2008年08月

2008年08月31日

怖いものしらずです

先日、久しぶりに友人のTakakoさんに電話をした。
「元気そうね。よかったよかった」
「うん、いろいろあるけどね」
「おもらししてるんでしょ」
「!…!」烙印を押されてしまった。
後にも先にもあの一度だけ。
あれからノーコントロールでおもらしという事態は発生していない。
実にめでたいことだ。
一時は外出もできなくなってしまうのかと思ったが、
弟の嫁さんにもばれずに、ミューズ石鹸で洗濯して室内で干せたことは、まだ、自分に処理能力があることだと満足している。

サイバーナイフは3週間経ってもガンマナイフの時のような脳みその劣化が感じられない。
軽いけいれんはあったが、脳にはダメージが少ないようだ。
ガンマナイフのときは3週間目から4週間目にかけて言葉が出てこないなどいろいろあったが、今回はまったくそういうことがない。
ただ、転移した腫瘍の状態が心配だが、イレッサも効いているようで、今のところまったく痛みとかの症状もない。
サイバーナイフの治療、イレッサの開始から1か月が経ち、悪くなるならそれなりに症状がでてくるころである。
1人で築地まで往復できればだいたいのことはできると思っているので、今のところは大満足だ。

それにしても毎日雨。
最近はまったく雷も怖くなくなってしまった。
命の期限を知った?者にとって、怖いものがなくなったのは事実。
あまりにも死というものが身近すぎて、鬱やノイローゼにもならない。
こう身近に死があると悩むことが馬鹿馬鹿しく感じられてしまうから、
かなり陽気な日々を送っているのが現実である。
これはまったく想像に反していた事実だ。
若い頃よく想像したものだ「もし、あなたの命はあと何日です」と言われたら
「絶対怖くてどうしていいか分からない」とか思ったものだが
医師はあと何日などという具体的な言い方はしないのと、具合が悪いと自分で察知するものなのだと知った。察知するということは同時に納得するということでもあるらしく、わたしの場合、さほどの恐怖は感じていない。


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2008年08月27日

目的はお寿司です

昨日がんセンターの外来に行ってきた。
身体の芯まで染み込むような霧雨にもめげず、1人で往復できたことは我ながらあっぱれである。

だいたいが、実家のある田舎町の駅のベンチで携帯をみるとobachanからのメール。
すでに、バスに乗っていて11時にはセンターには到着予定とある。
Obachanの得意技「勘違い」なのだろう。
予約の時間が1時なのにそんな早く着いてどうするのと思い築地場外市場などにナビ。
すると、ご心配なく社会科見学しているよだって。病院につき、採血、レントゲンを済ませて外来の待合い椅子に行くといかにもobachanのリュックが
ぽつんと留守番していた。隣に座りobachanの登場を待つ。
周りの患者さんとは明らかに違う生気を発散してがさつにobachan登場。
昨日は本当に人間の気力の違いをはっきり感じた。
Obachanからは本当に元気がひしひしと伝わってくるのだ。
毎週顔を見せてくれる息子も合流して目的のお寿司へ。
明らかに、obachanの目的の一つにはお寿司があるし、
息子の目的もお寿司が大きな比重。
わたしも外来よりお寿司の比重が大きいからめでたしめでたしなのだ。
こんなに食べる喜びを語っているうちは、わたしにも気力が残っているということだろう。
それにしても日本人は本当に美味しい食べ物を作ったものだと思う。
カウンターお好みで3人。
ランチを頼んだ息子の脇で、大トロ、中トロ、アナゴにうにと元気に注文。
なぜか息子は最初はお好みを避けて一気に食べられるセットのお寿司を注文する。
息子の言い分は「腹が空いているときは、牛丼だって美味い。
だから腹をいっぱいにしてから本当に美味いものを食べるんだよ」って、
涙が出るようなビンボー感ただよう説を拝聴したが、本当は最初から最後まで美味い方がいいに決まっている。
でも、その工夫、悪いことじゃないよと言うのもなんかいまさら真面目な親を演ずるようで恥ずかしい。
ちなみにわたしたちが目的にしているお寿司屋はお腹いっぱい食べても(どんなネタでも)3000円程度とチョーリーズナブル!味は抜群だし、本当にくせになるお店なのです。

