November 19, 2009
写真
バークレーに滞在していた頃、住んでいたアパートメントから山側にずっと上っていたところに、インディアン・ロックという見晴らしのいい巨岩があった。ちょうど西に向かって視界が開けた場所で、サンフランシスコ湾と、その向うのサンフランシスコの街やゴールデン・ゲート・ブリッジが見える素敵な場所だった。子供を連れてよく夕陽を見に行っていたのだが、あるときそこで出会った写真家のおじさん(上記リンクの記事を参照)のブログを、今もよく観ている。
Photoblog 2.0 ― Digital Photos & Inspiration from Harold Davis
実は先日、直接的には娘の運動会姿を撮影するために、デジタル一眼レフを購入した。Nikon の D3000 という入門機で、一眼レフとしてはおそらく必要最低限の機能が揃っているという感じのものだが、とにかく軽いのが良い。調子に乗って単焦点レンズも買ってしまった。このカメラでいつか上記のおじさんのような綺麗な写真が撮れるようになれればいいなと、いろいろと撮ってみているところだ。一眼レフで撮った画像は、すでに少し、このブログにも載せている。サイズがやや細長いのが、それにあたる。
Photoblog 2.0 ― Digital Photos & Inspiration from Harold Davis
実は先日、直接的には娘の運動会姿を撮影するために、デジタル一眼レフを購入した。Nikon の D3000 という入門機で、一眼レフとしてはおそらく必要最低限の機能が揃っているという感じのものだが、とにかく軽いのが良い。調子に乗って単焦点レンズも買ってしまった。このカメラでいつか上記のおじさんのような綺麗な写真が撮れるようになれればいいなと、いろいろと撮ってみているところだ。一眼レフで撮った画像は、すでに少し、このブログにも載せている。サイズがやや細長いのが、それにあたる。
November 15, 2009
合同ゼミ
土日は2年生の民商合同ゼミ。毎年と同様に、今年も、それぞれに役割を果たした学生たちに感心したり、自分の教育者としての力の足りなさだとか、人としてのダメさを確認したり。それと同時に今年は、体力の衰えを痛感。土曜に夜中まで起きていただけで、翌日の日曜は、家に帰った後、ほぼ1日廃人状態だった…(家族サービスも一切できなかった…)。とにかく皆様、お疲れさまでした。




























November 13, 2009
縦コン
水曜日の画像の続き。縦コンの画像。勤務校では、2年生秋学期・3年生・4年生のゼミが別々にあり(したがって、秋学期には、3つのゼミを受け持つことになる)、こういった複数学年のゼミが合同でゼミコンパ(飲み会)を行うことを、縦コンと呼ぶ。
















November 12, 2009
November 08, 2009
週末
今週末は、日曜の朝に近所でやっていたフリーマーケットに行ったぐらいで、特にイベントなし。家の横のスペースにレンガを敷きたいというパートナーの希望を達成するべく、地面を掘り返す作業など。一番下の画像は、久しぶりに作った夕食。和風ハンバーグ、サツマイモのサラダ、冬瓜のスープ、黒米入りごはん。






November 05, 2009
持分会社と組織再編(続き)
前回の記事の続き。会社法793条1項についても、気になるところがある。
会社法793条1項は、持分会社を消滅会社等とする承継型組織再編行為に関する手続について定める。同条1項は、[1]持分会社を消滅会社として吸収合併が行われる場合、および、[2]合同会社を分割会社として、事業に関して有する権利義務の全部を他の会社に承継させる吸収分割が行われる場合(なお、合名会社・合資会社を分割会社とする吸収分割は許容されていない。会社757条)には、消滅会社等の総社員の同意を要する旨を定める。この理由について、立案担当者は、「吸収分割については、分割会社の社員に与える影響は通常の事業譲渡と同様であるといえることから、原則として、総社員の同意は不要であるが、権利義務の全部を承継させる場合には、合併に類似する効果が生ずることから、例外的に、総社員の同意を必要としている」と説明する(別冊商事法務295号205〜206頁)。
