芦生短信2

通年に亘る京都「芦生」の山行記録。出会った花・キノコ・果実と積雪量。2002年から2005年の記録は「自然館のホームページから「里山便り」へ進んでください」で。2006年から2009年の記録は 「芦生短信」へ。2012年4月からは「芦生研究林」の許可を受け、「ABCプロジェクト」との共同研究目的で入林しています。芦生原生林の現状をリアルタイムで知っていただくためにこのブログに記録を掲載していますが、ルートの大半は入林が規制されている地域であるため、許可がない限り入林できないことをおことわりしておきます。

5月24日 ABCプロジェク トシカ柵内シカ追出し作業

ABCプロジェクトシカ柵内ABCプロジェクトシカ柵内





ABCプロジェクトシカ柵内ABCプロジェクトシカ柵内





ABCプロジェクトシカ柵内ABCプロジェクトシカ柵内





ブナとトチノキ(花が咲いている)ブナとトチノキ(花が咲いている)





ナラタケナラタケ





天候:曇りのち雨
田歌の水位13時:29cm
ABCプロジェクト・シカ柵内シカ追出し作業・ネット補修

2006年から続いている、ABCプロジェクトのシカ柵、積雪前に下した柵の上げ戻しに伴うシカの追いし作業に参加する。

多雪地においては、シカ柵を設置したまま積雪を迎えると、雪の沈降圧や積雪グライド(斜面を雪が滑り降りる圧力)により支柱やネットが破損する。そこで、これを防止するため、根雪になる前にネットを下す作業をしなければならない。

すると、今度は融雪後にネットを上げ戻さなければならず、この作業が大変になる。今年は林道の開通が遅れたために追い出し作業が今日になった、ネットは既にほとんど上げられており、柵内に留まっているシカを追い出すだけになっていた。

柵の下部から上部の開放部に向かって20名がほぼ一線となり、大声を出しながら歩いていく。平坦な或いは緩やかな斜面など全くなく、急傾斜地をトラバースして歩くのはなかなか厳しく、足を滑らしそうになることしばしば。

開放部に全員到着し、昼食を摂ってから解放部のネットを上げ、柵を点検しながら入口に戻る。このように書くと簡単なように感じられるが、これもなかなか時間と手間のかかる作業であった。雨が強くなる前に終了して引き返す。

5月20日~21日 ササ保全調査参加

カラスシキミカラスシキミ





サラサドウダンサラサドウダン





サンインクワガタサンインクワガタ





一部でササが開花一部でササが開花 開花すると枯れてしまう、調査地では開花しないように願う




アズマヒキガエルのオタマジャクシアズマヒキガエルのオタマジャクシ これからしばらく雨が降りそうにないため、水溜りが干上がらないように水を補給した




二日間で出逢った花:<咲き始め>フジ・サラサドウダン
<盛り>カラスシキミ・ツボスミレ・ムラサキサギゴケ・トキワハゼ・サンインクワガタ・コウライテンナンショウ・サルメンエビネ
<咲き終わり>ホンシャクナゲ・オオカメノキ・オオバタネツケバナ・ムラサキケマン・サンインシロカネソウ・オオイワカガミ・ニリンソウ・サワハコベ・ノミノフスマ・タニギキョウ

(20日)
天候:晴れたり曇ったり
田歌の水位13時:31cm

(21日)
天候:晴れたり曇ったり
田歌の水位13時:30cm

夏のような暑さだったが、木陰はさすがに涼しい。二日間ササ保全の調査活動をする。

5月12日シカの死体数調査・車中泊、13日ガイド・車中泊、14日シカの死体数調査

カズラ谷出合の下流カズラ谷出合の下流





カズラ谷出合の上流カズラ谷出合の上流





アヒノ谷出合付近アヒノ谷出合付近





アヒノ谷アヒノ谷





大谷出合大谷出合下流





大谷出合下流大谷出合下流





大谷出合大谷出合





大ツボ大ツボ





マガリ谷源頭から天狗岳方面マガリ谷源頭から天狗岳方面





イワヒメワラビの群生地と傘峠イワヒメワラビの群生地と傘峠





ミヤマガマズミミヤマガマズミ





オトコヨウゾメオトコヨウゾメ





コバノガマズミコバノガマズミ





ヤマツツジ(5月咲)ヤマツツジ(5月咲)





オニグルミの雌花オニグルミの雌花





ツリバナツリバナ





フジ ウラジロガシに巻き付いているフジ ウラジロガシに巻き付いている





シャクシャク





コウライテンナンショウコウライテンナンショウ





ムロウテンナンショウムロウテンナンショウ





クリンソウ どんどん広がっているクリンソウ どんどん広がっている





キランソウキランソウ





ナツトウダイナツトウダイ





ツメクサツメクサ





ムラサキサギゴケムラサキサギゴケ





ミミナグサ オランダミミナグサと異なり花柄が長いミミナグサ オランダミミナグサと異なり花柄が長い





キンポウゲキンポウゲ





ツルキジムシロ キジムシロと異なり走出枝を出すツルキジムシロ キジムシロと異なり走出枝を出す





ラショウモンカズララショウモンカズラ





フデリンドウフデリンドウ





ツルカノコソウツルカノコソウ





ヤマアイ(雄花)ヤマアイ(雄花)雌雄異株の草本
草本で雌雄異株はそれほど多くはない、これは寿命が長くないため、遺伝的多様性よりも繁殖を優先させているためだろうか?


