芦生短信2

通年に亘る京都「芦生」の山行記録。出会った花・キノコ・果実と積雪量。2002年から2005年の記録は「自然館のホームページから「里山便り」へ進んでください」で。2006年から2009年の記録は 「芦生短信」へ。2012年4月からは「芦生研究林」の許可を受け、「ABCプロジェクト」との共同研究目的で入林しています。芦生原生林の現状をリアルタイムで知っていただくためにこのブログに記録を掲載していますが、ルートの大半は入林が規制されている地域であるため、許可がない限り入林できないことをおことわりしておきます。

11月10日 ササ保全調査と柵下ろし       11月11日野田畑谷周辺

枕谷から中山神社裏尾根への登り枕谷から中山神社裏尾根への登り





中山神社裏尾根最上部から若狭側中山神社裏尾根最上部から若狭側





野田畑谷野田畑谷





野田畑谷野田畑谷





野田畑谷の南側から百里ケ岳方面野田畑谷の南側から百里ケ岳方面





若丹国境の若狭側若丹国境の若狭側





上谷上谷





野田畑の北西側 山の斜面野田畑の北西側 山の斜面 オレンジ色に色付いているのはコナラが多いから、また山頂部の緑はアカマツ。完全な二次林であり、かつて皆伐されたことを物語る、実際大径木は全く見当たらない。


ヤドリギとカミヤドリギの果実ヤドリギとアカミヤドリギの果実





マユミの果実マユミの果実





サワフタギの果実サワフタギの果実





ツルマサキの果実ツルマサキの果実





タムシバの果実がいっぱいタムシバの花芽がいっぱい





カジカエデの黄葉カジカエデの黄葉





イタヤカエデとコハウチワカエデイタヤカエデとコハウチワカエデ





コスギゴケの仲間で文字のようコスギゴケの仲間で文字のよう





アカチシオタケアカチシオタケ





変形菌のマメホコリ変形菌のマメホコリ





(11月10日)
ササの保全活動(調査と柵下ろし)
天候:曇りのち晴れ
田歌の水位13時:21cm

今回は私の他に4名が参加、天候もよく人数も十分で予定していた作業のすべてが終了した。防鹿柵を下すと常緑の植物はシカに採食されてしまう。そこで柵内のササの上にもネットを被せなくてはならない。柵が8ケ所あるが、2m四方の小型なものなのでそれほど手間はかからない。



(11月11日)
天候:快晴
田歌の水位12時:18cm 
生杉ゲート~地蔵峠~中山神社裏尾根最高点~野田畑峠~上谷;クツベ谷出合~長治谷小屋前~地蔵峠~生杉ゲート
出逢った果実:ヒサカキ・アオハダ・ナナカマド・カマツカ・サワフタギ・ムラサキシキブ・マユミ・ヒメコマユミ・ツルマサキ・コウライテンナンショウ・アシウテンナンショウ

車中から見える山麓の黄葉もずいぶん進んでいる、そしてそれは北へ上るに従い盛りに近くなっていく、今年はオレンジ色に色付いたコナラやシデ類が美しい。

葛川梅ノ木から針畑川の方に入っていくと、普段なら多くて数台の車にすれ違うだけなのに、10倍近い対向車が続々とやってくる。離合の困難な場所が多く、その度に路肩によって待たなければならず、思うように走ることができない。

(早朝の細い山道であるにも関わらずライトを付けない車が多かったが、ライトは対向車に自分の車の存在を知らせるためのものであると認識して、日中でもライトは点けていただきたいものである。)

おそらく雲海の名所になってしまった「おにゅう峠」からの帰りの車だろう、今朝は紅葉と雲海と朝日の三点セットが見られたと思われる。聞くところによると、シーズンには前夜から数十台の車が並び、撮影ポイントは奪い合いになるとか、「何でそこまでして」と理解の限度を越えている。

そんなわけで予定より少し遅れて生杉ゲート前に到着しすぐに出発する。道路沿いの温度計が4℃を示し冷え込んだことを教えてくれていたが、歩き始めると風はなく、またよく晴れ渡って意外なほど暖かい。

コナラやシデの多い生杉側は紅葉の盛りだが、地藏峠を越えて芦生の森に入るとそこは既に冬枯れに近い。ブナやトチノキあるいはサワグルミなどはすっかり落葉して裸になっており、谷沿いに残るカエデ類の黄葉や紅葉がとてもよく目立つ。

枕谷から中山神社裏尾根に直接登る、かなり急な登りで一日の最初でなければとても辛いだろうと思われる。尾根上まで登れば色付いているものは消え、完全に冬枯れの姿になっていた。

今年のタヌキのタメ糞場調査は、ほぼ終えたと思っていたところ、この付近のものが未了であったことに気付き、慌てて今日の調査となった。尾根を若丹国境まで登り、そこで少し休憩してから野田畑谷に下る、この間5カ所のタメ糞場を回ったが、これらのタメ糞場では最近新しい糞を見なくなった。

野田畑谷に下り、川の中を歩いて遡っていく、ここはシカが越冬地へ移動する重要なルートの一つとなっており、移動を妨げる障害物の有無や量などを確認しながら歩いた。この障害物は人間が歩く場合にももちろん障害になるため、冬季の調査の際の時間計算の基礎にも使える。

野田畑谷は最後まで詰めようと思っていたが、‥‥続く


生杉ゲート=1時間45分=中山神社裏尾根最高点=1時間15分=野田畑峠=4時間05分=長治谷小屋前=1時間30分=生杉ゲート
『今日の出会いと目撃』牝シカ1頭(地藏峠付近)、人間0人


11月3日 由良川下流・七瀬谷           11月4日 由良川中流・マガリ谷

赤崎谷出合の上流赤崎谷出合の上流





カズラ谷出合の下流カズラ谷出合の下流





カズラ谷出合カズラ谷出合





七瀬谷七瀬谷





七瀬スベリ谷左俣の滝場七瀬スベリ谷左俣の滝場





由良川 七瀬の上流由良川 七瀬の上流





アヒノ谷アヒノ谷





エゴ谷出合の上流エゴ谷出合の上流





大谷出合の下流 チャートの地層が美しい大谷出合の下流 チャートの地層が美しい





大谷出合の下流大谷出合の下流





大谷出合の下流大谷出合の下流





大谷出合の上流大谷出合の上流





大谷出合の上流大谷出合の上流





大ツボ大ツボ





一ノツボ一ノツボ





ツボ谷ツボ谷





マガリ谷マガリ谷





マガリ谷の大滝マガリ谷の大滝





マガリ谷の源頭マガリ谷の源頭





三ノ谷の源頭三ノ谷の源頭





タカノツメの黄葉タカノツメの黄葉





メグスリノキの紅葉メグスリノキの紅葉





ヒサカキの果実ヒサカキの果実





ケケンポナシの果実ケケンポナシの果実





カマツカの果実カマツカの果実





コウライテンナンショウの果実 食べ始められているコウライテンナンショウの果実 食べ始められている
 このように食べられるのは、シュウ酸カルシウムの結晶が少ないためかと思い、恐る恐る食べてみると舌や唇が痛くならなかった。シュウ酸カルシウム質と量には個体差があるようだ。

