創造につなげることとされます(X:トランスフォーメーション)。
総務省自治体DX推進計画では、自治体での例として、省力化を通じて人員を他の分野に再配分してサービス向上を図るとか、エビデンスに基づく政策決定を進めるとか、民間を含めた異種のシステムを相互につなげて新しい行政サービスを生み出すなどなどが例として挙げられています。 ただこの“トランスフォーメーション”の具体例については、民間でも明確な答えを出せているとはいえません。
倉敷市では、どのようなトランスフォーメーションを考えているかについて、執行部の考えを聞きました。
答弁で語られた、各自治体で展開している既存の業務システムの共通化や、マイナンバーカードの多面的な活用、AI・RPAの推進は、どちらかというとまだ半分デジタル化に属することがらとも思えます。 なお、住民記録システムとは、住民票の管理や発行等の処理を行うシステムで、Jシステムとは、株式会社ライトアップ社の運営する補助金・助成金の検索・診断システムで、自治体や企業の導入事例が増えています。
答弁の後半で触れられたデジタル田園都市構想は、岸田内閣が提唱を始めたものです。
「デジタル田園都市国家」がどういったものかについては、下の資料がいいかと思います。
👇「デジタル田園都市国家が目指す将来像について」 第二回デジタル田園都市国家構想実現会議 牧島デジタル庁大臣資料から
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/digital_denen/dai2/siryou2-1.pdf
表紙ページ

多くのデジタル技術活用事例が載せられておりますが、個人的には消化しきれない印象も持ちます。 (例) 同資料4ページ目から
トランスフォーメーションの方向性と言われても、現時点ではデジタルで暮らしの利便性を上げること、としか、言いにくいのだと思います。
国の打ち手は、以下の資料で語られております。
👇「デジタル田園都市国家構想関連施策の全体像」
デジタル田園都市国家構想実現会議(第2回)若宮内閣府特命担当大臣提出資料から
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/digital_denen/dai2/siryou1-1.pdf
答弁でも語られたデジタルデバイド対策(スマホやPCを使いこなせる知識の習得)は、ぜひ進めて欲しい分野だと思います。
次の大問です。
録画のリンクはこちらです。
該当時間帯
質問: 14分23秒~18分25秒
答弁: 50分52秒~52分00秒
https://kurashiki.media-streaming.jp/recording/meeting/detail/1007
大問4.デジタルトランスフォーメーションの着地点について
次の大問は、技術の進歩を正しく取り入れて、人間の幸せに役に立たせるときに行政が果たすべき役割について聞きました。自治体のデジタルトランスフォーメーション(以下DXと略)についてです。
総務省自治体DX推進計画を超えた情報化の取組
Q1. 自治体のDXについては、総務省が定めた「自治体DX推進計画」に準拠して進めるものとされ、その意味においては、本市は順調に進捗していると考える。
一方、例えば通信基盤などにおいては、現在、職員間用と外部の一般市民との通信用と、別々のシステムがあり、外から来たファイルは、開く前に無害化処理に時間を掛けなければならない。 また部署共通のグループアドレスがなく、部署のメンバーで共有しようとするときは、文書取扱担当(通称「ぶんとり」)に一旦送って、初めてシェアされる等々、外部では当たり前に行われていることが実現していない。
DXと言うなら、同時にこうしたことも改善して欲しい。総務省自治体DX推進計画以外の情報化、デジタル化の取組方針を聞かせて欲しい。
A3.答弁者:企画財政局長
デジタル化には情報セキュリティ確保が重要。個人情報保護やサイバー攻撃対策から国の指針に従い、平成28年から庁内のシステムをインターネット接続から分離している。
結果としてネット閲覧やメール送受信等で、負担が増えた部署があるのは把握している。
今後も安全性最優先で、情報セキュリティ確保と業務の効率化の両立し、利便性の向上に努める。
解説と所感
大切なテーマで、やや不満の残るやりとりだったので、今回の報告は少し長くなります。
市職員との驚きのやりとり
このテーマを取り上げたのは、この1年で私が経験した出来事が背景にあります。
ある日、道路の修繕の要望を受けたので、市役所の担当の方にGoogleマップの座標をEメールで送り、場所を説明しようとしました。 すると「外から来たメールは開けるのに時間がかかるんです。 Googleマップを開くのも、PCを立ち上げなければならない。悪いけど住宅地図をコピーして、そこにペンで印をつけてファックスで送って下さい。」と言われました。 なんと、前時代的な!と思いましたが、結局、言われた通り、住宅地図を広げてコピーし、〇印を付けて、改めてFAXで送りました。
また、こういうこともありました。職員の方と連携して、時間を切られた仕事をしていた時のことです。午後6時頃、自宅に程近い喫茶店で書類を読んでいた私は、急ぎ市役所本庁に長い文章を送らなければならなくなりました。職員の方が「議員さん、ファックスで送れますか?」と聞くので、「いやそれはできません。今外にいるので(喫茶店ですが)…。 複雑なことじゃありません。ネットのサイトを見ながら説明すると分かり易いから、そっちで同時に見てもらいながら、口頭で文章を読み上げて説明します。」と答えました。 すると「ネットがすぐに見れないんです。今から議員さんのところに行きますよ。それでひざ詰めで話をした方がぜったい早い。どちらにおられますか?」と返されました。 今からこのためにこっちに来るのか?と驚きました。 その時はその職員の方の熱意に打たれて、結局、私が本庁に片道25分の道を戻ることになりました。