サルメンエビネ 葉がシカに食べられ消失の危機にある葉がシカに食べられ消失の危機にある





ゼンマイの栄養葉と胞子葉ゼンマイの栄養葉と胞子葉





イワガネゼンマイの開葉イワガネゼンマイの開葉





クジャクシダとイワタバコの群生クジャクシダとイワタバコの群生





ヒノキシダから発生していらのように見えるニガクリタケヒノキシダから発生していらのように見えるニガクリタケ





ツリシュスランが落下していたので樹上に載せるツリシュスランが落下していたので樹上に載せる 背景が平坦地のように見えるが結構な急斜面である。




アオダイショウがモリアオガエルを呑もうとしていたアオダイショウがモリアオガエルを呑もうとしていた
そばにシマヘビもいたが、漁夫の利を狙ってのことか




アオダイショウから解放されたモリアオガエルアオダイショウから解放されたモリアオガエル 写真撮影に邪魔なためアオダイショウの顔の前の枝を取り除こうとしたところ、彼は危険を感じたのかモリアオガエルの拘束を解いて逃げ去った。しかしモリアオガエルはいつまでもお腹を膨らませたままじっとしていた(そんなことしていたらまた吞み込まれるぞ)
ホタルの幼虫が光っていたホタルの幼虫が光っていた 芦生ロードパークの駐車場で光っていた 日本にはホタルの仲間が40種ほどいるらしく、幼虫時代はほとんどの種が発光するが、成虫になっても発光する種は少ないとのこと


ホタルの幼虫を発行させて撮影ホタルの幼虫をカメラを発光させて撮影





ヤスデ 大きな個体は狙われやすいのか悪臭を発すヤスデ 大きな個体は狙われやすいのか悪臭を発す





一尖のオスの死体の頭骨 般若の面のようだ一尖のオスの死体の頭骨 般若の面のようだ





脚が1本だけ落ちているケースもあった脚が1本だけ落ちているケースもあった





水中のシカの死体の一部にイシガメが水中のシカの死体の一部にイシガメが 腐肉を食べるのだろう




今年初めて見るクマハギ今年初めて見るクマハギ





三日間で出逢った花:<咲き始め>フジ・ツリバナ・ラショウモンカズラ・フデリンドウ・ナツトウダイ・ヤマアイ・ツメクサ・ミミナグサ・ムラサキサギゴケ・クリンソウ・ツルカノコソウ・コウライテンナンショウ・アシウテンナンショウ・ムロウテンナンショウ・サルメンエビネ・
<盛り>ヤマツツジ(五月咲き)・ウスギヨウラク・コバノガマズミ・ミヤマガマズミ・オトコヨウゾメ・オオイワカガミ・キランソウ・タチツボスミレ・ツボスミレ・ツルキジムシロ・シャク・サワハコベ・ノミノフスマ・キンポウゲ・サルトリイバラ
<咲き終わり>ヤブツバキ・ホンシャクナゲ・ユキグニミツバツツジ・ナガバモミジイチゴ・ウリハダカエデ・チドリノキ・オオカメノキ・ヒメエンゴサク・シハイスミレ・オオバタネツケバナ・ムラサキケマン・ミヤマキケマン・トキワイカリソウ・ニリンソウ・サンインシロカネソウ・ミヤマカタバミ

(12日)
天候:晴れのち曇り
田歌の水位13時:33cm
須後~灰野~カズラ谷出合~七瀬~須後

由良川本流で、今年もシカの死体数調査をする。融雪時に2度強い雨が降り、田歌の水位が2度100cmを超えた。冬季のシカの生息調査の際発見したシカの死体が、増水した川に流されて正確な数値が得られない可能性があると思われるが、それはそれでどの程度の誤差が生じるかが分かって参考になろう。

トロッコ道を歩き灰野から由良川に下る、ここで沢足袋に履き替え調査開始、流れを遡っていく。と言っても、死体を探すことが目的であるため単純に遡るのと違い、両岸に出てくる低段丘上も探すため、時には行きつ戻りつして3倍の距離を歩くことも。

特に下流は川幅が広いために横断距離もばかにならない、その上死体や死体の一部が次々に発見されたために、記録を取る手間も大きくなかなか前に進まない。今日の予定は七瀬までの調査であるが、終了するかどうか心配になってきた。

この調査は黙々と死体を探して歩くだけ、次第に飽きて苦痛にすらなってくる。腐臭がするとほぼ間違いなく死体やその一部があるため、その周囲をしらみつぶしに探す、時には水中に沈んでいることもあるので、全く気を抜くことが出来ない。

幸い大ヨモギ谷出合付近から死体数が急に少なくなり、調査がはかどってくる、しかし精神的に休む余裕がなく、昼食も歩きながら「おにぎらず」を食べるのがやっと。カズラ谷出合に到着し、何とか七瀬まで今日中に調査できるめどが立ってきた。そこで少し休憩を摂り行動食も食べた、今日唯一ゆっくりできた時である。

カズラ谷出合からしばらくは函状になっているため、調査場所がほとんどなく一気に行程がはかどったが、その後は再び川幅が広がり流れも緩やかになって調査場所が増大する。そこでトロッコ道直下の低段丘は帰る途中に調査することにして主に対岸を中心に調査した。

七瀬から戻るには須後まで2時間半、遅くとも15時30分には七瀬に到着したいと考え、歩く速度を少し上げて調査を続けた。そのおかげで15時15分に七瀬到着、何とか今日の予定は完遂できた、しかしゆっくりしているわけにはいかず早々に長靴に履き替えて引き返す。

途中低段丘2か所を調査した以外まっすぐに歩いた、トロッコ道も周囲を見ながら観察して歩けば楽しいが、単に歩くだけなら長くて飽き飽きする、明後日もここを歩かねばならないかと考えると気が重くなる。しかし急いだおかげで十分明るいうちに戻り着くことが出来た。

明日はガイド、汗臭い体では申し訳ない、「河鹿荘」まで下って風呂に入る、平日だと空いていて貸し切り状態であった。「芦生ロードパーク」に引き返し夕食、皿うどんを作って食べた、車中泊だと重いものも持ってこれるのがありがたい。

須後=5時間35分=カズラ谷出合=1時間45分=七瀬=2時間20分=須後
『今日の出会いと目撃』牝シカ1頭(カズラ谷出合と七瀬の中間)、シカの死体またはパーツ27カ所、アオダイショウ1匹、シマヘビ1匹、アカショウビンの声を今年初めて聞く、人間0


(13日)
天候:雨のち曇りのち霧雨
田歌の水位13時:52cm
ガイド(芦生ロードパーク車中泊)


(14日)
天候:晴れ時々曇り
田歌の水位13時:37cm
須後~七瀬~大谷出合~マガリ谷出合~七瀬中尾根分岐~須後

夜にマンションの理事会があるため、遅くとも夕方5時には須後に戻ってこなければならない、時間を制限されると一日ストレスがかかった状態になり、せっかくの森歩きの心地よさが半減するがやむを得ないか。そんなわけで急いで朝食を摂り車中を片付け、6時少し前に須後を出発した。

トロッコ道は二日前に歩いたばかりで、特段目新しものはなく、その上昨日の雨でヤマビルが蠢いているらしく、ゆっくりと立ち止まっているわけにはいかずとにかく歩き続けた。おかげで予定より少し遅れた程度で七瀬到着、早速沢足袋に履き替える。

