「後藤寺線 普通1555D 新飯塚→田川後藤寺」
新飯塚では筑豊本線の電車が少々遅れましたので2分の接続になります。
これから乗るのは後藤寺線で次の発車は13:47発の田川後藤寺行1555Dです。
(路線図は「http://www.47rail.jp/ 47都道府県鉄道路線図」より)
車両はキハ31形で国鉄型です。
昭和62年に国鉄がJR九州への置土産として20両が作られました。
JRになってから3両が追加で作られています。
廃車発生品やドアや空調などはバス用のものを使っているので、登場から30年以上経ってすでに廃車も始まっています。
筑豊地区には2両のキハ31形がいますが、ここのは今は定期運用は無いようです。
キハ31形の車内。
座席は新幹線の0系の座席を流用しています。
バス用の冷房なので効果に乏しく、併用するために扇風機もあります。
1555Dは新飯塚の発車時点で私を含めて7人を乗せて出発しましたが、終点の田川後藤寺まで下車する人は有りませんでした。
上三緒で1人増えただけです。
13:47に新飯塚を発車しました。
すぐに筑豊本線と分かれて左に分岐します。
後藤寺線は新飯塚から田川後藤寺まで13.3kmの非電化単線の路線です。
短い路線ですが、3つの鉄道を国鉄が買収して後藤寺線となったもので、新飯塚から2つめの上三緒、山野までは九州鉄道筑豊本線の貨物支線によって明治35年に開通しました。
その後、明治35年に上三緒から今の下鴨生の場所を通って漆生まで延伸します。
下鴨生の場所には大正5年に赤坂という駅ができました。
赤坂は昭和31年に下鴨生と駅名を改称します。
1つ目の駅の上三緒に停まりました。(左写真)
1人乗ってきます。
上三緒の次は下鴨生です。(左写真)
動画は新飯塚〜上三緒〜下鴨生までの前面展望です。
下鴨生は列車交換ができる駅です。
でも日中は列車交換が無いダイヤになっています。
下鴨生からは昭和61年まで漆生線というのが分岐していました。
こんなところから・・・、と思いますが、かつての筑豊地区には網の目のように鉄道路線がありました。
こちらは平成29年9月のJTB時刻表の索引地図です。
いまでも多くの路線網がありますが、
こちらが昭和59年の交通公社の時刻表の索引地図。
もっとややこしく路線がありました。
当時、乗り潰しをする人は計画を立てるのに苦労したことでしょう。
さらに上山田線の豊前川崎から添田線の大任を通って田川線の油須原までの油須原線の線路も作っていたんだから凄い。
当時の上山田線の豊前川崎の方の運転本数は極端に少なく、油須原線を完成させても大赤字になることは予測でき、国鉄は鉄建公団から引き継いで運行するのを拒否をしました。
結局、工事は中断し、未成線となりました。
この時に走っていた国鉄路線の多くは炭田からの石炭を輸送するための鉄道で、閉山が相次いだ後は線路の役目を終えます。
国鉄が輸送密度が4000人/日以下の路線を特定地方交通線として選定した時に、この地図内の路線では、香月線、室木線、矢部線、勝田線、甘木線が第1次特定地方交通線に、漆生線、上山田線が第2次特定地方交通線、伊田線、田川線、糸田線、宮田線が第3次特定地方交通線となりました。
後藤寺線は数字では第2次特定地方交通線に選定されるはずでしたが、ラッシュ時の1時間あたりの乗客が1000人を超すことから除外されました。
後藤寺線は特定地方交通線から除外されたものの、乗客は減っています。
今の輸送密度は1328人/日ですから苦しいながらもなんとか運行しています。
下鴨生の次は筑前庄内。
下鴨生〜船尾の先にあった起行という貨物駅跡までの区間は産業セメント鉄道の路線でした。
大正11年に起行から船尾が部分開業して大正15年に赤坂まで延伸してきました。
陸前庄内と船尾との間にトンネルがあって、これを潜ることによって飯塚市から田川市に入ります。
田川市に入ると麻生セメントの工場の間を走ります。
なんか「お邪魔します」と人の家の庭を通り抜けて行く気分です。
麻生セメントの工場を通り過ぎると船尾。(左写真)
船尾の先に起行貨物駅があった場所があり、そこからは豊州鉄道が明治30年に開業させた線路を走ります。
豊州鉄道は明治34年に九州鉄道と合併し、のちに国鉄になります。
産業セメント鉄道は昭和18年に国有化されて現在の後藤寺線になったのです。
前方に終点の田川後藤寺が見えてきました。
14:08に田川後藤寺に到着です。
今度の新飯塚行の列車は14:19発なので、これが折り返し列車になるのかと思ったら、
反対側にキハ40の新飯塚行列車がいました。
こちらが14:19発の列車として発車していくようです。
2018年3月4日 JALガチャをやって出かけてみた 6
キハ31
(路線図は より)