しかし、ここで吸収分割についていわれる「合併と類似する効果」の内容は、必ずしも明らかではない。吸収分割と同時に、分割対価たる吸収分割承継会社の株式または持分を、利益の配当として吸収分割会社の社員に配当しないかぎり、吸収合併と同様の「社員の地位の変動」は生じないようにも考えられる。また、[2]の場合には総社員の同意を要する一方で、合同会社が事業を全部譲渡する場合には総社員の同意を要しないが(『論点解説新・会社法』611頁)、そのような規制の相違を正当化する理由(また、事業の譲受けや譲渡についての権限の所在を持分会社と株式会社とで違えることを正当化する理由も。前回の記事参照)は見出しがたい。
上に下線を引いたところとの関係でよく分からないのが、合同会社が行う「人的分割」。平成17年改正前商法の下で認められていた人的分割は、会社法の下では、会社分割の効力発生日に、分割対価たる承継会社の株式または持分を分割会社が配当することで行われる。会社法758条8号・760条7号は、吸収分割会社が合同会社である場合にも適用されないが(両号とも「吸収分割株式会社が」と定める)、合同会社がそのような利益の配当を行うこと自体は禁止されていないと考えてよいだろう(株式会社についても、両号に規定されていないような形での剰余金の配当[たとえば、分割対価以外の金銭等を多く含む剰余金の配当]を吸収分割の効力発生日に行うことが禁止されているわけではない)。しかしながら、そのような「人的分割」を合同会社が行うことについては、会社法792条(剰余金の配当等に関する特則)のような規定が置かれておらず、そのため、合同会社は、会社法628条が許す範囲内で(同条によって許容あれる範囲内で利益の配当が行われる場合に限って)、「人的分割」をすることができるだけだ(資本の欠損を生じる「人的分割」はできない)ということなのだろうか。それは、合同会社を含めて持分会社で、損益分配が行われる(会社622条)ことと関係しているのだろうか。
会社法793条1項は、持分会社を消滅会社等とする承継型組織再編行為に関する手続について定める。同条1項は、[1]持分会社を消滅会社として吸収合併が行われる場合、および、[2]合同会社を分割会社として、事業に関して有する権利義務の全部を他の会社に承継させる吸収分割が行われる場合(なお、合名会社・合資会社を分割会社とする吸収分割は許容されていない。会社757条)には、消滅会社等の総社員の同意を要する旨を定める。この理由について、立案担当者は、「吸収分割については、分割会社の社員に与える影響は通常の事業譲渡と同様であるといえることから、原則として、総社員の同意は不要であるが、権利義務の全部を承継させる場合には、合併に類似する効果が生ずることから、例外的に、総社員の同意を必要としている」と説明する(別冊商事法務295号205〜206頁)。
しかし、ここで吸収分割についていわれる「合併と類似する効果」の内容は、必ずしも明らかではない。吸収分割と同時に、分割対価たる吸収分割承継会社の株式または持分を、利益の配当として吸収分割会社の社員に配当しないかぎり、吸収合併と同様の「社員の地位の変動」は生じないようにも考えられる。また、[2]の場合には総社員の同意を要する一方で、合同会社が事業を全部譲渡する場合には総社員の同意を要しないが(『論点解説新・会社法』611頁)、そのような規制の相違を正当化する理由(また、事業の譲受けや譲渡についての権限の所在を持分会社と株式会社とで違えることを正当化する理由も。前回の記事参照)は見出しがたい。
上に下線を引いたところとの関係でよく分からないのが、合同会社が行う「人的分割」。平成17年改正前商法の下で認められていた人的分割は、会社法の下では、会社分割の効力発生日に、分割対価たる承継会社の株式または持分を分割会社が配当することで行われる。会社法758条8号・760条7号は、吸収分割会社が合同会社である場合にも適用されないが(両号とも「吸収分割株式会社が」と定める)、合同会社がそのような利益の配当を行うこと自体は禁止されていないと考えてよいだろう(株式会社についても、両号に規定されていないような形での剰余金の配当[たとえば、分割対価以外の金銭等を多く含む剰余金の配当]を吸収分割の効力発生日に行うことが禁止されているわけではない)。しかしながら、そのような「人的分割」を合同会社が行うことについては、会社法792条(剰余金の配当等に関する特則)のような規定が置かれておらず、そのため、合同会社は、会社法628条が許す範囲内で(同条によって許容あれる範囲内で利益の配当が行われる場合に限って)、「人的分割」をすることができるだけだ(資本の欠損を生じる「人的分割」はできない)ということなのだろうか。それは、合同会社を含めて持分会社で、損益分配が行われる(会社622条)ことと関係しているのだろうか。