由良川の水量は昨日の雨で少し増えたようだが、ほとんど問題になるような量ではない。七瀬からアラ谷出合付近までは川幅も広く、低段丘が次々現れるために同じ区間を何度も歩かねばならず、全く調査がはかどらなかったが、それ以降は川幅も狭まり発見する死体も少なくなって、予定どおりのタイムで調査が進んでいった。

今日も食事は歩きながら、パンを齧るが何を食べたかわからない、とにかく空腹感が収まればいい。大谷出合を過ぎると死体は全く見当たらなくなり、最後のマガリ谷出合手前で1体の新しい(と言っても白骨化しているが)死体を発見しただけで調査が終了した。

その後はマガリ谷を遡り、七瀬中尾根分岐から傘峠の稜線を辿って下山する。急いだおかげで十分余裕のある時間に戻り着くことが出来た。


調査の結果は、灰野ツボ谷出合間で頭骨が24個体分、骨のパーツ量から想定される死体数が27個体程度であった。また、それより上流中山までは、4月末のリュウキンカ・オオバキスミレ調査と先週の学生さんとの調査で発見されていないため、この数字が今年の由良川でのシカの死体数となる、この数値は、私の記録上最も多かった2015年と同程度またはそれ以上である。

今年は川の中で死亡するシカが多く、融雪時の増水でそのほとんどが流されたと考えられる。しかし、増水量がそれほど大きくなかったために、そのほとんどが灰野までに流れ着いていると思われたが、死体がバラバラになっており正確な数を求めることが困難であった。

須後=2時間20分=七瀬=3時間25分=大谷出合=45分=マガリ谷出合=1時間35分=七瀬中尾根分岐=2時間35分=須後
『今日の出会いと目撃』シカの死体またはパーツ14カ所、シマヘビ1匹、エゾハルゼミの声を今年初めて聞く、人間0

5月6日:山菜会、7日由良川源流

P941m西尾根分岐から 黄砂が飛んでいるのか霞んでいるP941m西尾根分岐から 黄砂が飛んでいるのか霞んでいる




P941mから北側P941mから北側





P941m付近のブナP941m付近のブナ





シカメコ上の学生さん達シカメコ上の学生さん達





中山近く中山近く





フデリンドウフデリンドウ





ニシキゴロモ 白花ニシキゴロモ 白花





イタヤカエデイタヤカエデ





クリンソウ 芦生には自生していなかったのだが・・・クリンソウ 芦生には自生していなかったのだが・・・、登山者の靴に付いてきたのであろう




ブナの雄花と雌花 落枝ブナの雄花と雌花 落枝





ブナの雄花が水面に落下しているブナの雄花が水面に落下している





4尖の牡シカの角4尖の牡シカの角





ハコネサンショウウオハコネサンショウウオ





タゴガエルタゴガエル





(6日)
天候:曇りのち雨のち曇り
田歌の水位13時:35cm

この季節恒例のようになってしまった「山菜会」を今年もすることになった。参加者は日帰り組が4名、宿泊組が4名の8名、うち学生さんはそれぞれ2名ずつである。

大津市仰木付近と針畑で山菜を採取する、これだけ地理的に離れていると植物の成長にも10日ほどの開きがあり、両所で採取すると種数もずいぶん多くなる。途中で洞窟探検、長さ10m以上もの坑道跡に入ると数頭のコウモリに会うことができる、これも恒例のことだ。

異なるのは、雨が1時間ほど降り、その間宿泊施設の針畑休憩所で雨宿りしたこと、そして知名度のある山菜がほとんど無くなってしまったことだ。私たちの採取するもののほとんどは、誰も見向きもしないものが多いので、その点あまり影響はないが、特定の植物が消失するような状況は生態系に悪影響を及ぼす恐れがある。

夕食は山菜料理のオンパレード、メニューは昨年とほとんど変わらないが、サラダ・油炒め・和え物・お浸し・煮物・酢の物・天ぷらと、少しずつ作ると余すことなく食べつくされた。残り物が出ると翌朝も食べなくてはならず、それはあまり歓迎されないことだ。


(7日)
天候:晴れ時々曇り
田歌の水位13時:74cm
古屋~岩谷峠~P941m~シカメコ~中山~地蔵峠~生杉ゲート
5月4日~5日に出合った以外の花
<咲き始め>フデリンドウ・
<盛り>ニシキゴロモ
<咲き終わり>リュウキンカ・オオバキスミレ

前夜に作ったポテトサラダと食パンでサンドイッチを作り、スープを添えての朝食、同じく前夜作った「お握らず」と朝に作った卵焼きの昼食をもって宿をでる。生杉ゲートまで行き、そこに車を置いて古屋まで戻る、宿泊組4名のうち1名は別行動であるため、その方に乗せてもらった。

古屋から歩くのは、私とM2の学生さん2名の3名である、保谷林道を歩きながら観察、私の苦手な昆虫類も少し教えてもらえるので有意義だ、しかし植物については私が説明する。岩谷峠までは風がなく暑苦しかったが、峠に上がった途端にひんやりした風が吹き抜け、長く休んでいると寒さを感じるほどだ。

P941mに立ち寄りさらに由良川に向かって尾根を下る、ところがこの尾根にはエゾユズリハの薮があって、そこを通過するたびにズボンに幼ダニが多数張り付いた。もうそんな季節なのだ、全く歓迎されない生物であり、みんなで何度もズボンを確認しあいながら尾根を下ることになった。

渕谷まで下ればダニの心配はなくなる、ここで沢足袋に履き替え、由良川までの廊下状になった狭い流れを下った。由良川に出合い少し下れば目的地「シカメコ」である、学生さん達が気に入っておられるうえ、ちょうど昼になっていたため、ここで昼食を摂ることにした。

「お握らず」と卵焼きだけの昼食は少し侘しい、もう一品程度おかずになるものが欲しかった。食事を済ませて由良川を遡っていく、水量はいつもよりも少し少な目、気温は高めで天気も良く、流れに足を浸けていてもほとんど苦にならないほどの冷たさだった。

先日のリュウキンカ・オオバキスミレの調査時にはシカの死体数調査が満足にできなかったため、今回学生さんにも手伝っていただいて死体探しをした。まだ淡い新緑が頭上を覆う流れの中を、緑のシャワーを浴びながら遡る何たる心地よさか。

