「第2部 1997年 快客603次 西寧→格尓木 1」
西寧からは青蔵(チンザン)線の快客603次格尓木(ゴルムド)行に乗ります。
この路線は当時では中国で一番高いところを走る鉄道だったのです。
西寧の標高は2270メートル、青蔵線の終点の格尓木(ゴルムド)の標高は3000メートル、その間に3689,88メートルという中国での鉄道の最高所を走ります。
ところが2006年7月からチベット鉄道が開業して、その路線はもっと高いところを走るようになってしまったので、このときの中国鉄道最高所の座は奪われてしまいました。
ちなみに日本での鉄道の最高所は小海線の野辺山の1345,67メートルですから、それと比べると、もう始発の西寧にいる時点で考えられない高さになっています。


左側の切符がダフ屋から買った快客603次の切符です。
切符を受け取った時点でこの列車は非冷房で窓の開く客車だと分かったので(切符に空調の文字がありません)、写真が撮り放題ですからワクワクしていました。
でもダフ屋から買った切符って、最後まで不安ですね。特に中国ではニセモノが多いですから。
乗ってみると、進行方向を向いた下段です。窓も独り占めできて、結果的にはOKです。
車内は満席で、周りの人に聞いてみると、みんなダフ屋から寝台券を買ったみたいです。私はそんなにボッタクリの金額ではなかったのですが、中には200元ボッタくられた人も。車内ではそのダフ屋の話で盛り上がります。
なお、右は西寧駅の入場券です。
発車は18:30です。時刻表を見ると、603次は普通列車で21:30の発車ですが、実際は急行列車で3時間も表示より早く発車するのです。
中国のローカルダイヤには本当に迷惑します。全国で売られている時刻表がこれでは役に立ちません。
列車は東風4型ディーゼル機関車に牽かれた15両の客車です。私の好きな、窓の開く22型客車です。これで写真は撮り放題。
向かいの席(寝台)は3人の人民解放軍の新兵が乗ってきました。武漢で訓練を受けて、これからこの路線の仮の終点である格尓木から先の鉄道建設に携わるそうです。2年は帰れないそうです。
写真は西寧駅のホームです。写真が小さくて写っていませんが、駅名板には漢字のほか、チベット文字とモンゴル文字でも書かれています。列車のサボにも3つの文字で表示してありました。
列車は18:30に西寧を出発しました。隣の駅、西寧西駅までは市街地を走ります。
中国でも西のほうにある青海省では日没が遅いので、退勤時間も今ごろになります。踏切では退勤者の自転車がいっぱい列車の通過を待っています。
西寧西駅を18:48に発車すると、すぐに家は見えなくなり、山道を走るようになりました。
そして、上り坂です。
この青蔵線の線形は西寧から一気に当時の中国鉄道最高所まで登ります。一気といってもあと10分20分ではありません。天峻駅と関角駅との間にある、4010メートルの長さの関角随道の中に3689,88メートルの標高の最高所があります。そこを通過するのは夜中の1:30頃です。
そこまでずっと上り坂です。この鉄道はオメガカーブが多く、ループ線やスイッチバックはありません。それだけ広い中国の土地を有効に利用した線形になっています。
同じような写真ですみません。窓を開けて写真を撮っていると、このような写真ばかりになってしまいます。
この列車は窓が開きますが禁煙です。以前は窓の開かない車両だけが禁煙でしたが25型客車が増えてきたことにより、中国鉄道ではデッキ以外は禁煙となりました。
ところがこの私のボックスではみんなタバコ好き。一緒にいる新兵も好きのようで、禁煙マークはお構いなしで煙が上がります。禁煙PRが不足しているらしく、車内のほかの場所からも次々と煙が上がります。
これが近くにいた香港人グループは気に入らないようです。列車員にチクッて列車員から注意してもらおうとしたのでしょう。でも、列車員も一応仕事だからタバコを吸っている乗客に注意はしますが、列車員が立ち去ると、また煙が上がるし、第一列車員も車内でタバコを吸っていますから、どうにもなりません。香港人は諦めたのか寝てしまいました。













昔の日本を見ているようです。