November 04, 2009
持分会社を存続会社とする承継型組織再編行為と社員の同意
*最後の方、11/5に書き換えました。
秋学期の講義ノートのオーバーホールとレジュメ作りは、10月いっぱいで大体終わったので、11月に入ってから、某社の会社法コンメンタールのピンチヒッターの仕事に着手した。今回あたったのは、今まで読んだこともないような条文で、考えてみると気になることもある。その1つが、会社法802条1項。
会社法802条は、持分会社を存続会社等とする承継型組織再編行為に関する手続について定める。同条1項は、持分会社を存続会社等として吸収合併・吸収分割・株式交換(なお、合名会社・合資会社を完全親会社とする株式交換は許容されていない。会社767条)が行われる場合には、消滅会社等の株主または社員が存続会社等の社員となる場合に限って、存続会社等の総社員の同意を要する旨を定める。この理由について、立案担当者は、「いずれの組織再編行為についても、存続会社等の社員に与える影響は通常の事業譲受け(吸収合併・吸収分割の場合)や株式の取得(株式交換の場合)と同様であることから、原則として、総社員の同意は不要であるが、組織再編行為により新たに社員を加えることとなる場合には、新たな社員の加入の場合(会社604条)と同様に、総社員の同意を必要としている」と説明する(別冊商事法務295号206頁)。このような理由づけは、存続会社等が株式会社である場合に組織再編行為に株主総会決議の要否を決する実質的な理由づけとは、異なるものといえる。
株式会社が存続会社等である場合、組織再編行為を行うために原則として株主総会決議を要する(会社795条1項)。ただし、[1]組織再編対価として交付される存続会社等の株式数×1株あたり純資産額、[2]組織再編対価として交付される存続会社等の社債・新株予約権・新株予約権付社債の帳簿価額の合計額、[3]組織再編対価として交付される[1][2]以外の金銭等の帳簿価額の合計額、[4]存続会社等の純資産額として、[1]+[2]+[3]≦[4]×1/5である場合、つまり、組織再編対価が存続会社等の純資産額の5分の1を超えない場合には、存続会社等において株主総会決議を要しない(会社795条3項)。このように、存続会社等の株式以外の形で交付される組織再編対価をも考慮して株主総会決議の要否を決することから、会社法は、存続会社等の側での株主の持株割合の変動・株式価値の希釈化の可能性だけを基準にしているのではなく、存続会社等と消滅会社等との規模の相違を基準にしていると考えることができる(江頭『株式会社法〔第2版〕』793頁参照)。
これに対して、会社法802条1項は、社員の加入の有無に着目して、総社員の同意の要否を決する。そのため、同項によれば、組織再編対価として消滅会社等に交付される金銭等の価額がどれだけ大きくとも、組織再編対価に存続会社等の持分が含まれなければ、存続会社等の総社員の同意を要しない。他方で、組織再編対価全体の存続会社等の純資産額に占める割合が僅少であっても、組織再編対価に存続会社等の持分が含まれれば、存続会社等の総社員の同意を要する。
いずれにしても、平成17年改正商法98条・147条では、会社法802条1項各号が定める場合に限らず、合名会社・合資会社が存続会社として合併を行う場合にはとにかく総社員の同意を要するものとされていたから(新注会(1)378頁[今井宏])、会社法802条1項によってそのようなルールが変更されたことになる。[以下、11/5に書き換え]もともと持分会社の場合、事業の譲受けはおろか、事業の譲渡についても、総社員の同意などは必要なく通常の業務執行として行うことができるのだから(『論点解説新・会社法』611頁)、そのようなルールが吸収合併・吸収分割の存続会社等となる持分会社についても徹底されたということなのだろう。
