2012年01月16日
ブログ再開のご挨拶
お約束しましたように、ブログを再開したいと思います。
これからは、経済分析と資産運用のブログを明確に分けて、当ブログ【中原圭介の資産運用塾】をときどき更新する一方で、経済分析に特化した【中原圭介の『経済を読む』】 を精力的に更新していくつもりです。
今年も経済は厳しくなりそうですが、みなさんが無難にこの1年間を乗り切ることができるようにお祈りいたしております。今後とも、両ブログをよろしくお願い申し上げます。
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2011年08月26日
エコノミストとしての矜持
「ブログを続けてほしい」というメールを驚くほど多くの方々からいただきました。2時間以上かけて読ませていただきました。ご丁寧にお手紙までくださった方々もいらっしゃいました。業界の重鎮の方からもわざわざ「やめちゃダメだ」というお電話をいただきました。
しかしながら、週刊誌、マネー誌、ブログと3度に渡って同一銘柄を取り上げ、それで失敗したのだから、ケジメをつけるのは当然であると思います。私はかつて著書の中で、「エコノミストは自分の予測が当たっているのか、当たっていないのかを検証し、失敗した場合は反省をする必要がある」と書いたことがあります。
確かに、「たった1銘柄のために辞める必要はない」「外資のインサイダー売りだから責任はない」というご意見にも一理あると思われますし、非常に多くの方々が私の経済予測を頼りにしていることを切に感じ、自分のケジメのつけ方をこのまま押し通していいものかどうか非常に迷いました。
そこで考えた結果、中途半端な責任の取り方になってしまうかもしれませんが、年内はブログを自粛し、来年になってから心機一転、ブログを再開することでご理解いただければと思います。今年も残り4カ月あまり、おそらく経済の大きな流れは変わらないでしょうから、ここは私のエコノミストとしての矜持を貫かせてください。
なお、無料メールマガジンでは銘柄の紹介は一切しておりませんでしたので、これまで通り続けたいと思います。ご登録は右のバナー「メルマガ」欄から簡単にできるようになっております。
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しかしながら、週刊誌、マネー誌、ブログと3度に渡って同一銘柄を取り上げ、それで失敗したのだから、ケジメをつけるのは当然であると思います。私はかつて著書の中で、「エコノミストは自分の予測が当たっているのか、当たっていないのかを検証し、失敗した場合は反省をする必要がある」と書いたことがあります。
確かに、「たった1銘柄のために辞める必要はない」「外資のインサイダー売りだから責任はない」というご意見にも一理あると思われますし、非常に多くの方々が私の経済予測を頼りにしていることを切に感じ、自分のケジメのつけ方をこのまま押し通していいものかどうか非常に迷いました。
そこで考えた結果、中途半端な責任の取り方になってしまうかもしれませんが、年内はブログを自粛し、来年になってから心機一転、ブログを再開することでご理解いただければと思います。今年も残り4カ月あまり、おそらく経済の大きな流れは変わらないでしょうから、ここは私のエコノミストとしての矜持を貫かせてください。
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2011年08月07日
経済の見通しに変わりはありません
7月下旬以降、米国の連邦債務上限の引き上げや米国債の格下げ懸念が騒がれ始め、8月に入ると米国経済ひいては世界経済が失速するのではないかという意見が多数聞かれるようになりました。
しかし、私の2011年の経済見通しは年初から変わっておりません。だから、最近のブログにも経済の見通しは書いていませんでした。詳しくは、
「2011年の経済や株価について(1)」(1月4日)
「2011年の経済や株価について(2)」(1月11日)
「四面楚歌」(1月27日)
の3つの記事を改めてご覧ください。
年初に述べた要点は以下の通りでした。
(1)米国の雇用回復は緩慢で、住宅市場も低迷が続く。
(2)米国の政府債務の上限引き上げが議論され、オバマ政権は財政再建(歳出削減)を始めなければならない。
(3)よって、米国の実体経済は2011年後半から弱含み、2012年〜2013年は厳しい。
(4)欧州の財政問題の混乱が続く。スペイン・ポルトガルが国債の大量償還を迎える4月〜5月、ユーロ圏全体が国債の大量償還を迎える9月は注意する。
(5)新興国の商品高(インフレ)が企業収益を悪化させる。
(6)世界的な金融相場は続いても春先まで。3月〜4月以降、株式市場は軟調な展開になる。
(7)日経平均の上値の目途は11408円である。
補足を加えると、世界的な株価の見通しが1カ月あまりズレた以外は、概ね予想したとおりで来ていると思われます。
しかし非常に悔やまれるのは、6月にブログで紹介した銘柄のひとつが外資の空売りや増資によって暴落してしまったことです。「株式投資が難しい環境でも安心して買える」と紹介しましたので、多くの方々にご迷惑をおかけしてしまいました。