この他、上記例と似た背景から、部署のメンバー全員が同時に送ったメールを見ることができるグループアドレスはなく、部署内の文書取扱担当なる役割の人に送ってしかる後に必要な別の人物にシェアされるそうです。一つの情報を送り、シェアしてもらうのに非常に時間がかかることになっております。
上記何れも、民間企業に勤めていた私の感覚からは、理解しがたいことが起こっていると思いました。
総務省自治体DX推進計画
自治体のデジタルトランスフォーメーション(以下DX)については、総務省が定めた「自治体DX推進計画」があり、ここで自治体が重点的に取り組むべき事項・内容並びに、中央省庁による支援策等がまとめられています。 各地方自治体はこれに沿って進めていくことになります。
「自治体DX推進計画概要」 (👇の画像が表紙です)
https://www.soumu.go.jp/main_content/000727132.pdf
そこには、重点取組事項として、
●自治体の情報システムの標準化・共通化、 ●マイナンバーカードの普及促進、 ●行政手続のオンライン化、●AI・RPAの利用推進、●テレワークの推進、●セキュリティ対策の徹底
が挙げられております。
(👇上記計画概要2ページから該当部分抜粋。赤字部分ご参照。)
倉敷市はほぼ全てに遅滞なく体制を整えようとしており、特に最初の「自治体の情報システムの標準化・共通化」については、 政府のガバメントクラウド先行事業(市町村の基幹業務システム)」に、高松市・松山市との協議会が選ばれるなど、顕著な進展を見せております。
関連するリンクを貼ります。
👇倉敷市HP
https://www.city.kurashiki.okayama.jp/item/143525.htm
👇デジタル庁HP
https://www.digital.go.jp/news/ZYzU5DYY/
しかし、そうした中でも、足元の庁舎の中では、前述の前近代的なコミュニケーション体制が維持されています。
なんとかして欲しいというのが質問の趣旨でした。
石橋を渡らないという選択
執行部の回答は、本市では、セキュリティ確保を理由に、平成28年に外部通信環境と、市の通常の業務通信環境を意図的に切断した。部署によっては負担があることは知っている。これからもセキュリティの確保と業務の効率化と同時に進めたい、というもの。
行政なので、個人情報保護や外部からの侵入防止が何より重要で、多少の不便はやむを得ないとも聞こえました。
確かに、行政は個人情報の塊です。 社会福祉から収税関連情報まで、もし情報が丸ごと漏洩すれば、そのインパクトは大きいです。
その点、そもそもインターネット環境につながないという対策は、最も安全確実で、その効果には誰も文句を言えないでしょう。 石橋を叩いて渡るより、そもそも石橋なんて渡らないほうが安全に決まってます。 それにしても、職員の個別のPCからネットの接続を断念してメリットの享受を大きく限定するのは極端で、何か次善の策はないのかとの思いは残ります。 また、平成28年にこの外部と切断するという大胆な決断をして、そのまま6年間状況に進展がないのは残念です。
情報セキュリティが大切なのは行政だけでない
情報セキュリティ確保が重要なのは、何も行政ばかりではありません。民間企業でも個人情報等や営業上の秘密の漏洩は、社会的信用や評価(reputation)の低下に直結し、ガバナスや管理体制の欠如は株価下落を招来します。 もちろんシステムがロックされ業務が滞ると業績にも直結します。 それら全てが、不祥事として関係者の処分のみならず、経営陣のクビも簡単に飛びます。
個人情報漏洩は、民間企業であっても、万が一にも起こってはいけない出来事です。そうした中で、緊張感を持ってその時々のベストと思われる安全対策を施し、情報イノベーションの成果を取り込もうとしているのです。 でないと、競争に勝ち残れないからです。
私は、何より情報セキュリティを重視することは、役所の強い社会的使命感や責任感の裏返しであり、とてもありがたいと思います。 しかし、「行政は特別」「だから営利企業に比べ効率が下がるのはしょうがない」というのが言い訳になっているようにも感じます。
そもそも、外部につながるPCを限定するとしても、それを常時立ち上げていない部署が多いのではないでしょうか? 情報化・効率化への渇きが十分なのか確かめたい気分になります。 もし、素早い情報収集を、個人のスマホやタブレットに依存しているとしたら、まっとうな職場環境だとは思われません。
生産性を上げるのは、官民を問わず、待ったなしの日本全体の課題です。全国民が意識して取り組む必要があります。 特に、昨今の円安の漸進傾向から、日本のドルベースの国別生産性比較(順位)はさらに悪化していくでしょう。 国をよくするのは一人ひとりの取組の積み上げともいえます。
つまるところ、問題は自治体のシステム化を指導する立場の総務省にあるのでしょう。 ただし、自治体だけでも、外部と繋がるPCを立ち上げている時間の改善や、職員の面倒感のマインドセットを変えることはできるはずです。
県や国の体制もこうなのか、折に触れ確認してみたいと思います。
以上