それでは、持分会社が事業の譲受けや譲渡を「通常の業務執行」として行うことができるのは、なぜなのだろうか。逆にいえば、株式会社がそれらを「通常の業務執行」として行うことができず、株主総会決議を要する場合がある(会社467条)のはなぜなのだろうか。事業の譲受けや譲渡についての権限の所在をこのように持分会社と株式会社とで違えることに、強い理由もないように思える(特に、規模が小さく株主数も少ない非公開会社と持分会社とを比べた場合)。立法論としては、株式会社についても、組織再編対価として交付される株式の数だけを基準として存続会社等での株主総会決議の要否を決するという規制が、ありえないではない。
秋学期の講義ノートのオーバーホールとレジュメ作りは、10月いっぱいで大体終わったので、11月に入ってから、某社の会社法コンメンタールのピンチヒッターの仕事に着手した。今回あたったのは、今まで読んだこともないような条文で、考えてみると気になることもある。その1つが、会社法802条1項。
会社法802条は、持分会社を存続会社等とする承継型組織再編行為に関する手続について定める。同条1項は、持分会社を存続会社等として吸収合併・吸収分割・株式交換(なお、合名会社・合資会社を完全親会社とする株式交換は許容されていない。会社767条)が行われる場合には、消滅会社等の株主または社員が存続会社等の社員となる場合に限って、存続会社等の総社員の同意を要する旨を定める。この理由について、立案担当者は、「いずれの組織再編行為についても、存続会社等の社員に与える影響は通常の事業譲受け(吸収合併・吸収分割の場合)や株式の取得(株式交換の場合)と同様であることから、原則として、総社員の同意は不要であるが、組織再編行為により新たに社員を加えることとなる場合には、新たな社員の加入の場合(会社604条)と同様に、総社員の同意を必要としている」と説明する(別冊商事法務295号206頁)。このような理由づけは、存続会社等が株式会社である場合に組織再編行為に株主総会決議の要否を決する実質的な理由づけとは、異なるものといえる。
株式会社が存続会社等である場合、組織再編行為を行うために原則として株主総会決議を要する(会社795条1項)。ただし、[1]組織再編対価として交付される存続会社等の株式数×1株あたり純資産額、[2]組織再編対価として交付される存続会社等の社債・新株予約権・新株予約権付社債の帳簿価額の合計額、[3]組織再編対価として交付される[1][2]以外の金銭等の帳簿価額の合計額、[4]存続会社等の純資産額として、[1]+[2]+[3]≦[4]×1/5である場合、つまり、組織再編対価が存続会社等の純資産額の5分の1を超えない場合には、存続会社等において株主総会決議を要しない(会社795条3項)。このように、存続会社等の株式以外の形で交付される組織再編対価をも考慮して株主総会決議の要否を決することから、会社法は、存続会社等の側での株主の持株割合の変動・株式価値の希釈化の可能性だけを基準にしているのではなく、存続会社等と消滅会社等との規模の相違を基準にしていると考えることができる(江頭『株式会社法〔第2版〕』793頁参照)。
これに対して、会社法802条1項は、社員の加入の有無に着目して、総社員の同意の要否を決する。そのため、同項によれば、組織再編対価として消滅会社等に交付される金銭等の価額がどれだけ大きくとも、組織再編対価に存続会社等の持分が含まれなければ、存続会社等の総社員の同意を要しない。他方で、組織再編対価全体の存続会社等の純資産額に占める割合が僅少であっても、組織再編対価に存続会社等の持分が含まれれば、存続会社等の総社員の同意を要する。
いずれにしても、平成17年改正商法98条・147条では、会社法802条1項各号が定める場合に限らず、合名会社・合資会社が存続会社として合併を行う場合にはとにかく総社員の同意を要するものとされていたから(新注会(1)378頁[今井宏])、会社法802条1項によってそのようなルールが変更されたことになる。[以下、11/5に書き換え]もともと持分会社の場合、事業の譲受けはおろか、事業の譲渡についても、総社員の同意などは必要なく通常の業務執行として行うことができるのだから(『論点解説新・会社法』611頁)、そのようなルールが吸収合併・吸収分割の存続会社等となる持分会社についても徹底されたということなのだろう。