非常に申し訳なく思っておりますし、私なりの責任の取り方として、このブログを辞めるのが筋ではないかと考えております。
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しかし、私の2011年の経済見通しは年初から変わっておりません。だから、最近のブログにも経済の見通しは書いていませんでした。詳しくは、
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「2011年の経済や株価について(2)」(1月11日)
「四面楚歌」(1月27日)
の3つの記事を改めてご覧ください。
年初に述べた要点は以下の通りでした。
(1)米国の雇用回復は緩慢で、住宅市場も低迷が続く。
(2)米国の政府債務の上限引き上げが議論され、オバマ政権は財政再建(歳出削減)を始めなければならない。
(3)よって、米国の実体経済は2011年後半から弱含み、2012年〜2013年は厳しい。
(4)欧州の財政問題の混乱が続く。スペイン・ポルトガルが国債の大量償還を迎える4月〜5月、ユーロ圏全体が国債の大量償還を迎える9月は注意する。
(5)新興国の商品高(インフレ)が企業収益を悪化させる。
(6)世界的な金融相場は続いても春先まで。3月〜4月以降、株式市場は軟調な展開になる。
(7)日経平均の上値の目途は11408円である。
補足を加えると、世界的な株価の見通しが1カ月あまりズレた以外は、概ね予想したとおりで来ていると思われます。
しかし非常に悔やまれるのは、6月にブログで紹介した銘柄のひとつが外資の空売りや増資によって暴落してしまったことです。「株式投資が難しい環境でも安心して買える」と紹介しましたので、多くの方々にご迷惑をおかけしてしまいました。
非常に申し訳なく思っておりますし、私なりの責任の取り方として、このブログを辞めるのが筋ではないかと考えております。
2011年08月01日
今後の新興国投資は要注意
2009年頃から現在に至るまで、日本株投信の売却が膨らんでいる一方で、新興国で運用して毎月高い分配金を出している投信への人気が、相も変わらず続いています。新興国の中でも特に人気が高いのが、金利の高いブラジルへの投資です。
しかしブラジルへの投資では、いちばん美味しい時期はすでに過ぎ去り、今後はリスクが徐々に高まってくると、私は見ています。
確かに、ブラジルは現在でも高成長を続けていますが、昨年4月から利上げを継続しているにもかかわらず、未だにインフレ傾向が止まっていません。政策金利が12.50%と異常に高くなり、もはや引き締めの限界点に達しつつあるのではないかと考えられます。
利上げが行き過ぎると、経済成長は減速していきます。ひとたび経済の減速感が強まれば、ブラジルも利下げに転じざるをえません。その時が来れば、世界のマネーは先を争ってブラジルから逃げ出し、レアルは暴落しかねない状況になるかもしれません。
あるいは、ブラジル固有の理由ではなく、欧米経済がさらに悪化し、新興国からの欧米マネーの引き上げが進み、レアルの暴落につながるかもしれません。いずれにしても、ブラジルに投資している人は、今後は相応の為替差損をリスクとして意識する必要がありそうです。
かつては高金利通貨として、南アフリカのランドが人気を集めましたが、世界金融危機を契機に、ランドは利下げになると同時に暴落していきました。まったく同じことが起きても、おかしくはないのです。
おまけに、ブラジル経済はすでに借金経済で回り始めています。ブラジルの家計では、可処分所得の25%〜30%が借金返済に充てられています。これは住宅バブル時の米国を凌ぐ水準です。
米国と同じように、経済が好循環で回っているうちは良いのですが、ひとたび悪循環に陥ると誰も予想していない経済悪化に落ち込む可能性があります。
現在は鉄鉱石などの資源の高騰のおかげで経済の矛盾を覆い隠していますが、当然、資源の高騰がこのまま続くわけがありません。
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しかしブラジルへの投資では、いちばん美味しい時期はすでに過ぎ去り、今後はリスクが徐々に高まってくると、私は見ています。
確かに、ブラジルは現在でも高成長を続けていますが、昨年4月から利上げを継続しているにもかかわらず、未だにインフレ傾向が止まっていません。政策金利が12.50%と異常に高くなり、もはや引き締めの限界点に達しつつあるのではないかと考えられます。
利上げが行き過ぎると、経済成長は減速していきます。ひとたび経済の減速感が強まれば、ブラジルも利下げに転じざるをえません。その時が来れば、世界のマネーは先を争ってブラジルから逃げ出し、レアルは暴落しかねない状況になるかもしれません。
あるいは、ブラジル固有の理由ではなく、欧米経済がさらに悪化し、新興国からの欧米マネーの引き上げが進み、レアルの暴落につながるかもしれません。いずれにしても、ブラジルに投資している人は、今後は相応の為替差損をリスクとして意識する必要がありそうです。