「イレッサの危険期間はもう脱しました?」とわたし。
「いや、まだまだ、1ヶ月は注意しないと」と先生
「じゃ、まだ昇天チャンスはあるわけね」とわたし。
「いや、……」と先生。
まだ危険はあるのだそうだ。気をつけねば。
だって、特に昇天したいわけじゃないんだもん。


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2008年08月25日

いじわるばあさん復活?

散る桜、残る桜も散る桜。
良寛の句だそうである。
いじわるばあさんとしては、この句大好き!である。
そうだよねー、みんなおんなじ?あの世に向かって生きているんだ。

がんごときでくよくよするのは止めようと急に元気がでてしまった。
ステージ犬覆匹叛觜陲気譴討發匹辰海いい犬錣襯僖錙爾亘タンだよ。

だってけいれんは起こしたものの、しぶとく生きているでしょ。
案外何も起きないものだなぁというのが実感だな。
でも、左半身が動かなくなったり経験だけはリアルだった。
動かせないから動く右手で左手を移動する。
余計な力を入れすぎたらしく激しい筋肉痛も経験した。
人間が二足歩行の生き物だということを思い知らされた。
立てない。
足の裏が床をつかむことができない。
どうしてできないの?
どうしたらできるの?
そう考えても答えは見つからない。
これができないと歩くことは無理だ。
いろいろな不都合をリアルに体験して老いの本質を見たような気がした。
たとえばおもらし。
これはイレッサの副作用かもしれないし頭にも放射線をしこたま照射しているから何が原因とは言えないが、
普通、トイレに行くには、自分の頭の中で打ち合わせがあって、じゃ、
これが済んだらトイレに行こうと決めるわけで、
肛門もその打ち合わせ通りにトイレに座ってから用を済ませる訳で、
ところが、下痢ということもあるけど、括約筋が裏切りに走るのだ。
数日前、メールを送信してからトイレに行こうと決めていたのに送信して立ち上がったら、うりうりと出ているのである。
おいおい、今じゃないだろと急いで部屋の前にあるトイレに駆け込んだが、間に合わず。息子にやばい事態発生と、このことを話すと「それっておもらしじゃない。やだねー、ぼけ老人だね。おれんち出入り禁止。うんこもらしてるやつを座らせるわけにはいかない」のだそうだ。
息子の気持ちも分かるが、もらしたくてもらしているわけじゃなくて、排便の指揮系統が故障して本人の意思とは関係なくそういう事態が発生してしまうのだと知った。
さんざん我慢してもうじき家のトイレなのに!ということは今までになんどか体験しているが、それとは異質。だってまったく我慢なんてしていないのだから。老いというのはもしかしたら、想像以上に悲しい現象かもしれない。


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2008年08月23日

風が気持ちいいからそれでいいかな

すっかり涼しくなってしまった。このまま秋になってしまったらちょっと物足りない夏になりそうだ。

毎日死神とお付き合いを始めて早1年。この頃死神をナメテいるかもしれない。

というのは、抗がん剤もガンマナイフもサイバーナイフも恐れるほど怖い治療ではなかったこと、またその治療をしますと言われても「あ、そう」ていどの反応で対応できる自信がある。

もちろん、それぞれの治療は常に死の危険と背中合わせだったけど、どうにかなるさという気持ちと、最近の医療は痛みに対しては最善を尽くしてくれると信じているので、痛みとか具体的な症状がないと案外呑気に構えていられるものだ。

