市場の効率性のメカニズム市場の効率性のメカニズムから20年後

February 11, 2007

だんだん分からなくなってきた話

先日書いた「比較」法についての2つの記事。もりたさんのBlogの他にもこれらの記事に言及しているものを見つけた。

意味のある比較法?(フランス公法学研究日誌)

私よりは遥かに「外国法の研究」というものについて普段から突き詰めて考えている論者による記事で、コメント欄のやりとりを含めて、大学院生にとっては必読。この記事でいくつか指摘されている私の記事の問題点等について、以下に補足。

1.日本法に内在的な問題意識に根ざしていること

私の記事では、「日本法に内在的な問題意識に根ざしている」とは、日本法への示唆を引き出すものと引き出さないもの双方を含める意味で書いた。おそらく藤田論文でも、そういう意味でこのフレーズが使われているのだろう。そして、前の2つの記事で主に主張したかったことは、「そこまで行かない,外国法を外国法として紹介(研究)する(だけの)論文にも,一定の意義がある」のではないかということだ。他方で、日本法ではなく、「当該外国法に内在的な問題意識」ということについては、思い至っていなかった。

2.紹介の2条件

最初に書いた記事での「(1)特定の国でどういうことが問題になっているのかを、具体的な事案によって示すこと、(2)その問題がなぜ問題になっているのかを示すこと」という条件は、外国法紹介が「意義を持ちうるための条件」として書いたのではなく、外国法紹介が目指すべき目的として書いた。したがって、全く何の問題意識も持たずに行われた外国法紹介であるがゆえに(2)の点で不十分な(不十分だと学界によって判断された)論文であっても、研究と言うに値し(というか、3.に述べるように、このような言い方をすること自体について、私はネガティブになりつつある)、ただ、高い評価は得られない、というのが私の考えだ。dpiさんが注で書かれた「速報性と正確性を満たせば“一定の”意義はあるのではないかと思うが,時間の経過に耐えて読み継がれるものとなることは甚だ稀」というのと同様のことを考えていたのだが、言語化できなかったというわけだ。

また、こういったことを書きながら分からなくなってきたのが、「問題意識」とは何かということ。ひょっとすると、「問題意識」という言葉で語られる内容は、それを語る者それぞれで違うのかもしれない。

assam_uva at 16:35│Comments(0)││研究技術 

この記事へのトラックバック

1. re: foreign law  [ hopping around ]   February 11, 2007 17:24
比較法のお話についていとうさんのところから飛び火を見つけたので,一言だけ追加。...

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
市場の効率性のメカニズム市場の効率性のメカニズムから20年後