ナナカマドの果実ナナカマドの果実





ノブドウの果実ノブドウの果実





スギエダタケスギエダタケ





シロキクラゲシロキクラゲ





ヌメリスギタケモドキ 幼菌ヌメリスギタケモドキ 幼菌





ヌメリスギタケモドキヌメリスギタケモドキ





ムキタケムキタケ





ブナシメジブナシメジ





リスがモミの種子を食べた痕リスがモミの種子を食べた痕





ユキムシ もう雪の降る季節になったのだユキムシ もう雪の降る季節になったのだ





30年ほど前に倒れたミズナラの大木 ようやく折れていた30年ほど前に倒れたミズナラの大木 ようやく折れるほどに分解が進んだのだろう




折れた部部を見ると、白腐れしてボロボロになっていた折れた部分を見ると、白腐れしてボロボロになっていた





(3日)
天候:晴れたり曇ったり
田歌の水位13時:18cm 
須後~灰野~カズラ谷出合~七瀬~七瀬谷・スベリ谷左俣遡行~ケヤキ坂付近~幽仙橋-(車)-須後(芦生ロードパークで車中泊)
二日間で出逢った果実:ヒサカキ・ケケンポナシ・アオハダ・ナナカマド・カマツカ・サルナシ・ムラサキシキブ・クサギ・ツルリンドウ・ノブドウ・コウライテンナンショウ

急に冷え込みが強くなったようだ、道路沿いの温度計は4℃を示している、そのためだろう紅葉も一気に進んだように感じる。今年の紅葉は夏の気候不順と台風のためによくはならないだろうと思っていたが、まずまずの状況ではないだろうか。

須後に駐車して出発、トロッコ道を歩き灰野で由良川に下る、今日は冬季におけるシカの餌資源調査の2回目、区間は灰野から七瀬までの由良川沿いである。今回は前回以上に足元の装備を厳重にしての冷水対策をする、準備に少し時間がかかるが、流れに入ってみるとその効果が分かる、足首から下は別としてそれ以外は冷たくならないのだ。

由良川の左右を見ながら餌になりそうな生きた倒木や垂れた枝などを探す、やはりこの辺りも少ない、水量はいつもの半分程度で歩き易く、対象物も少ないために行程がはかどる、カズラ谷出合で小休止、予定よりも早めの到着だ。

カズラ谷出合を過ぎる頃から紅葉も進んでくる、またブナも現れ北斜面からはモミやツガが消え、積雪量もこの辺りから急に深くなる、何か気象的な転換点になっているのかもしれない。

カズラ谷出合上流の函を過ぎると、台風の際に倒されたものか倒木が出現してくる、スギが倒れる際に道連れとなったものも多く、それらの一部は冬季のシカにとって有力な餌になりそうだ。七瀬近くなると倒木もなくなり、順調に調査も進んで予定の時間内に七瀬に到着する。

七瀬谷を少し入ったところで昼食を摂る、ラーメンと卵焼き入り「お握らず」、そして今日はアジのフライも、ちょっと食べ過ぎのようだ。食事を摂って再び遡っていく、今日はもう一つの用件である種子の採取がある、これは適時であったのか完熟した状態のものが採取できた。

流れが細くなってきたところで長靴に履き替える、重装備のおかげで靴下が濡れている程度、それでも乾いた靴下に履き替えると暖かくて快適だ。いつものように林道を横断して傘峠の稜線に上り、ケヤキ坂付近に出て林道を下る。

幽仙橋までくると、学生さんを伴った「N」先生が作業を終えられこれから帰られるところ、「乗って行きなさい」というお言葉に甘えてゲートまで乗せていただいた。お陰で予定より1時間近く早く到着、すぐに芦生ロードパークに移動し、明るいうちに宿泊の準備と食事の準備ができた。

夕食は鍋焼きうどん、日本酒を飲みながら食事を摂っていると急速に酔いが回ってくる、具が多かった鍋焼きうどんの半分は朝食用に残して早々に寝てしまった。


須後=3時間=カズラ谷出合=1時間20分=七瀬=3時間10分=ケヤキ坂付近=45分=幽仙橋
『今日の出会いと目撃』シカの警戒音(七瀬谷の下流・スベリ谷の中流)、人間0人




(4日)
天候:雨のち曇り(山上部ではガス)
田歌の水位13時:18cm 
須後~七瀬~大谷出合~一ノツボ~マガリ谷遡行~七瀬中尾根分岐~ケヤキ坂付近~須後

昨夜は長時間眠った、日頃の睡眠不足が解消されるほどに。夕食の残りの鍋焼きうどんと食パン1枚で朝食を済ませ、ポットにいっぱい湯を入れて準備は完了、車内を整理して須後へ移動する。

昨日より1時間ゆっくり起きても30分ほど早く須後に到着できる、須後を起点に二日間調査するときは車中泊に限る。ところが天候はよくない、霧雨が時々降ってくる、昨日朝の天気予報では雨の話はなかったと思うが、すぐに止むだろうと期待しながら出発した。

今日は昨日に引き続き冬季におけるシカの餌資源調査の3回目、灰野・七瀬間のトロッコ道と、七瀬・一ノツボ間の由良川沿いが対象区間だ。昨年までは、七瀬・一ノツボ間の由良川沿いだけで丸一日かかっていたのだが、今日はそれに加えてトロッコ道が増える、一日で終わるかどうか不安で、とにかく餌資源が少ないことを祈りながら足早に歩いた。

赤崎谷辺りからは霧雨が小雨に変わり、しばらく止みそうにない気配、そこでカッパの上下を着けることにした。雨の中の調査はできるだけ避けたい、しかも秋が深まってからの川の中の調査はなおさら、モチベーションもガタガタに落ちてしまう。

しかし、餌資源の少ないことを祈ったお陰かどうかはいざ知らず、対象物はわずかしか見当たらず、予定より早く七瀬に到着する。ここで沢足袋に履き替える、昨日の濡れた靴下もザックの中に入れてきたためか冷たくはない、水温も慣れたせいか昨日より温かくさえ感じる。とは言え、できる限り流れの中に脚を入れたくないことには変わりはないが。

由良川を遡るにつれ紅葉も進んでいくように思われる、ただ、赤い色には(雨空で陽が射さず)光が当たらないのは致命的だ、鮮やかさが悲しいほど乏しい。結局一ノツボまでの間でも餌資源が極めて少なく、お陰で予定より45分も早い到着となり、また雨も大谷出合付近では止んでいた。

マガリ谷出合まで戻って昼食を摂る、ラーメンと食パンときゅうり、ラーメンが伸びるまでの間にミルクティーを作ってゆっくりと飲む。時間的に余裕ができ、焦る気持ちも消えて気分も上々、それでも早めに食事を済ませてマガリ谷を遡っていく。

今日は水の涸れるところまで谷を詰め、そこで長靴に履き替えて尾根までの急斜面をゼイゼイ言いながら登っていく。尾根まで登ればその後は緩やかとなり、苦しい思いをする場所もなくなって、ほどなく七瀬中尾根分岐に到着。

その後は、痕跡程度の歩道となってしまった傘峠の稜線を、ブナノ木峠方面に向かって歩き、ケヤキ坂付近で林道に出る。その先は昨日と同じルート、ただ幽仙橋まで下って来てもだれにも出会わず、須後まで林道歩いた。

途中で少し道草をしたが、それでも予定より少し早いくらいに帰着、日が短くなってきたがまだ十分に明るかった。


須後=2時間50分=七瀬=1時間40分=大谷出合=40分=一ノツボ=1時間55分=七瀬中尾根分岐=2時間50分=須後
『今日の出会いと目撃』牡シカ2頭(野田谷出合付近・七瀬の少し下流)、シカの警戒音(アラ谷出合の上流・エゴ谷出合付近・七瀬中尾根分岐付近)、人間0人