かつては高金利通貨として、南アフリカのランドが人気を集めましたが、世界金融危機を契機に、ランドは利下げになると同時に暴落していきました。まったく同じことが起きても、おかしくはないのです。
おまけに、ブラジル経済はすでに借金経済で回り始めています。ブラジルの家計では、可処分所得の25%〜30%が借金返済に充てられています。これは住宅バブル時の米国を凌ぐ水準です。
米国と同じように、経済が好循環で回っているうちは良いのですが、ひとたび悪循環に陥ると誰も予想していない経済悪化に落ち込む可能性があります。
現在は鉄鉱石などの資源の高騰のおかげで経済の矛盾を覆い隠していますが、当然、資源の高騰がこのまま続くわけがありません。
2011年07月19日
円高基調は止まらない
8月は円高に振れやすい傾向があります。過去30年間で19回、20年で15回、10年では8回も円高が進んでいます。昨年も8月半ばに83円台に突入し、15年ぶりの高値を付けたのは記憶に新しいところです。近年になればなるほど、8月の円高の確率が高くなっているのは、それだけ日本経済の外需依存度が上がってきているからです。
8月以降は、輸出企業が9月の中間決算を控え、海外で稼いだドルを円に換えて国内へ還流させたり、お盆休みの前に円買い・ドル売りの為替予約をしたりする時期でもあります。また、米国債の償還時期は年4回ありますが、8月が最も規模が大きいこともあります。機関投資家が償還・利払いで得たドルを国内へ還流させる時期にも当たっています。もちろん、夏休みで相場参加者が減少し、相場が乱高下しやすいという要因もあります。
もっと大きな流れで見ると、円高基調は少なくてもあと1年〜2年は続くと考えています。先進国と新興国の双方がドルやユーロの保有を減らし、円やカナダドル、オーストラリアドル、金などの購入を増やす流れはしばらく続くと見ているからです。特に、新興国の外貨準備における円保有が大幅に伸びることが予想されます。
その背景には、みなさんもご承知の通り、欧州で財政危機問題が収束するまでには、長い時間がかかることが想定される一方で、米国では大規模な量的緩和を実施したにもかかわらず、景気が本格的に回復する見通しが立っていないという事情があります。
もちろん、これは純粋な日本買いを意味していません。日本経済は長期の停滞に陥っている上に、欧州の高債務国と同じく、深刻な財政問題も抱えています。しかし、国の「正味の債務はどれだけあるのか」という本質に迫ると、「国(政府)と金融機関の債務を合算した債務である」という解が得られます。だから、「ドルやユーロよりはマシだ」という選択肢で買われているのです。
日本が大震災で打撃を受けようが、日本国債が格下げされようが、円高の基調は変わらず、今後は70円台が標準になる相場が定着するでしょう。仮に政府が円売り介入すれば80円台に戻るかもしれませんが、円安へ反転を保てるのは比較的短い期間になるものと思われます。
次回は、これからの新興国投資はリスクが高いことについて述べる予定です。
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8月以降は、輸出企業が9月の中間決算を控え、海外で稼いだドルを円に換えて国内へ還流させたり、お盆休みの前に円買い・ドル売りの為替予約をしたりする時期でもあります。また、米国債の償還時期は年4回ありますが、8月が最も規模が大きいこともあります。機関投資家が償還・利払いで得たドルを国内へ還流させる時期にも当たっています。もちろん、夏休みで相場参加者が減少し、相場が乱高下しやすいという要因もあります。
もっと大きな流れで見ると、円高基調は少なくてもあと1年〜2年は続くと考えています。先進国と新興国の双方がドルやユーロの保有を減らし、円やカナダドル、オーストラリアドル、金などの購入を増やす流れはしばらく続くと見ているからです。特に、新興国の外貨準備における円保有が大幅に伸びることが予想されます。
その背景には、みなさんもご承知の通り、欧州で財政危機問題が収束するまでには、長い時間がかかることが想定される一方で、米国では大規模な量的緩和を実施したにもかかわらず、景気が本格的に回復する見通しが立っていないという事情があります。
もちろん、これは純粋な日本買いを意味していません。日本経済は長期の停滞に陥っている上に、欧州の高債務国と同じく、深刻な財政問題も抱えています。しかし、国の「正味の債務はどれだけあるのか」という本質に迫ると、「国(政府)と金融機関の債務を合算した債務である」という解が得られます。だから、「ドルやユーロよりはマシだ」という選択肢で買われているのです。
日本が大震災で打撃を受けようが、日本国債が格下げされようが、円高の基調は変わらず、今後は70円台が標準になる相場が定着するでしょう。仮に政府が円売り介入すれば80円台に戻るかもしれませんが、円安へ反転を保てるのは比較的短い期間になるものと思われます。
次回は、これからの新興国投資はリスクが高いことについて述べる予定です。