「2015年7月20日 肥薩線 普通1224D 人吉→八代」
アジトで朝食を食べたら出発です。
写真は人吉駅。
乗車するのは7:37発の普通1224D八代行。
列車は1両編成。
車両はキハ31のトップナンバー。
九州のローカル線用気動車として登場しました。
国鉄末期の昭和61年末に登場した最後の国鉄型。
登場してから数か月でJRが発足しています。
国鉄からのJR九州への置土産。
キハ31の車内。
国鉄末期でとにかくお金をかけないように作られたので、台車と変速器など足回りの部品は廃車されたものから流用されました。
ドアは折り戸。
バス用のドアエンジンを使っています。
空調もバス用の物が使われています。
バス用では鉄道車両においては容量が不足するので、補助のために扇風機も付いています。
座席は0系新幹線の座席を改造して流用されました。
ワンマン運転を想定してつくられたので、国鉄型ながら運転室は半室構造。
しかし、
あまりにもお金をケチりすぎてトイレなし。
列車は7:37に私と4人の女子高生、おばちゃん1人を乗せて人吉を発車しました。
さっそく右側に、元、人吉機関区が見えます。
今は熊本鉄道事業部っていうんだって。
機関区の建物は日本で唯一の石造りの車庫です。
西人吉、渡と停車して、その先で鉄橋を渡り、球磨川はしばらく右側になります。
川沿いを走ります。
国道は鉄道側から球磨川を挟んで反対側を通っているので邪魔物が無く球磨川の景色を楽しむことができます。
那良口に停まり、次は一勝地。(右写真)
「まずは一勝を・・・・」
ということで、一時期入場券が売れました。
私もこの駅の入場券は持っています。
しかし、昭和61年に無人化。
でも、駅に同居しているJAで今でも入場券を売っているとか・・・。
一勝地では八代発人吉行の普通1223Dと交換。
向こうはキハ40の単行。
トンネルがいくつかあります。
坑門は開業当時のものなのでしょうなあ。
蒸気機関車のモノと思われる、付着した煤から肥薩線の歴史を感じます。
球泉洞、白石、吉尾、海路と停車していきます。(写真は海路駅)
次は瀬戸石。
ここでは人吉行の普通1225Dと交換。
相手の車両は昨日乗車した「いさぶろう・しんぺい」のキハ140形。
熊本からの送り込みの間合いで営業運転していて、熊本から八代の間は回送です。
瀬戸石の次は鎌瀬。
鎌瀬駅に到着する直前に鉄橋を渡って、球磨川は左側になります。
葉木、坂本、段と停車。
段の次は終点八代です。
段を発車すると、まず、九州新幹線の高架をくぐります。(左写真)
その先で肥薩おれんじ鉄道の線路もくぐります。(右写真)
球磨川の堤防の上を走って・・・、
肥薩おれんじ鉄道と合流します。
8:51に終点の八代に到着しました。
肥薩線の0kmポストがあるのは八代駅。
隼人からの肥薩線124.2kmの旅が終わりました。
「2015年7月20日 鹿児島本線 普通5338M 八代→熊本」
これから熊本へ向かいます。
8:59に快速「スーパーおれんじ2号」というのがあって、それだと熊本まで32分、ノンストップで走ります。
が、乗るのをやめました。
ホームでそこそこの人数が待っていたのに、この列車、1両編成でやってきたからです。(写真)
車両は肥薩おれんじ鉄道のHSOR-100形気動車が、鹿児島本線に乗り入れて熊本まで直通するのは分かっていましたが、まさか1両編成だとは思わなかった・・・。
混んでいる列車に乗るのもイヤだし、後続の列車でも後の予定には影響はないので、次の列車に乗ります。
次の列車は6分後で9:05発の鳥栖行普通5338M。
車両は815系の2両編成。
6分前に快速が出て行った後だから空いてるし。
火の国の7月なので、電車は空いていて冷房が効いている方がいい。
9:44に熊本に到着しました。
電車は8分停車ののち、鳥栖まで行きます。
2015年7月 肥薩線と熊本電鉄 7
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Dr.鉄路迷
アジアの鉄道好きです。日本の鉄道ももちろんですが、中国を主とした周辺国の鉄道に乗っています。
新型の車両を追いかけるより、鉄道の原点ともいえそうなくらいの古い鉄道を見るのが好き。
飛行機も好きですが私が好きなのは新しい飛行機ではなくて、プロペラ機が好き。ジェット機でも旧ソ連製が好きというちょっと(かなり?)変わり者です。
名前は「鉄路迷」と書いて「tie3 lu4 mi2」と読みます。中国語で「鉄道ファン」の意味。でも読みづらいので皆さん「ドクター」で呼んでくれています。将軍様と呼ぶ人も・・・。
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