中山に到着して谷歩きも終了する、沢足袋から長靴に履き替え、その後は林道経由で地蔵峠を越えた。林道を歩きながらも様々な生物に出合う、私一人ではこんなに発見できなかっただろう、生き生きとして生物を観察している学生さん達を見ていると、一緒に歩けたこと、同じ環境を共有できたことを、とても嬉しく思った。

古屋=2時間40分=P941m=1時間45分=シカメコ=3時間=中山=1時間55分=生杉ゲート
『今日の出会いと目撃』牝シカ1頭(由良川中山の少し下流)、シマヘビの黒体1匹、カワセミ1羽、ハコネサンショウウオ1匹、人間1人(由良川で釣り)

5月4日~5日 ガイド

ウスゲクロモジウスゲクロモジ





ウリハダカエデウリハダカエデ





チドリノキチドリノキ





ホンシャクナゲホンシャクナゲ





ユキグニミツバツツジユキグニミツバツツジ





サワハコベサワハコベ





ノミノフスマノミノフスマ





チャルメルソウチャルメルソウ





サルトリイバラサルトリイバラ





タネツケバナ(右)、ミチタネツケバナ(左)タネツケバナ(右)、ミチタネツケバナ(左・外来種で増えてきた)




クジャクシダの開葉クジャクシダの開葉





ヤマソテツの開葉ヤマソテツの開葉





オサシダの開葉オサシダの開葉





ジュウモンジシダの開葉ジュウモンジシダの開葉





トチノキとカツラトチノキとカツラ





コナラの新葉 トライコーム(毛)が密生コナラの新葉 トライコーム(毛)が密生





アカシデの新葉アカシデの新葉





ツタウルシの新葉ツタウルシの新葉





早速マムシが現る早速マムシが現る





若狭湾と毛島・冠島 これだけきれいに見えるのは滅多にない若狭湾と毛島・冠島 これだけきれいに見えるのは滅多にない




(4日)
天候:晴れ
田歌の水位13時:36cm

(5日)
天候:晴れたり曇ったり
田歌の水位13時:35cm
二日間で出逢った花:<咲き始め>ユキグニミツバツツジ・ウスノキ・サルトリイバラ・ムラサキケマン・サワハコベ・ノミノフスマ・チャルメルソウ
<盛り>カスミザクラ・ホンシャクナゲ・ウスギヨウラク・アケビ・ウスゲクロモジ・ウリハダカエデ・イタヤカエデ・チドリノキ・オオカメノキ・オオイワカガミ・モミジチャルメルソウ・ヤマルリソウ・タチツボスミレ・ツボスミレ・オオタチツボスミレ・シハイスミレ・オオバタネツケバナ・シャク・ネコノメソウ・ハルトラノオ・ニリンソウ・ミヤマカタバミ・ミヤマキケマン・サンインシロカネソウ
<咲き終わり>ヤマザクラ・ナガバモミジイチゴ・ヒカゲツツジ・コバノミツバツツジ・アセビ・タムシバ・ハウチワカエデ・カナクギノキ・イワウチワ・タチネコノメソウ・チシマネコノメソウ・ヒメエンゴサク・ツルキジムシロ・スミレサイシン・トキワイカリソウ

4月29日~30日 由良川調査

アヒノ谷出合下流アヒノ谷出合下流





大谷出合下流大谷出合下流





大谷出合下流大谷出合下流





大谷出合上流大谷出合上流





大谷出合上流大谷出合上流





大谷出合上流大谷出合上流





バイケイソウの群生 ホソ谷出合上流バイケイソウの群生 ホソ谷出合上流





早朝の森 マガリ谷出合早朝の森 マガリ谷出合





一ノツボ一ノツボ





ツボ谷ツボ谷





二ノツボ二ノツボ





トコ迫トコ迫





三ノツボの上流三ノツボの上流





三ノツボの上流三ノツボの上流





四ノツボ四ノツボ





コバノミツバツツジコバノミツバツツジ





ヒカゲツツジヒカゲツツジ





ウスギヨウラクウスギヨウラク





チドリノキチドリノキ





ヒナウチワカエデヒナウチワカエデ





ハウチワカエデハウチワカエデ





アケビアケビ





オオタチツボスミレオオタチツボスミレ





スミレサイシンスミレサイシン





シハイスミレシハイスミレ





ツボスミレツボスミレ





オオバキスミレオオバキスミレ





ネコノメソウネコノメソウ





モミジチャルメルソウモミジチャルメルソウ





ワチガイソウワチガイソウ





トキワイカリソウトキワイカリソウ





ツルキジムシロツルキジムシロ





ニリンソウニリンソウ





リュウキンカリュウキンカ





白花のイワウチワ白花のイワウチワ





オオイワカガミオオイワカガミ





サンインシロカネソウサンインシロカネソウ





ハシリドコロハシリドコロ





ナルコスゲナルコスゲ





タヌキランタヌキラン





下谷の大カツラ 芽吹きが鮮やか下谷の大カツラ 芽吹きが鮮やか





ブナの花(オバナ)がいっぱい付いている 今年は豊作かブナの花(オバナ)がいっぱい付いている 今年は豊作か




トチノキに抱きつくヤマグルマトチノキに抱きつくヤマグルマ





クマのものと思われる大きな糞 クマのものと思われる大きな糞 毛が入っているのはシカの死体を食べたのか?




シカの食痕 リュウキンカシカの食痕 リュウキンカシカの食痕 大きな個体には稀に食痕がみられる




シカの食痕 タヌキランシカの食痕 タヌキラン かなり強度の食圧だ





スギタニルリシジミ?スギタニルリシジミ?





クロマルハナバチ?クロマルハナバチ?