それでは、持分会社が事業の譲受けや譲渡を「通常の業務執行」として行うことができるのは、なぜなのだろうか。逆にいえば、株式会社がそれらを「通常の業務執行」として行うことができず、株主総会決議を要する場合がある(会社467条)のはなぜなのだろうか。事業の譲受けや譲渡についての権限の所在をこのように持分会社と株式会社とで違えることに、強い理由もないように思える(特に、規模が小さく株主数も少ない非公開会社と持分会社とを比べた場合)。立法論としては、株式会社についても、組織再編対価として交付される株式の数だけを基準として存続会社等での株主総会決議の要否を決するという規制が、ありえないではない。
November 03, 2009
November 02, 2009
November 01, 2009
October 30, 2009
再読書:アジア・太平洋戦争
先日読んだ『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』で頻繁に引用されていた吉田裕『アジア・太平洋戦争』(岩波新書、2007年)。実は一度読んだことがある本だが、内容もほとんど忘れていたので、もう一度読んでみた。二読目の今回は、いろいろと戦時下の日本人の生活や戦争の様子について、興味深いデータが載っていることが印象に残った。また、アジア・太平洋戦争の開戦に至る経緯と、終戦に至る経緯から見えてくるのが、明治憲法下の国家の意思決定の建前が崩れていく様子であるとの指摘など、いろいろと面白い。
October 29, 2009
2年ゼミHP
今年の2年ゼミのHPが、仮運用を開始したとのことです。今後、画像等が公開されることになるだろうと思います。コンパの画像等を持っている方は、委員のE崎君までお寄せください。
http://itozemi09.web.fc2.com/
http://itozemi09.web.fc2.com/
October 25, 2009
大証金商法研究会
金曜日に、北浜の大証で、金商法研究会。東大のKさんから、委任状勧誘規制についてご報告。総花的で分量の多い報告だったが、そのうち興味深かったのは委任状勧誘規制の適用範囲の問題。当日に質問もしたことだが、日本の委任状勧誘規制の適用範囲について考えるときに、それを「議決権の行使を代理させること」の勧誘とはいえない場合にまで広げようとする必要はないだろう。金商法194条の文言からそう考えるべきだ(当日のフロアからの発言ではこういうものが多かった)というだけでなく、委任状勧誘規制の趣旨そのものも、単に「株主意思に影響を与える行為」を規律しようとするものだと捉えるのではなく、あくまで、「他人の議決権を用いる(代理行使する)際には議決権を有する本人に対してきちんと情報を提供しなさい」ということを要求するものだと捉えるべきなのではないか。たとえこのように委任状勧誘規制の適用範囲を狭く解したとしても、「株主意思に影響を与える行為」については、決議方法の著しい不公正を理由とする株主総会決議の取消しで対処することができるし、そうすべきだろう。その意味で不満が残ったのが、総会開催の差止めについてやや消極的なスタンスが表明されたところ。決議方法の著しい不公正を理由とする株主総会決議の取消しを本案として総会開催の差止めを求めることができないという報告だったが、はたしてそう考えるべきなのだろうか。合併の差止めの法的構成等とも対比しながらいろいろと検討する余地はありそうだ。
October 24, 2009
西洋音楽史
岡田暁生『西洋音楽史』(中公新書、2005年)
「クラシック音楽」の歴史(成立以前〜成立〜展開〜衰退)を概観する本。19世紀にヨーロッパで花開いたクラシック音楽とは、どのような音楽なのか。中世教会音楽から、どのような過程でクラシック音楽が生まれ、その後どのような道筋をたどったのか、それぞれの段階での音楽の姿・当時の社会の雰囲気との関連を、分かりやすく説明してくれる。クラシックなんか聴かないという人が読んでも面白くないだろうが、クラシックが好きという人には、買って損は無い本。だいたい満遍なくいろいろ聴くという人にとっても、自分が好きなそれぞれの曲や作曲家の相互関係が分かるという意味で良いし、「私はベートーヴェンの交響曲しか聴きません。全集は20種類ぐらい持ってます」という人や、「ほとんどマーラーばっかり聴いてます」という人にも、そういう自分のお気に入りの音楽が全体の中でどのような位置にあるのかを教えてくれる。私自身は、今までよく聴いていたよりも前の時期、バロックやそれ以前の音楽をいろいろと聴いてみたくなった。