10月28日 由良川源流

中山橋から下流方面中山橋から下流方面





八宙山の東側八宙山の東側





トコ迫出合のカツラトコ迫出合のカツラ





トコ迫出合の少し上流トコ迫出合の少し上流





三ノツボ三ノツボ





ホウ谷出合の下流ホウ谷出合の下流





岩谷出合の上流岩谷出合の上流





スケン谷出合の上流スケン谷出合の上流





通称:トチノキ谷通称:トチノキ谷





アカシデなどの紅葉アカシデなどの紅葉





ヤマザクラなどの紅葉ヤマザクラなどの紅葉





ハウチワカエデの紅葉ハウチワカエデの紅葉





カエデの葉カエデの葉 左上から右下へ オオモミジ、コハウチワカエデ、ハウチワカエデ、ウリハダカエデ、コミネカエデ、イタヤカエデ



ムラサキシキブの果実ムラサキシキブの果実





ヒメコマユミの果実ヒメコマユミの果実





エゾユズリハの果実エゾユズリハの果実





コシアブラの果実 かなり苦いコシアブラの果実 かなり苦い





アラゲコベニチャワンタケアラゲコベニチャワンタケ





ブナハマルタマフシまたはブナハタマフシブナハマルタマフシまたはブナハタマフシ マスカットを小さくしたような形状・質感の虫こぶ。食べてみると微かに甘く、味もマスカットを水っぽくしたような感じ、5個も食べてしまった。


生杉からの林道がゲートから300mほど先で崩落していた生杉からの林道がゲートから300mほど先で崩落していた。道路部分が全くなくなっているので、復旧には1年以上かかるだろう。



天候:晴れ時々曇り
田歌の水位14時:21cm 
生杉ゲート~地蔵峠~中山橋~トコ迫出合~岩谷出合~中山橋~地蔵峠~生杉ゲート
出逢った花:<咲き始め>
<盛り>
<咲き終わり>アキノキリンソウ・ダイモンジソウ・リンドウ
二日間で出逢った果実:ミヤマガマズミ・ナナカマド・カマツカ・サルナシ・エゴノキ・ヒメコマユミ・ヤブコウジ・ムラサキシキブ・クサギ・エゾユズリハ・ツルリンドウ・コウライテンナンショウ・

急に冷え込むようになってきた、道路沿いの温度計は5℃を示している。生杉ゲート前に駐車して出発する、森の紅葉は進んできたようだ、台風の影響で葉が傷ついてきれいに色付かないのではと思っていたが、痛んだのは部分的だったらしく、この辺りはあまり影響がなかったようだ。

地蔵峠を越えて林道を歩く、ゲートの前に「監視カメラを設置している」旨の表示がなされるようになってから、無断入林者が一気に減ったように思われる。また地蔵峠から上谷へ入る歩道が今年の豪雨と台風でさらに荒廃し、歩道の位置が分からなくなっているのも大きい。

中山から八宙山方面に登って行く、この登りは急でしかも一気に登る、だからあまり好きにはなれない、しかし傾斜が緩くなってくるとなかなかいい雰囲気になる。八宙山の東側から支尾根に入り、1ケ所今年最後に残ったタヌキのタメ糞場の状況を記録し、由良川に向かって下って行く。

芦生の地形が一般的のそのようになっているためだが、この尾根も山上部は緩やかだが次第に傾斜を強め、最後はかなり急な傾斜となって由良川に落ちる。トコ迫出合に下り着き、陽のあたる岩の上で沢足袋に履き替える、カッパのズボンに長靴用スパッツを着け、水温が低くなるこれからの季節に対応した万全の装束で水の中に入った。

水量はいつもよりも少なく、あまり深みに入らなくて済むのはありがたい、実際足を水に入れても思ったより冷たくないのは、晴れているのが原因の一つでもあるだろうが、「水は温まり難く冷め難い」のも大きな原因だ。外気温が一気に下がってもなかなか水は冷たくならないが、反面春のように一気に外気温が上がってもいつまでも冷たい。

今日の目的は先週に引き続き植物のサンプリング、そしてホウ谷出合付近からは冬期におけるシカの餌資源調査を例年のように行うことにある。しかしサンプリング予定の植物は、7月の豪雨による増水で流され見つからないことが多く、例え残っていても花の咲かない小さな個体ばかりであった。

岩谷出合を過ぎた日溜りで昼食を摂る、今回からはラーメンにした。いつものようにラーメンの伸びるのを待ちながらミルクティーを作り、卵焼き入りお握らずと一緒にラーメンをすする、これから春先までの定番である。

食事を摂りながら暖かい陽を浴びているととても気持ちがいい、水量の少ない川から流れてくる柔らかな瀬音が耳朶を打ち、たゆたう水面は時々光を撥ねてきらりと光る。じっとしていると動き出すのが本当に億劫になる、そんな弛緩した体を叱って重い腰を上げた。

これより中山橋までずっと川の中を歩く、しかし生きて水面に垂れてシカの餌になるような樹木は4本しか数えられなかった。この冬大雪になるならば、シカは餌を得られずに飢えに苦しむことだろう、だが彼らはとても利口でありそんなことは既に読み取っていることだろう。

中山橋で道路に上がる、美山自然文化村のツアーバスが止まっており、長靴に履き替えながらそこにおられたドライバーの方としばらく話し込む、昨年か一昨年かにもこの季節にここで同じようにお話ししたように記憶している。そのうちにツアーの方が歩いてこられ、ガイドさんと一緒に長治谷小屋まで歩いた。

その後は地蔵峠を越えて林道を下る、秋が深まるにつれ日暮れが急にやってくる、そんな訳であまりゆっくりとは歩けなかった。

生杉ゲート=1時間=中山橋=1時間55分=トコ迫出合=1時間50分=岩谷出合=2時間10分=中山橋=2時間25分=生杉ゲート
『今日の出会いと目撃』人間20人程度(中山橋付近で河鹿荘のツアー)

10月20日 七瀬スベリ谷右俣・研究林事務所裏尾根  10月21日ガイド

トロッコ道はフタゴ谷の手前で通過困難になっていたトロッコ道はフタゴ谷の手前で通過困難になっていた





七瀬スベリ谷七瀬スベリ谷





七瀬スベリ谷七瀬スベリ谷





スベリ谷の右俣スベリ谷の右俣





スベリ谷の右俣スベリ谷の右俣





スベリ谷の右俣スベリ谷の右俣





スベリ谷の右俣スベリ谷の右俣





スベリ谷の右俣スベリ谷の右俣





スベリ谷の右俣スベリ谷の右俣





スベリ谷の右俣の源頭 昼食を摂ったスベリ谷の右俣の源頭 ここで雨の止むのを待ちながら昼食を摂った




七瀬中尾根から七瀬中尾根から





傘峠傘峠を望む





ヤブコウジの果実 タヌキのタメ糞場のものヤブコウジの果実 タヌキのタメ糞場のもの





タヌキノチャブクロ(キノコ)タヌキノチャブクロ(キノコ)





ハナビラニカワタケハナビラニカワタケ





翌日上谷でアシウテンナンショウの果実に出会った翌日上谷でアシウテンナンショウの果実に出会った。葉が無いとコウライテンナンショウとの区別ができないため、初めて出会ったのも同じだ。



花脊峠から鞍馬方面に少し下ったところで花脊峠から鞍馬方面に少し下ったところで こんなひどい台風の被害地(倒木の)は見たことがない




(10月20日)
天候:雨(出発時雷雨)曇りのち晴れ
田歌の水位13時:35cm 
須後~七瀬~スベリ谷右俣遡行~七瀬中尾根分岐~ケヤキ坂付近の林道~須後(クラブハウス宿泊)
出逢った花:<咲き始め>
<盛り>ダイモンジソウ
<咲き終わり>アキチョウジ・アキノキリンソウ・シロヨメナ
二日間で出逢った果実:サルナシ・キブシ・エゴノキ・ハクウンボク・ヒメコマユミ・ツルリンドウ・コウライテンナンショウ・アシウテンナンショウ

今日も雨の天気予報、昼過ぎには上がるようだが芦生は特別、夕方まで止まないことを覚悟して出掛ける。5日ほど前から鞍馬街道がようやく通れるようになった、台風21号の通過以来実に40日ほど通行止めになっていたわけであり、どのようになっているのかと気がかりであった。

実際に行ってみると、その被害の大きさに唖然とするばかり、スギの木立がなぎ倒され、酷いところでは9割ほどが倒れている、これほど酷いとは思っていなかった。台風の被害が大きく「鞍馬の火祭」も中止になり、叡電も貴船口駅と鞍馬駅間が運休(10月末ごろには開通予定とのこと)している。