それでも、いろいろな後遺症?みたいな症状はあったりして、ひっそり焦ってみたりしている。

特に、頭には転移性腫瘍が多数存在しているということだし、
その腫瘍たちがどのように成長するかで次の治療が決まるわけで、
どの位置にどれくらいの腫瘍が成長中でそれが大きくなるとどういう症状がでるのかが分からないのが患者としては不安ではある。

だから、最近朝目が覚めると「おー、生きてるよあたし!立派じゃん!」などと思ってしまう。
それこそ、生きてることが目的になってしまっているから、面白いことはほとんどない。
それでも、オリンピックは面白いし、涼しい風は気持ちがいい。
あとは、気持の持ちようかな。
生きるってそんな面白いことばかりじゃなかろうが、風が気持ちよければそれで十分なのかな。


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2008年08月19日

スミコさんは見た

今日は久しぶりに山女こと本屋のおばちゃんに会った。
ますます元気でうらやましい限りである。

「いくら食っても食えちゃうよー」とか言いながら、築地のお寿司を満喫していた。
今日は、がんセンターの外来日だったのだ。

イレッサは飲み始めにいろいろあるらしく、4日目でも死ななかったし、7日目でも死ななかった。毎朝「イレッサいきます」と宣言してから飲んでいるが、
「何かありました?」と先生。
「はい、イレッサ攻撃が」「あはは…?」
「肺が腫れてる感じがして、咳が出て。でも、たいしてひどくないからだいじょうぶだろうと。なにもないより薬が肺にアタックしている感じはいいですよ」
「まだ1週間だからなんともいえないけど、いいみたいよ」とうれしい診断。
とりあえず、この抗がん剤で治療をするしかないんだし。

先日、暇でもあったのだけど、スミコさんに電話をした。
その後の自宅は?と思ったからだ。スミコさんは見たのである。

隠れていた亭主が最近ちょくちょく現われて、熱心に掃除をしているのだとか。
それも「ゴミ屋敷ってどこにあるのかと思っていたら自分の家だった」と余計な発言をしてスミコさんを喜ばしているらしい。
少女趣味の女性には受けのいい男ではあるが、韓ドラのスミコさんや、宝塚大好きの母などは、あんたたち何を考えているのという発言をするので閉口してしまう。
あとは、スミコさんが暴走せずに何も起こりませんようにと祈るばかりである。

「少しふっくらして、髪も短く切って真黒に日焼けして見せてあげたいわ」とか。
息子に「ちょっとキモいよね」とメールしたら「あいつは昔からキモかったぞ。知らなかった?」という返事が来た。知っていたというのも変だし、知らなかったというのも変だなーと思った。
知っていたのか知らなかったのかこれは案外本質に迫っている疑問かもしれない。


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2008年08月17日

やればできるさ

他人のパソコンというのは本当に使いづらい。

Word程度のソフトなら難なく使いこなしていたのに、バージョンも違えば、第一、どこにあるのかさえ分からない。

やっと見つけて開いてみると、アップデートしろとくる。
わたしがそのパソコンを使わなくなってずいぶん経つから、ネットに繋がってないといろんなことが起きるようだ。

インターネットを使うにはメールを出せだのいろんなことを言ってくる。
だいたいが、自分のパソコンではなく他人のパソコンを借りてるわけだから、あまりいろんなことを言われるとこまってしまうのだ。

プロバイダーはそういうことは考えないのだろうか。

それでも、なんとか工夫をして難関突破、委任状のサンプルを印刷して、一部自分用に変えて息子に依頼している銀行の手続きに関する委任状を作成した。
そもそも、委任状などなじみがないので、サンプルを見ないとお手上げだ。

自分のパソコンにはプリンタの設定がしていないので文書の作成などはできない。

これもけっこう不便ではある。こんなことで昨日は一日が過ぎた。


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2008年08月15日

生命力があるからきっと大丈夫

暑い、暑いというとよけい暑くなる。こんなに体力を消耗する夏も久しぶりのような気がする。

蝉の声もうるさいくらいで、昔こんな日があったよな、などと思う。

体調は劇薬を飲んでいるだけに、恐る恐る、怖々生きているという感じ。そこまでおびえる必要はないのだろうが、元々臆病なため、何か新しいことに挑戦するとビビッてしまうのだ。

その割には、ピンチもなんとかしのいできているしぶとさは生命力と言っていいのだろうか。
生命力とは、なんとうれしく、素晴らしい言葉なのだろう!