「クラシック音楽」の歴史(成立以前〜成立〜展開〜衰退)を概観する本。19世紀にヨーロッパで花開いたクラシック音楽とは、どのような音楽なのか。中世教会音楽から、どのような過程でクラシック音楽が生まれ、その後どのような道筋をたどったのか、それぞれの段階での音楽の姿・当時の社会の雰囲気との関連を、分かりやすく説明してくれる。クラシックなんか聴かないという人が読んでも面白くないだろうが、クラシックが好きという人には、買って損は無い本。だいたい満遍なくいろいろ聴くという人にとっても、自分が好きなそれぞれの曲や作曲家の相互関係が分かるという意味で良いし、「私はベートーヴェンの交響曲しか聴きません。全集は20種類ぐらい持ってます」という人や、「ほとんどマーラーばっかり聴いてます」という人にも、そういう自分のお気に入りの音楽が全体の中でどのような位置にあるのかを教えてくれる。私自身は、今までよく聴いていたよりも前の時期、バロックやそれ以前の音楽をいろいろと聴いてみたくなった。
October 23, 2009
味付き砕きプレッツェル
先日、無印良品で見つけた、クラックプレッツェル(マスタード味&チェダーチーズ味。商品は小さめの袋に入っていて、レジ近くなどに置いています)。輸入食品を扱っている店によく置いてある Snyder's of Hanover の Pretzel Pieces(音が出ます) と同様の商品なのだが、Snyder's があまりにも味が濃すぎて食べていてつらくなるのに比べて、最後まで食べられる程度の味付けになっていてよい。日本のメーカーの同様の味付けプレッツェルとしては、グリコのクラッツ(音が出ます)というのもあるが、そちらは、砕いているのではなくて切っている感じ。もちろんこれもおいしいけど。なお、砕いていないプレッツェルは、こういう感じ。
October 21, 2009
京大上陸
先週土曜に京大で行われた判例研究会。早く着きすぎたので暇つぶしに京大生協書籍部へ行ったところ、『Legal Quest 会社法』がちゃんと並んでいました。
神田先生と仲良くお隣に平積み

特設の教科書売り場でも平積みですよ

今日届いた『有斐閣大学テキスト目録』によると、有斐閣アルマの『会社法1・2〔第6版〕』が2010年3月刊行予定、Y先生の『リーガルマインド会社法〔第12版〕』が2009年12月刊行予定とのことで、会社法の教科書市場の競争は一気に沸騰しそうですが、今後も『Legal Quest 会社法』をより良いものにすべく、著者の1人として、努力を重ねる所存です。
神田先生と仲良くお隣に平積み

特設の教科書売り場でも平積みですよ

今日届いた『有斐閣大学テキスト目録』によると、有斐閣アルマの『会社法1・2〔第6版〕』が2010年3月刊行予定、Y先生の『リーガルマインド会社法〔第12版〕』が2009年12月刊行予定とのことで、会社法の教科書市場の競争は一気に沸騰しそうですが、今後も『Legal Quest 会社法』をより良いものにすべく、著者の1人として、努力を重ねる所存です。
October 20, 2009
それでも、日本人は「戦争」を選んだ
加藤陽子『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』(朝日出版社、2009年)