強い風はわずか1時間程度だったと思うが、こんな短時間にこれほど大きな被害をもたらす台風の威力をまざまざと知らされる。地球温暖化がなおも進行すると、今後も強い勢力の台風が襲来したり、短時間豪雨が頻発したりするのだろう、将来の自然環境への影響が危惧される。

須後に到着、今日の宿泊予定施設であるクラブハウス前に車を停め、車中でカッパを着けて出発の準備をする。さあ出掛けようとすると雷鳴が渓間に轟き渡る、「なんてことだ」覚悟はしていたが雷雨にまでなるとは思っていなかった、モチベーションはガタガタ、由良川が増水したら今日の調査は中止にして引き返そう。

雨は強いが風はなく、カッパの上から傘を差してトロッコ道を歩く、しかし強い雨は長続きせず、かえって時々止んでくれるほど。また雷鳴も出発時に3度ほど鳴っただけでその後は静かなものだ、これならば予定のルートを回ってくることができるかもしれない。

刑部谷を過ぎたところから由良川に下り沢足袋に履き替える、今日はこの辺りから七瀬の手前までの間に自生する植物のサンプリングが、目的の一つである(もちろん採取については許可済みである)。ところが7月上旬の西日本豪雨のために対象とする植物が流されてしまったのだろう、3ケ所中1ケ所では見つけることができず、残る2ケ所も3cm程に小型化しており、発見するには舐めるように視線を這わせなければならなかった。

雨が続いているため、由良川をたくさんの落葉が流れてくるようになった、濁りはあまりないが水量は少し増えてきたようある。調査を終え七瀬まではトロッコ道を歩き、七瀬からは七瀬谷に入っていく、今回は調査地との関係でスベリ谷の右俣に入ることにする。

この谷は出合から中小の滝がひしめくように連なり、困難なものもないので楽しく登ることができる。滝場を越えると谷が三つに分かれている、今日は一番右の谷に入り、更に一番右の水量の乏しい支流を遡った。水の涸れるところで長靴に履き替え、昼食の「お握らず」も食べた。

これまで幾度か雨が止むことがあり、その度にこれで晴れてくれるのだろうかと期待させられたのであったが、いつも裏切られてばかり、しかし今回はどうも違うようだ。対岸の山の霧が取れ、空も明るくなってきた、もしかしたらと少し強い期待を持ち始めたが、またも裏切られると辛い、それなりの期待に留めておこう。

昼食を済ませ、七瀬中尾根までの急な小尾根をゼイゼイ言いながら登っていく、上り着いたところが今日最初のタヌキのタメ糞場である、今日もいつものように私の調査と共同研究者の依頼作業をする。この作業は雨が降っておればできない、ちょうど作業開始直前に止んでくれて本当にありがたい。

この周辺で5ケ所のタメ糞場を回り、次いで七瀬中尾根分岐から傘峠の稜線に入り西へ向かって歩く。ケヤキ坂付近で林道に下り、その後研究林事務所の裏に続く長い尾根に入る、この尾根にも5ケ所のタメ糞場がある、この辺りまでくると雨露もほとんど乾き、青空さえ時々覗くようになっていた。

この尾根の前半は平坦で薮も少なく歩き易いが、一旦大きく下ってコルを登りなおすと、それからはユズリハとアセビそしてスギの幼木の薮が連続し、一度にスピードが落ちてしまう、できれば通りたくない場所なのだが…。

ただ、昨年クロホウジャクの幼虫がユズリハの葉を激しく採食したため、今年はずいぶん葉が少なくなって歩き易くなっていた。研究林事務所構内の建物が眼下に見えるようになると一気に傾斜が強まり、最後は樹木園の荒れた歩道を辿って構内へ下り着く。

クラブハウスの宿泊者は私を入れて7名、よく知っている方が多く一緒に夕食を摂らせていただいた。

須後=2時間45分=七瀬=4時間10分=ケヤキ坂付近の林道=2時間35分=須後
『今日の出会いと目撃』牡シカ1頭(七瀬の下流)、シカの警戒音(赤崎付近・七瀬付近・ケヤキ坂の南東・研究林事務所裏尾根)、人間0人



(10月21日)
天候:晴れ
田歌の水位13時:26cm 
「芦生山の家」のガイドで、自然大学の野外実習、キノコに興味のある方が参加されており、キノコの話がずいぶん多くなってしまった。

10月14日 七瀬谷・由良川源流・マガリ谷

大谷出合下流大谷出合下流





大谷出合のすぐ下流大谷出合のすぐ下流





ナナカマドの果実ナナカマドの果実





リュウキンカの狂い咲きリュウキンカの狂い咲き





イヌセンボンタケイヌセンボンタケ





クリタケクリタケ





イノシシの子供イノシシの子供





チョウジギクの調査チョウジギクの調査 今年の豪雨による増水で自生地がえぐり取られてしまった。




2016年のチョウジギク自生地2016年のチョウジギク自生地 現在は上の写真のとおりになってしまった。





天候:晴れ時々曇り
田歌の水位13時:30cm 
ケヤキ坂付近~七瀬谷下降~七瀬~大谷出合~二ノツボ付近~マガリ谷出合~マガリ谷遡行~七瀬中尾根分岐~ケヤキ坂付近

9月2日、京都大学と京都府立植物園の関係者の方に対し、希少植物の自生地案内を行ったが、今回はその2回目で、それと併せて研究者の調査も兼ねた。植物園からは1名が、大学からは学生さん2名と指導教官1名の参加となったが、前回とはメンバーは異なっている。

植物園の方には京都市内から私の車に乗っていただき芦生へ向かう。研究林事務所構内のクラブハウス前で、前日から芦生入りされている大学の方と合流し、林道を通ってケヤキ坂付近まで入る。

出発の準備を済ませ、傘峠方面にしばらく歩いた後,七瀬谷のスベリ谷本谷源頭から七瀬谷に下って行く、すぐに現れる林道を横切ると間もなく流れが現れてくる。下り続けるほどに水量は増えやがて小滝も時々現れてくる、そこで長靴から沢足袋に履き替えることにした。

この谷最大の滝場まではちょっとしたゴルジュ状になっており、だんだんと沢歩きらしくなってくる、そして大滝の上あたりで学生さん1名と指導教官と別れ、私と植物園の方そして学生さん1名の3名は更に谷を下り続けることにした。別れた二人はこの辺りで調査をして往路を引き返される予定である。

七瀬まで下って由良川に出合い、少し下流に足を運んでから引き返して由良川を遡っていく。水量はいつもより少ない程度、水温が昨日より温かく感じるのは、少し標高が低いからだろうか、いずれにせよ流れの中を歩いても辛く感じないのはありがたい。

前回の案内と同様に、由良川沿いにある希少植物の自生地を辿っていく、しかしそれらの植物は元々小型のものであったり、シカの採食や増水の被害に遭って小型化したりしており、自生地を知っているものでないとほとんど見つけることができないくらいである。増水前に写した写真を持参して現在の自生地と比較してみると、その悲惨なほどの変化に胸が詰まる。

個体数が減少しある閾値を越えてしまうと、人間が手を差し伸べない限り絶滅へ向かって加速度的に突き進んでいく。このようにして、芦生の植物のいくつかは既に絶滅し、更に多くの種が絶滅への坂道を転がり続けているのだ。この中には分布上貴重な種も含まれており、一刻も早い保全対策が必要である。

大谷出合で昼食を摂り、二ノツボ付近まで遡ってから少し引き返し、今回はマガリ谷を遡ることにした。学生さんとは何度か歩いたことがありその技量はある程度分かっていたが、植物園の方は沢歩きが初めてとのこと、しかしとてもそうとは思えないほどのバランス感覚の良さで、立った滝もスイスイ上って来られる。