ヤマカガシヤマカガシ





シマヘビシマヘビ





二日間で出逢った花:<咲き始め>ホンシャクナゲ・ウスギヨウラク・ナガバモミジイチゴ・チドリノキ・イタヤカエデ・オオカメノキ・オオイワカガミ・モミジチャルメルソウ・ワチガイソウ・ハシリドコロ・ツボスミレ・オオタチツボスミレ・
<盛り>ハウチワカエデ・カスミザクラ・コバノミツバツツジ・アセビ・アケビ・ヤマルリソウ・ツルキジムシロ・スミレサイシン・タチツボスミレ・シハイスミレ・オオバタネツケバナ・ネコノメソウ・ヤマネコノメソウ・トキワイカリソウ・ハルトラノオ・ニリンソウ・ミヤマカタバミ・ミヤマキケマン・リュウキンカ・サンインシロカネソウ
<咲き終わり>イワナシ・キンキマメザクラ・ヤマザクラ・タムシバ・イワウチワ・バイカオウレン・ホクリクネコノメ・タチネコノメソウ・チシマネコノメソウ・ヒメエンゴサク・ショウジョウバカマ



(29日)
天候:晴れのち曇りのち雷雨のち晴れ
須後~カヅラ谷出合~七瀬~大谷出合~マガリ谷出合(テント泊)
田歌の水位13時:40cm

2014年4月下旬に、由良川沿いに自生するリュウキンカとオオバキスミレの個体数調査を行ったが、その年は前年9月の豪雨でこれら渓流沿い植物が増水した流れに引きちぎられて激減していた。それから3年が経過してどのように推移したかを調べるため、再び個体数調査をすることにした。

前回調査を手伝っていただいた「Y氏」に今回もお願いする、力強い助っ人で、厳しいヘツリも難なく?越えて行かれる、このような沢登りの熟練者でないとなかなかお頼みできない調査であり、氏の存在は実にありがたい限りである。

須後の駐車場で午前7時に待合せ出発する、トロッコ道をカズラ谷出合まで歩く、1週間経過すると新たに開花する花が幾つも出現するため、それらの写真を撮りながらゆっくりと歩く。カズラ谷出合で流れに下り沢足袋に履き替える、谷底には所々雪が残り見るからに水温が低そうだ、恐る恐る流れに足を入れる、最初は痛いほど冷たいがすぐに慣れてきた、水量は普通である。
「Y氏」には左岸をお願いし私は右岸を担当する、通常の沢歩きであれば歩きやすい場所を選んで遡って行くのであるが、この調査においては通過不能の部分がない限り左岸または右岸を専門に歩くため、普通は絶対通らないだろうと思われる部分も越えて行かなければならない。

またこの調査では、2種類の植物の個体数を計数するため、2個のカウンターで個体数を数え、前回の記録に今回の数値を書き足す。七瀬で11時半となり昼食を摂ることにした、私は「お握らず」とメザシ、昼から雷雨との天気予報であるため、早々に食事を済ませて調査を再開した。

アラ谷出合を過ぎホウ谷出合付近から雷が鳴り始めた、稲光から雷鳴まで数えると10秒に満たない、これは近いすぐに雨が降って来るだろう。ちょうどホウ谷の対岸に岩小屋のようなものがあり、この先はしばらく雨宿りできるようなものはない。

そこでこの岩小屋に入って雷の通り過ぎるのを待つことにした。以前親子3頭のシカの死体があったところで、あまり雰囲気としては良くないが濡れるよりはましだ。休んでいるとすぐに雨が降り出した、雷もさらに近づき最短で2秒にまでなる。

雨脚も強くなってくる、何とグッドタイミングで岩小屋に避難したものだ。45分程度避難している間に雷鳴も聞こえなくなり雨も止んできた。そこで完全に止んだところで出発する、由良川の水量は気持ち増えたかもしれないがほとんど影響がない程度、これもありがたいことだ。

1時間近くストップしていたため、明るいうちに幕営予定地に着けるか少し心配になる。しかしその後は順調に調査が進み、予定より30分ほど遅くなってマガリ谷出合に到着した、すぐにテントの設営そして夕食の準備、私の献立は定番のマカロニカレー、アルコールを飲みながらの食事、「Y氏」と前回の調査の話などをしていると、すぐに暗くなってきた。

最近の寝不足が解消されていないために眠くなってくる、そこで寝袋に入った、足だけは冷えているがすぐに眠ってしまった。

須後=2時間05分=カヅラ谷出合=2時間40分=七瀬=4時間40分=大谷出合=1時間20分=マガリ谷出合
『今日の出会いと目撃』シカの死体5体:新たに発見したもの(仔シカ1体、牝3体、4尖牡1体)、人間0



(30日)
天候:晴れ
マガリ谷出合~岩谷出合~中山~ケヤキ坂~須後
田歌の水位13時:39cm

夏が近づき朝も早くなった、4時半頃にはもう明るくなっている、オオルリやカラ類など様々な野鳥の鳴き声が混然として聞こえてくる、明け方は気温も下がっているのだろう寒い。テントから出て早速朝食の準備、わかめラーメンとミルクティー、食事を済ませテントを撤収する、気温が低かったためかテントが露で濡れている。

この時点で少し体が暖かくなってきたが、春の沢歩きで最も苦痛な濡れた靴下類を履くという行事が待っている。せっかく暖かくなった足が一気に冷えて痛くなってくる、そこで冷え切らないうちにザックを背負って出発する、あまり軽くなっていないのは、テントに水分が付いているためだろうか。

流れの中に足を入れる、冷たさが這い上がって寒さが堪える。今日も昨日に引き続き「Y氏」が左岸、私が右岸を担当することにした。山の上のほうは陽が当たって明るくなっているが、谷底はまだ薄暗く対象物が少し見つけづらい。

一ノツボで陽が谷底に差し込んできた、陽の当たっていない暗い部分とのコントラストが際立つ、テント泊をしなければ味わえない早朝ならではの光景だ。これより由良川源流の核心部に入る、両岸共険しくなって通過が一層厳しくなり、ところどころ対岸に渡って回避しなければならなくなくなってきた。

また個体数も多くなって計数するのに手間がかかるようになっくる、そのため思った以上に時間がかかり、予定時間内に調査が終了しないことが確実になってきた。と言っても急ぐわけにもいかず、今までどおり数えながら歩く以外に仕方がない。

三ノツボを過ぎたところで一旦緩やかな流れとなる、そこで一休みして再び調査開始、この頃には谷底にも陽が十分に届くようになり、またこれまで歩き続けてきたため体が暖かくなってきた。四ノツボより再び地形が険しくなってくる、ヘツリと股下までの渡渉を繰り返し、そしていよいよシカメコにやってきた。

ウエストポーチをザックに入れ、そのザックを頭に載せて渡渉する、幸い水量が多くなかったために腰まで浸かるだけ、またカッパのズボンも履いていたため下着までは濡れずに済んだ。水量が多いと胸までの渡渉を強いられ、心臓が止まりそうになるのだがこの程度で済んで助かった。