近代日本が行った5つ(というか6つ)の戦争(日清戦争、日露戦争、第1次世界大戦、満州事変・日中戦争、太平洋戦争)について、日本がそのような戦争に至った理由は何か、日本をそのような戦争に駆り立てた状況はどのようなものだったのかを考える本。中学生・高校生を相手にした講義をもとに作られた本なので、時々生徒との対話が出てくるが、これが、面倒くさくならない程度に、上手く記述を読みやすくしている。本書から見えてくるのは、タイトルにもあるように、日本を戦争に駆り立て、次の戦争への準備に駆り立てるのは、時の為政者だけの仕業ではないということ。むしろその時その時の日本の市井の人たちが、意識的無意識的に、また、直接間接に、日本を戦争へと導いていくことになる。ただ、そういうふうな視点からこの本を読んでいくと、満州事変・日中戦争や太平洋戦争のあたりは、まだまだ記述が浅いように感じられる。当時の一般の人たちは、まぎれもなく、戦争を支持していた。そして、そのように戦争が支持されたのはなぜなのか。友人は、「自分の姿を国に投影し、国が戦いで勝って領土を広げることに喜ぶことで、自分の暮らしの悲惨を忘れようとしていただけだ」と言っていたが、たぶんそれもあるのだろう。そして、そのような思考方法というのは、個人主義・自由主義が根付かない日本の社会のあり方とも通じているのだろう。
近代日本が行った5つ(というか6つ)の戦争(日清戦争、日露戦争、第1次世界大戦、満州事変・日中戦争、太平洋戦争)について、日本がそのような戦争に至った理由は何か、日本をそのような戦争に駆り立てた状況はどのようなものだったのかを考える本。中学生・高校生を相手にした講義をもとに作られた本なので、時々生徒との対話が出てくるが、これが、面倒くさくならない程度に、上手く記述を読みやすくしている。本書から見えてくるのは、タイトルにもあるように、日本を戦争に駆り立て、次の戦争への準備に駆り立てるのは、時の為政者だけの仕業ではないということ。むしろその時その時の日本の市井の人たちが、意識的無意識的に、また、直接間接に、日本を戦争へと導いていくことになる。ただ、そういうふうな視点からこの本を読んでいくと、満州事変・日中戦争や太平洋戦争のあたりは、まだまだ記述が浅いように感じられる。当時の一般の人たちは、まぎれもなく、戦争を支持していた。そして、そのように戦争が支持されたのはなぜなのか。友人は、「自分の姿を国に投影し、国が戦いで勝って領土を広げることに喜ぶことで、自分の暮らしの悲惨を忘れようとしていただけだ」と言っていたが、たぶんそれもあるのだろう。そして、そのような思考方法というのは、個人主義・自由主義が根付かない日本の社会のあり方とも通じているのだろう。
October 19, 2009
October 18, 2009
大学の誕生
天野郁夫『大学の誕生(上)』(中公新書、2009年)
天野郁夫『大学の誕生(下)』(中公新書、2009年)
日本における大学の誕生の歴史を、東京大学成立から大正7年の大学令の公布までの期間を中心に描く本。国家によって作られた東京大学・帝国大学の歩みと、地方や民間セクターで発生してくる各種の専門学校等の歩み、帝国大学と中等・初等教育との接続の問題などなど、大学に勤める私にとっては興味深い内容だったが、そうでない人がどこまでこの、やや冗長な本を面白いと感じるかは分からない。この本を読んで改めて感じたのは、戦前の日本における東大の卓越した地位(京大は東大に並ぶのではなく一段下)。また、大学令にもとづいて様々な私立の専門学校等が「大学」になった時の専任教員の確保(が困難だったこと)という事情が、一方で東大・京大等の出身者がその他の公立・私立大学の教授となるというルートの形成を促し、それと同時に、「自前で専任教員を育てなければならない」という、東大・京大以外の大学に脈々と流れる思考を生み出したことも、よく分かった。
天野郁夫『大学の誕生(下)』(中公新書、2009年)
日本における大学の誕生の歴史を、東京大学成立から大正7年の大学令の公布までの期間を中心に描く本。国家によって作られた東京大学・帝国大学の歩みと、地方や民間セクターで発生してくる各種の専門学校等の歩み、帝国大学と中等・初等教育との接続の問題などなど、大学に勤める私にとっては興味深い内容だったが、そうでない人がどこまでこの、やや冗長な本を面白いと感じるかは分からない。この本を読んで改めて感じたのは、戦前の日本における東大の卓越した地位(京大は東大に並ぶのではなく一段下)。また、大学令にもとづいて様々な私立の専門学校等が「大学」になった時の専任教員の確保(が困難だったこと)という事情が、一方で東大・京大等の出身者がその他の公立・私立大学の教授となるというルートの形成を促し、それと同時に、「自前で専任教員を育てなければならない」という、東大・京大以外の大学に脈々と流れる思考を生み出したことも、よく分かった。



