沢登りするにも天性の素質やセンスがあるのだろう、そういうものを持っておられる方は素晴らしい、それに比べ私は頻繁に歩き続けているから何とか歩けているに過ぎないが。

お陰で予定どおりの時間で進んで来られた、ところがそれを知って安心し気が緩んでしまったのだろう、道草をしている間に予定より20分も遅れて出発地に到着した、待っていただいたお二人には申し訳ないことをした。

ケヤキ坂付近=2時間25分=七瀬=3時間35分=マガリ谷出合=2時間25分=ケヤキ坂付近
『今日の出会いと目撃』牡シカ1頭(アヒノ谷出合下流)、イノシシ子供4頭(七瀬付近)、人間0人

10月13日 岩谷・ホウ谷・スケン谷

岩谷岩谷





岩谷岩谷





ホウ谷ホウ谷





ホウ谷ホウ谷





ホウ谷ホウ谷





スケン谷下流スケン谷下流





スケン滝 左側の細い滝を登るスケン滝 左側の細い滝を登る





スケン谷上流スケン谷上流





ゴマナゴマナ





ダイモンジソウ 群生ダイモンジソウ 群生





ダイモンジソウダイモンジソウ





ツルリンドウの果実ツルリンドウの果実





コウライテンナンショウの果実コウライテンナンショウの果実





ブナハリタケブナハリタケ





ニカワチャワンタケニカワチャワンタケ





スギヒラタケスギヒラタケ





天候:晴れのち曇り時々晴れ
田歌の水位13時:31cm 
出逢った花:<咲き始め>
<盛り>ダイモンジソウ・ゴマナ・
<咲き終わり>リンドウ・アキギリ・アキチョウジ・イヌコウジュ・アキノキリンソウ・シロヨメナ
出逢った果実:サルナシ・キブシ・エゴノキ・ムラサキシキブ・クサギ・ツリバナ・ヒメコマユミ・ツルリンドウ・コウライテンナンショウ
古屋~岩谷峠~ホウ谷出合~岩谷出合~スケン谷出合~古屋

急に冷え込み、「秋深まる」の感を強く感じる、道路沿いの温度計が8℃を示し数値上もこの感覚を裏付けている。古屋に駐車して出発、防寒着を着け手袋も嵌めた、朝から雨の心配がないのは久しぶりのような気がする。

花はほとんど終わりに近づき、果実も夏以降の不順な天候のために思ったほど実ってはおらず、林道を歩いても楽しみは少ない。その中で、イヌタデなどのタデ類が白やピンクをした穂状花序をたくさん付けている、しかしこれらはがく片であり花弁ではない、指で押しつぶしてみると分かると思うが、既に硬い種子ができている。

岩谷峠への登りも今日は不思議なほど楽に上れた、少し寒いくらいの方が坂道を歩くにはちょうどいいのだろう。峠でダニ除けズボンを履き岩谷へ下って行く、不明瞭な旧道を通らずまっすぐ下るとかなり急だ、谷底に到着して流れに沿って下って行く。

由良川に出合う少し手前から左岸の尾根へ登ることにする、結構急でシカの足跡を利用しながらジグザグに上っていく、この上にタヌキのタメ糞場があるのだ。今年は天候に恵まれず、その上新しい調査作業が加わったためにタメ糞場巡りが遅れている、この状態では150カ所ほどあるタメ糞場を回り切れないかもしれない。

タメ糞の状況を記録しホウ谷出合に下る、そして由良川を渡ってホウ谷を遡り、支流に入って流れが消える辺りから右岸の尾根に登った、この上にも調査対象のタメ糞場があるのだ。GPSで位置情報を記録しておくと、ダイレクトに目的地に到着できるので、調査地を巡る時には非常に役立つ。

この周辺に3カ所のタメ糞場があり、これを巡って記録を記し、共同研究者からの依頼作業も行った。ホウ谷に下って由良川まで流れの中を歩き、岩谷出合で沢足袋に履き替え昼食も摂る、今日も「お握らず」である。

食事を済ませて由良川を遡る、流れの中に脚を入れるとその冷たさに、思わず脚を引き上げてしまいそうになる。少し浸けていただけで痛い、もう沢歩きが辛い季節になってきたようだ。

トチノキ谷付近まで遡った後スケン谷出合まで引き返し、次いでスケン谷を遡っていく。平坦で広々とした下流の行き詰ったところがスケン滝、ハングしているので登れず左側の支流に掛る細い滝を登って越える、その後は水の涸れるまで難所はない。

そこで長靴に履き替え、併せてダニ除けズボンも履いて右側の急斜面を登っていくが、江丹国境稜線まではわずかである。岩谷峠方面に向かい2か所のタメ糞場で作業を済ませ、水道施設に至る尾根を下って行く、昨年と今年の台風で倒木が多く、これを避けようとしてルートから外れてしまうことも度々あった。

林道に下り着いて時間を見るとまだ早い、そこで帰りに散髪をしようと考え急ぎ足で林道を歩いた。

古屋=2時間50分=ホウ谷出合=2時間05分=岩谷出合=1時間20分=スケン谷出合=2時間45分=古屋
『今日の出会いと目撃』牡シカのラッティングコール2回(トコ迫源流・ロクロベット谷)、人間0人

10月7日 中山谷山の稜線 8日 櫃倉谷と若丹稜線

森林の下層がアセビの灌木とオオイワカガミ森林の下層がアセビの灌木とオオイワカガミ 少しやせた尾根上ではこのような植生の場所がよく見られる




P766mから奥ノ谷山への稜線でP766mから奥ノ谷山への稜線で





P766mから奥ノ谷山への稜線でP766mから奥ノ谷山への稜線で





奥ノ谷山分岐からの下りで ようやくガスが取れてきた奥ノ谷山分岐からの下りで ようやくガスが取れてきた





奥ノ谷山分岐からの下りで奥ノ谷山分岐からの下りで





櫃倉ゴルジュの巻き道が倒木で通行不能になっていた櫃倉ゴルジュの巻き道が倒木で通行不能になっていた





櫃倉ゴルジュ櫃倉ゴルジュ





櫃倉ゴルジュ櫃倉ゴルジュ





原生林にドラム缶 林道工事のものだが・・・原生林にドラム缶 林道工事のものだが・・・





若丹国境稜線上では下層植生のない場所も多い若丹国境稜線上では下層植生のない場所も多い





若丹国境稜線 ブナが多い若丹国境稜線 ブナが多い





ハナタデハナタデ





ノコンギクノコンギク





シロヨメナシロヨメナ





アシウアザミアシウアザミ





アカメガシワの果実 天候不順が原因か脂分が少ないアカメガシワの果実 天候不順が原因か果実の周囲に脂分が少ない




ガマズミの果実ガマズミの果実





キブシ(上)とノブドウ(下)の果実キブシ(上)とノブドウ(下)の果実





タンナサワフタギの果実タンナサワフタギの果実





エゴノキの果実(左上は参考のためハクンボク)エゴノキの果実(左上は参考のためハクンボク)





オオウラジロノキ(上)ウラジロノキ(左)アズキナシ(右)果実オオウラジロノキ(上)ウラジロノキ(左)アズキナシ(右)果実




ナンキンナナカマドの果実ナンキンナナカマドの果実





ソウシシヨウニンジンの果実ソウシシヨウニンジンの果実





コバノガマズミの果実コバノガマズミの果実





エリマキツチグリエリマキツチグリ





ビョウタケビョウタケ





ツキヨタケ幼菌ツキヨタケ幼菌





サンコタケ 写真を採っている間も悪臭が漂っていたサンコタケ 写真を採っている間も悪臭が漂っていた





オオキツネタケオオキツネタケ





ウスヒラタケウスヒラタケ





ナラタケ(この系統は有毒とされているものか?)ナラタケ(この系統は有毒とされているものか?)