それよりしばらく歩くと岩谷出合、ここまで来れば地形も穏やかになって対象種も少なくなる、ほっと一息つける所だ。そこで昼食にする、私はパンと行動食の菓子類、この取り合わせではあまり喉を通らない。

急がなければ明るいうちに須後に帰れなくなってくる、そこで再び調査開始、スケン谷との中間くらいまではそれなりに個体数もあったが、その後は少なくなって通称トチノキ谷を過ぎると稀にしか出現しなくなってきた。この頃には日差しも強くなって暑いほど、水の冷たさもほとんど感じなくなってきた。

しかし、朝から7時間以上も水の中に入っており、しかも底の薄い沢足袋を二日間も履き続けていたため、とうとう足の裏が痛くなってきた。中山の少し手前で自生地がなくなるため調査もそこで終了、歩道に上がって中山まで歩き、下谷の量水計から流れを離れる。

ようやく濡れた沢足袋から解放される、乾いた靴下は快適、長靴に履き替え上着も脱いで半袖のTシャツ1枚になる、それでも十分なほど暑くなっていた。その後は延々と続く林道を歩く、「Y氏」と山の話や家族の話などしながらなかなか終わらない林道を歩き続けた。

マガリ谷出合=5時間05分=岩谷出合=3時間=中山=3時間15分=須後
『今日の出会いと目撃』ヤマカガシ1匹、シマヘビ2匹、ジュウイチの声を今年初めて聞く、人間0

4月22日~23日 芦生ガイド

ニワトコニワトコ





ヤドリギ(雄花) 初めて見たヤドリギ(雄花) 初めて見た





コチャルメルソウコチャルメルソウ





ハルトラノオハルトラノオ





ニリンソウニリンソウ





ショウジョウバカマショウジョウバカマ





ヌカボシソウヌカボシソウ





ダンコウバイの花が終わった痕ダンコウバイの花が終わった痕





(22日)
天候:曇り時々晴れ(寒かった)
田歌の水位13時53cm
(22日)
天候:晴れ
田歌の水位13時49cm

二日間で出逢った花:<咲き始め>オオカメノキ・ニワトコ・ハウチワカエデ・オオバタネツケバナ・ネコノメソウ・チシマネコノメソウ・チャルメルソウ・コチャルメルソウ・トキワイカリソウ・ハルトラノオ・ニリンソウ
<盛り>ヤドリギ・キブシ・ヤマザクラ・クロモジ・ヒサカキ・ヤブツバキ・アセビ・タムシバ・ヤマルリソウ・スミレサイシン・タチツボスミレ・ホクリクネコノメ・タチネコノメソウ・イワウチワ・ミヤマカタバミ・ミヤマキケマン・ヒメエンゴサク
<咲き終わり>マルバマンサク・イワナシ・キンキマメザクラ・バイカオウレン・ショウジョウバカマ・ヌカボシソウ

その他須後周辺の花:コバノミツバツツジ・ヒカゲツツジ・オオタチツボスミレ・セントウソウ・ミチタネツケバナ(帰化植物)・キジムシロ・スズメノヤリ・コメガヤなど

4月20日 カズラ谷・小野村割岳

カズラ谷カズラ谷





カズラ谷カズラ谷





小野村割岳付近から傘峠方面小野村割岳付近から傘峠方面





遠く近くタムシバが満開遠く近くタムシバが満開





 キブシキブシ





キンキマメザクラ""キンキマメザクラ





キンキマメザクラが七分咲きキンキマメザクラが七分咲き





ヤマザクラヤマザクラ





ハウチワカエデハウチワカエデ





クロモジクロモジ





クロモジ 雄花クロモジ 雄花





タムシバタムシバ





タムシバの拡大 雄しべ51雌しべ38で高木型か?タムシバの拡大 雄しべ51雌しべ38で高木型か?





アセビアセビ





ヒサカキ 雄花ヒサカキ 雄花





オオカメノキ 装飾花だけが咲いているオオカメノキ 装飾花だけが咲いている





イワナシ 小さくても木本(樹木)
イワナシ 小さくても木本(樹木)"




ヤマルリソウヤマルリソウ





オオバタネツケバナオオバタネツケバナ





スミレサイシンスミレサイシン





タチツボスミレタチツボスミレ





ヒメエンゴサクヒメエンゴサク





ホクリクネコノメホクリクネコノメ





タチネコノメソウタチネコノメソウ





チシマネコノメソウチシマネコノメソウ





ヤマネコノメヤマネコノメ





イワウチワイワウチワ





イワウチワの群生イワウチワの群生





ミヤマカタバミミヤマカタバミ





トキワイカリソウトキワイカリソウ





ミヤマキケマンミヤマキケマン





エンレイソウエンレイソウ





アシウテンナンショウアシウテンナンショウ





ミヤマカンスゲミヤマカンスゲ





エゴノキの芽吹きエゴノキの芽吹き





ウバユリの新葉ウバユリの新葉





ヒメザゼンソウの新葉ヒメザゼンソウの新葉





バイケイソウとトリカブト(サンヨウブシ)の新葉バイケイソウとトリカブト(サンヨウブシ)の新葉





ジャゴケの雄器托ジャゴケの雌器托





ホソバミズゼニゴケの雄器托ホソバミズゼニゴケの蒴と蒴柄





立ち枯れの木にシイタケ立ち枯れの木にシイタケ





大量のシカの糞 フジが激しく採食されている大量のシカの糞 フジが激しく採食されている





ヌタ場にアズマヒキガエルの卵塊が
ヌタ場にアズマヒキガエルの卵塊が




天候:晴れのち曇り
田歌の水位13時:62cm
須後~カズラ谷出合~小野村割岳~灰野~須後
出逢った花:<咲き始め>オオカメノキ・ハウチワカエデ・ヤマザクラ・オオバタネツケバナ・ホクリクネコノメ・ネコノメソウ・チシマネコノメソウ・コチャルメルソウ・トキワイカリソウ・ミヤマキケマン・アシウテンナンショウ・エンレイソウ
<盛り>キブシ・キンキマメザクラ・クロモジ・ヒサカキ・ヤブツバキ・アセビ・タムシバ・イワナシ・ヤマルリソウ・スミレサイシン・タチツボスミレ・タチネコノメソウ・イワウチワ・ミヤマカタバミ・ヒメエンゴサク
<咲き終わり>ツノハシバミ・バイカオウレン

