なんとなく思い、忘れる日記

パリ郊外から、日々のくらし、おいしいもの、こどものこと、文学、アート・・・頭の中をよぎるひとりごと、忘れるまえに書き留めてみよう。

パリには、フランスの現地校に通う子どもが
日本語を学べる学校がいくつかある。

日仏家庭の子、両親とも日本人でも、
生まれたときからフランスに住んでいる子などが、
週に一回、日本の小・中学校の「国語」の教科書を勉強する。

こうむは、日本の小学校に通った期間を除き、
6歳からずっと、在仏日本人会運営の「パリ日本語補習校」に
通っていたのだが、いちばん上の「中学クラス」が
つまらなくなってきた、というので、去年からは自宅で、
私が日本語を教えている。

週末の一時間、中3の「国語」の教科書を読ませ、
中学3年間で学ぶ漢字はすべて覚えさせようと頑張ってきたが、

「こんな難しい漢字、知らなくても困らないでしょ?」

「はっきりいって日本語続けるの、うざいんだよね」

小さいころはあまり文句も言わなかったのに、ここ数年は
フランスの学校の勉強がきつくなってきたこともあり、
実際、日本語は二の次、三の次になってきている。

でも私がこうむに日本語を教えてあげられるのは、
あと一年しかない。

少なくとも中三レベルまでの日本語力をしっかり
つけてほしかったのだが、本人にやる気がないのに、
無理に続けることに意味があるだろうか。

そんなふうに感じていたところ、今朝
学校にでかけて行ったこうむのベッドの上に、
宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」があるのを見つけた。

ドイツに半年留学していたとき、
「よだかの星」が好きで何度も読んだと
言っていたことを、思い出した。

わが子のこころの片隅に、美しい日本の文学が
住み込む場所があるなら、それだけでもうれしい。



















ここのところ右肩から腕に痛みがあって、
力仕事がままならない。

重いものを運んだり、高いところにあるものを
降ろしたりするのに、家族の手を借りることになる。

地下のボイラー室に重たい掃除機を降ろすよう、
こうむに頼むと、

「そんなの自分でやろうと思えばできるんじゃない?」

台所のラジエーター(暖房具)の掃除を頼むと、

「どうしてもやれっていうんならやってもいいけど・・」

こうした態度の連続に、ついにキレた私、

「親に頼まれたら、やるのが当たり前でしょ!?
 そんなに手伝うのがいやなら、もういい!」

自発的に親を手伝う発想がまったくないことに、
プンプンしつつ、自分の育て方が悪かったのか?
などと考えつつ、ひとりで掃除をはじめた。

しかし考えてみたら、子供はこうしてだんだん
憎たらしくなって、自立していくのかもしれない。

だいたい来年は、首尾よく希望する進路に進んだら、
こうむがこの家を離れる可能性が高い。

ひとに頼るのはやめて、自立すべきは私のほう?
そんなことを、少し思った。













買い物するたび、野菜や果物の価格が
右肩上がりに上がることに憤りを感じる。

それでも新鮮でおいしいものを口にしたいから、
値段に目をつぶって買わざるをえないのだが、
特にトマト、正確に言えば「おいしいトマト」の値段は
驚くほど高い。

スーパーに行くと、赤くて形も整い安価なトマトが
山積みにされていて、見た目は良くても、
なんせトマトの味がしない。

農薬をたくさん使って大量生産し、青いまま収穫され、
倉庫で赤くしたものだろう。
味はもとより、身体にだってよいわけがない。

二倍、三倍の値段を出しても、太陽をしっかり浴び、
甘みと酸味を育んだトマトを買うようにしていたが、
今年は庭にトマトを植えてみることにした。

夏は長く留守にすることが多いので
野菜の栽培はしたことがなかったが、
ご近所ではたいていの家でトマトを自家栽培している。

はじめて植えたトマト、順調に育って、
たくさん実をつけた。ウッシッシ〜 うれしいな。

買ってくるトマトとは、ぜんぜん味が違う。
太陽の恵みって、ほんとうにありがたい。











ポンコツ車のギアボックスがついに動かなくなり、
急きょ、新しいクルマを買うことになった。

新しい、といっても中古。けれど一応、ハイブリッド。

試乗したら、なんだかフワフワと軽くて
ほとんど自動運転みたいな感覚。

スタイルにはあまりこだわらないが、
メカニックのトラブルが少なそうな、
トヨタの「ヤリス」(日本名ヴィッツ)にした。
色は、深めのブルー。

来週末取りに行く予定だが、こうむは今からウキウキしている。

「おかあさんの車がとどいたら、
 さっそくドライブ行こうね。
 いろんなボタンさわってみたい」

おいおい、オモチャじゃないんだから〜!

ちょっとばかり恥ずかしい話ではあるが・・
ここ数日、おヘソがヒリヒリ痛くて困っていた。

数年前に受けた婦人科系の手術の影響で
おへそにヘルニアができ、それが化膿したらしい。

昨夜午前4時ごろ、パジャマのおなかのあたりが
びっしょりぬれているのにハタと気づく。

あれれっ・・・おヘソからポタポタと血が!!

びっくりして眠っていた家人を起こすと、
すぐ病院の救急へ行こう、と言う。

フランスの救急医たちはストライキ中なので
心配していたが、幸いすぐ診てもらうことができ、
当直医が患部を圧して膿を出して消毒してくれた。

帰宅したのは、朝6時。

「ふたりで朝ごはんも、たまにいいね」

などと言いつつ、ミルクティーとココアを淹れて、
早めの朝食をとる。

明日からは毎日、患部のばんそうこう交換のため、
看護婦さんが家に来てくれる。

フランスでは、自営の看護婦さんたちによる
訪問看護が一般的で、医師の処方箋があれば
すべては保険でカバーされる。

例えば手術の後など、毎回病院まで足を運ばずにすむから
とても助かる。

しかしてまたしても、ここで「泣きっ面にハチ」の事態が。

御年20歳の、わがポンコツ車のギアボックス、
ついにご臨終を迎えつつあるようだ。

昨日、薬局の近くで駐車しようとしたら、
どうしてもギアチェンジができなくなり、
仕方なく車をその場に放置して帰宅。
あとで家人に引き取りに行ってもらった。

新しいクルマを探すにも、こんな身体じゃあ・・
なんて言ってる場合じゃない、か。






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