生命力さえあれば何もかも解決するような気がして、それだけあれば、多くは望まない。これからも、ピンチはたくさん来ると思うが、生命力で乗り切りましょう。


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2008年08月14日

イレッサで肺がん治療

イレッサの治療を始めた。
特にアジア人の女性(ただし非喫煙者)にはよく効くと言われている薬だ。

わたしは今は非喫煙者ではあるが、かつてはかなりのヘビースモーカーだったから、この高価な薬が効くのかどうかは分からない。
健康保険がきいて1錠2000円というのは、もしも効かなかったら暴れたくなってしまう薬だと思う。
そのうえ、死に至ることがありますよという説明をうけ、署名をしたけど、

これって、死んでも諦めますということなのかとちょっと悩んだが、死ぬことがあってもこの治療を受けますということなんだと思い至り、署名をした。

毎朝、「死ぬかもー」と言いつつ茶色の野暮ったい丸薬を慎重に扱いつつ飲んでいるのだ。

特効薬といわれているものにはそれなりの副作用もあるのだろうと覚悟はしているが、何もしないよりは治療をしているほうが気持は落ち着く。

今のところ特に変わりなく生きている。
肺炎を引き起こす恐れがあるとかで、やはり、体温の管理などはしっかりやっていかなければいけないと思う。


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2008年08月11日

これが存在証明かな

今日もわたしは生きている。それが不思議でしょうがない。
お正月は迎えられないだろうと覚悟をしていたのに、どっこいしぶとく生きているではないか。

しかも、案外快適に暮らしているのだ。
エアコンの効いた部屋にこもりきりだから暑さもさほど感じない。
「ご飯ですよ」という呼びかけに応えて2階から降りる。その程度のことしかしないから、脳みそが溶けてしまいそうだと思うのだ。せめてブログでも書かなければ、間違いなくアホになってしまうに違いない。

これがブログかと言うとそこまでいっていないのは自分で承知しているが、生きている存在証明と思ってほしい。


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2008年08月10日

当たり前って…

今日も暑い一日だった。家族?(たぶん今の)でインド料理屋に食事に行った。
こんな田舎町にもインド料理などができて、しかも満席。
いろいろな国の人たちがいろいろな形で仕事ができることはいいことだと思う。
昔といっても40年ほど前は外国人が歩いているだけで大ニュースだったように思う。
それを考えると日本人もずいぶん開放的になってきた。
これも海外旅行効果なのだろうか。

今のわたしにとっては何事も初チャレンジである。インド料理のお店まで歩くことさえ初チャレンジなのだ。

できるさ!できないと思ったら何もできない。
と自分を鼓舞しつつチャレンジする。これは、以外にも新鮮な感覚である。
できることが当たり前だった以前に比べればできないというよりは自信がないことが増えてしまった今、当たり前にできるって何だろうと考えてしまう。

先日の左半身喪失事件も、深く当たり前って?と考えたし、普段考えないことをたくさん考えてしまった。人間というのは二足歩行の生き物で一本足になってしまったらまったく前に進めない。アウトである。そして、人間にはいかに酸素が必要か!熊谷の病院に入院していたとき隣のベッドのおばあさんが高圧酸素治療に行ってくるとすぐに開かなかった手が開いたりマジックのように症状がよくなっていくのだ。
わたしも、けいれんで弟に治療を受けた時酸素を吸わせて症状がよくなったと言っていた。
酸素は人間にとって欠かせない成分であることは間違いない。


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