先週末は両日とも芦生以外の山に行っていたため、平日に休みを取っての入林である。今春は3月の気温が低かったために開花が遅れている、しかし融雪はこの10日ほどの間にかなり進んだのか、予想以上に残雪が少なかった。

トロッコ道を歩く、ゆっくり歩いてじっくり探さないと花が見つからない、気を付けずとも目に入る花はイワウチワ・キブシ・ミヤマカタバミなどわずかだ。それでも今日一日で30種近い花が、研究林事務所周辺も入れるとさらに数種類増える、それだけの花に出会えただけでも十分だろう。

カズラ谷出合まで歩き、これより谷歩きができるようカッパのズボンと長靴用スパッツを付ける、今日は水量が多く普段の3倍くらいはあって長靴だけでは心もとない。重装備をすると安心して川の中をジャブジャブ歩くことができる、流れの中などにシカの死体を探しながら歩いた。

植橋谷出合を少し過ぎたところでスパッツとカッパのズボンを脱ぎ、左岸の急斜面を登っていく、かなり傾斜が強くまっすぐに登るのは苦しくジグザグに上るのであるがそれでも苦しい。最近厳しい山歩きをしていなからだろうか?なんだか自信がなくなってしまう。

平坦な尾根に出るまでに一度休憩し、併せて着衣も1枚脱ぐ、そしてミルクティーを作って行動食を食べる。近くにヒサカキの木があって例の臭いが漂ってくる、この臭いは送粉者であるハエ達を呼び寄せているらしいが、ハエ以外にも甲虫のような昆虫もやってきているようだ。

平坦地まで上がればその後は苦しむような登りはなくなる、目の前に横たわる稜線が近くなるとほどなく城丹国境稜線、小野村割岳山頂はすぐそこであった。天候は良いが平日のせいか人影は全く見えない、山頂で昼食を摂る、いつものようにラーメンとお握らずと卵焼き、ゆっくり休んでから出発する。

これより城丹国境稜線を西へ歩く、結構アップダウンがあったように記憶していたが、数こそ多いがいずれも何ということもない小さな上り下りだった。同じ城丹国境稜線でも、天狗岳周辺のほうが高低差は大きく、気分的にも体力的にも負担は大きいようだ。

通称雷杉と言わる焦げたスギを通過してしばらく行くと平坦な尾根になるが、ここでも残雪は全くない、本当に一気に解けてしまったようだ。しかし融雪から日数があまり経っていないためだろう、歩く人もわずかで踏み跡も途絶えがち、気が付けば踏み跡を外れてばかりいた。

佐々里峠からの歩道に出合う、歴史を感じさせるよく踏まれた道は、荷物を背負っても歩けるように緩やかに作られており、歩きやすくしかも心地よい。しかし、灰野谷への下りに入るころから、土砂崩れのために道が途切れ途切れになり、そこを簡単につないで歩道が補修されているため、山慣れない人にはちょっと歩き辛いに違いない。

灰野谷にいったん下るものの、最後は灰野谷の滝場を大きく高巻いて下るため、ジグザグ道が急な斜面に付けられている、これは国土地理院の地図にある歩道の場所とは全く違った場所にあり、新しく付けられた歩道であることがわかる、と言ってももう数十年前のことだと思うが。

トロッコ道に下り着き、まだまだ明るい由良川沿いの歩道を引き返す、気のせいか朝方よりも花の数が増えているような…、もしかしたら新たに開花したのだろうか。

須後=2時間20分=カズラ谷出合=2時間40分=小野村割岳=4時間40分=須後
『今日の出会いと目撃』人間2人(トロッコ道の橋を修理する作業をされていた)、シカの死体2体(カズラ谷で、小さいのでいずれも仔シカのようだ)、オオルリの声を今年初めて聞く(いつもより少し早いような気がするが…)

4月9日 ササ保全調査

山上はまだ90cmの雪で覆われていた山上はまだ90cmの雪で覆われていた





バイカオウレン 草本では最も早く咲く花の一つバイカオウレン 草本では最も早く咲く花の一つ





板状根のようなブナ板根状のブナ





エノキタケエノキタケ





雪の下から現れた糸状の菌?雪の下から現れた糸状の菌?





