骸骨寺とはオドロオドロしいが、「サンタ・マリア・デッレ・アニメ教会」 が正しいお名前で 「ブルガトリオ・アダルコ」 ともおっしゃる。 一風変わった死者信仰の教会だ..

なにしろ教会の地下に通じる天窓をのぞき込めばシャンデリアの灯のむこうに幽霊でも見えたのか、キャッと叫んで尻もちをつく女性まで居た.. 私見ながら無縁仏の投げ込み口ででもあったのだろうか? 一体に教会の地下墓地に天窓は無いから不詳の勘は案外正しいかも。

今日こそその骸骨寺に向かおう.. 二編に分ける量なのでスパッカナポリをぶらぶら歩きお寺の前まで行く。中は案内人が居ないと地下にはいけない。地球の歩き方にはこう書いてあるが、骸骨の山は見慣れているので無数には見えなかったが・・

(ガイドブック)【薄暗い通り沿いにブロンズ製の骸骨の装飾がある。いつも蝋燭に火が灯され、花が飾られているのは17世紀に流行した死者信仰によるもの。地下の埋葬室には無数の頭蓋骨が並んでいる。】 記者は死人や骸骨に疎遠な女の子ででもあったのか?

不肖が驚いたのは12体を埋めれる砂場があり、死人を腐らせて白骨にしてから安置するという説明だった。この砂場には18歳の女の子が父親の請願により埋まっているの。若い女性の案内人はたった一人の客である不肖にそう説明した。

ああこの薄い砂の下で、うら若く亡くなった女の子が匂いも放たず土に帰っていくのか.. 只の土葬場は数々みたが、それはそれは感慨深い一瞬だった。もちろん地下墓地の写真など一枚もない。10ユーロと20ユーロの札を左右のポケットに入れておき、20ユーロを受け取れば写真の一枚も撮ろうかと軽い気持ちでやって来たがそんな気持ちにも成れなかったのである。

スパッカ・ナポリはぐちゃぐちゃな所が香ばしい。
新聞雑誌タバコのキオスク。
クリスマスの飾り、エルサレム旧市街の模型。
こういうのを飾って2000年前を偲んでいる所がユダヤっぽいが、ユダヤ人向けに売っているのかも..
この壁もアノ壁もローマなんだなあ..
スパッカ・ナポリの一本道。何度通ったことか。
同じ店で3回「ババ」を買った..
このタルトよりは店頭で主張しているババを食わなきゃ、大阪でたこ焼きを食わないようなものだ。 
店頭にグロテスクなターキーがぶら下がっている。
これから骸骨寺に行くのになにげに気味が悪い..
「サンタ・マリア・デッレ・アニメ教会」 を上段に 「ブルガトリオ・アダルコ」 を下段に書いているから、サンタマリアが正名なのだろう.. タイワンが正名でチャイニーズ・タイペイが邪名のようなものだ。
お寺の装飾はみんなドクロ。
今日は入ってみよう。
祭壇左の階段で地下の御神体ドクロのお部屋と砂場にいける..