カノシタカノシタ





ケロウジケロウジ





アミタケアミタケ





ホコリタケホコリタケ





コフキサルノコシカケコフキサルノコシカケ





小さいホウキタケの仲間小さいホウキタケの仲間





イタヤカエデのコブ病 これだけ大きいものま珍しいイタヤカエデのコブ病 これだけ大きいものま珍しい





フデリンドウ 越年草なのでこの頃に発芽するフデリンドウ 越年草なのでこの頃に発芽する





海藻のようなコケ 今のところ名前が分からない海藻のようなコケ 今のところ名前が分からない





イノシシが掘った痕イノシシが掘った痕





発情期になると、牡シカがこのようなことをするシカが地面を掘った痕 発情期になると、牡シカがこのようなことをする




リスリス





二日間で出逢った花:<咲き始め>
<盛り>シロヨメナ・ノコンギク
<咲き終わり>ホツツジ・リンドウ・アキチョウジ・イヌコウジュ・ミヤマママコナ・ハナタデ・サンヨウブシ・アキノキリンソウ・アシウアザミ
二日間で出会った果実:オオウラジロノキ・ウラジロノキ・アズキナシ・ナナカマド・ナンキンナナカマド・ガマズミ・コバノガマズミ・キブシ・ノブドウ・エゴノキ・ハクウンボク・サルナシ・ソウシシヨウニンジン・タンナサワフタギ
(7日)
天候:曇りのち雨が降ったり止んだり
田歌の水位13時:43cm 
須後~中ノツボ谷出合~P766m~奥ノ谷山分岐~須後

天気予報は曇りのち晴れ、明け方は少し雨が降っていたが家を出掛ける頃には止んでいた。鞍馬と花背峠間の通行止めがなかなか解除されず、芦生へのアプローチが周山経由になってしまって、花背経由よりも少し時間がかかる。

須後に到着して出発、晴れてはいないが雨が降っていない、花や果実を観察し写真を撮りながら内杉林道を歩く、今年は夏以降すっきりした天気にならずその上台風が連続してやってくるという、森にとってもそこに住む動物にとっても、あまりありがたくない年のようである。

落合橋付近まで来ると細かい雨が降り始める、見上げると山の上のほうから霧のような雨雲が下りてくる、「今日も雨か」と一気に気力が失せてしまった。櫃倉3号橋まで来ると本格的な雨、そこで橋の下に入って雨宿りすることにする、そしてしばらく止みそうにないので、このブログの昨日分を下書きすることにした。

書き始めてそれほど時間が経過しない間にほとんど止んでしまった、そこで再び歩き始める。横山峠を越えて中ノツボ谷出合に下る、そして中ノツボ谷の対岸にある小さな尾根を登ることにする、タヌキのタメ糞場調査が今日の目的だ。

アセビの灌木が多く、雨露で濡れるのを避けるためカッパのズボンを履いて登り出す、最初はかなり急斜面だが、それを越えればよくある普通の登り、といっても急なことには変わりはないが。ところが再び雨が降り出す、それも本格的な雨が。そこで倒木に座って傘を差し、雨の止むのを待っていると、ウトウトと眠ってしまう。

それほど眠ってはいないと思うが気が付くと雨がほとんど止んでいる、そこで再び登り始めることにした。坂谷出合へ続く尾根まで上がると傾斜が緩くなる、そして尚も登り続けると中山谷山と奥ノ谷山を結ぶ稜線上のP766mに到着する。

タヌキのタメ糞場が中山谷山側に1ケ所あるためそれを往復し、引返して稜線を奥ノ谷山方面に向かう。この稜線はアップダウンが幾つもあるがそれほど激しいものではなく、自然林が多くてなかなか楽しいところだ、15年ほど前は膝上のササが林床一面を覆っていたが、今は全く消失して裸地が目立つ。

奥ノ谷山分岐から須後の方に少し行くと最後のタメ糞場、ここまで8ケ所ほどのタメ糞場を回ったが、新しい糞が全くない上消失しているものもある。まるでこの付近のタヌキが消えてしまったかのような状況であり、何か彼らに災いがあったのではないかと危惧される(例えば一時流行った疥癬が再び流行したとか)。

その後は、緩やかな広尾根から急な痩せ尾根に変わっていく尾根上を、キノコを観察しながら下り続け、最後は須後付近の内杉谷に下った。今日も一日雨の中、まだ暖かいから耐えられるが、これから秋が深まって寒くなってくると、雨の山歩きが一層辛くなってくることだろう。

今夜の泊りは芦生ロードパークにて車中泊、夕食は焼きそば、日暮れが早くなった。


須後=2時間05分=中ノツボ谷出合=1時間40分=P766m=4時間10分=須後
『今日の出会いと目撃』性別不明シカ1頭(P766m付近)、牡シカのラッティングコール2回(P766m付近と奥ノ谷山分岐付近)、イノシシ1頭(奥ノ谷山分岐付近)、人間6人ほど(内杉林道で:ブナノキ峠へ向かわれるとのこと)


(8日)
天候:曇りのち晴れ
田歌の水位13時:40cm 
須後~中ノツボ谷出合~若丹国境稜線~権蔵坂~坂谷出合~須後

昨夜の夕食であった焼きそばは、朝食用にもするためたくさん作っていた、これにキャベツを足して朝食にする。コンパクトカーで車中泊するには荷物の多くを移動させる必要がある、従って翌日元に戻す荷物も当然多くなり、出発までにそれなりの時間が必要になる、これが車中泊の欠点ではあるが…。

須後に移動して出発、雨は降っていないが曇っている、今日こそ雨は降らないでくれよと半ば悲壮な思いで祈りながら、今朝も内杉林道から櫃倉林道を歩き横山峠を越える。中ノツボ谷を過ぎるころから青空が覗き始める、ようやく晴れてきたのだ。

櫃倉谷の中を右へ左へと渡渉を繰り返して遡っていく、人があまり歩かなくなったことから、増々歩道は荒れてその在りかさえ分からなくなっているところが頻繁に現れる。櫃倉ゴルジュの巻き道を登り始めると、大きなスギなどがまとまって倒れて歩道を塞ぎ、簡単には越えられなくなっていた。

倒木の上か下を回らなければならないが、どちらも急斜面のため足場が悪く、無事に越えることができるか自信がない。そこで一旦谷まで下って少し遡り、ゴルジュの始まる辺りから急傾斜地を登ることにした。

ところがここがまた急で、あるところでは木に掴まり、またあるところでは岩を攀じ登りと、なかなか厳しいルートであった。歩道まで上り着くと、その後は昨年とあまり変化がなく無事巻き終わったが、知らないで杉尾峠から下って来ると、ロープなしでは通過困難であり、酷い場合は遭難に繋がりかねない。

現在では櫃倉谷は入林が認められないため、その規定を遵守される限りは問題がないが、知らない或いは無視すると大変なことになってしまう。最近の芦生は大雨と台風で大きな被害が発生し、以前の記憶が全く役に立たない場合がある。入林が認められていない場所へ無断で入ることは、遭難に繋がると心得た方がいい。

その後は谷も平坦になるため特別困難な場所はなく、ロクロ谷を過ぎスベノキ谷を過ぎて、次に右岸から合流する小さな谷に入る。水がなくなるとすぐに林道に出る、これを横切ってさらに登ると若丹国境稜線である、今日もこれよりタヌキのタメ糞場調査が始まる。

雨上がりで空気が澄んでいるのだろう、木立越しに若狭湾に浮かぶ毛島、冠島の他小さな沓島も微かに見ることができた。若丹国境稜線を西へ向かう、この稜線はアップダウンが強く忠実に歩くとかなり時間と労力が必要になる、またエゾユズリハの薮が酷かったが、クロホウジャクの幼虫に食べられたために少しは歩き易くなっていた。