天候:終日霧雨交じりのガス
田歌の水位13時:79cm
出逢った花:<咲き始め>バイカオウレン
<盛り>マルバマンサク

昨年から続けているササ保全調査の今年第1回目、参加者は私を言含めて2名、霧雨交じりのガスが懸かり風もありじっとしていると耐えられないほど寒い。

作業はネット上げだが、雪の中から掘り出すのにずいぶん手間がかかった、ただ、この作業中だけは寒さが和らぎ助かる。早々に作業を終えて下山する。

4月2日 下谷林道・傘峠

地藏峠地藏峠





長治谷小屋長治谷小屋





長治谷湿原長治谷湿原





下谷一ノ谷出合を見下ろす下谷一ノ谷出合を見下ろす





下谷 大カツラ下谷 大カツラ





下谷 大カツラ下谷 大カツラ





下谷の林道 残雪がたっぷり 除雪がたいへんそうだ下谷の林道 残雪がたっぷり 除雪がたいへんそうだ





ノリコの滝を見下ろすノリコの滝を見下ろす





ケヤキ坂ケヤキ坂





三ノ谷右俣源頭から傘峠三ノ谷右俣源頭から傘峠





三ノ谷左俣源頭から傘峠三ノ谷左俣源頭から傘峠





傘峠から若狭湾 青葉山・毛島など傘峠から若狭湾 青葉山・毛島など





傘峠から百里ケ岳・三重岳など傘峠から百里ケ岳・三重岳など





八宙山から二ノ谷源頭八宙山から二ノ谷源頭





地藏峠の北側(南向き斜面)は地肌が広く顕れている地藏峠の北側(南向き斜面)は地肌が広く表れている





フキノトウフキノトウ





ナナカマドの干乾びた果実 野鳥には人気がないようだナナカマドの干乾びた果実 野鳥には人気がないようだ





リスのものと思われる巣の材料が落ちていたリスのものと思われる巣の材料が落ちていた





巣の材料が落ちてきたと思われるスギの樹皮巣の材料が落ちてきたと思われるスギの樹皮 頻繁に上り下りをしたのかけば立っている




コシアブラの食痕 シカはこんなものも食べるようだコシアブラの食痕 シカはこんなものも食べるようだ





長治谷小屋前の積雪計100cm 
長治谷小屋前の積雪計100cm




針金の曲がっているところまで積雪があった220cm針金の曲がっているところまで積雪があった220cm





林道は雪崩で、この先が通行できなかった林道は雪崩で、この先が通行できなかった





天候:終日快晴(こんな素晴らしい天候は久しぶりだ)
生杉(旧道入口付近)~地蔵峠~ケヤキ坂~傘峠~中山~地蔵峠~生杉(旧道入口付近)
積雪量:地蔵峠120cm、長治谷小屋前100cm、ケヤキ坂100cm、傘峠120cm(うち新雪5cm)
古屋の積雪:6時45分:56cm(3月15日から閉局になったままなので、現地測定基地で実測した)
田歌の水位13時:59cm
出逢った花:<咲き始め>マルバマンサク
<盛り>フキ(フキノトウ)

4月になっても雪がかなり残っている、古屋の積雪が4月になっても50cm以上あった年を調べてみると、記録のある2003年以降では2005年、2006年、2011年、2012年の4回あり、2011年は4月2日でも75cmもあった。

それから比べると今年が異常というほどのことはないのであるが、それでもやはり残雪がいつもよりずっと多いと感じてしまう。

生杉から林道を奥に入っていくと、車が1台停まって一人これから出発せんとされているところであった。道路をよく見ると、雪崩が道路を塞ぎ前進できなくなっているではないか、「しまった」こんなことになるとは思わずスコップを置いてきてしまった。

仕方がないので私も車を停め、お話ししながらご一緒に林道を歩くことにする。クマの調査をされているとのことで、クマ以外にも哺乳類全般のお話を聞かせていただき、私も現在行っている調査の話をする。

ゲートから先は除雪されていない、朝方は冷え込んで雪面が固いが、緩みだすとツボ足ではかなり苦しそうだ。スノーシューやワカンは持ってこられなかったとのことでこの先は断念されることになった。

しかし話が長くなりさらに20分程度は立ち話していただろうか、そのうちにこのブログをご覧になっていることや、以前の仕事場が私の事務所と目と鼻の先だったということが分かり、「世の中狭いですな」とお互いに驚いてしまった。

あまりゆっくりはできないので、お別れして先を急ぐ、地蔵峠までは朝方の冷え込みの影響で雪面がよく締まって歩きやすかったが、日が昇って気温が上がりだすと次第にワカンが沈むようになってきた。

中山神社を過ぎて上谷を渡り、長治谷小屋の前を通って林道を歩き続けていると、次第に脚がだるくなってくる。そこで大カツラのところから下谷の中を歩こうと考え、ワカンを外して流れを歩き始めたが、今日は水量が多くその上1mの雪の壁が邪魔をして思うように前進できない。

ワカンが少し沈んで辛いが、安定的に歩ける林道のほうがまだしもいい、そこで川を離れて再び林道を歩くことにした。雪のない季節でも長い道のりだが、雪があると気が滅入るほど長くて遠い、ノリコの滝を望む辺りの通過が唯一の気分転換だったかも知れない。

ようやくケヤキ坂、脚に少なからぬ疲労感を覚え、また時間も昼近くになっていたためここで昼食を摂ることにした。いつものようにラーメンと卵焼きとお握らず、ミルクティー飲みながら麺が伸びるのを待つ。峠は少し風が吹き抜けてひんやりとしているが、雲一つない空から降り注ぐ日差しは強く、陽を受けている部分だけは暑いほど。

食事を済ませてブナノ木峠方面に向かう、思ったとおり尾根上のほうが雪は締まって歩き易い。少し休んだおかげで脚の疲労感も回復し、快調に足が前に出る、気がつけばブナノ木峠との分岐である、視界も拡がり気分的にも充実して楽しくなってくる。

これより傘峠までは幾つものアップダウンがあるが、素晴らしい天候の下残雪深い春山を歩く喜びで疲れも忘れてしまう。少し霞んではいるが、遠く越美国境の山々が、まっ白な稜線を連ねているのが見える、かつて、その白い姿に憧れ翌週には早速出掛けて行ったことがあった、そんなそれほど遠くない昔を思い出した。

傘峠で一休み、ミルクティーと行動食を摂り下山開始、その後はいくつかの軽い登りはあるものの、ほとんどが下りで気分も楽だ。最後の下りは地表が出ており、ワカンを着けての歩行は困難なため、東側の雪が張り付いた急斜面を下った。由良川に下って対岸に渡り、林道由良川線を歩いて中山橋へ。

その時点では体力も気力残っており、同じルートで戻るよりはと林道経由で地蔵峠へ向かった。しかし、予想していたとは言えやはり長い行程であった、そこで途中から冬芽や分枝などを観察しながら歩く、と、幾分時間の経過が早まったように思える。

ようやく地蔵峠に到着したが、その先も林道歩きが続く、雪面は柔らかくなってザクザク状態、登りよりも下りのほうがずっと辛い。峠から少し下った所で再び一休み、同じようにミルクティーと行動食を摂る。林道沿いの樹種は限られるために、その後は観察する対象も無くなって歩くことに専念した。

ゲートに到着してようやく重い雪から解放される、その後は法面側に花を探しながら散歩気分で歩いた、しかしフキノトウを見つけただけ、もう少し暖かくならないと春は来ないようだ。


生杉(旧道入口付近)=1時間35分=地蔵峠=2時間40分=ケヤキ坂=2時間=傘峠=2時間10分=地蔵峠=1時間10分=生杉(旧道入口付近)

『今日の出会いと目撃』人間1人(出発地から生杉ゲートまでご一緒した)

『シカの越冬状況』
生杉ゲート~地蔵峠:時々足跡がある(朝はあまりなかったが、夕方は多くなっていた)、枕谷に1カ所、下谷の林道はイノシシかもしれない足跡が1カ所、ケヤキ坂~中山:傘峠の西側に1カ所のみ(由良川方面から偵察に上がってきたと思われる)、中山橋~地蔵峠:5カ所ほど

まだまだ残雪が多く、南斜面や急斜面以外は雪で覆われているため、多くのシカは標高の低いところで待機しているようだ。

コシアブラの冬芽に対する採食は初めて見るのではないかと思われる。
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