


天候 9月15日~17日曇り時々晴れ
芦生研究林には、周囲1.5kmと1.8kmの二つの大規模シカ柵がある。小さい方は2006年に、大きい方は2017年にそれぞれ設置され、今日まできめ細かなメンテナンスを続けて維持されてきた。しかし初期の資材は防鹿効果に劣り、また経年劣化も見過ごすことができなくなってきたため、新しい柵に取り替える必要があった。
単に新たなネットを重ねて設置するだけであれば、大きな労力をかけずに済むのであるが、そうすると森の中に膨大なゴミを残すことになる。そこで旧ネットを撤去して新設するという、大変効率の悪い方法を採ることにしている。
10年ほど前からこの作業の手伝いをしてきたが、歳を重ねるに従い軽作業しかできなくなってあまり貢献することができなくなってきた。しかし少しでも役立ちたいとの思いから体力と時間の許す限り、努めて参加するようにしている。
今年は、初日に新しい柵内における植生の回復度を見るため、柵内に設置された調査区の植生調査に携わり、二日目と三日目は柵交換に加わった。蒸し暑くて作業をしていると汗だくになったが、雨に降られることはなく無事予定の行程を終了することができた。
夜はみんなで食事を作り、少しアルコール類を頂きながら夕食を摂る。一日目は数名の学生さんから現在進行中の研究報告があり、2時間ほど聞いていると終わる頃には眠くなって寝てしまったが、二日目は夜が更けるまで芦生やそこに集う人たちの話題の中に入れていただいた。
今年はこの後、毎木調査と区画法によるシカの頭数調査があり、都合がつく限り参加させていただきたいと思っている。こんなことができるのはもう幾年もないと思うと、その時において可能な芦生への関わり方をすることによって、残された時間を大切に過ごしたいと願う。
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