1ケ所稜線から外れたタメ糞場があり、これを往復して昼食にする。天気が良く暑くも寒くもなく何と理想的な調査日和だろう、ゆっくりと休憩してからさらに稜線を西へ向かう。権蔵坂を越え坂谷と権蔵谷の中尾根に入り、2カ所のタメ糞場を覗いて坂谷出合に下り着いた。

今日も6カ所のタメ糞場を回ったが、いずれにも新しい糞はなく消失してしまっている糞場もあった。やはりおかしい、何かこの辺りのタヌキに異変があったに違いない、この心配が杞憂に終わることを願いたいが。

帰路はあまり道草をせずさっさと歩く、それでも須後近くまで戻って来ると歩く速度が遅くなるのは気が緩むからだろうか。

須後=1時間20分=中ノツボ谷出合=2時間40分=若丹国境稜線=3時間50分=坂谷出合=1時間30分=須後
『今日の出会いと目撃』牝シカ1頭(ナメ谷出合付近)、牡シカのラッティングコール2回(権蔵谷の中から)、リス1頭(坂谷・権蔵谷中尾根)、人間0人

10月6日 ササ保全調査

ようやく晴れてきた作業が終わると同時に、ようやく晴れてきた





防シカ柵 ササが回復しているのがはっきりわかる防シカ柵 ササが回復しているのがはっきりわかる このようになってくると、モチベーションも高くなる




ナツエビネの果実が鈴なりナツエビネの果実が鈴なり 蜜等の訪花昆虫に対する報酬を与えないで昆虫を呼ぶナツエビネの果実がたくさん実っているという事は、この季節に蜜を出す花が減少しているからだと考えられる。


マスタケマスタケ





天候:雨のち晴れ
田歌の水位13時:47cm 

台風24号に続き25号が近づいている、予報ではかなり北のほうを通過する様子、であればそれほど強い風は吹かないだろうと判断、また天気予報も曇りであり、予定どおり防鹿柵内の植生調査をすることになった。

参加は私と東京在住の社会人の2名だけ、社会人の彼とは、彼の在学中に随分たくさん芦生の森を一緒に歩いた。そんな縁で一般企業に就職してからも芦生との縁が続いている。

当日は明け方より雨、昨夜から私の家に泊まっている彼と一緒に出発する、道中雨が降ったり止んだりと調査には実に好ましくない天候、途中から「今日は止めましょうか」と声を掛けてみるが、彼は何とか終わらせたいようでなかなか同意してくれない。

目的地の入口に到着し車中で雨の止むのを待つ、しかし強弱はあるものの一向に止む気配はなく、モチベーションもガタガタ、止めるかどうか最後まで迷ったが、最終的には雨脚の弱くなったときに出発しようということになり、車中でカッパの上下を着けて小雨になるのを待った。

その時はすぐにやってきた、潔く車中に出て歩き始める。時々雨は止むものの、現地に到着するまでずっと降り続け、その中で調査を始めることになった。柵の一部を下してその中に出現する植物を調べる、濡れていると葉の質感が分からず同定がかなり困難になる。

また、調査用紙が撥水加工されたものでなかったため、濡れるとベタベタになって字が書きにくく、酷い場合は破れてしまう。私が種名と被度を読み、彼が記録するのであるが、風が強くて傘が思うように使えず、小さく屈んで雨を避けながらの記録はなかなか大変である。

全部で8ケ所調査地があり、それぞれに調査区と対照区が設けてあるので合計16カ所を調べる必要があった。ようやく半分の4調査地を終えたところで雨脚が強くなり一旦中止、昼食を摂り終え、来年もう少し大きい柵を設置する話が出ているため、その候補地を探して歩いた。

少し違った事をしていると体も温まり、モチベーションも少し回復してくる、そこで残った4ケ所の調査を始めることになった。あと三つ、あと二つ、そしてあと一つとなったときに強い雨が降り出したが、これで最後だと思うと気力が高まって一気に終了、これで悔いなく下山することができる。

道具をまとめて下山開始するとどうだろう、雨が止みガスも取れて遠くの山が見えるようになってきた。調査中にこのように天候が回復してくれれば申し分なかったのだが、調査をすべて終えた後であっても、無事終えたことへの褒美と受け取ることができる、それだけ達成感で満たされていたのであろう。

下るほどに天候は回復し、出発地に戻り着く頃には青空が広がっていた。

9月22日~24日 植生調査と大規模シカ柵の修理と整備

5m×5mのプロット内の植生調査をする5m×5mのプロット内の植生調査をする





たくさんのツチアケビの果実ができていたたくさんのツチアケビの果実ができていた





巨大なマダニ 作業中私の腕を歩いていた巨大なマダニ 作業中私の腕を歩いていた





(22日)
天候:曇り時々小雨のち曇り
田歌の水位:64cm

(23日)
天候:曇り
田歌の水位:56cm

(24日)
天候:曇り
田歌の水位:51cm


今年も秋の合宿がやってきた、今年のテーマは大規模防鹿柵の復旧と取替、そして植生調査である。

2006年に設置された柵は10年以上経過して劣化が見られるようになり、そろそろ取替が必要になっていた。また、2017年に設置された柵も、先日の台風による倒木で倒され、復旧が必要になっている。更に、2017年に設置された柵内では、柵設置による植生の変化を見るため、昨年に引き続き植生調査をすることになっていた。

芦生へのアプローチも、幹線道路の通行止めが解除され、ほぼ通常通りの時間で行くことができるようになっていた。大学に集合(一部研究林事務所前集合)して荷物を積んで出発、しかし最初から雨が降っていると気分が滅入る、午前10時頃には止むような予報であるが、芦生付近は回復が遅れがち、期待しないでおこう。

研究林事務所に到着し、宿舎のクラブハウスに荷物を運びこみ、今日の予定を検討する。その時点では雨がまだ止んでおらず、調査に支障が予想されることから、当初の植生調査は翌日に変更して、まずは柵の取替え作業をすることになった。

林道を車で走って現場に向かう、途中のメタセコイヤの並木では、路肩に近いメタセコイヤの大木が数本並んで倒れ、台風の爪痕が生々しい。また落石や落枝も多く、それらを踏んでタイヤがバーストしないようにと、出来るだけ気を遣いながら運転する必要があった。

林道終点からは徒歩で現地に向かう、夜半過ぎからの強い雨で川が増水しており、川を渡る際には渡渉点を探して右往左往しなければならない。現地に到着、指導教官の説明を受けて作業を開始する、防鹿用柵に使用するネットは長さ50mもあり、まずはこれを外すのであるが、これがなかなか大変な作業である。

ネットを止めているペグを抜くのも返しが付いているので簡単には抜けない、また地表に接しているネットには木の根が絡みついているので、これを引きはがすのに大きな力が必要だ。力のない私はいずれの作業も役に立たず、ちょろちょろと雑用役を引き受けた。

ネットが外れると、今度は新しいネットを設置することになるが、支柱間隔を少し短縮したため、既存の支柱も移動しなければならない。その後にネットを張っていく、ここでも私は力のあまり必要でない作業をさせていただいた、何しろ最高齢者なのだから許していただこう。

まだ明るい間に何とか1枚を取り替えることができて今日の作業は終了、宿舎に引き返す。宿舎では夕食の準備をする、この作業は毎日やっている事なので慣れたもの、今晩のメニューは3種類のカレー(キーマカレー・パキスタンカレー・バターチキンカレー)、私はサラダを作った。

食事を摂りながら若い人と懇談するのは合宿の大きな楽しみである。若い人から見れば老人に映るだろう私のような者も、話の仲間に入れていただけるのは、芦生の森とずっと付き合っているからに違いない、森の生き物という共通の話題があるからだろう。


二日目は植生調査、5m×5mのプロットが32個、この大きさの調査区が3カ所設置されている。私はそのうちの1カ所を二人の学生さんと担当した。まずはプロットを区切るテープの復元作業から、大雨により流されてほとんど原型をなさなくなっていたため、この作業に大きな時間を費やしてしまった。

復元が終わると植生調査、被度1%以上の植物の種名とその被度を記録する、柵設置直後の昨年と比較すると、イガホウズキやスゲ類などが新たに加わり、また記録するほどの被度まではないが、ヤマアジサイやイタドリなどのシカの嗜好性が高い植物も出現してきた。

2006年に設置した柵内では、設置後1年経過時でもっと植生が回復していたそうであるから、シカの排除が遅れるとそれだけ植生の回復も遅れるという事のようである。食事を挟んで調査は終了し、次いで台風による柵の破損を復旧する作業を行った。

私を含む一部の者が夕食の準備のために少し早めに宿舎に戻る、今晩のメニューは3種類の鍋(塩麹ちゃんこ鍋・キムチ鍋・寄せ鍋)と、ポテトサラダ、私はポテトサラダを担当する(なかなか評判がよかった)。今夜は特別に、無葉ランの生態についてスライドを使って話を聞く機会があった。


三日目は再び柵の取替え作業を行い、二枚の柵の交換が終了した。初日は雨が残って作業が十分に行えなかったが、残る二日は雨も降らず暑くも寒くもないちょうどいい天候に恵まれた。最近は天候の悪い日が多く、その中で二日間雨に遭わずに作業が出来たのはとてもありがたいことである。

来年もぜひとも参加して、柵内の植生変化を見届けたいと願いながら、三日間の充実した日程は終了した。次は11月末の区画法によるシカの頭数調査の合宿が待っている。





9月17日 P941m・由良川源流

P941m付近 ガスの中P941m付近 ガスの中





由良川へ下る途中 対岸はツボ谷由良川へ下る途中 対岸はツボ谷





二ノツボのすぐ上二ノツボのすぐ上





トコ迫出合のすぐ下流トコ迫出合のすぐ下流





三ノツボの下流三ノツボの下流





三ノツボ三ノツボ





四ノツボ 少し濁っている四ノツボ 少し濁っている





シカメコを見下ろす シカメコを見下ろす 





リンドウリンドウ





ツリフネソウツリフネソウ





ミゾソバミゾソバ





イヌトウバナイヌトウバナ





アキノキリンソウアキノキリンソウ





アキギリアキギリ





アゼトウガラシアゼトウガラシ





ホウキタケの仲間ホウキタケの仲間





シロアンズタケシロアンズタケ





カバイロツルタケカバイロツルタケ





アカハテングタケアカハテングタケ





サマツタケサマツタケ





ホテイシダホテイシダ 7~8年前に倒木から移動したもので、ずいぶん増えた




ブナの倒木 根が浅い(浅根性)ことがよくわかるブナの倒木 根が浅い(浅根性)ことがよくわかる





面白い樹形のイタヤカエデ面白い樹形のイタヤカエデ





ミズナラのドングルの食べかす、クマのものだろうミズナラのドングルの食べかす、クマのものだろう





タヌキの糞 サルナシの果実を食べたようであるタヌキの糞 サルナシの果実を食べたようである クマやテンのものであればフルーティーなのだが、タヌキのものはやっぱり臭い



天候:曇りのち雨のち雨が降ったり止んだり
田歌の水位13時:55cm 
出逢った花(昨日以外):<咲き始め>ミゾソバ
<盛り>リンドウ・イヌトウバナ・アキギリ・イヌコウジュ・アゼトウガラシ・アキノキリンソウ
<咲き終わり>ツリフネソウ
出逢った果実(昨日以外):サルナシ・キブシ・エゴノキ・オオウラジロノキ
古屋~岩谷峠~P941m西尾根分岐~二ノツボ~岩谷出合~岩谷峠~古屋

花折峠を越えると雨が降り出してきた、天気予報では曇りのはずなのだが…、一時的だと願っていたが、雨は止むどころか本格的にさえなってくる。もう絶望だと思いながら古屋に到着、出発の準備をしてカッパを着るため車外に出ると、どうだろうほとんど止んでいるではないか、神は見捨てなかったかと気力を取り戻し出発、もちろんカッパは着ずに。

保谷林道から歩道に入る、雨露に濡れないよう歩道にせり出す木の葉などを避けながら登っていく。そんな調子で歩いたためズボンもほとんど濡れずに岩谷峠に到着、ここで一休みしているとこれまで止んでいた雨が再び降り出してきた。「ここまでカッパを着ずに登って来られただけでも幸いだ」と思いつつカッパの上下を着けた。

その後は雨が降り続く、この先由良川まで下るのだが、それを考えると少しブルーになってしまう。P941m西尾根分岐から西尾根に入り、さらにエゾユズリハの繁茂する枝尾根を一ノツボ方面に向かって下って行く、このエゾユズリハの薮はますます濃くなってくるようで、ルートが更に分からなくなってきた。

雨の中でGPSを出すのも面倒になり、記憶だけで下って行ったが、ところどころで頭の片隅に張り付く映像と一致する光景が現れ、ルートの正しいことを確認する。最後はかなり急になり、誤るとロープなしでは下れなくなる、そこで一ノツボよりも上流側の比較的傾斜の緩そうなところを選んで下ると、二ノツボのすぐ上流側に下り着いた。

ここで沢足袋に履き替える、そして「お握らず」1個とソーセージで1回目の昼食を摂る。由良川の水量は普段の3倍余りあり、これ以上増えるとちょっと危険な状態だ、今日もところどころ渡渉に不安を感じた場所があった。

今日は水量が多く腰程度の渡渉を覚悟したが、7月末の西日本豪雨の際に大量の土砂が流れ込み、股下の渡渉で済んだのはとてもありがたい。今日の目的はチョウジギクの状態を調べることにあったが、記録している自生地を訪れると、消失しているかあるいは見つかってもわずかに残るだけ、しかもそれとは分からないほど小さな個体だけであった。

このような状態に至った最も大きな原因は、豪雨による増水であり、2013年の豪雨で大きな被害を受けたものが、更に今年7月末の西日本豪雨で回復する間もなく追い打ちをかけるように被害を受けた。このような豪雨が今後も続くようになれば、近い将来絶滅に至ることが予想される。

これは地球温暖化が原因と考えられるが、豪雨や強い台風は人間社会にも大きな被害をもたらしているけれども、自然界でも人間の気付かない場所で甚大な被害が発生していることを伝えておきたい。

三ノツボを越え四ノツボを過ぎ、シカメコだけは調査地がないので歩道に上って大きく高巻いた。岩谷出合で2回目の昼食、「お握らず」1個とソーセージ、予定ではここから小ボケ近くまで往復するつもりであったが、雨が降ったり止んだりで薄暗く、水量も多くて時間的にも気分的にも余裕がなかったため、少し上流まで行って引き返すことにした。

岩谷出合に戻り岩谷を遡る、そして旧道を登って帰るのであるが、痕跡があるのは最初だけ、その後はシカの踏み跡などを辿って岩谷峠に上がった。あとは下るだけ、峠でちょっと一休みして登山道を下る、登りは雨が続いたが下りは時々止むことがあり、キノコの写真もいくつか写した。

古屋に下り着き、濡れた服を着替えて帰宅の準備が完了、車を動かすとどうもおかしい、下りてみるとパンクしているのである。まだ明るいうちでしかも雨も霧雨程度でよかった、スペアータイヤと取り換えて無事出発する(帰りの車中で気付いたのだが、今日もヤマビルに何ケ所か血を吸われていた)。

古屋=2時間30分=P941m西尾根分岐=1時間55分=二ノツボ=2時間05分=岩谷出合=3時間=古屋

『今日の出会いと目撃』牝シカ2頭(岩谷峠付近・二ノツボの左岸上の方)、ヒバカリ1匹、人間2人(ロクロベット谷で・三国岳に登って来られた方)
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